104年後からの今 作:requesting anonymity
つい昨日行われたダンブルドアとの何度目かの「特別授業」でダンブルドアから与えられたとある宿題も、ロンから自分の手に渡って今はハーマイオニーが「調べたい」と言うので預けている「リリー・エバンズが使っていた6年生用上級魔法薬の教科書」の秘密を解き明かすために必要な正しい合言葉が何なのかもハリーは気になっていたが、授業中でも宿題をやっつけるわけでもない自由時間を全てそれらの探求に費やすわけにはいかなかった。
ドラコが何を企んでいて具体的にはどうするつもりなのかも、今はどうでもよかった。
ホグワーツの領内、城に隣接しているクィディッチ競技場で、今年からグリフィンドールクィディッチチームのキャプテンに就任したハリー・ポッターは、去年の7年生たちが抜けた穴を埋めるために新しいチームメイトを選出しなければいけないのだ。
そしてこれは何も、グリフィンドールだけが直面している課題ではない。
「じゃあ、やろうかポッター? 今さら異論があったりなんかしないだろうな?」
競技場の中央、かなり長めに整えられた芝生に立っているのは2人の男子生徒。グリフィンドールクィディッチチームのキャプテンであるハリーともう1人、どうやらスリザリンクィディッチチームのキャプテンに就任したらしいウルクハートなる大柄な青年だった。
「ないよ。僕らは今から合同で、選手の選抜をやる。グリフィンドールがキーパーを見繕うのと同時にスリザリンはチェイサーを選抜する。そっちのシーカー選びには僕が協力するから、こっちのチェイサーを選ぶ時はそっちがキーパー役を提供してほしい」
けっこうな時間を費やした話し合いの結果をハリーが復唱し、スリザリンクィディッチチームのキャプテンも同意する。
「ああ。キーパー選ぶ時のチェイサー役なんかは特に『友達だから贔屓したんだろ』みたいな不満が集まりやすいからな。2寮合同でやればそんな僻みを浴びずにすむ。…………だーれがグリフィンドールの選手候補相手に手加減なんかしてやるもんか」
堂々たるキャプテンっぷりのウルクハートくんを見ながら、ハリーは焦っていた。向こうの態度からして初対面ではないらしいが、ハリーにはウルクハートくんが先輩なのか後輩なのかも判らないのだ。そもそもファーストネームだって思い出せないし、なんならハリーにはウルクハートくんが何の前触れもなく今年からホグワーツに出現したような気すらしているのだ。
「…………なんだポッター? 僕の顔にクアッフルでもついてるか?」
「あの、ごめんね。……きみ…………だれ?」
今この場で本人に訊いてしまうのが最も真摯な態度だろうと、ハリーは判断したのだった。
そして当のウルクハートくんは自分がポッターの奴に認識されていなかったと理解した途端に、あの先生が神秘部で「予言の基本的な取り扱いも知らないでどうやって予言の研究をするのか」と説明するのを聞いていた時のフレッドとジョージと同じ表情になった。
ああそりゃ確かにそうだ、と目からウロコが落ちた人間の、納得に驚きが混ざった顔。
クィディッチチームレギュラーメンバーの座を勝ち取るべく集まっているはずのザビニもセルウィンくんも、ウルクハートの方を見ないように視線を横へ逸らしたまま笑いを堪えている。
「…………そういえば、そうだな。僕は母が由緒正しい魔法族で父がマグル生まれの魔法使いだからお前のことはちっちゃい頃から話で聞いて知ってるけど、僕は今までお前に自己紹介なんか一度もしたことないんだから、お前が僕を知るわけがない……確かにそうだ。悪かったポッター」
そう言ったウルクハートくんの声色から、彼はイヤな奴じゃあなさそうだと直感したハリーは、このウルクハートくんとも仲良くなれるかも知れないと希望的観測をしていた。
寮も学年も違う名も知らぬ相手と新しく友達になろうという気高い試みを積極的に敢行するようになったのは何もハリーだけではなかったし、「地下聖堂」の利用者たちに限った話でもない。
皆も去年「防衛術」を教えてくれたあの先生に影響されたんだろう、とハリーは思っていた。
「僕はウルクハート。ランドルフ・ウルクハート。7年生だ。けど今までスリザリンのクィディッチチームに入ってたことは無いから、僕もチェイサーの選抜に参加する。しなきゃならない。実力を示さずに従えったってそりゃ無理ってもんだからな……だから、よろしく。ハリー・ポッター」
よろしく、と返しながら求められた握手に快く応じたハリーはウルクハートくんの握力の強さにビックリしたが、それはそれとしてもうひとつ、解消されていない疑問がまだ残っていた。
「……マルフォイは? シーカーの座に居座るもんだと思ってたんだけど」
「ああ。アイツは何でも今年はクィディッチやらないらしい。『暇じゃない』んだとさ」
どうやら本当にマルフォイは今年度中にホグワーツで何か事を起こすつもりらしいと、ハリーはまたひとつ揃った状況証拠からそう推察して、何をするつもりかは知らないけどそうはさせないと、ドラコ・マルフォイに対する敵愾心を新たにしていた。
「よっし。じゃあやるぞ。まずは我らスリザリンのキーパーを選ぶ。と同時にグリフィンドールはチェイサーを選ぶ。こっちの候補の守ってるゴールをそっちの候補が狙う。チェイサー候補は数が多いんで、2人1組を2組同時に、つまり4人ずつ挑戦してもらう。我らがスリザリンにはたまーに勘違いしてる奴がいたらしいからハッキリ言っとくが、候補者2人の腕前がおんなじぐらいだったからって家柄で合否を決めたりしないからな。上手く飛べる奴、チームに良い影響を与える奴。選ばれるのは常にソイツらだ。誰より速く飛べたって、チームに不和を齎すなら、お呼びじゃない」
ウルクハートくんに続いて、ハリーもグリフィンドールのチーム参加希望者たちに宣告する。
「去年までチームのレギュラーメンバーだったからって、それだけで今年もまた選ばれるとは思わないでほしい。もっと上手い人が見つかるかもしれないからね。それと、ビーターのポジションを希望してる人たち。去年まで僕らのビーターをしてた2人はメチャクチャに上手かった。だから僕はフレッドとジョージに替わる人材を見つけなきゃならない。要求水準は高いと覚悟してほしい。さて、じゃあ早速……ジニー・ウィーズリー、ロミルダ・ベイン。そしてデメルザ・ロビンズとサリー・オグスパイア。ジニーとロミルダがチームで、デメルザとサリーがチームね。相手チームとクアッフルを取り合って、スリザリンのキーパー候補が守ってるゴールを狙ってもらう……」
説明しながらハリーはクィディッチで使用する3種4個の球が収められたケースからクアッフルを取り出して、既に箒に跨って並んでいるチェイサー候補たちに合図をしてから、全身を隅から隅まで使ってクアッフルを、特に配慮など無い適当な方向に思いっきり投擲した。
チェイサー候補4人は一斉に飛び立ち、真っ先にジニーがクアッフルに追いついてキャッチし、そのままクアッフルの取り合いが始まる。
「じゃ、そろそろ頼むよクラッブ、ゴイル!」
本人たち曰く「他に希望者がいなかったので選抜もなし」だというスリザリンのビーター2人にハリーが合図を出し、全自動で飛び回って選手を狙うブラッジャーをひとつだけ解放した。
ハリーが拘束を外した途端にその鉄製の球体はハリーの指を折りそうな勢いで射出され、いつものごとく殺す気としか思えない勢いで地上から飛来したそれをビーター専用の短いバットで打ち据えたゴイルは、なんとなくジニーを狙った。
「そっちの選抜に口を出す権利は無いが、しかしとりあえず1人は決定じゃないかポッター?」
「うん。ジニーは上手い。ブラッジャーに意識を割くのを必要最低限にしてるし、ちゃんと必要なだけの注意は払えてる…………けどロミルダ・ベインは……記念に参加しただけって感じかな」
グリフィンドールとスリザリンのクィディッチチームのキャプテンは、競技場の芝生に並んで立って、お互いのチームの参加希望者たちの動きを見ている。
「よし。上手いぞセルウィン。そうだキーパーだってブラッジャーと無縁じゃないが、他のポジションとは違ってあんまり動くわけにはいかない……できるだけ箒を動かさずに躱すんだ」
ジニーが投げたクアッフルと並んでブラッジャーも飛んでくるという難題に見事に対処してみせた7年生のセルウィンくんは、ハリーの目から見ても有力候補と言っていい人材だった。
ゴールを守ったセルウィンくんは得意げにクアッフルを遠くへ投げたが、それを追って飛んでいくジニーは悔しそうにしていた。
2人並んだキャプテンの背中越しに選抜を眺めている両チームの参加希望者たちは、グリフィンドールとスリザリンであるという事実を鑑みればこれでも極めて和やかな雰囲気と言ってよく、言い争いもいがみ合いも発生していないのは一昨年までと比べれば奇跡に等しかった。
しかしその奇跡は、去年以降少しずつ珍しさが薄れてきている新たな日常の光景でもあった。
それに今は仮にこの場にドラコが居たとしても、僕だって少なくとも表面上は仲良くやるだろうと、できる限り言い争いなどしないようにお互い努めるだろうと、ハリーもそう確信していた。
なにしろ、一体どういう気まぐれを起こしたのか、クィディッチ競技場を囲む観客席にチラホラと居る少なくない数の見学希望者たちの中に、ダンブルドアとスネイプが紛れているのだ。
ダンブルドアとスネイプは並んで座っていて、遠目には何か会話をしているようには見えない。
グリフィンドール出身の校長とスリザリンの寮監が見ている前で諍いなど起こそうものなら果たして何十点を失うことになるやら、競技場に居る生徒たちはそんな想像をして肝を冷やしていた。
僕らがケンカなんかしたらダンブルドア先生はしょんぼりするだろうなと、観客席の一角からハリーたちが選手を選抜している光景を友人たちと共に眺めているネビルは思っていた。
一方、なんで毎年グリフィンドールのチェイサーは全員女子なんだろうと、ネビルの隣に座っているジャスティンは飛び回る選手候補たちを眺めながら首を傾げていた。
選抜した結果女子ばかりが実力なり贔屓なりで選ばれるのならともかく、参加希望者の時点で女子しか居ないのは一体どういうことなのか、ジャスティンがいくら考えても答えは出なかった。
「よし、そこまで! ジニー、これからよろしく。ロミルダとサリーはごめんね。参加してくれてありがとう。デメルザは……とりあえず残ってくれるかな――」
「お前も降りてこいセルウィン! ……まだお前が1人目の挑戦者だから確定だとは言えないが、最低でも、正キーパーがお前じゃなかった場合に、その正キーパーが出場できなくなったらお前に声をかけることになるだろう。――おっと、『そういう意味』じゃないぞ――『そういうこと』するやつをチームに入れたらあの去年の『防衛術』の先生にグラップホーンをダース単位で送り込まれそうだからな…………あの人はそういうの嫌がるだろう……次!」
キャプテン2名は次の候補者たちを空に上げたが、こんどの組には少し問題があった。グリフィンドールのチェイサー志望者の女子4名が、明らかに全員お遊びで参加しているのだ。グリフィンドールが自分たちだけで選手を選抜していた例年ならキャプテンが全員不合格にすれば済む話なのだが、今年はスリザリンの選手も並行して選抜しているのだ。
つまり、グリフィンドールのチェイサー候補がお話にならない者たちばかりだと、スリザリンのキーパー候補の腕前が見られないのだ。
そしてセルウィンくんよりハリーより、緩慢に空を飛んでいる4名を地上から睨んでいたジニーよりも先に、クラッブとゴイルの我慢の限界が来た。
試合でハリーを潰そうとする時よりよっぽど鋭い狙いをもって、クラッブはブラッジャーをグリフィンドールの舐めた態度の女子4人に叩き込んだ。
女子たちは途端に悲鳴を上げて各々が跨っている箒を操り必死に躱したが、的を外したブラッジャーが飛んでいった先には既にゴイルが回り込んでいた。ゴイルもまた鋭くブラッジャーを打ち据えて、グリフィンドールのチェイサー候補生――に紛れていた冷やかし受験者たち――の内ひとりにブラッジャーをブチ込んだ。
クィディッチという競技の歴史において、ブラッジャーというものが登場する最古の記録では、単なる手頃なサイズの石に魔法をかけて使用していた。しかし単なる手頃なサイズの石では魔法で強化されたバットによる幾度もの殴打に耐えきれず試合が進むうちに砕けてしまい、最終的に当時の選手たちは砂利に追いかけられるハメになっていた。砂利ではビーターたちも仕事のしようが無いので、やがて「これではいけない」と鉛を用いて製造されるようになったが、鉛でもまだ強度が足りておらず、ビーターの殴打によって表面が凹んでしまうと真っ直ぐ飛ばなくなってしまい、当時の記録に曰く「ジッと待ってたって当たらない」「狙った先に飛びやしない」と評されるほど飛行性能が落ちたので再度の強化が試みられ、現在では全てのブラッジャーは鉄で製造されている。
斜め下から飛んできたブラッジャーはその女子生徒が跨っている箒を真っ二つに折り、直後鋭く曲がって女子生徒の脇腹に突き刺さった。女子生徒は墜落し、観客席から短い悲鳴が上がる。
「気分爽快!」
ジニーが確かにそう言ったのが、ハリーにはハッキリと聞こえた。
「アレスト・モメンタム!」
ハリーが落下してくるその女子生徒に減速呪文を命中させて救助したのと同時に、観客席に居たダンブルドアとスネイプが並んで、ハリーたちの直ぐ側に「姿現し」した。
「マダム・ポンフリーのところに運ぶべきかの、セブルス」
「この程度なら、それには及びません。単に折れたアバラ骨が左肺を貫いているだけです――」
スネイプが聞き捨てならない暴言を吐いたと思ったハリーは怒鳴りかかる寸前だったが、スネイプは実に優雅な所作で杖を取り出し、心底面倒そうに「エピスキー」とだけ唱えた。
刺さっていたアバラが治癒呪文を浴びた瞬間に肺から勢い良く引っこ抜かれたらしく、女子生徒は芝生に横たわったまま鋭い悲鳴を上げた。
「気がついたなら立ちたまえ、ミス・クロックフォード」
そう促したスネイプの声色は、授業中に居眠りしている生徒を見咎めた時のそれだった。
「きみの箒じゃ。避け方は悪くなかったと儂は思うが、向こうのビーターが上手かったのう」
ダンブルドア先生がその女子生徒の箒をいつの間に直したのか、そもそも真っ二つに折れた箒は直せないと1年生の時にオリバー・ウッドから聞いていたような気もするハリーは首を傾げた。
しかしすぐに、ハリーの意識はキャプテンとしての職務へと戻る。
「災難だったね。けどクィディッチチームに入ったなら無縁じゃいられない災難だ。まだチャンスは残ってるけど、飛ぶかい? それとももういい?」
ハリーにそう問いかけられた女子生徒は少し逡巡した後、立ち上がりながら返答する。
「……まだやるわ」
意外と根性があったその女子生徒、3年生だというミス・クロックフォードの評価を心の中で少しだけ引き上げつつ、ハリーは周囲の皆と上空で待機していた選手候補たちに再開を告げた。
そして、この出来事によって顔を蒼くした数人の女子生徒が選抜への挑戦を辞退した他にはこれといってアクシデントも起こらず、順当に実力を示したケイティ・ベルと、結局彼女より上手い候補者がケイティとジニーを除けば現れなかったデメルザ・ロビンズがグリフィンドールのチェイサーに決定し、スリザリンは候補者の中で一番上手かったセルウィンくんがキーパーに決まり、今度はスリザリンがチェイサーを、グリフィンドールがキーパーを選ぶ番になった。
「ザビニ、バーク、プルウェット、ルックウッド、空に上がれ。ザビニとバークがチームで、プルウェットはルックウッドとだ。グリフィンドールのキーパー候補に目にもの見せてやれ」
上級生3人と並んでいるので背の低さが際立つマファルダ・プルウェットは、仲良しのカロー姉妹に「やってみたいならやってみるべきじゃないかしら」と背中を押されて、チェイサーを志望して選抜に名を連ねていたのだった。
「えっ、マファルダ? 1年生は自分の箒を持てないからチームに参加できるのは2年生から――」
「お前がそれを言うのかポッター?」
ザビニに一言で言い負かされたハリーは、それ以上口を挟まなかった。
先生方に規則を曲げさせる程の実力さえあるなら1年生でもチームに参加できるという前例はハリー自身が示していたし、ハリーが「100年ぶりの」1年生シーカーだという事実でも示されていた。少なくともハリーより100年前にもう1人、1年生のシーカーが居たのだから。
なので確かにマファルダ・プルウェットがスリザリンクィディッチチームキャプテンの求める水準を満たしているなら、チームに加入できることに何も不思議は無いのだった。
「プルウェットにその実力があるかどうかは、これから確かめることだ――ほら飛んだ飛んだ!」
チェイサー候補者たちを空に上がらせたウルクハートくんを背にして、ハリーはグリフィンドールのキーパー志望者たちに向き直る。
そこに並んで立っている2名のうち片方がロン・ウィーズリーであることを、意識しないなどハリーには到底不可能だった。自分がキャプテンである以上贔屓なんかするわけにはいかないという事実と同じくらい、ロンが親友なのも確かなのだから。
「まずはコーマック、きみからだ。スリザリンのチェイサー志望者たちがゴールを狙ってくるから守るんだ。もちろんブラッジャーも飛んでくる。いいね?」
「きみは俺をキーパーに選ぶことになるぞ、ポッター」
「それは判らないさ。だって今から実力を示すのはきみで、ロンはまだなんだからね」
そして7年生のコーマック・マクラーゲンが空へと上がっていき、ウルクハートくんがクアッフルを雑な狙いで遠くに投擲するとスリザリンのチェイサー候補者たちがそれを追いかけ、コーマックはゴイルによって打ち込まれたブラッジャーを事も無げにヒョイと避けた。
「クラッブ、ゴイル! 交代だ。降りてこい!」
スリザリンのチェイサー候補たちがクアッフルを奪い合いながらグリフィンドールのキーパー候補が守るゴールを狙い続けている中、ウルクハートくんの呼びかけに従ってスリザリンのビーター2名は地上へ降りてきたが、クラッブもゴイルも「交代って誰とだ」という疑問が顔に出ていた。
「……始める前に控室で説明したろ。今からグリフィンドールのビーターも選ぶんだよ」
ウルクハートくんはちょっと呆れているが、クラッブとゴイルは今はじめて説明されたかのように、新鮮な驚きを湛えた表情で納得している。
「おいノット。お前一体どうやってこいつらを複数の教科でO.W.L.に合格させたんだ」
ウルクハートくんがそう質問しても、チェイサー志望者の1人として選抜の順番待ちをしているセオドール・ノットは得意げに笑みを浮かべるだけだった。
「いいわよマファルダ。ザビニからクアッフルを獲ったわ」「すごいわマファルダ」
コーマック・マクラーゲンが守っているゴールのすぐそばの観客席で、フローラとヘスティアのカロー姉妹はハーマイオニーやラベンダー・ブラウンなどのあんまり親しくない先輩たちに囲まれて、寮のクィディッチチームの選抜に挑むルームメイトを応援している。
「――実際、ノットったらどうやってクラッブとゴイルの成績を上向かせたのかしら?」
マクラーゲンが見事にゴールを守ったことなど視界に入っていないかのような態度で、ちょうど同じ話題について話していたハーマイオニーは誰にともなく疑問を投げかけた。
「ノットはバカにも解るように説明するのが上手なのよ」
ハーマイオニーの隣に居るダフネ・グリーングラスはかなり辛辣な言葉選びをしたが、相手がクラッブとゴイルだからというのもあって、誰もダフネを咎めなかった。
そしてほどなく、単に所要時間の短縮のためだけに採用された「グリフィンドールはキーパーとビーターを同時に選抜する」というアイデアは、しかし思いも寄らない効果を発揮して、コーマック・マクラーゲンの問題点を浮き彫りにした。
「…………ウッドが言ってたところの『実力だけしかない困ったヤツ』ね、マクラーゲンは」
地上からその光景を見上げているケイティ・ベルの見解にジニーとセルウィンくんが同意する。
「自分に自信があるのはいいけど、ちょっと一緒にやりたくはないわね」
「右に同じだな。奴がスリザリンじゃなくて良かった。なにせそしたら友達にならなきゃならん」
選手の選抜に参加している者たちも、ハリーとウルクハートくんも、観客席でも、その場の誰も、コーマック・マクラーゲンの腕前には文句を付けなかった。
「何やってるピークス! いま狙うべきはソイツじゃあないだろう!」
勇ましきコーマック・マクラーゲンは確かに選手として有望であり、キーパーとしての実力だけで評価するならレギュラーメンバーになれる可能性も充分にあったし、本人の自信に満ちた態度を裏付けするかのようにスリザリンのチェイサー志望者たちが放つクアッフルを何度も見事に防いでみせた。しかし、ザビニがマクラーゲンの頭上から急降下してきつつ放った厄介な鋭さのシュートをほとんど箒に寝転がるような体勢に見えるほど思い切り後ろに仰け反ったマクラーゲンがどうにか捕球に成功しても、まるでそうせよと法律で義務付けられているかのように感情の籠もっていない拍手が、プレーの見事さからすれば明らかに足りない音量で控えめに響いただけだった。
ああ僕らを目の敵にしてた一昨年までのスリザリンの奴らにはグリフィンドールの生徒ってのは全員こんな感じに見えてたのかと、ハリーはマファルダが放ったシュートを防ぎそこねたマクラーゲンの悔しそうな表情を地上から見上げながら思った。
マクラーゲンがシュートを防ぎそこねるたびに喜びが、見事に防ぐたびに残念さが心の中から湧き上がってくるのは絶対に自分だけではないとハリーは信じていた。
しかし、それならばもしかして自分は今マルフォイみたいな底意地の悪い表情をしているのではなかろうかと思い至ってしまったハリーは大急ぎでマクラーゲンに対する悪感情を脳内から残らず追い払ってあくまでもキャプテンとしての責務である「キーパーのレギュラーメンバーを選ぶ」という一歩引いた視点に立って冷静になろうと頑張った結果、ハリーが妄想を膨らませて心の中に来てもらったのはコリン・クリービーだった。コリンはすぐに弟のデニスを呼び込み、デニスは仲良しのナイジェルを連れてきて、そこにアストリアもやってくる。
D.A.内で唯一、アンブリッジが居座っていた頃ですらあまりギトギトとした悪口が聞こえてこなかったグループが、このクリービー兄弟とナイジェルとアストリアの4人だった。
他人の悪口を言わないどころか、聞かせるべきではないとすら思える4人。ハリーが今思い浮かべた彼らの内クリービー兄弟とナイジェルは観客席の一角、ハーマイオニーたちのすぐ隣でパンジー・パーキンソンやミリセント・ブルストロードを始めとするスリザリンの女子たちに囲まれてこちらを――というよりは上空で飛び回っているクィディッチチーム参加希望者たちを見物し応援しているが、アストリアはこの場に居ない。
「あの子ったら、さっきここに来る途中で『ドラコだわ!』って追っかけてっちゃったのよね」
「それ大丈夫なの? マルフォイって何かその……やろうとしてるんだったよね?」
ナイジェル・ウォルパートが手を伸ばせば届くのではと錯覚してしまいそうなほどのすぐ目の前でゴールを守っているマクラーゲンを見つめたまま、ダフネ・グリーングラスに訊く。
「大丈夫よ。あなたたちにはとてもそうは見えないでしょうけど、マルフォイの奴、優しいもの」
あまり納得できていない様子のナイジェルが見つめる中、マクラーゲンがまた大きな声を出す。
「バットの持ち方がなってないぞフィネガン! そんなので狙った先に飛ばせるか!」
「自分のプレイに集中したらどうだマクラーゲン!」
シェーマスの指摘は妥当なもので、それが証拠にマクラーゲンはシェーマスのプレーの不備を指摘している隙を突かれてザビニに得点を許してしまった。
「自分がベストなプレーをすることだけに集中できないのも、やたら他人に指図したがるのも、なのに指揮官としての能力が優れているわけじゃあないのも、マクラーゲンがウィーズリーの奴に対して明確に劣っている点だな。ウィーズリーの奴はあんな不愉快な振る舞いはしないだろう」
スリザリンのチェイサー志望者として選抜の順番待ちをしているセオドール・ノットのそんな声が背後から聞こえてきて、ハリーは思わず「そうだね」と肯定を返してしまった。
そしてジミー・ピークスがちょうどクアッフルを投げる寸前だったマファルダにブラッジャーをお見舞いし、競争相手なのに身を挺して庇ったザビニが代わりにブラッジャーを浴びると同時にマファルダが投げたクアッフルがマクラーゲンの指先を掠めたことで軌道を変え的を外したところで、スリザリンのチェイサー候補者4名とグリフィンドールのビーター候補者2名にそれぞれのキャプテンから交代の声がかかった。
「ブレーズ・ザビニ、採用。あとの3人は悪いが今のところ不合格だ。今後お前らより上手く飛ぶ奴が現れなかった場合はまだチャンスがあるが……まあ、そんなことにはならんだろう…………」
ウルクハートくんが合否をハッキリ告げる一方、どうしても遠回しな表現を用いてしまうハリーは、言わなくても察してくれないかなと淡い期待を抱きながら、正直あんまり上手ではなかったルームメイトに話しかける。
「…………どうだったシェーマス。……やってみて」
シェーマス・フィネガンの表情は、得意面々という表現からは程遠かった。
「フレッドとジョージが一体どれだけ上手だったのかを実感してるぜハリー」
「そうだね。あの2人はそんなこと望まないだろうけど、仮に望んだとしたらプロにだってなれるだろうフレッドとジョージは。僕、贔屓目に見てるのかも知れないけど、そう思う……とにかく、申し訳ないけれどきみをチームに入れる予定は今のところ無い……ウルクハートがさっき言ってたみたいに『きみより上手な奴が今後ひとりも現れなかったら話は別』だけど」
シェーマスがご機嫌を損ねるのではと危惧しながらハリーは恐る恐るそう告げたが、シェーマスは悔しくないわけがないのに賢明にも己を律し、「そうか、頑張れよハリー」と言ってのけた。
「グリフィンドールに10点。見上げた騎士道精神じゃ」
観客席からそれを見ていたダンブルドアが、嬉しそうにそう呟いた。
そしてそのまま選考会は進み、グリフィンドールのビーターは狙うべき相手の選定が常に的確だったジミー・ピークスと、何度も何度も怒鳴りつけてきたマクラーゲンの左耳にブラッジャーを命中させて引きちぎるという離れ業をやってのけたリッチー・クートに決まった。
顔を狙ったものの的を外したのかと当初ハリーは思ったが、当のクートが「思いっきり顔に当てたら殴られそうだから……」と口走ったのが最終的な決め手だった。
側頭部から止めどなく流血しつつ地上に降りてきたマクラーゲンは「自分でやれる」と宣言してからまず吹っ飛んだ左耳をいくつかの呪文を駆使して見つけ出し、それを元あった位置に杖を持っていない方の手で支えて押し付けると懐に杖を突っ込んで「アクシオ! ウィゲンウェルド薬!」と鋭く唱えて内ポケットから緑色に見える小瓶を取り出し、杖を握っている方の手だけで器用に開栓すると、中身を全て飲み干した。
片耳をちぎり飛ばされても慌てないあたりなるほど確かに7年生らしいと、ハリーはここで初めてマクラーゲンを心の中で褒めた。
「……大丈夫?」とハリーは流石に心配になってマクラーゲンに訊く。
「大丈夫。ブラッジャーを躱すのはキーパーの仕事に含まれてる。ブラッジャーを狙った相手に命中させるのはビーターの仕事に含まれてる。今のは避けられなかった僕が悪い」
どうやらマクラーゲンは、自分の心の中の理性が支配している部分で作り出したらしいその見解を、自分の心の中の感情が支配している部分に繰り返し言い聞かせることで、どうしようもなく湧き上がってくる憤りや報復を願う暗い欲求などといったものを抑え込んでいるらしかった。
左耳がくっついたのを確認し、盛大に深呼吸してから再び箒に跨って空へと上昇していったマクラーゲンはそのままスリザリンのチェイサー候補たちを追加でもう1セット、それまで通りに2人で1チームを2チーム同時に相手した後、できる事は全部やったがもっと上手くやれたはずだという自信と不安の混ざった表情でもう1人のグリフィンドールのキーパー志望者であるロンと交代した。
ロンが最初に相手したのはスリザリンのキャプテンであるウルクハートくんを含む男子4人だった。他3人はそれなり程度だったもののウルクハートくんはハリーがチームにほしいと思ってしまうほどには上手く、ロンはウルクハートくんのシュートをほとんど防げなかった。
「あら、パンチを打つのが上手なゴリラばっかり揃えるって方針、転換したのねスリザリン」
ウルクハートくんがまたしてもロンからゴールを奪ったのを見ながらパーバティ・パチルがそう呟いた一方で、すぐそばにいるパーバティのルームメイト2名、ハーマイオニーとラベンダーは両手を顔の前で組んで、ロンが好セーブを連発しますようにと必死で祈っている。
ハーマイオニーとラベンダーが視線を向けている先からして、どうやら2人ともダンブルドア校長に祈りを捧げているらしかった。
「ダンブルドアはこういう時に特定の生徒を依怙贔屓なんてしてくれないわよ」
「ロン頑張って……ロン頑張って……ロン頑張って……」
「ロン頑張って……ロン頑張って……ロン頑張って……」
どうやら自分の声も聞こえていないらしいハーマイオニーとラベンダーを見て、パーバティは呆れ半分の笑いを浮かべた。
ウルクハートくんが誰も文句なんかつけられない飛びっぷりを見せてキャプテンの威厳を示した後はそれなりの腕前しかない候補者ばかりが何組か続いたが、やっと出番が回ってきたセオドール・ノットは一緒に飛んだ他の候補者3名よりも明らかに箒の扱いが上手かったのでハリーはこれでスリザリンのチェイサーも全員決まったかと考えたものの、しかしさらに次の組にいたベイジーという名前の7年生もノットと同じくらいに上手く、ロンから何度もゴールを奪ってみせた。
そしてハリーが一番心配しているロンはといえば、1回ミスをすると自信を無くしてその後しばらくミスを重ねるという課題こそ見つかったもののプレー全体で見ればなかなかの腕前を見せ、チーム入りが決定したので候補者から選抜の手伝いへと立場が変わったリッチー・クートが気まぐれに打ち込んできたブラッジャーの真後ろを同じ軌道で飛ぶように狙って放たれたベイジーの厄介なシュートをロンがブラッジャーごと真正面から受け止めたところで、グリフィンドールのキーパーとスリザリンのチェイサーの選抜は全ての候補者のプレーを見終えて同時に終了した。
自分で数えていたマクラーゲンも、羊皮紙にメモして数えていたコリンとデニス・クリービーの兄弟も、キャプテンの責務として数えて記憶していたハリーも、ロンの方がマクラーゲンより1つ多くシュートを防いだと各々が確認できていた。
「今年のグリフィンドールのキーパーは、ロンだ」
観客戦のコリンが嬉しそうに呟いたのと同時に地上のハリーも降りてきたロンと待機していたマクラーゲンにそう告げ、マクラーゲンは一瞬だけ人を殺しそうな表情をしたものの「異論は無い」と殊勝にも大きな声で宣言して、堂々とした態度でクィディッチ競技場から去って行った。
そしてクィディッチ競技場から出てきたコーマック・マクラーゲンに、声をかける生徒がいた。
「残念だったわね?」
クスクス笑いを浮かべながら寄ってきたのは、自分もチェイサーの選抜に落ちたはずの4年生、本気でチームに選ばれたかったとは思えない飛びっぷりをしていたロミルダ・ベイン。
「なんの用だベイン。負け犬を嗤いに来たのなら僕の忍耐力が残ってる内にどっか行ってくれ」
さっさと1人になって思いっきり悔しがるといういつもの方法で感情を処理してしまいたいので、コーマックのロミルダに対する受け答えはとてもそっけない。
「私『カッコ良かったわよ』って言いに来たんだけど」
「どこがだ。本当はもっと上手くやれたのに……防げたはずのシュートをいくつも……」
大股で足早に城へと急ぐ高身長の7年生コーマック・マクラーゲンに、一回り以上背が低い4年生の女子ロミルダ・ベインは肩まである強いウェーブのかかったボリュームたっぷりの髪を揺らしながらしつこく付き纏って、独りにしてくれというコーマックの頼みを聞き流し続ける。
「……あなたがいつも独りで練習してたの見てたわよマクラーゲン。だから独りにはしてあげない。私アナタに教えたいことができちゃったから」
ロミルダがそう言った途端にコーマックは立ち止まって振り返り、3歳年下の女子生徒に対して向けるものとしてはかなり威圧的な視線をロミルダに向けた。
「きみが? 僕に? ……なにを教えられるって言うんだ?」
「私の口説き方」
「帰ってくれ」
コーマックの態度はさらに冷たくなったが、ロミルダは諦める様子がない。
「マクラーゲンあなたチームワークなんてもの、どうやったらいいのかサッパリ判らないんでしょう。だってずっと独りで練習してたから。私クィディッチは上手じゃないけど、そういうのなら助けてあげられるわよ。友達の作り方とか、女の子と仲良くなる上手な方法とかそういうのね」
面倒なのに目を付けられたなと、コーマックは困り果てている。
あいにく僕にだって友達くらい居ると言おうとしたコーマックはしかし、思い浮かべた同級生たちを果たして本当に友達と呼べるのか、自分が一方的に友達だと思っているだけではなかろうか、というかそもそも「友達」とは何かなどと考え始めてしまい、結局何も言い返せなかった。
「んー……ふふふ。ほら、まずは私を好みのタイプだと思って口説いてみて」
「頼むからどっか行ってくれないか」
「ずっと練習頑張ってたの見てたわよ」
「うるさい」
17歳のコーマック・マクラーゲンにとって3歳年下である14歳はとても色恋の対象に含むことなどできない「子供」であり、それはかなり美人だと言えるロミルダが相手でも同じだった。
しかし子供だと思っているからこそあまり強くも出られず、同級生や年下からは蠱惑的にも見えるのだろうロミルダ・ベインに付き纏われたまま、独りにしてもらえないまま、グリフィンドールのクィディッチチームに入れなかったコーマック・マクラーゲンは城の中へと帰っていく。
初めコーマックは男子トイレの個室に籠もる予定だったが、ロミルダは男子トイレの中にまで着いて来かねないし、もしそうなら一緒に男子トイレに居るところなど決して誰にも見られるわけにはいかないので、コーマックは向かう先を変更しなければいけなかった。
一方同じ頃、これからポッターに協力してもらってシーカーを選ぶ、スリザリンクィディッチチームのキャプテンを努めるウルクハートくんは、志願者の1人を見て目を丸くしていた。
「…………お前、根性あるなプルウェット」
やってみたいならやってみるべきというルームメイトの言葉を胸にスリザリンクィディッチチームのシーカーの選抜にも挑んだマファルダは、候補者の中でただ1人だけ、スニッチを捕まえることこそできなかったもののハリーのすぐ後ろに追いすがって最後まで飛び続け、その飛びっぷりがウルクハートくんの求める最低水準を上回っていたことと、何よりその諦めない姿勢と肝の据わりっぷりが評価されて、ホグワーツ全体ではハリー以来でありスリザリンに限れば何百年ぶりなのやら定かではない1年生シーカーが誕生することになった。
「すごいわマファルダ」「応援するわマファルダ」
観客席からフィールドへと降りてきたカロー姉妹にもみくちゃにされているプルウェットの奴を横目に、ウルクハートくんには「いくらシーカーにはブラッジャーをぶつけて真っ先に潰すのがセオリーだとは言っても1年生の女子相手に躊躇いなくそれができる奴はそうそう居ないだろう」という冷静な打算もあったのだった。
そうして始まった今年度のホグワーツの寮対抗クィディッチの前哨戦としてまずは練習試合をしようとハリーとウルクハートくんが日程を話し合い、ハリーたちと入れ替わりで行われたレイブンクローとハッフルパフのクィディッチチームのキャプテン2人による合同での選手選抜もつつがなく終了した、明くる日。
今日も早朝からホグズミードにある店の地下に赴いて、どことも知れない「ファスティディオのランニングコース」を出勤まで時間が許す限り走っていたニンファドーラ・トンクスは、見た。
まだホグズミードの店の地下なのか、あの神秘部部長が所有しているカバンの中なのか、それとも神秘部の奥なのか。それすらトンクスには判別ができない暖かな日差しが注ぐ森と川のそばの草原で、ちょうど一軒家の前に差し掛かった時、トンクスの視界にその人物が飛び込んできた。
「…………まさか、あなた、あれからずっとここに居たの……?」
「どんぐじゅぜんぱい…………!!!!」
トンクスの姿を見るなり泣き出したのは、去る6月18日に、昨年度のO.W.L.の天文学の実技試験の最中にアンブリッジがハグリッドを襲撃した際、神秘部部長の手によって謎の魔法で小さくされてポケットにしまい込まれて誘拐された、トンクスのひとつ上の年齢ながら訓練過程で躓いたせいで正式配属はトンクスより後なのでトンクスを「先輩」と呼ぶ、あの年若い闇祓いの魔女だった。
【ウルクハート】Urquhart
ハリーが6年生だった年にスリザリンクィディッチチームのキャプテンをしていた男子生徒。
それまでスリザリンクィディッチチームでいかなるポジションも務めたことがなかったので、この抜擢は周囲にとって意外な人選だった。
マクゴナガル先生の亡き夫エルフィンストーン・ウルクアート(Elphinstone Urquart)とは綴りが1文字違う。
ハリーたちや読者からの好感度が上がるような場面が無いだけで別に悪いやつじゃないと思うんですよね。コーマック・マクラーゲン。
今回、原作キャラに紛れて「名前ありのモブ」が複数登場しましたが、今後も彼ら彼女らのような「出番はごく限られているが名前を設定されている」というオリキャラは出てくると思います。
次回、決して逃げられない。