lobotomy chronicle ~目指すはありふれた結末~ 作:暇なグリッチ
Q、橋から落ちた後、どうしたのか?
A、とりあえず頑張った
Q、なぜ白髪で緑も混ざってるのか
A、俺が聞きたい
Q、その衣装はどうしたのか
A、俺の技能
Q、なぜ、直ぐに戻らなかったのか
A、戻る理由がない
とこんな感じで俺は飯食いながら質問を返していた。これでもハジメよりかはマシな回答だ。許せ。それでも愛子先生が、「もう少し真面目に答えなさい!」と頬を膨らませて怒る。....これでもダメなのか俺がニシシッシルに舌鼓を打っていると神殿騎士であろう男が机を拳で叩いた。
「おい、お前!愛子が質問しているのだぞ!真面目に答えろ!」
政宗「少しは黙らないか。食事中だ。行儀も知らんのか?」
「ふん、行儀だと? その言葉、そっくりそのまま返してやる。薄汚い獣風情を人間と同じテーブルに着かせるなど、お前の方が礼儀がなってないな。せめてその醜い耳を切り落としたらどうだ?少しは人間らしくなるだろう」
侮蔑をたっぷりと含んだ眼で睨まれたシアはビクッと体を震わせた。ブルックの町では、宿屋での第一印象や、おばさんと親しくしていたこと、俺の存在もあって、むしろ友好的な人達が多かったし、フューレンでも蔑む目は多かったが、奴隷と認識されていたからか直接的な言葉を浴びせかけられる事はなかったからな。
つまり、俺と旅に出てから初めて、亜人族に対する直接的な差別的言葉の暴力を受けたんだ。有象無象の事など気にしないと割り切ったはずだったが、少し、外の世界に慣れてきていたところへの不意打ちだったからか、思いの他ダメージがあったらしく。シュンと顔を俯かせるシア。
あんまりと言えばあんまりな物言いに、思わず愛子が注意をしようとするが、その前に俯くシアの手を握ったユエが、絶対零度の視線を神殿騎士....デビットに向ける。最高級ビスクドールのような美貌の少女に体の芯まで凍りつきそうな冷ややかな眼を向けられて、デビッドは一瞬たじろぐも、見た目幼さを残す少女に気圧されたことに逆上する。普段ならここまでキレやすい人間ではないのだが、思わず言ってしまった言葉に、愛しい愛子からも非難がましい視線を向けられて軽く我を失っているようだった。
「何だ、その眼は?無礼だぞ!神の使徒でもないのに、神殿騎士に逆らうのか!」
ユエ「......小さい男」
「.....異教徒め。そこの獣風情と一緒に地獄へ送ってやる」
無表情で静かに呟き、傍らの剣に手をかけるデビッド。突如現れた修羅場に、生徒達はオロオロし、愛子や他の神殿騎士達が止めようとするが、デビッドは周りの声も聞こえない様子で、遂に鞘から剣を僅かに引き抜いた。
だがその瞬間
シュパンッ!
エネルギーでできた何かがデビットの頭部が後方へ吹き飛んだ。エネルギーの威力を最大まで弱めたためか怪我はないらしい。だがそこで俺は困惑した。実は俺はやっていない。そして途端に生徒たちや神殿騎士はおろか、俺たちまで困惑する。そう、エネルギーの何かを撃ったのは
ターボだった。
ミレディ「た、ターボ?」
プロトターボ「ごめんごめん!飯の途中に悪いな!でもちょっと話したいことがあってな!」
彼はそんないつものテンションで他の者たちを落ち着かせようとする。でも彼の手にはしっかりガシャコンスパローの弓モードが握られている。「まさか、彼がやったのか?あんなにおちゃらけた彼が?」と誰もがそんな表情をする。そして気絶していなかったデビットが再び起き上がりターボを睨む。
「き、貴様....!」
プロトターボ「落ち着けよ!でもこうでもしないとあんたさっきので政宗に一撃ノックアウトだぞ?」
「何....?戯言を!」
プロトターボ「ダメだなこりぁ.....まぁいいや。ならさっと話をさせてもらおうか。」
「黙れ!!お前に用はない!!退かないならお前も....「あのさ、俺話そうとしてんだからちょっと黙れない?」ぐっ.....」
ターボのおちゃらけた雰囲気は変わらない。だがどこか違うその雰囲気に周りは完全に困惑している。正直俺もだ。
プロトターボ「シアにあった時もさ、そこでシアがとある理由で蔑まれてたのよ。詳しくは言えないけどよ、んまそんなことがあったの。....俺な、差別とか忌子とかさ、そういう仲間外れにするようなもの、大っ嫌いなんだよね。なんで仲良くできないかな?ってつくづく思うんだ。ま、その時は流石に政宗の邪魔にもなるし割と我慢してたわけ。で、お前さっきシアになんて言った?」
「....あぁなんとでも言おう!!薄汚い獣風情を人間と同じテーブルに着かせるなど、お前の方が礼儀がなってないな!せめてその醜い耳を切り落としたらどうだ?少しは人間らしくなるだろu.....「舐めてんのかお前」っ?!」
そう笑顔で言い放ったターボ。だが彼の笑顔は貼り付けられたようなものだった。その顔の裏からどこまでも冷たい視線がデビットを突き刺すように見ている。
プロトターボ「ま、長々話すのも面倒くさいな。俺が言いたいのは.......
次そんなふざけたことを言ってみろ。殺すぞ」
「っ....!?」
途端、彼の笑顔はついに剥がれ落ちその冷たい顔が露わになった。怒りの表情ではない。殺意の感情。無の表情。彼はガシャコンスパローを鎌モードにし、デビットの首に突きつけている。ターボは一瞬でデビットに近づき彼の首を人質に取った。ユエ達は彼の豹変ぶりに思わず背筋が凍って冷や汗も少し流していた。俺もこの世界に来て初めて恐怖を感じた。
プロトターボ「.....はいはい!この暗い雰囲気終わり!もう言わないってなら引きずることでもねぇしな!てか天丼冷める!」
ミレディ「....君二重人格?」
プロトターボ「ん?ふははへはいはん」
ミレディ「口の中にあるもの飲み込んでから話そうよ.....」
ターボは言いたいことを言ってスッキリしたからか即テンションを元に戻し飯を食い始めた。もう俺はお前が怖い....
シア「えっと、そ、その.....私を庇ってくれてありがとうございます.....」
プロトターボ「ん?...ゴクンいいって!仲間だろ?俺はお前らと仲良くして、笑顔になってりゃぁそれでヨシ!」
シア「....ふふっ、そうですね!」
....ターボだ。いつものターボ....なんだな?さっきのを見ると信じられなくなる。デビットもさっきの豹変で完全に戦意を無くしてしまっているらしい。
ユエ「.....ん、初めて本気で肝が冷えた」
アンジェラ「彼は....敵に回したくないですね」
政宗「ま、仲間のためにあれだけキレられると言うことはそれほど俺たちが大切なんだ。言ってやるな」
ユエ「....ん」
アンジェラ「それもそうですね」
そして俺はシアの方へ向き、話し始める。
政宗「いいか、シア。あれが外での普通だ。あまり気にするんじゃないぞ?」
シア「はい、そうですよね、わかってはいるのですけど……やっぱり、人間の方には、この耳は気持ち悪いのでしょうね」
ユエ「....シアのウサミミは可愛い」
シア「ユエさん....そうでしょうか」
アンジェラ「ええ、あなたのウサミミはあなたの個性でもあります。蔑ろにする物ではないですよ」
ミレディ「そうそう!元気出しなって!」
プロトターボ「俺はシアのウサミミ好きだぞ!政宗もお前のウサミミよく触ってるしな!」
政宗「おい!それを言うなと....!」
シア「ま、政宗さん.....私のウサミミお好きだったんですね.....えへへ」
政宗「....まぁ、嫌いではない」
プロトターボ「素直じゃないね〜」
ついさっきまで下手をすれば皆殺しにされるのではと錯覚しそうな緊迫感が漂っていたのに、今は何故か桃色空間(ターボで多少軽減)が広がっている不思議に、愛子達も騎士達も目を白黒させた。しばらく、ハジメ達のラブコメちっくなやり取りを見ていると、男子生徒の一人相川昇がポツリとこぼす。
「あれ?不思議だな、さっきまで南雲とターボマジで怖かったんだけど、今は南雲に殺意しか湧いてこないや.....」
「お前もか。つーか、あの四人ヤバイくらい可愛いんですけど.....どストライクなんですけど.....なのに、目の前にいちゃつかれるとか拷問なんですけど.....」
「....南雲が答えてくれる確率は低いだろう。だが!それでも....異世界の女の子と仲良くなる術だけは……聞き出したい!....昇!明人!」
「「へっ、地獄に行く時は一緒だぜ、淳史!」」
プロトターボ「やめときな?人生まだまだ始まってばっかやで?」
ちなみにターボは俺の....あまり言いたくないがハーレムで肩身が狭いらしく、クラスの男たちと気づけば打ち解けて普通に仲良くしている。コミュ力高すぎないか....?
「南雲君でいいでしょうか? 先程は、隊長が失礼しました。何分、我々は愛子さんの護衛を務めておりますから、愛子さんに関することになると少々神経が過敏になってしまうのです。どうか、お許し願いたい」
政宗「いや、構わん。そんなことより愛子先生。聞きたいことがある」
愛子「は、はい。私....ですか?」
政宗「そうだ。.....清水はどこだ?」
愛子「っ.....」
そう、俺は色々あって忘れていたが清水がいない。確かこっちに来ていたはずだ。....いや、まさか。そんなはずは....
愛子「.....清水君は、行方不明になりました」
政宗「.....なんだと?」
清水は救ったはずなのに....どうやら過去1番の面倒ごとが待ってそうだ。
清水君行方不明?!一体何が....?
ターボ君をブチギレさせたかった。それだけなんだ。
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