殺気と幕末とシャンフロと 作:荒ぶるバスタブ
忙しくて離れてたら色んな人に見てもらえてて「これ表示合ってるか!?」って6度見くらいしてる。感想、評価ありがとうございます!
怠惰を粉々にして濃縮したような人間が完全に勢いで書いてるので軽い気持ちで読んでくれると嬉しいです。
それと評価してくれた人には毎日信号に引っかかる回数が一回減る魔法をかけてあげよう!
多くの屍の上に座る。
「そろそろ終わった頃かな」
サンラク達がラスボス戦に突入してから時間が経って何もすることがないので我流「対レイドボスさん天誅心得其の四」でも考えていたがそろそろ時間かと顔を上げる。
この殴り込みの前の作戦会議(仮)のときにサンラクが
「あのタイプのプレイヤーは過去にクソゲーで会ったことがある。ああいうのは策に乗らずに追い詰めて袋叩きにすれば大体勝てる」
って言ってたから多分大丈夫だろう。ちなみに考え方がクソゲー元素で構成されているサンラクの発言に一緒に居たカッツォタタキと顔を見合わせたりした。
「んー.....」
下に積み上がってるキルされたプレイヤーの抜け殻を見ながら捻る。サンラクに暴れていいよ、と言われ何も考えずに殺気にオートで剣を振っていたがよくよく考えるとこれヤバいやつちゃうか?もしかしてサンラクに嵌められたか?!
ここに来る途中で多くのプレイヤーから耳に入っていた、鉛筆戦士怒らせると地の果てまで追い詰める疑惑が今になって思い出してきた。これは初対面スライディング土下座のターンか....。こう、助走と飛距離が....こう、ギュイっと....。
「んんッ!?」
助走五メートルのアクロバティック土下座を考えていたところ、突如として振動を地面から感じる。そういえば暴れろ、っていう指示だけでその後のこと何も言われてないな....。
「ぬおうッッ!?」
上から瓦礫が落ちてきたので下の死体を踏み込み板として強く踏み込んで距離を取る。
そして華麗に着地。
10点、9点、10点!
死体の頭頂部を足で強く踏み込んでのジャンプは大きな円を描いて綺麗に着地しましたね。やはり空気抵抗が少ないハゲを使った踏み込み板としての強さが出たようだね。ハゲのバフ、略してハゲバフ....!
「ん?」
そんな風に決めポーズを決めていたら自分を包み込む大きな影を感じたので上空を見る。
「うっそ....」
上空からの先程よりも大きな瓦礫、いや天井全体の質量を身に感じながら視界が暗転する。
後にプレイヤー達から世紀末円卓最大の事件と揶揄されるその城での一幕は、大きな爆発音と共に始まった城の崩壊と同時に終焉した。
目を開けてVR機器を外す。ベッドから降りて軽く伸びをする。
そして壁にあるカレンダーを見て気づく。
「明日病院じゃん」
◆
定期検診、つまり毎月の流れ作業が終わり、出口へと廊下を進む。
最初は憂鬱だと思っていた病院通いも習慣と化してしまえば案外慣れるものだ。
「あっ!夕日さん!久しぶりです!」
呼ばれた方を向けば、ぱあっと笑顔が輝いている少女が此方に向かってきていた。
ゲーム内の空気汚染が進んでいるランキング上位に食い込むであろう幕末と世紀末の世界に居たからか背中に眩い光が差し込んでいるように見えた。
「くっ.....!これが陽の力か!目が、目がァァァァ!!」
「何バ◯ス食らってるんですか!?」
そんな風に彼女とラ◯ュタごっこしてたら近くに居た看護師さんに怒られた。ちなみに毎度うるさいから呆れられてた。すいません....
「夕日さんも定期検診ですか?」
「うん、もう2ヶ月に1回だけどね」
子供の頃に病院でたまたま出会った仲だが今ではこうして軽口を叩ける間柄になっている。
「そういえば!夕日さんっ!私陸上の大会で入賞しましたよ!!」
「そうなのか!凄いな
そう素直に褒めてみるとよほど嬉しかったのか満面の笑みではしゃいでいた。
僕はいつだって彼女の明るさに救われていた。
いつもそこにあるはずだった、あると無根拠に信じ込んでいた日常が予兆もなく一瞬で奪われる運命はまだ幼い僕には耐え難かった。
事故の後は現実を直視したくなくて塞ぎ込んでいた。何も変わらないという現実を半ば理解しながら目を背けるように周りに当たることも少なくなかった。
そんなときに彼女と出会った。
『ねえねえ、アナタもどこか病気なの?』
明るく話しかけてきた彼女はそのときの僕にとっては眩しすぎた。
自分の中の苛立ちを心に留めるほど大人ではなく、けれど自分の周りへの行動が正しいと振り切れるほど幼稚でもなく。
そんな僕の病室に毎日のように訪れていたのは幼いころから病院に居るのだという紅音だった。
『私、もしこの病院を出て何でもできるなら、目いっぱい走りたいんだ!』
彼女はいつも楽しそうに話していた。
『テレビで陸上、ってのを知って!……もし叶うなら私も出てみたいなあ....なんて』
こんな僕にまるで楽しいんだと言わんばかりに無邪気に自分の夢を語っていた。
『あ!あと鬼ごっこ、もしてみたいな!友だちが楽しそうに話すんだ!二人ならつまらないかな?………いや、夕日くんとならきっと楽しいよ!』
無機質な機械音、消毒の匂い、窓から見える変わらない景色、なんてことないあの日から何も変わっていない日常を過ごしていた僕にとって彼女は唯一の光だった。
『なんで自分と話すか?うーん.....夕日くんって確かにちょっと変なとこもあるけど』
毎日病室に来ていた見慣れた彼女は恥ずかしげもなく笑顔で言った。
『きっと夕日くんは優しいですから!』
「夕日さん?どうしたんですか?」
「いや、何でもない」
彼女は優しいから、
優しいからこそ一人で突き進む。
だから僕は少しでもその隣で
「あっ!そうだ、夕日さん!私入賞したご褒美にVR機買ってもらったんですよ!今度一緒にやりませんか!?」
「ふっ、紅音よ...格の違いを見せてやろう.......!」
「私も負けませんからね!」
そんなやり取りをしていたら紅音が呼ばれた。
「じゃ、またですね!」
「またな」
紅音と別れた後に病院を出る。
◆
病院から出た後、当初の目的でもあるゲームショップに向かう。
店に入ってみると店長さんが誰かと話していた。
「あのっ、陽務君来てますかッ!?」
「お生憎、まだ来てないよ」
知っている店長さんと話しているのは可愛い制服姿の女子高生?だった。
「彼が今やってるのはユナイト・ラウンズって言って、簡単に言うと世紀末って感じのゲームだからね。しかも今は極悪のラスボスが生まれててクソゲー度合いも跳ね上がってるから、あの陽務君でも結構時間がかかるんじゃないかな?」
会話の流れから奇遇にもこの可愛い女子高生の好きな人が僕と同じくあの世紀末ゲームをプレイしていたらしいことが分かった。僕が無意識に殺気が来たら脳死で何も考えずにキルした中の一人かな?誰一人として覚えてねえよ
それとクソゲーやってる奴は僕の経験上、大概変わった奴が多いからやめときな
そんなお節介を心の中でエアアドバイスしてたら店長さんが僕のことに気づいた。
「おっ、噂をすれば。違う方の2号」
「誰が違う方だ」
そういや買った奴二人しかいないって前に言ってたな。名前も知らない彼よ、今日から僕らは兄弟だ。一緒にクソゲー街道突っ走っていこう!
「あ、あの!は、初めまして!しゃっ斎賀です!」
「あ、どうも夕日です。盗み聞きしてたみたいですいません」
「あの!そ、そのユナイトなんとかってゲームやってるってホントですか!?」
「あ、はい....」
なんか可愛いんだけど可愛さより面白さが上回ってきたな。何この生き物?面白いな
「で、結局ユナイト・ラウンズはどうなったの?」
「あー......城が大爆発しました。」
そう言うと、店長さんは数瞬キョトンとしていたが何故か次の瞬間には笑い始めていた。
「アッハッハッ!流石陽務君!クソゲーハンターも伊達じゃないね!」
僕と斎賀さんを置いてけぼりにして店長さんは何が可笑しいのか大爆笑で何故か満足気だった。
「あのー」
「いやー、すまないすまない。まあ、そんなことなら彼は今日にでも───」
「すいませーん、なんか良さげなクソゲーありませんか?」
やけに大きく聞こえた店の扉の開閉音と同時に一人の男子高校生?は入ってきた。
「やあ、陽務君。今ちょうどここで」
店長さんが辺りを見渡すが、入る前から存在に気づいていた僕と迅速すぎる速さで斎賀さんが物陰に隠れたのでそこには誰も居なかった。
少しの無駄もない速すぎるこの動き.....!僕でなきゃ見逃しちゃうね!真面目な話、独特な足さばき、体の運び方とか見るとマジでなんか武術とかやってたんだと思う。最近の女子高生怖くね?
「聞いたよ。随分とユナイト・ラウンズで暴れてきたらしいね」
「最後のあれは俺も予想外でしたけどね」
その陽務君は気だるそうな雰囲気だったがゲームの話となると目を輝かせながら店長さんと話していた。
「良い人じゃないの」
「そっ、そうなんです!」
「しっ!斎賀さん、しっ!」
陽務君は一瞬此方の方を向いたが気のせいかと思ったのか、また前を向いて会話を再開した。危ねえ、ゲーム内で会ったことあるかもしれない奴とリアルで会うのが一番気まずいんだよ!
「で、次のクソゲーを探していると」
「何かないですかね?」
「貴重な高校生活をクソゲー探しという苦行で無駄にしていいのかい?」
「高校三年間乙女ゲーの世界に居た岩巻さんに言われたくないです」
「私は後悔してないからね」
おもむろに店長さんは床にあるダンボール箱に手を伸ばす。
「そんな君のためにとっておきのクソゲーを用意したよ」
ハッ!あれは僕が前に何気なく聞いたときに意味深な笑みで返されたマル秘と書かれたダンボール箱......!
あの中に入っているゲーム、一体どんな特級呪物なんだ....!
「これは...伝説の.....!」
「発注するの大変だったんだよ」
彼が持っているゲームのパッケージには煌びやかな衣装に身を纏った姫っぽい少女が手を合わせて祈ってる姿があり、パッと見普通に良作っぽい雰囲気のゲームだった。
「フェアリア・クロニクル・オンライン。一定のプレイスキルを持ってないと最初のボスですら倒せない、クソゲー界でも名が通ってる代物さ」
「ネットでもこれは次元が違うって皆言ってました」
「プレビューで全員がヒロインを二度と見たくないって言ってたからねえ」
「他のクソゲーにはない格が違うクソがあるということか」
手元のゲームの表紙を見ながら彼は言う。
「確かに凄く難易度が高いゲームではあるけど、これが伝説のクソゲーと呼ばれる所以の最たるものはプレイスキル関係なしの精神面を削ってくる理不尽だよ」
「理不尽、ですか?」
「陽務君が凄くゲームが上手いことは知ってるけど、それだけじゃこのゲームは攻略できないってことさ」
店長さんはそのゲームを持っている彼を悪い笑みで見据える。
「本当の理不尽を身をもって味わってきな。このゲームで通用するのは寛大な心、我慢強さだよ。君は持ち合わせているかな?」
あからさまな挑発に彼はニッと笑う。
「最短でラスボス倒してきますよ!」
そう宣言した彼は意気揚々と店の出口へと向かっていった。
「何日かかるかな?」
「随分信頼してるんすね」
彼が去って役目を終えたのか特級呪物入れとしてのマル秘ダンボール箱にガムテープをしてる店長さんにそう言うと、彼女は少し驚いた顔をしながら此方に顔を向けた。
「……信頼っていうよりかは予想かな。」
そう言い、昔を思い出すかのように遠い目をしながら言葉を紡ぐ。
「陽務君が初めて来たのはずっと前。当時は父親か誰かがお使いにでも行かせて買わせにきてるのかって思ってたよ」
そのときを思い出しているのか店長さんは小さく微笑みながら話す。
「でも違った。彼はそのゲームをクリアするとすぐにここに来て楽しそうに話してからまた次のクソゲーを買っていくんだよ」
店に堂々と鎮座しているクソゲーの山を見る。世紀末円卓しかり他の所よりこういう系が多いのはそういう理由か。
「色々なゲーム好きを見てきた私でも彼みたいなクソゲー信者、何よりクソゲーをこれだけ好きでプレイしている人間は初めて見たね」
生粋のクソゲー好き、クソゲーハンターか....
「そんな彼を好きになるのも、また大概だけどね」
「ふぐッッ!!!」
僕の後ろの斎賀さんをニヤニヤ見ながら店長さんは言う。赤面してる斎賀さんが可哀想なんでそこら辺にしといてください
「悪い悪い。『さっきの人の名前、なんて言うんですか?!』って言ってたときの玲ちゃんが懐かしくてさ。もう三年前だっけ?」
「……ちょっと待ってください。それって中学の出来事ですか?」
「あの頃は初だったねえ」
「いやいや」
あまりに進展なさすぎないか?その空白の三年間何があった?五老星もビックリの真実だよ。ラブコメだったらどんなに内容薄くても13巻はいくという中学の三年間だぞ!
「玲ちゃん奥手だからね」
「うー.....//」
陽務君、君をラブコメの鈍感系主人公タイプだと勝手に分析してたこと、謝ろう。普通に斎賀さんが恋愛超絶弱者なだけだった。なんでそのスペックで弱者なの?あれか?家系なのか?もう血統とかいう逃れようのない運命を背負いし女子高生なのか?
「で、君は何しに来たの?」
「もちろん、新しいゲームを買いに来たんですよ!」
何を当たり前のことを、といった顔で店長さんを見ると彼女は合点がいったような顔をした。
「そういや、君もあのゲーム買ってたね。今あんなことになってるからそりゃ此処にも来るか」
店長さんの言う通り今現在、世紀末円卓は本来壊す用途ではなく重要なシンボル、オブジェクトとしての役割の城がそれはもう見事な大爆発によって崩壊したため、運営が急遽臨時アップデートと称して城を復元したのだ。
結果的に負けた鉛筆戦士だったが、アイテムのドロップ率でさえ意地でも変更しなかった運営が泣く泣く城の復旧作業をしたため「運営の完全敗北」として鉛筆戦士を称賛する声もあるとか。本人はただ面白そうだからって感じだったけど。
重要なオブジェクトだったら破壊不可くらいつけなきゃ。幕末だったら.......ハッ!何故か事あるごとに幕末運営の株が上がってるだと...!くッ!これもあの悪魔共の策略か!
「うーん....何が良いかな?」
「あの、クソゲー縛りじゃないです」
何をクソゲーハンターの次だからって流れでクソゲーの山から探してるんすか、店長さん!
ぶっちゃけ幕末、世紀末円卓ってきたから次のゲームは普通のゲームでいいかな。ただクソゲーじゃなければ問題ないです。
「それなら尚更難しいな。うーん」
しばらく唸っていた店長さんだったが、不意に僕の後ろの斎賀さんを見たと思ったら後ろの方に行って、ある一つのゲームを持ってきた。
「じゃあ、今一番熱いゲームならどうだい?」
店長さんが持ってきたゲームのパッケージを見る。
「しゃ、シャングリラ......フロンティア?」
斎賀さんは知っていたのか黙って見ている。
「まあ、一回調べてみて」
「はあ...」
ネットでシャングリラ・フロンティアと入力して調べる。その中から重要そうな雰囲気を感じる、恐らく考察勢がまとめただろうサイトを開く。
「うわぁ....」
「ハハッ、びっくりしたでしょ?私も色々なカテゴリーのゲームを見てきたけど、そのゲームほど設定が凝ってるのは見たことないよ」
スクロールをどんなにしても一番下の情報には辿り着かないような膨大な「シャングリラ・フロンティア」という世界の情報を見ながら若干引く。
「その会社がゲーム業界に出てきたのはつい最近だけど、これだけは言えるよ」
店長さんは此方を見ながら爽やかに笑う。
「シャングリラ・フロンティアを創った奴は頭がイかれてるってことさ」
斎賀さんも店長さんと同じ意見なのか控えめに頷く。
「玲ちゃんもシャンフロやって長いからね。もうガチ勢って言っていいくらいのレベルじゃないかな?」
「えっ!斎賀さん、そんな強いの!?」
こんな美少女がガチ勢だと....!見た目によらずイカついな
「ていうか斎賀さんってゲーム上手かったんだ」
「あっ!いや!そうじゃなくて!シャンフロはただ長くやってるだけでして......」
恥ずかしそうに下を向く斎賀さんに店長さんと一緒に少し和む。
「玲ちゃんがゲーム始めたのも陽務君が理由だもんね」
なるほど、いざ好きな人のやってるゲームに手を出したはいいもののクソゲーの山で挫折したから神ゲーをやって彼がやるのを待つと。完全にこの進展0の恋を理解したぜ。
「まあ、順調に進めて行けば玲ちゃんにも会えるんじゃない?」
「ガチ勢ってことは最前線ですよね?それって僕も含めてその陽務君も追いつくの厳しいんじゃないですか?」
そう言うと店長さんも斎賀さんも揃って顔を見合わせる。
「それなら心配ないよ。彼のプレイスキルは異常だからね」
斎賀さんがブンブンと首を縦に振って店長さんの言葉に同意する。
「前に彼がどのくらいゲームが上手いか気になって色々なクソゲーで彼の統一してるプレイヤーネームを探したことがあったんだよね」
「どのゲームでも彼は知られていて何個かのゲームでは最上位に居たよ」
そのときを思い出して話していた店長さんは、そこで言葉を切る。
「シャンフロは今までのゲームとは違う。レベル差なんか圧倒的なプレイスキルの前では飾りもいいとこだよ」
そう言って僕の顔を見る。
「そんな訳で彼が始めたのが遅かったとしてもすぐに玲ちゃんには追いつくと思うよ。案外誰にも出来なかったことを軽くやってみたりしてね」
彼をそこまで評価している理由を聞いて、今までの話で気になったことを聞いてみる。
「それでその陽務君のプレイヤーネームって何なんですか?」
「あ、それは───」
その時、けたたましい音が近くで鳴る。見てみると店長さんのスマホからのようだ。
「なっ!!あの伝説の乙女ゲームが販売だと!君達、すまないが今日のところは閉店だ!!」
そう言って半ば強引に店の外に出される。
この人クソゲーハンターとか言っていい立場じゃねえぞ!という心からの叫びはグッと心に留める。
「……………」
「……………」
後に残ったのは挙動不審の斎賀さんと一本のゲームを持った僕の二人。
「あッ。あの!シャンフロで会ったらまたよろしくお願いしますッ!」
「あ、はい」
90度を明らかに超えた僕の人生の中でも間違いなく一番の深すぎるお辞儀をして斎賀さんは帰っていった。
「さて」
そんな僕も絶対PKとか駄目だろうなあ、と考えながら帰路に着いた。
ラブコメ書きたくなってきた。
ちなみに夕日くんと紅音ちゃんは両方とも恋愛感情は全くありません。
ここで紅音ちゃんとフラグ発生させても良かったんですけど、そうなるとここから十話くらい紅音ちゃんの天真爛漫だけど自分のその感情が恋だって分からなくて困惑しながらも好意をなんとか言葉にしようとする健気な様子を長ったらしく書くことになるのでなんとか踏みとどまりました。(褒めて)
紅音ちゃんといい、好きな人の前では態度激変ペンシルゴンさんといい、初対面から役所で婚姻届書くまで60〜70話くらい一人で書けそうなのが悪い。
シャンフロの二次創作ってラブコメが多くて、「こんなカップリングもあったんか!!?」って毎回なるから好き。もっとラブコメ書いてくれてもいいんだよ?