lobotomy chronicle ~目指すはありふれた結末~ 作:暇なグリッチ
俺はあれからひたすら清水について考えていた。闇堕ちしないようにしていたんだが、何故か行方不明.....わからん。全くもってわからん。俺が考えた仮説は三つ。
一つ、原作と同じような考えをやはり持ってしまっていた。
二つ、魔人族に洗脳などを施されたか。
そして三つ....これはあくまで本当に憶測の域であり、できればないほうがいいんだが.....
政宗「....バグスターの介入」
そう、俺という存在が生まれたことでイレギュラーというものは少なからず生まれている。もしかするとそんなことがあってもおかしくない。ここからは何があってもいいよう用心せねば....
そして俺は今愛子先生の部屋の前にいる。流石にノックして普通に入ると誰かにバレかねないため気は進まないが原作と同じような入り方をさせてもらう。....百面相は変わらないらしいな。
政宗「百面相か?可愛らしいだけだぞ。愛子先生」
愛子「かわっ?!」
顔を赤くして俺の方へ振り返る愛子先生。.....今のセリフは結構寒かったか?
愛子「な、南雲君?な、なんでここに、どうやって....」
政宗「扉以外にあるか?」
愛子「えっ、でも鍵が......」
政宗「俺は錬成師だ。地球でもないあの程度の構造の鍵。開けるなど造作でもない」
愛子先生はしばらく呆然とした後、眉をしかめて咎めるような表情になった。
愛子「こんな時間に、しかも女性の部屋にノックもなくいきなり侵入とは感心しませんよ。わざわざ鍵まで開けて.....一体、どうしたんですか?」
政宗「それに関しては申し訳ない。だが他の連中に見られたくなかったんだ、この訪問を。愛子先生には話しておきたい事があったんだが、さっきは、教会やら王国の奴等がいたから話せなかった。内容的に、奴ら発狂でもして暴れそうだしな」
愛子「話ですか?南雲君は、先生達のことはどうでもよかったんじゃ.....」
まぁ直接的には色々あって結局言えてないが俺の態度から見たらそりゃそう言う考えになるだろう。...実際どうでもいいと言うのは間違ってない。どうやら戻ってきてくれるのではと目を輝かせているがそうは問屋が卸さない。
政宗「.....期待しているところ悪いが、俺は戻る気はない。実際どうでもいいと言うのは間違えてないからな。今から話す話は愛子先生なら冷静に受け止められると思ったから話す。聞いた後どうするかは任せる」
そして解放者やエヒトについて話した。ちなみにミレディのことはあえて少し濁してある。流石に解放者の一人がとっくに会っていたとなればこの話で余計にめんどくさい説明をしなければなくなるだろうからだ。
この世界の真実を聞かされ呆然とする愛子先生。どう受け止めていいか分からないらしい。情報を咀嚼し、自らの考えを持つに至るには、まだ時間が掛かりそうだ。
政宗「これが俺が奈落で知ったことだ。これを知ってどうするかは愛子先生の自由。戯言でも真実でも受け取ればいい。好きにしろ」
愛子「な、南雲君は、もしかして、その〝狂った神〟をどうにかしようと.....旅を?」
政宗「まさか....俺がそんな聖人に見えるか?まぁ結局殺すつもりではある。どうせ邪魔してくるだろうからな。ただもし何もしてこないんだったら....俺は倒さない。無駄に戦いたくはないからな」
随分複雑そうな表情だな。だがこれが俺だ。教師なんだったら許してくれ
愛子「アテはあるんですか?」
政宗「ある。大迷宮だ。興味があるなら探索したらいい。オルクスの百階を超えれば、めでたく本当の大迷宮だ。もっとも、今日の様子を見る限り、行っても直ぐに死ぬと思うがな。俺たちはあいつの豹変に慣れてなかったから少し驚いただけだが、冷静になれば今日のターボな手加減はしていた。あの程度の威圧に耐えられないなら論外だな」
しばらく、沈黙が続く。静寂が部屋に満ちた。そして俺が戻ろうとすると愛子先生が話しかけてきた。
愛子「白崎さんと恵里さんは諦めてませんでしたよ」
政宗「!」
瞬間、俺は立ち止まる。
愛子「皆が君は死んだと言っても、彼女達だけは諦めていませんでした。自分の目で確認するまで、君の生存を信じると。今も、オルクス大迷宮で戦っています。天之河君達は純粋に実戦訓練として潜っているようですが、彼女達だけは君を探すことが目的のようです」
政宗「....白崎と恵里は....無事なんだな?」
愛子「は、はい。オルクス大迷宮は危険な場所ではありますが、順調に実力を伸ばして、攻略を進めているようです。時々届く手紙にはそうありますよ。やっぱり気になりますか?南雲君と白崎さんは仲がよかったですし、恵里さんは何より家族ですもんね」
政宗「....恵里はそうだが、香織は違う。手紙でやりとりしているんだろう?なら伝えておけ。気をつけるのは迷宮の魔物ではない。仲間だ」
愛子「え?それはどういう.....」
政宗「愛子先生。俺が奈落に落ちた理由としてベヒモスとの戦闘。または事故という形になってないか?」
愛子「そ、それは.....はい。一部の魔法が制御を離れて誤爆したと......南雲君はやはり皆を恨んで.....」
政宗「そんなことは心底どうでもいい。肝心なのはそこだ。誤爆....違うな。あれは確実に俺を狙い誘動されたものだ」
愛子「え?誘導?狙って?」
訳がわからないといった表情をする愛子先生。そんな彼女に俺は容赦なく言葉を浴びせる。
政宗「俺はクラスメイトに殺されかけたってことだ」
愛子「ッ!?」
政宗「まぁそういうことだ。誰がやったかはとっくにわかっている。とりあえず香織に後ろから襲われないよう知らせておけ」
俺はそう言うと顔面蒼白の愛子先生を置いて部屋を出て行った。
政宗「あえて聞こうか.....何をしている?お前ら」
俺が朝方、依頼を解決しに行こうと出発すると愛子先生と生徒6人がいた。....まぁなんとなく覚えてはいたんだが
愛子「私達も行きます。行方不明者の捜索ですよね?人数は多いほうがいいです」
政宗「いや、俺たちで人数は十分だ。そんなものはいい。行きたければ勝手にいけばいいが一緒には無理だな」
愛子「な、なぜですか?」
政宗「単純に足の速さが違うだけだ。あんた達に合わせるつもりは毛頭ないからな」
そこで突っかかってくるのは園部優花。特に愛子先生への愛が強いらしい。
優花「ちょっと、そんな言い方ないでしょ? 南雲が私達のことよく思ってないからって、愛ちゃん先生にまで当たらないでよ」
政宗「これが当たっているように見えるとでも?....はぁ」
説明もめんどくさくなった俺は宝物庫からさっさとゼクト指令者を出す。突然、虚空から車が出現し、ギョッとなる愛子先生達。
政宗「理解したな。いいか?俺は何度でも言うぞ。お前達のことはどうでもいい。ただそのままの理由で移動速度が違うと言うことだ」
「こ、これ...南雲が作ったのか?」
政宗「俺以外に誰がいる?退け、俺はさっさと行きたいんだ」
だがそこで食い下がるのが俺の教師。愛子はハジメに身を寄せると小声で決意を伝える。俺は、話の内容が内容だけに他に聞かれないよう顔を寄せた愛子先生の顔に、よく見れば化粧で隠してはいるが色濃い隈があることに気がついた。きっと、俺話を聞いてからほとんど眠れなかったのだろうな。
愛子「南雲君、先生は先生として、どうしても南雲君からもっと詳しい話を聞かなければなりません。だから、きちんと話す時間を貰えるまでは離れませんし、逃げれば追いかけます。南雲君にとって、それは面倒なことではないですか?移動時間とか捜索の合間の時間で構いませんから、時間を貰えませんか?そうすれば、南雲君の言う通り、この町でお別れできますよ....一先ずは」
俺で終わりかと思った。だが、そこでさらに言葉を続ける愛子先生
愛子「それに....清水君も探しに行きたいんでしょう?南雲君」
政宗「.....」
愛子「清水君は私の生徒です。探しに行きたい気持ちは私も同じですよ」
その通りだ、俺はさっさとこの依頼を終わらせて清水のことを探しに行きたかった。正直愛子先生達が来るとそれは難しくなるだろうが.....どうせ言っても無駄な話だ。
政宗「....わかったわかった。同行を認める。話せることはほとんどないがな」
愛子「構いません。ちゃんと南雲君の口から聞いておきたいだけですから」
政宗「あぁそうか....ブレないな。どこに行っても変わらない。どこで何があろうと先生か....」
愛子「当然です!」
俺が折れたことに喜色を浮かべ、むんっ!と胸を張る愛子先生。どうやら交渉が上手くいったようだと、生徒達もホッとした様子だ。
ユエ「....政宗、連れて行くの?」
政宗「あの人はどこまで行っても教師だ。生徒のことに関しては妥協しない。放置すれば面倒なのが目に見える」
シア「ほぇ~、生徒さん想いのいい先生なのですねぇ~」
ミレディ「というか政宗ってもしかして問題児....」
政宗「模範的な生徒だ。バカを言うな」
....まぁほとんどの授業を寝過ごしていると言う点では問題児かもしれない。ただ成績や態度で言えば特段問題児とは言えないはずだ。
ちなみに男子達はもちろん荷台に乗せた。
そういや政宗君ってほとんどの授業寝過ごしてるし割と問題児なのでは...?と書いてる途中に気づきました。
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1人セフィラを追加するとしたら?(上層セフィラのみとします)
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