IS ~宇宙に憧れた男~   作:narakumogara

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それから……

彼が戦艦を建造し始めてから、流れるように時間が経過していった。

 

戦艦建造の傍ら、高校卒業後に就職したIS開発専門の企業にて、目立たぬ程度に業務をこなした。

 

業務中に見つけた、ISのエネルギーに関してのジェネレーター技術もこっそりと拝借し、自身の対消滅ジェネレーターよりも数倍の効率の悪さに驚き、採用を見送った。

 

それでも、皮膜装甲やエネルギーのバリア転換機構、ハイパーセンサーなどの技術はしっかりと頂き、自身のEBのために使用していった。

 

 

日々の業務を淡々とこなしつつ、空いた時間を建造に使う。

 

そんな毎日が続いていく中、あるイベントが起こった。

 

 

 

「モンド・グロッソねぇ……」

 

会社の食堂に設置されたテレビの映像をぼんやりと見ながらつぶやく。

 

「あぁ。いよいよ始まるな。」

 

職場の同僚たちもこぞって画面を見る。

 

 

彼らは皆、ロボットが好きだという熱意をもって入社したものたちだ。

 

ISの登場により、自分もロボを操れる!と夢想し、しかし女性しか乗れないという言葉に幻想を打ち砕かれ。

それでもと未練がましく技術開発者となった者たちだ。

 

自分は乗れないけど、ロマンを形にしたいと思い集ったものたちだ。

 

そんな彼らが、一流の操縦者の操るISを見たくないかと言われれば、間違いなくNOであろう。

 

「ただ…俺たちの武装は総合部門では使われないんだよなぁ……」

 

 

そう。織斑千冬である。

 

コミュ障うさぎに唆されたであろう彼女は、あっという間に日本国家代表に選出された。

 

お手製のIS<暮桜>を相棒に、前国家代表をブレオンで叩きのめしたやべーやつ。

 

おかげさまで企業にとってのアピールチャンスである試合での各種兵装の提供ができなかった。

 

多くの企業は国際大会が開催されると発表された瞬間から、自国の代表に使ってもらえるようにと必死に開発をしてきたのに、開催の一年前に突然代表交代の連絡が届く。

 

しかもブレオン機であるため、他の武装は不要というではないか。

 

日本企業ブチギレ案件である。

 

他国の反応は「流石サムライの国……」だったらしい。あんな戦闘特化な人間は他には居ないっての。

 

 

それはともかく。

 

 

「まあ、中・遠距離部門では使われるから……」

 

IS国際大会<モンド・グロッソ>、計4部門からなる大会なのである。

 

近・中・遠距離の各適正距離部門に加え、総合部門で構成されており、1名の国家代表が総合に出場。

 

適正距離部門には国家代表候補生が出場するという形である。

 

 

総合部門優勝者が「ブリュンヒルデ」の称号を、適正距離部門の優勝者が「ヴァルキリー」の称号を与えられるようになっている。

 

 

しかし、こうして大会について振り返ってみると、段々と女性優位な社会に変化しつつあるなと感じてしまう。

 

聞いた話では、他国ではピットに入る技術者すら女性限定としているところもあるそうで。

なんでも「男なんかに私の機体を触られるなんで、耐えられない」だそう。

 

正直、男女同権で互いに尊重してればそれでいいと思うんだけどなぁ……

 

余談だが、この発言をしている女性の機体の設計・開発をしたのは男性陣だとか。

 

それ、いいんすか??ってなってるけど。ダブルスタンダードってこういうことなのかなぁと思ったり。

 

 

 

さて、昼休憩が終わったので午後の仕事に向かわねば……

 

 

モンド・グロッソだが、結果だけ言うと、原作通り織斑千冬が優勝した。

 

というか圧倒的だった。

 

他国が1.5世代くらいの性能のちょっと尖ってるかな?って機体に対して、<暮桜>の尖りすぎた性能と本人の戦闘力によるぶっちぎりで、見ててかわいそうになったくらいだ。

 

あ、【零落白夜】は決勝まで使ってなかったよ。使うまでもなかったんだろうけど。

 

使った決勝ではワンパンだったけど。会場唖然としてた。

 

そら(世界大会ワンパンで決められたら)そうよ。

 

 

 

閑話休題

 

 

俺の【宇宙を旅しよう!んでもってスローライフを送ろう!】計画の要になる居住兼戦艦の進捗なんだけど、一応外装は完成したんだよね。長かった……

 

耐用試験のために、各種ジャマーとレオとつながってるサブ端末を設置して海底で運行してます。

 

今のところ問題ないので、多分大丈夫だと思います^^

 

ここからは、内部空間の制作と積み込みする開発工房を作っていくフェーズです。

 

この調子なら、第二回モンド・グロッソ辺りには完成するんじゃないかな~って想定かな?

 

 

 

そうそう、戦艦の運用のためのEBコアも制作しました。

 

名前は【エトワール・ル・シリウス】、愛称も<シリウス>です。

 

主に戦艦の運行と各種兵装の制御を担当してもらう予定です。

 

今回から、レクトにあらかじめ選別してもらったデータを起動前に入れておいたので、起動時点で自我が存在しています。

 

ボクっ子でした。

 

あざとい系ボクっ子でした!

 

レクト一体どんなデータを入れたんだ……

 

「マスターの記憶にあったFG〇の理性蒸発してる子のデータや、それに付随して本家の伝承とか諸々を入れてみました。」

 

あっ……理解しちゃった。

 

それ大丈夫?ガチ理性蒸発はしてないよね??

 

「入力したのは容姿と性格データですので、似ているのは言動のみです。」

 

ならよし!

 

 

そんなこんなで、着々と準備が整っていった。

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