lobotomy chronicle ~目指すはありふれた結末~ 作:暇なグリッチ
整備されていない道を爆走する箱、異世界の者からしたらそう見えるだろう。だがこれは車。俺のゼクト指令者だ。ここは本来バイクで走ってるところなんだが....いかんせん連れが増えるイベントが多いものでな。もう車だ。ターボがすごい暇そうにしている。
シア「いつも思うんですけど....この中本当に静かですね。なにか魔法かけてるんですか?」
政宗「いいや?俺が試行錯誤した上での出来だ。今回は静寂性を気合い入れてな」
アンジェラ「私はしっかり見てましたよ。それは寝る間も惜しんで頑張ってました」
シア「へ〜.....というよりアンジェラさんはずっと政宗さんの行動を見てたんですよね?羨ましいです.....」
アンジェラ「バグスターになれば貴方もできますよ?」
シア「それは遠慮します.....」
プロトターボ「あーあ。俺車になれねぇかな....すっげぇ暇なんだけど」
ミレディ「君そういえばなんか乗り物になれたんだったね。一瞬で出番奪われちゃってざ〜んねん♡」
プロトターボ「んだとミレ公ゴラァ!!」
政宗「静かにしろお前ら....ユエが寝てるんだぞ」
そう、ユエは今助手席で寝ている。可愛らしい寝息をたてながら。
シア「ユエさんのところが良かったですぅ....羨ましい....」
アンジェラ「公平なジャンケンで決めたことです。仕方ありませんよ」
政宗「そうだ。文句言うな」
シア「ぶぅ......」
政宗「豚の真似か?お前は兎だろ」
シア「酷いですぅ!!」
ちなみに俺は今ウルの町へ向かっている。あの後交渉をさせられ、その結果今向かっている。確かあの変態龍に会うんだってな。....なんで変態龍になったんだっけか。まぁいい。そんなこと考えたって無駄だ。
政宗「あぁそうだ。後一日くらいで着くと思う。ノンストップで行くし、今のうちに寝るんだったら寝ておk...「Zzzzz.....」.......」
ターボ....お前寝息デカいんだよ。ユエが起きたら....あっ
ユエ「.....んぅ.....」
政宗「あー.....ユエ。あと一日掛かるだろうから、まだ寝てていいぞ?」
ユエ「....ん、ありがとう。でも十分寝た。今から政宗のこと見てる」
政宗「全く....好きにしろ」
ユエ「.....ん」
シア「また二人の世界に入ってます.....」
アンジェラ「....妬けますね」
ミレディ「そう?私はよくわかんないな〜」
とりあえずターボの周りに中の声が一切聞こえなくなる結界を張っておく。なにしろいびきがデカい。
政宗「あと、次の町は水源が豊からしい。そのせいか町の近郊は大陸一の稲作地帯なんだそうだ」
ユエ「....稲作?」
政宗「そうだ。つまり米、米だ。俺の故郷の主食。こっちで食べれるなら是非とも食べたいものでな」
ユエ「......ん、私も食べたい......町の名前は?」
政宗「.....湖畔の町。ウルだ」
シア「もうっ、何度言えばわかるんですか。私を放置してユエさんと二人の世界を作るのは止めて下さいよぉ。ホント凄く虚しいんですよ、あれ。聞いてます? 政宗さん」
政宗「聞いてる.....でもユエを放置するわけにはいかんだろ?」
アンジェラ「私も多少我慢しているとはいえ、少しは構って欲しいのですが?」
政宗「わかったわかった.....」
ユエ「....政宗、メッ!」
政宗「ユエ....わかったよ。しっかりまた今度構ってやる」
ミレディ「いやぁ、モテる人は大変だねぇ?」
プロトターボ「おかげで俺の肩身がドンドン狭くなっていくんやでぇ.....」
俺たちはそんな会話をしながら食堂に向かう。だが俺はこの時完全に忘れていた。
シャァァ!!
そんな音をたてていきなりカーテンが引かれる。思わず立ち止まるとそこには....
愛子「南雲君!」
政宗「ん?...............................愛子先生....?」
.....しまったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!ここは愛子先生との再会イベント!!クソッ!やらかした!
愛子「南雲君....やっぱり南雲君なんですね?生きて.....本当に生きて...」
政宗「....heyアンジェラ。こういう時はどうすればいい?」
アンジェラ「無干渉をお勧めします」
政宗「ということで人違いだ。」
愛子「絶対嘘ですよね?!どういうことでですか!?それにその格好....何があったんですか?こんなところで何をしているんですか?何故、直ぐに皆のところへ戻らなかったんですか?南雲君!答えなさい!先生は誤魔化されませんよ!」
プロトターボ「はーい落ち着いて!ね?」
ユエ「....ターボの言う通り。政宗が困ってる。離れて」
俺に怒鳴った愛子先生を仲介したのはターボとユエ。ここで助け舟は助かる....
愛子「な、何ですか、あなた達は?今、先生は南雲君と大事な話を....」
ユエ「.....なら、少しは落ち着いて」
プロトターボ「そうそう!そんないきなり怒鳴ったらまともに弁解もできないし!」
冷めた目で自分を睨むユエに、愛子先生が僅かに怯む。ただターボの存在でその冷たさは幾分か軽減されてるらしい。
愛子「すいません、取り乱しました。改めて、南雲君ですよね?」
政宗「....そうだ。久しぶりと言っておこう。愛子先生」
愛子「やっぱり、やっぱり南雲君なんですね.....生きていたんですね......」
政宗「奈落に落ちたとて死なん。妹もいるもんでな。」
愛子「そうですね....ともかく生きててよかった。本当によかったです」
まぁ特段関わる必要もない。俺は近くのテーブルに寄りそのまま腰を落とす。
シア「ええと、政宗さん。いいんですか?お知り合いですよね?多分ですけど.....元の世界の.....」
政宗「それでも関わりに行く必要はない。そもそも飯を食べに来たんだ。構うのは俺が億劫だ。ここではカレー...では伝わらんか。ニルシッシルっていうスパイシーな飯があるとのことだ。味が予想通りなら万々歳だな」
アンジェラ「なら私もそれに.....政宗の故郷で同じような物を振る舞えたら貴方は喜ぶでしょうしね」
ユエ「......私も、政宗の好きな味を知りたい」
シア「あっ、そういうところでさり気ないアピールを.....流石ユエさんとアンジェラさん。というわけで私もそれにします」
ミレディ「ふーん、まぁ私もちょっと気になるしそれで!」
プロトターボ「じゃあ俺はこの天丼みたいなのを....」
政宗「そこはニシシッシルじゃないのかお前.....」
よくこの流れでお前別のもの頼めるな....と言いたげな女性陣の視線をターボは全く気にしていない。スルースキルが高いのか単純に馬鹿なだけか.....
だが、当然、そこで待ったがかかる。俺があまりにも自然にテーブルにつき何事もなかったように注文を始めたので再び呆然としていた愛子先生が息を吹き返し、ツカツカと俺のテーブルに近寄ると「先生、怒ってます!」と実にわかりやすい表情でテーブルをペシッと叩いた。
政宗「なんだ...まだあるのか?」
愛子「当たり前です。南雲君、まだ話は終わっていませんよ。なに、物凄く自然に注文しているんですか。大体、こちらの女性達はどちら様ですか?」
まぁそりゃあ気になるか....面倒だな....
政宗「あのな、こっちは一日以上ノンストップでここに来てるんだ。せめて飯くらい食ったっていいだろう?それとこいつらは....」
ユエ「....ユエ」
シア「シアです!」
アンジェラ「アンジェラと申します」
ミレディ「ミレディちゃんだよぉ〜!」
プロトターボ「プロトターボっす!」
「「「政宗の女(ですぅ!)(です。)」」」
ミレディ「あ、私は違うよ〜こっちの馬鹿の監視役」
プロトターボ「誰がバカじゃゴラァ!!あ、ターボって呼んでくれて構わんよ!」
愛子「お、女?」
愛子先生が若干どもりながら「えっ? えっ?」と俺と三人を交互に見る。上手く情報を処理出来ていないらしい。後ろの生徒達も困惑したように顔を見合わせている。いや、男子生徒は「まさか!」と言った表情でユエとシアとアンジェラ、ミレディを忙しなく交互に見ている。徐々に、その美貌に見蕩れ顔を赤く染めながら。
政宗「待て。ユエはまだしもシアとアンジェラは別にそうじゃないだろう?」
アンジェラ「今はですよ。将来の話です」
シア「そんなっ!酷いですよ政宗さん。私のファーストキスを奪っておいて!」
政宗「いつまで引っ張るんだそれは.....いや、だからな。あれはきゅ『南雲君?』……何だ、愛子先生?」
愛子先生は顔を真っ赤にしながら特大の雷を落とす。
愛子「女の子のファーストキスを奪った挙句、さ、三股なんて!直ぐに帰ってこなかったのは、遊び歩いていたからなんですか!もしそうなら.....許しません!ええ、先生は絶対許しませんよ!お説教です!そこに直りなさい、南雲君!」
政宗「.....チッ」
愛子「こらぁ!!舌打ちしない!!」
プロトターボ「それじゃ、俺らは観戦ということで〜」
ミレディ「女誑しの末路だね、しっかり償いな〜」
こいつら自分には関係ないからと.....クソッ、俺は大きなため息をつくのだった。
ターボ君って絶対クラスの男子達と仲良くできると思うんだよね
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1人セフィラを追加するとしたら?(上層セフィラのみとします)
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マルクト
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イェソド
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ホド
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ネツァク
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追加なし