葬送のフリーレンside story 不死身の剣士編 作:カメロンパン丼
勇者ヒンメルの死から29年後フリーレン達は僧侶のザインと別れた後一級魔法使いの試験を受ける為に北側諸国のオイサーストを目指していた。
フリーレン「オイサーストに行く前に少し寄り道して行くよ。」
フェルン「何か用事でもあるのですか?」
魔法使いでありフリーレンの一番弟子であるフェルンが尋ねる。
フリーレン「昔の知り合いにおつかいを頼まれててね、そいつに届け物をしなくちゃならないからそのついでに何日か泊めてもらおうと思って。」
フェルン「物を届けるだけでしたらわざわざ泊めてもらう必要は無いんじゃないですか?相手の方にも迷惑がかかってしまいます。」
フリーレン「私も久しぶりに話しがしたいんだよね、それにまだまだ北側諸国の冬は寒いから外で寝るより家の中の方がいいでしょ。フェルンも病み上がりだしね。」
フェルン「私は大丈夫です。」
フリーレンはこの間風邪を引いたフェルンを心配して知り合いに頼んで泊めてもらおうとすがフェルンはフリーレンに気を使わせないように自分は平気だと言い張る。
シュタルク「最近歩きっぱなしだったし泊めてもらえるなら何日か泊まって体力回復させた方がいいんじゃねぇか?」
戦士であり勇者一行のメンバーであるアイゼンの一番弟子であるシュタルクもフリーレンの意見に賛成する。
フェルン「...わかりました。では、そうさせてもらいましょう。」
流石ににここまで自分の事を心配してくれている仲間の想いを無下には出来まいとフェルンは渋々提案に乗る事にした。
フリーレン「あー、でも80年間ほったらかしにしてたから怒ってるかもな。あんまり怒らせると殺されるかもしれないから刺激しないようにね。」
シュタルク「え?」
フェルン達はフリーレンの昔の知り合いがいる屋敷まで来ていたがシュタルクは中に入ることを拒んでいた。
シュタルク「なぁ、やっぱり行くのやめないか?」
フリーレン「なんで?最初は乗り気だったじゃん。」
シュタルク「そうだけどさぁ、俺たちの事殺そうとして来るかもしれないような奴のとこにわざわざ行く必要ねぇだろ」
シュタルクはフリーレンの知り合いがやばい奴であると知って頑なに会いに行く事を嫌がる。
フリーレン「大丈夫だよ。危ない奴なのは間違いないけど話しが通じない相手じゃないから。」
フェルン「そのフリーレン様のお知り合いはどんなお人なのですか?」
フリーレン「私も未だによくわからないんだよね。まぁ、とりあえず中に入るよ。」
そうしてフリーレンは屋敷の扉を開く。
フリーレン「
すると奥からローブを身に纏い黒い剣を持ってバハトが出てくる真冬だと言うのに服装は変わっていなかった。
バハト「やっと来たか。」
フリーレン「はい、頼まれてたものはこれでいい?」
そう言うとフリーレンは一冊の本をバハトにわたす。
バハト「ああ、間違いない。」
そしてバハトはその本を受け取る。
フリーレン「あとついでで悪いんだけど何日か泊めてもらえる?私達オイサーストに行きたいんだけど途中でフェルンが風邪を引いちゃってね、治ってはいるけど何日か休んで体力を回復させた方がいいと思って。」
バハト「フェルン?」
フェルン「私の事です。初めましてフェルンと申します。」
バハト「バハトだ。」
バハトとフェルンは軽く自己紹介をする。
バハト「泊まりたいなら好きにしろ。俺もお前には聞きたい事がある。」
そうフリーレンに言うとバハトはいったん席を外した。
シュタルク「何考えてるかわからない奴だな。」
フリーレン「バハトは昔からあんな感じだからね。」
フェルン「フリーレン様。一つ気になっていた事があるのですが。」
フリーレン「何?」
フェルン「フリーレン様とバハト様は最後にお会いしたのはいつの話しですか?」
フリーレン「80年前。ヒンメル達と旅をしていた時だよ。」
フェルン「つまりバハト様と最後にお会いしてから80年の月日が経っていると言う事ですよね?ですが私にはバハト様がそこまでお年を召されている様には見えません。」
シュタルク「言われてみれば確かに!」
フェルン「フリーレン様と同族のエルフの様にも見えません。それにフリーレン様の口振りからしてバハト様とはもっと昔からの知り合いですよね?一体あの方は何者なのですか?」
フェルンはフリーレンの「昔の知り合い」と言う発言が気になっていた。普通の人間にとっては80年はかなり長い年月だがエルフであるフリーレンにとっては80年前なんてまだ最近の事フェルン達とフリーレンでは時間感覚がかなり異なっている。だからフリーレンにとっての「昔」は何百年も前の話だとフェルンは思っていた。
フリーレン「....2人には話しても大丈夫かな。」
フェル・シュタ『?』
フリーレン「バハトはこの世界とは違う世界の住人なんだよ。」
フェル・シュタ『...!』
フリーレンの思いもよらない発言に動揺する2人。
フェルン「どういう事ですか?」
フリーレン「私も最初は驚いたよ。」
回想
ヒンメル「この世界の住人じゃないっていったいどういう事?」
バハト「どうもこうもそのままの意味だ。俺もはっきりとは分からないが、おそらくは全知全能の書の力でコッチの世界に連れてこられたのだろう。」
ヒンメル「フリーレン、どう思う?」
ヒンメルはフリーレンに話しを振る。
フリーレン「まだ完全に信じた訳じゃないけど、もしバハトの言っている事が本当なら今までの疑問の全てに納得がいく。」
ヒンメル「そうか、分かった。君の言葉を信じる。だから聞かせてくれ、
そしてバハトは自分の過去を話した。信じていた仲間に家族を殺された事。争いを終わらせる為に世界を滅ぼそうとした事。剣士達との戦い。そして自分を終わらせた炎の剣士のこと。
ヒンメル「そうか。君はずっと孤独だったんだね。」
バハト「.......」
ヒンメル「でも、その炎の剣士との出会いが君を変えたんだ。」
バハト「皮肉な事にな。」
争いを終わらせるために剣士を消そうとしていたのにその剣士に人の強さを教えられるなんてバハトにとっては皮肉以外の何者でもなかった。
回想終わり。
フリーレンは自分がバハトから聞いた話しをフェルンとシュタルクに話した。
フェルン「そんなことがあったのですね。」
シュタルク「にわかには信じらんねぇぜ。」
フェルン「でも、それとバハト様のお姿が変わっていない事となんの関係があるのですか?」
バハトがこの世界の人間じゃない事は理解したがフェルンにはまだ最初の疑問が残っていた。
フリーレン「2人は不死身の剣士の伝説を知ってる?」
シュタルク「なんだそれ。」
フェルン「私は聞いた事があります。昔たった一人で魔王と渡り合った剣士がいたと、でもあれって作り話ですよね?」
フリーレン「作り話か、そうだね。でもあれは紛れもない実話だよ。だって私はその剣士に実際に会っているからね。」
フェルン「...それってつまり!」
フリーレン「そう。バハトは不老不死、そして伝説に出てきた不死身の剣士本人だよ。」
本当はもっと書くつもりだったのですがそれだとかなりの量になってしまうので一旦区切らせてください。