トム・リドル育成計画!   作:寺町朱穂

94 / 127
〇1943年4月 垣根を超える!

●1943年 4月〇日

 

 インタビューは緊張する……。

 私ではなく、トムのインタビューだけどね。私は手に汗を握りながら、ガラス越しにインタビューを受けるトムを眺めただけだ。それでも、はらはらしてしまう。

 BBC交響楽団との演奏を明日に控え、インタビューを受けることになったのだ。それも、BBCの生放送である!

 当然だが、ミスは許されない。

 通っている学校が魔法学校だということは絶対に伏せないといけないし、友人関係についても魔法の匂わせをしてはならない。マグル世界に実在する学校ではないので、下手に嘘をついてマスコミに嗅ぎまわられた結果、「あれ? トム・リドルって嘘言ってるじゃん」という印象を植え付けられてはたまったものではないし、余計な詮索をされたくなかった。

 

 もっとも、トムは平然と振舞っていた。

 まあ……私と違って、トムはうっかり口を滑らせるなんてこともないから、取り越し苦労だったかもしれない。

 どのような質問が飛んできても、トムはにこやかに答えていた。

 例えば、こんな感じである。

 

「得意な科目ですか? これといって特別抜きん出ているという科目はありませんね」

「寮生活で辛いことですか? 時折、母の料理が恋しくなることくらいです」

「休日は友人たちと楽器のアンサンブルをしています」

 

 トムは「嘘ではないけど、本当とも明言できないこと」を爽やかな笑顔で言い切っていた。あまりにもそつなくこなすものだから、ラジオのMCが意地悪な問いかけをすることもあった。

 

「トム君には恋人がいないんですか? 絶対にモテるでしょ?」

「熱烈なファンレターをいただくことはありますが……僕の恋人はヴァイオリンですね」

 

 トムは傍らに抱えたヴァイオリンを愛おしそうに撫でる。……トム、その返しだと「トムのヴァイオリンになりたい」と熱望するファンが殺到するよ。まあ、実際にトムの口から恋人の存在が明らかになったら、私は卒倒していただろうから、良い返しだったと思う。

 

「ヴァイオリン以外の趣味はありますか?」

「動物は好きですね。学校で飼育されている馬を世話させてもらっています」

「馬!? 君が馬の世話を!?」

「とても気高い生き物ですので、誠意をもって接するように心がけています。機嫌を損ねたら、後ろ脚で蹴られてしまうので」

 

 MCとにこやかに話していたけど、私は冷や汗だらだらだった……その馬、絶対に普通の馬じゃない。たぶん、セストラルかヒッポグリフだよね?

 

「乗馬も嗜むこともあるのでは?」

「少しだけ。そんなに目を輝かせないでください。恥ずかしながら、ヴァイオリンと比べると素人の域を出ません……本当に少し乗れるだけですよ」

「いやいやーそう言いながら、達人の領域なんじゃないですか?」

 

 これに関しては、MCと同意見である。

 障害飛越どころか、空を自由に滑空してそうだ。というか、騎乗技術に優れていなかったら、ダンケルクから生きて帰ってきていない。

 こんな感じで、しばらくトムのプライベートに関する掘り下げが話題に上がっていたが、時間の関係もあり、いよいよ本題に差し掛かってきた。

 MCの表情も砕けた感じから真面目なものへと変わる。

 

「トム君はBBC交響楽団との共演は何度かこなしていますが、今回は練習回数が一番少ないと聞きましたが、そのあたりは順調ですか?」

「順調です」

 

 トムは即答した。

 

「団員の方々は優しいですし、僕のことをよく理解してくれていますから」

「今回の演目はエルガーやホルストの曲で構成されていますが、トム君から『メンデルスゾーンを弾きたい』というリクエストがあったと聞いています。その理由を聞いても?」

「メンデルスゾーンの作品は、いまのドイツで演奏できないからです」

 

 トムはそう言うと、ちらっと私に視線を向けた。トムが言わんとしていることが分かったので、私が頷いて返す。すると、トムは視線をMCに戻し、沈みながらもはっきりとした声色で話し出した。

 

「僕の唯一無二の親友……ジョナサン・ヴェイユはフランスで暮らしていました。しかし、昨年の夏から連絡が取れません。ドイツの命令で、東へ移送されたことまでは分かりましたが、どこへ連れていかれたのか足取りがつかめないのです」

 

 トムは一度息を吐いた。肩を落とし、目は悲しみの色で縁取られていた。

 

「嫌な噂を聞きます。信じたくありません……これから一曲弾きますが、ジョナサンに届くようにと祈っています。いえ、ジョナサンだけではありません」

 

 トムはヴァイオリンのケースを開けながら、静かな声で続ける。

 

「この瞬間にも前線で戦っている方々、耐え忍んでいるすべての人へ。僕の演奏が少しでも励みとなり、希望の灯となりますように……一刻も早く戦いが終わり、平穏が訪れるようにと願いながら弾きます」

「……それでは、この放送を聴くすべての皆様にお届けします。トム・マールヴォロ・リドルでメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、ホ短調第1楽章」

 

 MCもトムの気持ちを汲み、先ほどまでとは打って変わり穏やかな口調で告げた。

 トムも神妙な面持ちでヴァイオリンを奏でた。

 美しい調べだった。短調らしい寂しい旋律だが、優しくて清らかな音色が心を震わせてくる。本来はオーケストラと一緒に奏でる曲で、トムしかいないというのに、不思議とオーケストラの音まで聞こえてくるような重厚感も感じた。まるで、トムの感情が聴く人の心に直接語りかけてくるようだ。

 10分近い曲だが、誰もが真剣に聞き入っていた。

 放送中ということもあるのだろうが、誰一人として声を発しなかった。正確には、少し違う。すすり泣く声が時折耳に入った。押し殺すように泣いている。

 

「……素晴らしい」

 

 トムが演奏を終えて席に着くと、MCが感嘆の声を漏らした。彼の目にも涙が浮かんでおり、ずずっと鼻をすすり上げる。

 

「一段と……いや、二段、三段も成長していますね。まるで魔法のようでした」

「魔法ではありませんよ」

 

 トムは汗一つかくことなく、涼やかな表情のまま断言した。

 

「技術です。もちろん、音楽は人の心を動かすことができますが、魔法のそれとは異なります」

 

 あとはMCと2、3言交わして、放送は終わった。

 帰り道、私はトムに尋ねた。

 

「音楽と魔法はどこが違うの? 音楽も魔法も心を動かす点では同じようなものだと思うけど」

「違うさ!」

 

 トムはちょっとムキになったような感じで言い返す。

 

「人の心を変える魔法はある。錯乱の魔法、服従の魔法、忘却呪文……」

 

 トムはポケットに突っ込んでいた手を出すと、いくつかの魔法を指折り数えながら説明してくれた。

 

「だけど、それらは人の心を強引に捻じ曲げるものだ。捻じ曲げ、改竄したものは、魔法が解けた瞬間、完全に消え失せる。捻じ曲げた対象に対して、拒絶に近い想いを抱くことになる。ここまでは分かる?」

「でも、音楽は違うのね?」

「音楽は心を動かす……いや、心を揺らすんだ。曲や演奏によっては、聴く人に衝撃を与える。だけどさ、その人の気持ちを無視して気持ちを改竄するものじゃない」

 

 魔法はその人を無視して動かす。

 けれど、音楽はその人を無視することなく、心を動かすのだそうだ。

 

「音楽は国境の垣根を超える。素晴らしい音楽は言語も人種も超えて、心を震わせるんだ。これは魔法以上だよ」

 

 トムはチョコレートを一気に頬張ったときのように、恍惚とした表情を浮かべていた。だが、すぐに表情は沈んだものへと変わる。ロンドンの曇り空を見上げ、ぽつりと呟いた。

 

「……ジョナサンはどこにいるのだろう」

 

 彼の消息が途絶えてから、早いもので10か月は経つ。

 私も前世で詳しく調べたわけではないが、フランスで捕らえられた彼が送られる場所はろくでもない収容所かゲットーに違いなかった。ゲットーも最悪だが、行き先が収容所だった場合は絶望的だ。どう考えても満足に食べられないだろうし、強制労働に耐えられるとも考えられない。

 私個人の考えだけど、彼は空に昇ったと思う。

 トムには申し訳ないけど……。

 

「きっと、どこかで同じ空を見上げているわ」

 

 私は目を閉じ、そう答えるので精いっぱいだった。

 

 

 

 その後、ミネルバ・マクゴナガルを迎えに行った。

 汽車からぞろぞろと人が出てきたけど、ミネルバ・マクゴナガルは誰かすぐに分かった。一人でホームに降りた少女は、少しばかり緊張と不安な面持ちで辺りを見渡していた。

 

「ミネルバ・マクゴナガルさんね」

 

 私が近づくと、彼女の顔に安堵の色が浮かんだ。しかし、それは一瞬で、すぐにキリっとした真面目そのものの表情へと変わり、優雅にお辞儀をする。

 

「はい。本日はお招きありがとうございます。これは母からです」

 

 彼女が差しだしたのは花の籠だった。チューリップとスイートピーで彩られた美しい籠である。その傍には、クッキーを包んだ袋とカードが添えられており、「娘をよろしくお願いします」と一言記されていた。

 

「まあ、ありがとう!」

「フェンリールから、アイリスさんは花がお好きだと聴いていましたから。そちらの方が、フェンリールのお兄さんですね」

「トム・リドルです。スペルは――……」

「THOMですね。知っていますわ」

 

 マクゴナガルが先に言うと、トムは笑みを深めた。

 

「お嬢さんはなんでもご存じですね」

 

 そう言いながら背を屈め、彼女の手を取る姿は御伽噺から飛び出してきた王子様そのものである。

 

「ようこそ、霧の都へ。明日の演奏会をぜひ楽しんでください」

「は、はいっ!」

 

 トムが完璧紳士な対応をした結果、マクゴナガルは声を上ずらせていた。彼女は頬を朱に染め、トムと話していた。会話も年齢の割に知性を感じさせる話題が多く、トムも小さな話し相手と楽しそうに言葉を交わしている。その姿は、まるで年の離れた兄妹のようだった。

 

 これに良い想いをしなかったのは、フェンリールである。

 自宅の窓からトムとマクゴナガルが近づくのを見ていたらしく、私たちが扉を開ける前に、ばんっと飛び出してきた。

 

「おまっ、なんでアニキと手をつないでんだよ!」

 

 フェンリールは怒りで顔を真っ赤にしながら、吠えるように叫んでいた。

 

「エスコートしてもらっていたの」

 

 マクゴナガルはそう言うと、トムから手をするりと離した。そのまま小走りでフェンリールに近寄ると、彼に向かって手を出した。

 

「もしかして、私と手をつなぎたかった?」

「そ、そんなつもりじゃねぇって! ただ、男と女が手をつなぐのはどうなんだっておもっただけさ!」

 

 フェンリールは相変わらず顔を赤くしたままだったけど、その種類が変わったのは間違いない。

 一方のマクゴナガルの顔は平然としていた。先ほどまで、トムとの会話に顔を赤らめていたのが嘘のように、しれっとしている。彼女は後ろで手を組みながら、フェンリールの顔をしげしげと覗き込んでいた。

 

「なんだよ……」

猫の妖精(ケット・シー)って呼んでくれないんだ。手紙では呼んでくれるのに」

「べ、べ、べつにいいいだろ! か、母さんたちもいるんだし……」

 

 フェンリールがもごもごと言い訳を口にすると、マクゴナガルはくすくすと笑っていた。

 

「私は好きだよ」

「な、なにが!?」

「呼び名のこと」

 

 フェンリール……完全にマクゴナガルの手の上である。ただ、マクゴナガルが意地悪というわけではない。彼女なりの愛情表現なのだろう。

 

 なぜって?

 我が家に着くまでに、マクゴナガルはトムにこんな質問をかけていたのだ。それまで、ホグワーツのことや魔法の授業のこと、クィディッチのことなどの会話をしていたのだが、彼女がこの質問を投げかけたとき、目に不安そうな色が混じった。

 

「トムさん、フェンリールは私と会うことを楽しみにしていましたか?」

「そうだね。そわそわしているよ」

 

 トムはにこやかに答えた。

 

「本当に?」

「もちろんだよ。鏡で何度も髪の毛をとかしてた」

「よかった……きらわれていないか心配だったんです」

 

 安堵の息とともに零れた一言を聞いて、私は彼女の想いを察した。

 たぶん、あれだ……好きな子ほど意地悪したくなる感じだろう。実際、彼の地雷に触れるようなからかい方はしていない。

 

 甘酸っぱいな……。

 青春だな……。

 

 

 

 

 

●1943年 4月△日

 

 トムの公演は無事に成功した。

 語るまでもなく満員御礼、拍手喝采である。

 

 さて、今回特筆すべき人物はルクレティア・ブラックだ。

 彼女とは、コンサートホールの前で待ち合わせていた。淑女らしい服装で現れた。落ち着いたネイビーのテーラードスーツに質の良さそうなフェルトハットを被り、短い手袋も嵌めている。シンプルなネックレスに小さな蛇のブローチも清楚な美しさを感じられた。ただ会場の前に立っているだけで品の良さが内側から滲み出ており、一目で良家のお嬢様であることが伝わってきた。

 トムは彼女を見るなり、余所行きの笑顔を浮かべた。

 

「ルクレティア先輩、随分と早いお着きで」

「楽しみでしたから。私は貴方(・・)の演奏のファンですもの。たとえ、どのような場所で演奏しようと駆け付けますわ」

「お褒めの言葉として受け取っておきます」

 

 トムは終始笑顔で対応していた。

 気になるところといえば、ずっと彼が余所行きの笑顔のままだったってことだ。私は彼がルクレティアのことが好きなのだろうと思っていたから、素の喜びをさらすと考えていたのだけど……勘違いだったのかな? と首をひねってしまう。

 

 だけど、これも杞憂だった。

 トムが一足先に控室に行き、私、フェンリール、マクゴナガル、そして、ルクレティアの4人が残された。そのとき、ルクレティアがくすくすっと笑い出したのだ。

 

「あの人ったら……」

「トムがなにかしました?」

「やはり素晴らしいお方だと思いましたのよ」

 

 ルクレティアは楽しそうだったが、私たち3人は顔を見合わせる。

 

「開演までに時間がありますから、ぜひとも()()()()たちとたっぷりお話ししたく思いまして」

 

 ロビーで4人でいろいろと話した。

 フェンリールは警戒するように背筋をピンと伸ばしていたけど、すぐに解かれた。マクゴナガルから「緊張しているの?」とからかわれたことも大きいかもしれない。どちらかといえば、ルクレティアは私と話すことの方が多かった。

 

「今年の冬ですけど、トムがお義母様の編まれたマフラーをされてましたわ」

「えっ? 本当ですか? 彼の手紙では『恥ずかしくて使えないよ』って書いてあったのですが」

「いえいえ、毎日着けてましたわ。私もマフラーをプレゼントしてみたいのですが、なかなか上手く編めなくて……もしよろしければ、ご教授いただいても?」

 

 私は顔をぶんぶんと横に振って断った。

 トムが私の編んだマフラーをしてくれるのは嬉しいけど、良家のお嬢様に教えられるほど上手くない。ただ長くやっているから形になっているだけである。

 私は急いで話題を変えることにした。

 

「それにしても、ルクレティアさんは良く来る気になりましたね。その……お家的にこういう場はあまり好ましくないのでは?」

「私はトムの演奏を聴きに来たのです。誰かに文句を言われる筋合いはありませんわ」

「あとで叱られるようなことはありませんか?」

「愚問です」

 

 ルクレティアは涼やかな顔で言った。

 

「叱られたり、家系図から抹消されたりする程度、彼の晴れ舞台を見逃すことに比べたら些事ですもの」

 

 この言葉を聞いたとき、ルクレティアがどれほどトムを想っているのか理解する。

 トム……こんなに君を想ってくれる人はいないよ。天下のブラック家のご息女にここまで言わせるのは、並大抵のことではない!

 

()()()()、マグルの世界でまた演奏会があった時は声をかけてくださいね」

「もちろんですよ」

 

 こんな感じで、和やかな会話をした。

 そのうち演奏開始前になり、席に移動しようとしたのだが、ハンカチをどこかに落としてしまったらしく、一度ロビーに取りに戻ることになった。ロビーのソファーに置き忘れていたのだが、手を伸ばす前に他の人がハンカチを拾った。

 

「アイリス、どうぞ」

 

 ハンカチを拾ったのは、アルバス・ダンブルドアだった。

 

「あ……アルバス!?」

「トムの公演を見逃せないのは、ルクレティアだけではないからね」

 

 ダンブルドアは微笑みながらハンカチを差し出してくる。

 私は目を白黒させながらも、それを手に取ることなく問うた。

 

「生き残った男の子が病棟で寝ているとき、双子の兄弟がお見舞いで送ろうとした品は?」

「トイレの便座。双子の名前は、フレッドとジョージだ」

「当たりです」

 

 私は肩を落とすと、ハンカチを受け取った。

 

「誰かが私の護衛についていると思っていましたが、アルバスだとは思いもしませんでした」

「ナティとユスフが透明マントでついてきているよ。いまは離れてもらっているけどね」

 

 アルバスは帽子をくいっと持ち上げた。

 

「例の本の話だが……2巻の題名は『秘密の部屋』だったね」

「ええ、そうですが……」

 

 「賢者の石」のストーリーを語り終えたのは1週間前。おおよそ、ダンブルドアの予想通りの展開だったようだ。唯一、彼が驚いたところといえば、未来の自分が百味ビーンズの「耳くそ味」を食べてしまったことだろう。「何故、いつもユニークな味に当たってしまうのか……」と遠い目をしていた。

 

「全体について詳しく聞きたい。なるべく早いうちに」

「何故?」

「嫌な予感がするんだ。イースター休暇明けの平日、時間のある日を教えてくれ」

 

 ダンブルドアはそれだけ言うと、人混みに紛れてしまった。

 

 今年は原作で「秘密の部屋」が開かれた年。

 トムが開くことは99%ないと思うけど……ダンブルドアの焦り具合が気にかかる。

 

 

 いま、ホグワーツで何が起きようとしているのだろう?

 

 

 

 

 余談だが、演奏後のトムの控室は賑わっていた。

 マグルの関係者やスラグホーンを始めとしたホグワーツの関係者たちが一堂に集まり、トムの超絶技巧が披露された演奏について語り合う姿が見られたのは、ちょっと……いや、かなり貴重な場面だったのではないだろうか。

 そう! コンサートホールに訪れた魔法使いは、ルクレティアとダンブルドアだけでなかったのである!

 

 

 トムの音楽がマグル・魔法界問わず人を惹きつけ、愛されていることを実感した1日だった。

 

 

 

 

 

●1943年 4月×日

 

 

 トムから手紙が届いた。

 最も気になったのは、この一文。

 

『最近、ホグワーツの生徒が石になる事件が多発している。スラグホーン先生に請われ、マンドレイクを使った魔法薬の生成の手伝いをしているんだ』

 

 他にもたくさん近況が書いてあったけど、私は気を失いかけてしまった。

 これ、絶対にバジリスクの仕業じゃん!

 誰が秘密の部屋を開けたの!?

 

 

 トムは……いまのトム・リドルが「秘密の部屋」を開けて人を襲う理由はないのに!

 

 

 

 




次回は6月28日(日)の夜に更新予定です。
また、次回はトム視点の予定です。
※投稿後に訂正しました(2025年6月23日)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。