ワイバーンワイ、世知辛すぎて火を吹いてしまうwww   作:Ωが来た!

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 絶滅言うても世界は広いし、どっかに残ってるかもと思いつつ投稿ですね。


生き残りは強者のフラグ

 

「なっ…なんだ、今のは……。」

 

 

 自身の声が掠れ、震えてるのが分かる。こりゃ情けないと言われても仕方がないが、しかしこれは…。

 

 

「………まさか?!」

 

 

「…神サマの正体がこれじゃあ、たぶん女神の姿もおっかねえなこりゃ……。」

 

 

「これから祈る相手にそんなこと言っちゃダメでしょ兄者……。」

 

 

「……俺も魔法使いの端くれだ、量、密度、全部桁外れ…。こう、存在が上塗りされる気分だぜ。」

 

 

 未だ轟く余韻の響き、空は開かれ、黒煙に閉ざされた光はただ一点に降り注ぐ。

 

 

「……こりゃ…なんとか、しないといけないみたいだな……。」

 

 

 

……

………

 

 

 

 メキメキと、ミシミシと、人の背丈では到底足りない、厚い、厚い樹皮を割り、得体の知れない剥き出しの何かの中身が溢れ、脈打つ。

 

 

OooOOOOO!!!

 

 

 それは絶叫。樹頭はバックリと割け、ひたすらに声無き振動を吐き出し続ける。

 

 

「………!」

 

 

「にしてもなんなんだこの感覚は…!」

 

 

 全身に降り掛かる不快な何か、見ればそれを感じているのは神樹の守り人とガラの悪い無手の男のみの様だった。

 

 それは全てに宿して当然たる力であると同時に、それを知覚し、理解出来るのは少数ともされる万能の力。しかし、元として見える物ではないのだが……。

 

 

GOOO!!!

 

 

 未だ空に吼える赤き竜。つられて三度天を覗けば目に飛び込むはただの絶望。

 

 

OooOOOOO!!!

 

 

 分からずとも分かる。分からせられる。それ(・・)はマズイ。チンケな言葉しか出てこないが、それ程までに直感に訴える危険信号。

 

 

 なんの猶予もなく、まるで欠伸でもするかの様に、天へ放たれたそれは何もかもを置き去りにした………。

 

 

 極光が貫く。黒煙の層を穿ち飛ばし、厚い白雲を消し、遙か上空の掠れた雲でさえ穴を開けてみせた。

 

 

「……本当に空に神が居るなら……さぞかし驚いた事だろうな……。」

 

 

 遥頭上の衝撃波は、轟々と、遅れてやってくる衝撃音と共に辺りを揺るがす。

 

 神は未だ目覚めていない。

 

 

 

………

……

 

 

 

GUooO!

 

 

 何かを訴えかける様な視線とともに、体勢を低くし唸りをかける。

 

 ……つくづく思うが本当にコイツは変わってる。

 

 

「乗れと?……分かった。……おい!エルフのねーちゃん!どうやらあんたもお呼びの様だぜ!……ボサっとしてる暇ねえぞ!ほら!」

 

 

「……?…わっ!?」

 

 

 流石に放心もやむなしか…しかし問題はこのゴロツキ共だが……。

 

 

「お前らも乗るか?拒否はしないみたいだぜ?」

 

 

Go!

 

 

「だそうですけど、どうする?兄者?ここはひとまず逃げますかね?」

 

 

「ばっ、ばっか言え!んなもんコイツら全員捌き倒してからオサラバ一択だろがい!」

 

 

「……いや、弟の言うことも正しいぜ兄貴、これは俺たちが手に負えるもんじゃねぇ。」

 

 

 逃走を提案する軽装の双剣使いに対して、断固闘争を掲げるは全身を鎧に覆う戦斧を担いだ大男。しかしフードを被った無手の男がそれを宥め冷静に事を捉え撤退を支持する。

 

 意見は割れている様だが、収集が付くのを待つ程の時間はなかった。

 

 

「おッオイッ!なっ何しやがる離しやがれ!!!」

 

 

「まっ、待って!カァチャーーーンッ!!!」

 

 

「まっ!?置いてくなぁ!クッソ!」

 

 

「あっはっはっはっ!!その気持ち!よーくわかるぜ!」

 

 

「…!?……暖かい…?」

 

 

 十人十色と言うには数は半分だが、それぞれ全く違う思惑と共に、天へ天へと駆け上がる!

 

 

「……なあ、エルフさんよ、この黄金の霧、何かわかるか?そう言うのにはとことん疎いんでね。……それになんだか、苦しそ……大丈夫か?」

 

 

 先程から心ここに在らず、極光が放たれてからと言うもののどこか息苦しそうにしているのが気がかりではあったが……。

 

 

「………優しい……力強い鼓動…。」

 

 

 竜の背甲に体を預ければ、まるで焚き木のように、触れれば火傷を負う程に熱く、されど此方を暖かく照らすかのように、伝わる命は心地よくこんな状況でありながら、不思議と心が安心する。

 

 ……それはまるで、そう、憧れ、切望しながらも、無い物ねだり、そんな立場には無い、こんな歳にもなって、理由を付けて割り切っていたはずの………これが…温もり……?………誰の?

 

 

……お父さん?…あっ……平気……これは…具現化した……霧の様なもの……。」

 

 

「おっおう……おん?」

 

 

「とにかく!!その女はっ!目に見えるくらいに魔力が濃すぎて霧みたいになってるって言いてぇんだ!」

 

 

 そう言う声は後方から。必死に尻尾に捕まりながらも、強烈な風に逆らいながら、少しずつよじ登る無手の男。

 

 

「お前本当にさっきのチンピラか?大分違うぞ?…ただお前、先生向いてるぜ。」

 

 

「どうも!」

 

 

 純粋な疑問である。ゴロツキだのチンピラだのい言ってきたが、それと片付けるには些か枠外れだ。

 

 

「離せッ!そこのくっさい冒険者!このバカトカゲに放すようなんとかしろ!」

 

 

「……別にいいが、本当に離していいのか?」

 

 

「はぁ?何を!………もういい、ケッ気に食わねぇ!」

 

 

「……?ヒュッ、…………。」

 

 

 体感としては数十秒ではあるが、既に地表は遥か下。間抜けにも捕まって宙ぶらりんだ。己の状況を察しながらも不機嫌そうに悪態を付き、無様に白目を剥いてる身内にため息がでる。

 

 

「……なんか、あそこだけ妙に濃いな。…んお!?どうしたいきなり!?」

 

 

「……ッ!いけない!」

 

 

「………ばっ!このバカの進路を変えさせろ!死にたくないならなんとかしろ!!」

 

 

 突然、前になる男を押し除け竜の首にしがみつこうとするエルフに困惑する。が、これまた突然後ろから荒げた声が上がり、何事かと見てみれば、フードに隠れて半分しか見えないが、それでも目に見えて分かるほどに蒼白になる無手の男、このままではとは分かりつつも……。

 

 

GAッ!?!?

 

 

 間一髪。ごたつきにごたついた指示は行き渡らず、あやな濃霧に突っ込むか!…とは、ならなかった。その騒ぎは進行の遅延にはなったようで、直前で起爆し、直撃は免れることができた。

 

 

「………早く抜けたほうがいいらしいなこりゃ。」

 

 

「……(コク)」

 

 

 今まではなんとも思わ無かったそのただの霧は、今やいつどこで起爆してもおかしくない爆霧に様変わり、運頼みと言う緊張感に、物理的に晒される。

 

 

「…誘爆は…しないのか?」

 

 

「……大丈夫………。阻まれて……届かない。」

 

 

「………通訳いいか?」

 

 

「だあっ!…爆発の余波は同じ霧に阻まれて届かないから、極局所的なもので済んでるってことだ!」

 

 

「……本当になんでこんなところにいるんだか…。……ん?ッぶね!?なんだ!?」

 

 

GAッ!?!

 

 

「………ヒュッ!?」

 

 

 突如として降り掛かる飛翔体。息も吹き帰るほどの至近弾!まさに間一髪の体であり、何事かと見上げれば、いて当然ではあるがしかし不自然な影達。

 

 

「………ッ!……退避してない?」

 

 

「お仲間さんか?こんな事態になっても逃げないとは流石だな。」

 

 

 此処は神樹、守り人がいても不思議では無い。が、この異常事態の最中、優先されるのは無事に帰還し対策なり対処を立てる事ではなかろうか?

 

 事実、そう言う決まりだからこそ、そうあるべきであるからこそ、彼女は大いに驚いた。表に浮かびずらい感情を露わにする程に。

 

 

「………いや、感心してる場合じゃ無いな、これは明らかにおかしい。此処にきて攻撃してくる程血気盛んな集団では無いはずだ。」

 

 

「…ッ!……仕向けられている…?」

 

 

「……通訳いけるか?」

 

 

「知らん!エルフの事情なんて知ってるわけないだろ!……ただ、これは洗脳とか、煽動に近いもんだろうな。あくまでも推測だが……おいおいおいおい!?尻尾を振るな!何しやがる!?よせよせよせよせ!!!」

 

 

「なっなんだ!?襟を噛むな!伸びちまァァァア!?!!」

 

 

 話が終わったかと言わんばかりに事を起こした竜は、野郎2人を少々乱暴かつ、正確に投擲し、敵対する守り人の矢面に強制的に立たせる。

 

 

「おっととと…殺されないように立ち回れるか?」

 

 

「へっ、俺は後方支援しか出来ねぇからな、お前が頑張れよ。」

 

 

 なってしまったものはしか無い、呉越同舟だ。

 

 

「なっ!?弟に何しやがる!おい!俺も降ろせ!!だァァァア微妙に斧が取れねぇえええええッ!!」

 

 

「………兄貴さんは元気そうだな。……ここは紳士的にな、あしらう方向で。」

 

 

「自慢の兄貴さ……だが、それをやるのはお前だぜ。」

 

 

「……所で一ついいか?…あれだけの風圧で剥がれないそのフード、どうなってんだ?」

 

 

「これか?へっ、そういう魔法だ。」

 

 

 

……

………

 

 

 

「お前はいつまでトンでやがるんだ!根性無しがッ!!」

 

 

「ハイ!!……ヒュッ!?……。」

 

 

「…………。」

 

 

 得物は取れず、間抜けを晒して何も出来ない。投げ出された身内を助けることは叶わず、もう一人は毛ほどにも役に立ちやしない。余りの惨事に顔面を手で拭おうとするも……拭おうと…手が届が届かない……。一周回って冷静になれただけ良しとしよう。

 

 ともあれ、守り人の対処は二人に任せ先を急ぐ一行、速度、機動力ともに素へ近づいた竜は、先ほどの追いかけっこで見つけた穴を再び探す。

 

 これはエルフが大いに役に立ったと言える。流石は長い月日を神樹と過ごした者だ、燃えていようとおおよその場所を割り出し見つけ出してしまった。

 

 

「………ダァッ…クソ!……おい起きろ!」

 

 

「ハイッ!……こんな所で降ろされちゃ逃げられ無いぜ兄者!?」

 

 

「もういい黙って着いて来い!」

 

 

「何か考えがあるんで!流石兄者!」

 

 

 降ろせとは言ったがこんな所で降ろされては然もありなん。此処で激昂して別れて仕舞えばそれこそ詰みだ。

 

 ……正直な所行きたく無い。……内部まで燃えているわけでは無いようで、烈火に揉まれた外とは違い冷んやりとしていた。感覚が狂ってるだけかもしれないが。

 

 

「………。」

 

 

「静かですね…兄者結局何しにきたんでしょうかね?この奥には何があるんで?」

 

 

「聞いても答えない奴と、答えた所で何言ってるかわかんなぇ奴が相手だ。知るかよ。」

 

 

Uu!

 

 

「ぬわ!……兄者、俺らこいつの命狙ってたんですよね?」

 

 

 「何話してるの?」とでも言いたげに両者を割って後ろから首を突っ込む竜。余りにも無防備なその姿にすっかり毒気を抜かれてしまう。

 

 

「なんだがな……大人しく通させる訳でも無いようだな。」

 

 

Gu!?!……rrrrrrr…!Ga!

 

 

 突如、竜の後ろ脚を巻き取る木の根!更に入り口から雪崩れ込む根の波々は竜を巻き込み封じてしまう!

 

 

「………ッ!おとッ!……。………置いてけない……!」

 

 

 まるで近づくなと警告するような唸りを上げ、仕切りに奥を見つめる竜。事実、根の波は竜の巨体を拘束する事に集中しており、こちらに意を介する仕草は無い。

 

 

「………。………?」

 

 

「あっ兄者?」

 

 

 背中に引っ提げた戦斧に手を掛け、一歩一歩と竜に近付く。翳った顔は伺えず、見送るその背は迫るモノが感じられる…。

 

 戦斧を握り締めてからは早かった。まるで断頭台の処刑人のように思えたそれは、その後の想像を容易するものであった。

 

 

「……それは!」

 

 

「やっちまうんで!?」

 

 

GUu!………?

 

 

 それは振り下ろされることはなかった。横に薙ぎ払われたそれは竜に絡まる根を豪快に斬り払う!

 

 

「お前が捕まったら帰れねえだろうが馬鹿タレが……おいエルフの女!この先何があるか知らんが、なんとかして来い。当てがあってここ来てるんだろ。」

 

 

「………。」

 

 

Go!

 

 

「……行ったか、相変わらず無愛想なエルフだ。鱗顔の竜の方が分かりやすい。」

 

 

「!!兄者!!お供しますぜ!」

 

 

「当たり前だ!…いい加減その三下立ち回り辞めろ。」

 

 

「へへ、なかなか気に入ってるんで、気分もノリノリでっせ!」

 

 

………

……

 

 

 

ドクンッ ドクンッ

 

 

 

「…ッ!濃い…覚醒が……近い…。」

 

 

 途方も無く巨大な心臓は、心音一つで取っても規格外。送り出される力は想像を絶し、その巨体の隅々まで余す事なく送り続けている。

 

 此処は心室。それは決まった形を持っていない、肉を、臓物を留める器を持ち合わせないのだ。

 

 

「上塗りされる……苦しい………。」

 

 

 自分が此処に居る理由が掴めない…傷付けない確信があるから、閉所での破壊力が欲しいから……私の思い至らない理由だってあるかも知れない。けど、私は?魔力に当てられて、へたり込んで何も出来ない……何か…役に立たなくちゃ行けないのに。

 

 

GOA!?!?

 

 

「……あぁ!お父さん!」

 

 

 助けなきゃ…あの温もりが消えちゃうなんて嫌!なんとかしなきゃ!でも…どうやって?私に、何が?

 

 

GUO!!……GAa!!

 

 

「…いけ?」

 

 

 違う、信じてくれてるなら!答えなくちゃ行けない!これは私たちの問題、なぜ私だけが皆と同じ様になってないのか?…全てはこの為!なら!ならば!

 

 

「……ありがとう……お父さん。」

 

 

 私はあなたの()だからね、恥じない私にならなくちゃ行けない!

 

 矢を射掛ける。大丈夫、

 

 

「…もう、怖く無い。」

 

 

 …酷くあっけなかった。弾く事も、再生する事もなく、なんの抵抗もなく矢は突き刺さり、それは悪あがきすら無く、萎み、硬化し、縮んで行くそれは、二度と脈打つことはなかった。

 

 

「…………。」

 

 

 不快感は、不信感は既にない。溜まりに溜まった魔力が暴走する事はなく、いっそ拍子抜けする程に静かに、静かに霧散して行く。

 

 

Ga!………rGOu!

 

 

「そうだね………迎えに行こう。」

 

 

………

……

 

 

「なんで俺らは此処なんだ!」

 

 

 地上への帰り道、喧しい声が響き渡る。

 

 

「しょうがねえだろ?伸びちまったこいつら載せてるんだから、まだまだ元気そうなお前らはそこで頑張ってくれよ。」

 

 

「テメェが変われ!クソが!ボコボコにしてやる!」

 

 

「精神年齢下がりすぎだろ…。」

 

 

 神樹の制御下にあった根は、その生命活動の終了とともに枯れ朽ち果て、それと時を同じくし守り人たちも糸が切れた様に崩れ落ちてしまった。

 

 置いてくわけにもいかず、今竜は九人を乗せて飛行しているという事になる。降下するとは言えど難しい飛行という事には変わりない。

 

 

「しょうがないぜ、兄貴。定員は超えてる、ここは大人しくだな。」

 

 

「…俺もここまで来て落ちたくねえよ兄者。ん?雨?」

 

 

 神樹の怪物が生き絶えようと、未だ轟々と燃え盛る炎だったが、正しく天の恵みとも言える雨により、徐々に勢いを失ってき地上に戻る頃には焦げ臭い匂いを残して消え失せて行った。

 

 

「さて、どうするんだ?俺としては此処は穏便に済ませたいんだが……。」

 

 

「………。」

 

 

「兄者、どうするんで?」

 

 

「………やめだやめだ!こんな状態じゃまともに戦えやしない。……帰るぞ。」

 

「ちょ!兄貴!帰るたって家ないでっせ!」

 

 

「……らしい、じゃあな。」

 

 

「そっちが素か?三下の振り面白かったぜ!……じゃあな。」

 

 

Gu?

 

 

「本当に変な竜だ。」

 

 

「本当にな。所で、なんでそんな真似を?」

 

 

「何処にでもいそうだろ?」

 

 

「……まぁな。」

 

 

 思えば思うほど今日は思う存分コイツに引っ掻き回された。三人の背を見つつ、何処か同情す……俺も同情される立場か。

 

 

「たはぁ、これどう報告するんだ?……なる様になるか。…んじゃ、エルフの姉ちゃんお別れの時間だ。あんたも頑張れよ、俺も頑張るからさ……お前もな、適当な三下になんか狩られてやるなよ。」

 

 

Ga!

 

 

「………。」

 

 

 行っちゃう、このままでは、下手したら二度と会えなくなる……。言わなくちゃいけない。

 

 

「……私も……一緒に……!」

 

 

 目を瞑っちゃうのは私が臆病だから。怖い、見捨てられたくない。子供みたいな感情が押し寄せて……、それも制御できない…。

 

 

…………

 

 

 返事は……ない…。震える。震えちゃうあぁダメ間違えた間違えた間違えた間違えたちゃったダメダメ違うそうじゃないの違うの!

 

 

Ga!

 

 

「……?」

 

 

 優しい息遣いを感じる……。

 

 

「……鱗…?」

 

 

 ……赤い…仄かに暖かい…。分かった…-私にはやる事がまだまだある、皆んなそれを全うしようと生きている。お父さんだってそう、なら私も。

 

 

「………またね…。」

 

 

 その羽ばたく姿は、なんと雄大なことか…。本当に強くて、カッコいい私の、私だけの(・・・・)自慢のお父さん。

 

 

「…うん……よく晴れてる。」

 

 

……

………

 

 

 

 遥か昔、エルフの寿命を以てしても昔も昔の太古の世界にて、とある種族が誕生した。

 

 

 それは樹木を拠り所とし、樹木の内部にて間借りする形で生きていた。

 

 しかし、ただ借りている訳ではない。それは弱いながらも特別な毒を持っていた。宿主たる木を強くし、周りの生物がその木を守りたくなる、そんな毒を。

 

 毒に侵されたものは木を守り、木の元で死んで行く、そしてその木はそれを元に更なる成長を遂げる、その中でそれは着実に命を繋ぐ。言わば共生関係を築くことができたのだ。

 

 

 しかし時が経つにつれ毒に耐性を持つ種が増え、移動能力に乏しいそれは耐性生物圏から逃れることができず、更にその種自身も毒の性質が変化し木を強くする事はなくなってしまった。共生は寄生となりよって樹木等もそれを弾く進化をしやがて数を減らしそして、今やただ一つ残ってしまった。

 

 それは先祖返りとでも言うべき個体であった。毒は更に運にも恵まれた。

 

 エルフは寿命が途方も無い。更に高い知能と戦闘力を保有としてるときたならば、これ以上に無い護衛となった。さらにその繁殖サイクルは信じられない程に長く、だからこそ、彼らは毒に耐性を持てなかった。

 

 正に約束された繁栄だった。ただ一つ、この世に残された同種はおらず、自分のみということを除けば。

 

 

 ……しかしそれも永遠ではなかった。一人のイレギュラーが生まれるその時までは。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

ワイバーン

「え〜と、何言ってるかわからんけどこれあげるから許して!」

 

30代

 このあとめちゃくちゃ説明した。

 

エルフ

 無口、無表情、彼氏無し片親父親無し、皆んなとは何処か違う、半ば村八分、そんな私も、今では自慢とお父さんがいます!お義父さんではありません、お父さんです!

 

チンピラズ

 仮にも竜狩り、そこらの雑魚と比べるんじゃねえぞ⚪︎すぞ?

 

神樹の種族

 毒作るのってめんどいなぁ、せや!強化要素ぶっこ抜けばコスパ浮くやん!

 

 え?耐性持ったん?え?ニートはだめ!?…草()

 

 




 誰かのおかげで生き残る、あるあるですね
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