lobotomy chronicle ~目指すはありふれた結末~   作:暇なグリッチ

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変態竜さん登場です


act31 ホドと黒竜

俺はウィルから話を聞いた。まぁ物凄く要約すると複数台のブルタールに遭遇して捌いていたら大きな川に出たところで黒龍に遭遇。結果蹴散らされウィルだけが流されるまま滝壺に落ち、偶然見つけた洞窟に進み空洞に身を隠していたというわけだ。

 

「わ、わだじはさいでいだ。うぅ、みんなじんでしまったのに、何のやぐにもただない、ひっく、わたじだけ生き残っで....それを、ぐす....よろごんでる....わたじはっ!」

政宗「.....生きたいと願うことは悪いことでもなんでもない。生き残ったことを悔やんで何になる?生き残ったことを喜んで何が悪いんだ。その感情は当然で、自然で、必然だ。人間として正しいぞ。お前は」

「だ、だが...私は.....」

政宗「いいか?そんなに悔しいならそいつらの分まで生きるんだ。足掻け、足掻き続けろ。生き続けろ。生きる意味があったと気づけるその日が来るはずだ」

「.....生き続ける」

 

我ながら何をしているんだろうな....といった気分になる。こんな説教など俺らしくない感じがするな.....

だがそこで突然何かが少し蘇ってきた。俺の過去だろうか。まだほとんどノイズがかかって見えないが....蔑まれている?これは....俺だ。俺が蔑まれている。まるで「お前が生きているのは間違っている」と言われているようだ。普通は全く気にも留めないような暴言の数々。だがその暴言は...俺を蝕んでいく感覚がしていた。謎の自己嫌悪に陥っていると....

 

ユエ「....大丈夫、政宗は間違っていない」

政宗「...ユエ?」

ユエ「.....全力で生きて。生き続けて。ずっと一緒に。ね?」

政宗「....あぁ、当たり前だ。...生き残る。1人にはせん」

ユエ「.....ん」

 

俺は優しくユエの頬を撫で、ユエもまた甘えるように、その手に頬ずりする。敵わんな、ユエには.....

 

政宗「....まぁ。ウィルに関してはこれで終わりだ。1番の問題はさっきから見てるだけのお前だ。ホド」

ホド「え?わ、私....ですか?」

 

そう、ウィルに関しては正直どうでもいい。問題は彼女だ、一体彼女はなんなのか....髪型がロングなところを見るとロボトミー時点なのか?アンジェラと同じようにオリジナルではないだろう。

 

政宗「まず...ウィル、彼女と面識は?」

「いえ、全く存じない方ですね....」

政宗「ホド、お前は?」

ホド「いえ、私も....」

政宗「そうか。なぁ、そのスーツ.....どこかの企業で勤めていたのか?」

ホド「あぁ、はい。ロボトミーコーポレーションに....ってあれ?認知フィルターもないのになんで私がスーツって.....というより貴方が装備しているのは黄昏ですし...なによりアンジェラ?何してるの?」

 

...ん?ロボトミーコーポレーション?まさか.....そして近くに手紙が落ちていたためそれを拾い読む。もう嫌な予感がする。

 

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政宗きゅんへ

 

やぁ!ホドちゃんオリジナルじゃないと思ったでしょ?

実はオリジナルなんだなぁこれが

人間にもしてあげたよ。可愛いでしょ?

あ、まだ自分自身の問題も解決してない状態だよ

救ってあげてね!君は....放って置けないでしょ?そういうの

さぁ!頼むよ伝説の戦士君!

 

神様より

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政宗「ウォァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!」

 

許さん!!許さんぞ神!!!お前何回やらかしてくれる!!!しかもオリジナル連れてくるとはどう言うつもりだ!!

 

プロトターボ「ちょ!!落ち着け!!某伝説の超サイヤ人みたいになってるから!!」

政宗「絶対に!許さんぞぉぉぉぉ!!!!」

プロトターボ「落ちつけ政宗!!それ以上気を高めるなァ!!!」

 

離せ!!俺は奴を殺さねば!!!!

.....少しして俺は正気に戻った。神。許さん。絶対に。

とりあえず下山することにした。アンジェラとホドが話している。まぁ何故かアンジェラがいるんだから聞きたいことは山ほどあるだろう。何より俺のことも気になるだろうしな。

そして再度、ユエの魔法で滝壺から出てきた俺たちを歓迎するものがいた。

 

「グゥルルルル」

 

....  低い唸り声を上げ、漆黒の鱗で全身を覆い、翼をはためかせながら空中より金の眼で睥睨する……それはまさしく〝竜〟。

その黒竜は、ウィルの姿を確認するとギロリとその鋭い視線を向けた。そして、硬直する人間達を前に、おもむろに頭部を持ち上げ仰け反ると、鋭い牙の並ぶ顎門をガパッと開けてそこに魔力を集束しだした。

 

政宗「おい!退避しろ!!」

 

俺もその場から一足飛びで退避した。ユエ達も付いて来ている。だが、そんな俺の警告に反応できない者が多数、いや、この場合ほぼ全員と言っていいだろう。

 

政宗「っ....あいつら.....!」

プロトターボ「政宗!!」

政宗「わかっている!!」

 

俺はユエ達に念話で指示を伝え、縮地で一気に元いた場所に戻り、愛子達と黒竜の間に割り込む。そしてデウスランパートを模した巨大な盾を虚空から取り、構える。そして縦の下部からも杭を出して固定させる。

直後、竜からレーザーの如き黒色のブレスが一直線に放たれた。音すら置き去りにして一瞬で俺の大盾に到達したブレスは、轟音と共に衝撃と熱波を撒き散らし大盾の周囲の地面を融解させていく。

 

政宗「ぐっ....ぬぅ.......これは.....凄まじいなッ......」

 

俺の金剛により防いでいるがブレスはそれすら破壊し俺の盾を直撃した。固定のために地面に差し込んだ杭が圧力に負けて地面を抉りながら徐々に後退していく。マズいな、変身する余裕もない....

この盾には様々な構造がされているうえ盾がなくなっても俺の耐久力なら奴の攻撃に耐えうるだろうがそうすれば後ろの愛子先生たちは間違いなく消し炭だ。そんなことは許されない。

そして不意に背中に柔らかな感触が伝わった。チラリと肩越しに振り返れば、愛子先生が俺の背中に飛びついて必死に支えていた。他も正気を取り戻したのか俺に急いで飛びついてくる。

とても長い時間にも思えるがこれでも10秒経ったか否かだろう。そんなことを考えていると遂に、待望の声が聞こえた。

 

「「〝禍天〟(!)」」

 

黒竜の頭上に二つの直径四メートル程の黒く渦巻く球体が現れる。見ているだけで吸い込まれそうな深い闇色のそれは、直後、落下すると押し潰すように黒竜を地面に叩きつけた。

 

「グゥルァアアア!?」

 

元から一人でも凄まじい威力。それがユエとミレディ、二人分となれば威力は凄まじいことになるだろう。地面に磔にされた空の王者は、苦しげに四肢を踏ん張り何とか襲いかかる圧力から逃れようとしている。が、直後、天からウサミミなびかせて「止めですぅ~!」と雄叫び上げるシアが黄金狂と共に降ってきた。激発を利用し更に加速しながら黄金の拳を振りかぶり、黒竜の頭部を狙って大上段に振り下ろす。

その衝撃は、今までの比ではない。インパクトの瞬間、轟音と共に地面が放射状に弾け飛び、爆撃でも受けたようにクレーターが出来上がる。まぁこれでもこいつは懲りないらしい。

 

「グルァアア!!」

 

黒竜は、拘束のなくなった体を鬱憤を晴らすように高速で一回転させ黄金狂を引き抜いたばかりのシアに大質量の尾を叩きつけた。

 

シア「あっぐぅ!!」

 

どうやら黄金狂を盾にしてなんとか自ら跳ぶことで衝撃を殺すことに成功するが、同時に大きく吹き飛ばされてしまい、木々の向こう側へと消えていってしまった。

 

政宗「....さて、さっきはよくもやってくれたな。ここからは....私の時間だ」

 

《仮面ライダークロニクル!》

 

俺はガシャットを起動し、バグヴァイザーⅡを腰につける。

 

愛子「!そ、それって....!」

 

そう、愛子先生だけは見たことあるだろう。けどそれはおもちゃじゃないのかと不安になっている様子の生徒達。

 

政宗「不安か?なら目に焼き付けておけ。その心配がどれほど杞憂だったかをな」

 

政宗「....変身!!」

 

《バグルアップ!》

《天を掴めライダー!》

《刻めクロニクル!!》

《今こそ時は!極まれりィ!!!》

 

俺が突然変身し、もうめんどくさくならないかと心配になる程また驚く愛子先生達。

 

クロノス「さぁ、やってくれたな黒竜?ここからは私が相手だ。ターボ。バイク形態だ」

プロトターボ「了解!!」

 

そして空中で一回転するとあっという間にバイク形態になるターボ。愛子先生達も思わず「バイクぅ?!」と驚愕している。俺はそんな声を気にせずターボに跨る。

 

クロノス「さぁ、行くぞ。お前の全力見せてみろ」

プロトターボ「っしゃあ!任せんしゃい!」

 

ターボは黒竜の周りを凄まじいスピードで走り、黒竜はそれに完全に翻弄され全く目で追えなくなっている。困惑している隙に俺は大量のビーム弾を奴にぶち込む。だがついに痺れを切らした黒龍が怒り狂い周りを尻尾で薙ぎ払った。

 

プロトターボ「あらぁ?!」

クロノス「ぐっ....」

 

ライダー態になったターボと私はそれにより転がる。

 

クロノス「アンジェラ、ユエ、ミレディ。援護を頼む。ターボ。私と共に特攻だ。ただしお前にはやるものがある」

プロトターボ「え?俺だけ?」

クロノス「そうだ。受け取れ」

 

そうして私がエナジーアイテムホルダーから取り出したのは透明化のエナジーアイテム。私はそれをターボに投げる。それに当たったターボがなんと消えた。

 

ミレディ「あれ?!ターボは?!」

プロトターボ「オイラ!オイラここ!!」

アンジェラ「おそらく透明化....ということですかね?」

クロノス「その通りだ。お前には奴に気づかれずダメージを与えてもらう。頼むぞ」

プロトターボ「おう!でも政宗はいいのか?」

クロノス「はっ....そんなものを使うまでもない」

ユエ「.....流石政宗、平然とやってのける。そこにシビれる憧れる」

クロノス「なんで知っているそのネタを.....」

 

アンジェラの援護射撃、ユエとミレディの高火力魔法。どこから来るかわからないターボの切り裂き。そして私の黄昏の凄まじい斬撃により黒竜はボッコボコにされていく。

 

「クルゥ、グワッン!」

 

 若干、いや、確実に黒竜の声に泣きが入り始めている。鱗のあちこちがひび割れ、口元からは大量の血が滴り落ちている。

 

「すげぇ……」

 

俺の戦闘をユエの後ろという安全圏から眺めていた玉井淳史が思わずと言った感じで呟いた。言葉はなくても、他の生徒達や愛子先生も同意見のようで無言でコクコクと頷き、ウィルに至っては、先程まで黒竜の偉容にガクブルしていたとは思えないほど目を輝かせて食い入るように俺を見つめていた。

 

クロノス「お前は恐らくまだ何か隠しているだろうが....私は待ってやれるほど心が広くない。そうだ、竜は尻穴らへんが弱いんだとな?どれ、試してみよう」

 

《ポーズ!》

 

そして私がA、Bボタンを押すと全てが止まる。この感じも慣れたものだ。

 

クロノス「このくらいはまだ耐えれるだろう?さぁ、耐えて見せろ」

 

私はBボタンを2回押し、必殺の体制に入る。

 

《キメワザ....!》

《クリティカルクルセイド!》

 

クロノス「....ハァッ!!!」

 

私は強烈な回し蹴りを入れ、奴にこう告げる。

 

クロノス「お前も所詮、私の権限の前には無力だ」

 

《リスタート!》

 

そして世界の流れが戻る。

 

〝アッーーーーーなのじゃああああーーーーー!!!〟

 

....そうだ。ドMになった理由。尻を攻めたからだ。とこの雄叫びで思い出すのだった。




遅すぎたよ、政宗君....
ホドちゃんの詳細って言ったのに全然細かいところいけなかった....
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