ついにEBのコアが完成したので、早速起動してみる。
「よし、エネルギープラグ接続完了。仮想人格設定ヨシ!ホログラム装置の電源も入ってる。んじゃ、EBコア、起動!」
ホログラム装置が起動し、薄青色の光が辺りを照らす。
やがて一人の男性らしき姿が投影された。
「……システムオールグリーン。おはようございます。マスター。外宇宙探査型基幹システム【エトワール・ブリオントゥ】起動しました。」
無機質な機械音声……ではなく、VOCAROIDのような合成音声が流れる。
実は発音システムを開発中に、無機質な感じだとちょっと物足りないな~と思い、近所に住む(5km先)声のいい兄ちゃんに声を録音させてもらったのだ!
完全な余談だけど、VOCAROIDのような合成音声は母音の「あいうえお」と子音を録音するだけで、それっぽい感じにできるぞ!
今回は50音を録音させてもらって、その波形をコアに読み込ませた。
後は自分の発音をもとにコア側で調整をしてもらうことで綺麗な発音にしてるのだ!
「うん。おはよう、コア…… あー。名前がないと呼びにくいな。」
せっかくコア名称をフランス語にしたし、名前もフランス語で行きたいな。
「俺たちが宇宙に進出するための希望だからな。<希望の星>にしようか。えーとフランス語だと、【エトワル・ドゥ・レスポワール】か。」
「よし、君の個体名は【エトワル・ドゥ・レスポワール】、愛称は星座からとって【レオ】だ。」
今世の自分の星座が獅子座だから。自分が希望の星になるから、という意味が入っているからある種、もう一人の自分みたいな感じで名付けてみた。
「受諾。本機はこれより【レオ】として稼働します。」
「うん。よろしく、レオ」
さて、名前が決まったところで、各機能のチェックをしていかねば……
「レオ、各システムの稼働状況の報告をしてもらっていいかい?」
「承知しました。ディスプレイに表示します。」
・EBコアネットワーク……構築完了
・高度応答型多機能AIシステム……稼働中
・匿名式ネットワークアクセスシステム……稼働中
・量子変換システム……待機中
・専守防衛型火器管制システム……待機中
・外宇宙探索用戦艦運用システム……待機中
・居住環境制御システム……稼働中
・特定環境整備型重力発生装置……待機中
・常駐型慣性制御装置(PIC)……稼働中
一通り設計したシステムが問題ないことを確認する。
「うん。いいね。問題なさそうだ。」
「レオ、調子はどうだい?」
「yes、システムに異常はありません。」
「うーん。そういうのじゃないんだけどなぁ……」
稼働開始したばかりだからか、どうしても人間味がないね。
こればっかりは時間が解決するかなぁ。
「まあいいか。レオ、君を作った目的を伝えよう。」
「僕の夢は、地球から抜け出し、大いなる宇宙に飛び出していくことなんだ。」
「宇宙に飛び出して、まだ見ぬ世界を見て回りたいんだ。」
「そのために君を作った。君の力が必要なんだ。」
「君と僕の二人で、宇宙を飛ぼう!」
夢を思い描いているうちに、言葉が単調になってしまっていた。
ハッとしてレオを見ると、ほんの少しだけ、口元が緩んでいたように見えた。
「yes、マスター。ともに宇宙に行きましょう。」
こうして、生涯をともにする相棒が誕生したのだった。