lobotomy chronicle ~目指すはありふれた結末~   作:暇なグリッチ

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とことん暴れます


act35 蹂躙劇

目の前にいるのは魔物の大群、だがそんな魔物の大群が可哀想になるくらい蹂躙されている。

魔物の大群をものともせずに殲滅しているのは私達だった。

 

クロノス「....緩い。私はこんなところでお前たち相手をしている暇はない。早く私の視界から消えろ」

 

私はすぐさまクロノスへ変身し、魔物達に黄昏を振るっている。この程度の奴らにはポーズを使う必要すらない。ただ目の前の魔物を黄昏で一掃する。それだけだ。

 

プロトターボ「なぁ政宗〜」

クロノス「なんだ?つべこべ言ってる間にさっさと殺れ。」

プロトターボ「いやこれでも割としっかり仕事してるんですがぁ.....?」

 

私に不服そうに喋りかけてきたのはライダー態のターボ。魔物達にガシャコンスパローの鎌モードを振るっている。なにやら、私に物申したいことがあるらしい。

 

プロトターボ「俺だけさぁ....なんか地味じゃね?」

クロノス「何?どう言う意味だ?」

プロトターボ「いやそのまんま!俺だけなんか地味なんだって!」

 

地味?割と目立ってはいると思うんだが....?

 

プロトターボ「いやあの!俺だけ!攻撃が!地味!」

クロノス「....は?」

 

どうやらシアの豪快な攻撃やユエの大規模な魔法に憧れているらしい。全く、こいつは.....

 

プロトターボ「なぁ!なんかないの〜?」

クロノス「....あるには、ある」

プロトターボ「お?!マジで?!」

 

はぁ....私の方で使いたかったんだがな、これは....

 

クロノス「これからはお前に使わせることになりそうだな。さっさと受け取れ!」

プロトターボ「うぉっと?!....これ、お前が持ってるのと....いや、なんか違くね?」

クロノス「まぁ説明するとだな....」

 

私が今渡したのは〝プロトジェットコンバットガシャット〟。本来私が作ったものの特に使い道が分からなかったため何かしらに利用しようとしていたのだが.....まぁ、ターボに使わせるのもいい案だな。私がプロトジェットコンバットガシャットについて一通り説明すると...

 

プロトターボ「つ、つまりさ!俺に強化アプデ....ってコト?!」

クロノス「....まぁ、そういうことだ」

プロトターボ「くぅぅぅぅぅ....キター!」

 

ターボは相当嬉しかったらしい。まぁ、戦力が増えるのも悪くないしな。

 

プロトターボ「さぁ!俺のド派手な蹂躙劇をとくと見よ!」

 

《ジェットコンバット!》

 

ターボがガシャットを起動するとゲームのタイトル画面と同時にタイトル画面からプロトコンバットゲーマーが現れた。現れたプロトコンバットゲーマは周りの魔物達に機関銃を放ってターボへの接近を許そうとしない。

 

プロトターボ「えーっと、なんか掛け声欲しいな.....あっ!実装!」

 

いや、それ別の奴....と突っ込みたかったが通じないだろうから黙った。

そして現れたプロトコンバットゲーマと合体し、プロトターボ:プロトコンバットゲーマとなった。

 

プロトターボ「っしゃー!俺の時代がキター!!」

ミレディ「ちょ、何あれ!ズル?!」

アンジェラ「....私にも、強化くらい欲しいですね?」

クロノス「.....そうだな、これでどうだ?」

 

彼女のもの言わさない視線に少し応えた私が渡したのはGX-5〈ケルベロス〉。すまんな、仮面ライダーのアイテムを作れるとわかってから気づいたら作ってしまっているんだ....これはまだほぼ完成済みだとはいえど試作段階なんだが、使いこなせるだろう。

 

アンジェラ「これは....ええ、是非とも使わせていただきます」

クロノス「まだ調整中なんだ。威力は保証するがまだ問題はあるかもしれない。まぁほぼ完成済みだ。気にしなくていいかもしれん」

アンジェラ「ええ、感謝いたしますよ。政宗」

 

そしてそんな会話を交わしていると、ターボが優雅に空を飛び回ってその機関銃で存分に魔物を蹴散らしていた。

 

プロトターボ「これだよこれ!!派手っ派手ェ!!待ってたんだよこれをォ!!」

ユエ「.....ん、凄い嬉しそう」

シア「よっぽど嬉しかったんでしょうね〜。確かに政宗さんからのプレゼントは私もすっごく嬉しいです!」

 

まぁ、空からの攻撃はターボに任せればいいだろう。俺は目の前の敵に専念すべく前を向く....が。

 

ミレディ「はい、失礼しちゃうよ!〝極槌〟!」

 

ミレディが真っ黒な渦を纏った漆黒の拳を大量に出すと某奇妙な冒険の如くラッシュを繰り出し私の目の前の魔物達を消し飛ばしてしまった。

 

ミレディ「あ、いいところ取っちゃった?やる気だったのに取っちゃってごめんね〜?私も活躍したくってさ!許してにゃん♡」

 

そう言いながらそれはもううざったらしい笑顔で私に振り向いた。....少しイラっときた。

 

プロトターボ「おいミレディ!俺と今から倒した魔物の数で勝負すんぞ!負けた方がなんか奢りな!」

ミレディ「お!この天才美少女ミレディちゃんに挑むんだね?いいよ!乗った!」

 

なんか....本当に仲がいいな。私とユエ達のような恋愛関係ではなく、純粋な友情のようなもの....少し憧れてしまう。

 

プロトターボ「っしゃ!じゃあスタート!」

ミレディ「はっ?!ちょ、それズルいってば!!」

 

ターボがいきなり初めて早速蹂躙し始めた。お前....卑怯な奴め。

そして気づけばあれほどいた魔物の群れは目に見えるほど少なくなっていた。だがその頃、ついにティオが倒れた。どうやら魔力を使い切ったらしい。

 

ティオ「むぅ、妾はここまでのようじゃ....もう、火球一つ出せん.....すまぬ」

クロノス「十分だ。少しはやるじゃないか。後は私に任せろ。お前は寝るなりなんなりするといい」

ティオ「.....ご主人様が優しい.....罵ってくれるかと思ったのじゃが...いや、でもアメの後にはムチが.....期待しても?」

クロノス「するな。」

 

こいつは本当にブレんな.....変態というのはここまで厄介なものなのか....

 

クロノス「ユエ、魔力残量は?」

ユエ「....ん、残り魔晶石二個分くらい....重力魔法の消費が予想以上。要練習」

クロノス「一人で二万以上殺っただろう?十分だ。残りはピンポイントで殲滅する。援護を頼もう」

ユエ「んっ」

 

ユエは私のこの少ない言葉だけですぐに理解してくれる。ユエといると本当にやりやすいな.....

 

クロノス「シア、魔物の違い。わかるな?」

シア「はい。操られていた時のティオさんみたいな魔物とへっぴり腰の魔物ですよね?」

クロノス「へっぴり....まぁ、そうだ。恐らくティオモドキの魔物が洗脳されている群れのリーダーだろう。それだけ殺れば他は逃げるはずだ」

シア「なるほど、私の方も残弾が心許ないですし、直接殺るんですね!」

クロノス「ああ....なんだ。その、逞しくなったな。お前」

シア「当然です。皆さんの傍にいるためですから」

 

全く、こいつは...彼女の曇りなき笑顔に思わず仮面の下で苦笑してしまった。

私はバグヴァイザーⅡをビームガンモードにし、シアもギガントを捨てて黄金狂を装備した。そしてティオの魔法による攻撃が無くなってチャンスと思ったのか、魔物達が息を吹き返すように突進を始めた。

そして私とシア、ターボを援護するようにユエとミレディの魔法が発動され、アンジェラのケルベロスから銃弾の雨が放たれた。

 

ユエ「〝雷龍〟」

ミレディ「〝壊龍〟!」

 

ユエの雷の龍、ミレディの黒い渦で構成された龍が前線を右から左へと蹂躙する。ミレディはもはや重力をどうやって龍の姿にしているかはさっぱりわからんが多分触れてはならんのだろう。

アンジェラも取りこぼした魔物たちを確実に葬り去っている。自ら飛び込むように滅却されていく魔物の群れを見て、後続の魔物が再び二の足を踏んだ。その隙に、私たちも群れへ突撃する。

私は縮地を使いながら大地を掛け、エネルギー弾を連射する。群れの隙間から微かに見えるリーダー格の魔物を見据え、確実に爆散させる。

 

シア「りゃぁああああ!!!」

 

ドォガァアアアア!!!

 

魔物達の頭を踏み台にし、天空から猛烈な勢いで可愛らしい雄叫びと共に繰り出されたその一撃は、さながら隕石の如く。直撃を受けたブルタール型の魔物のリーダー格は、頭から真っ直ぐ地面へと圧殺され、凄絶な衝撃に肉と血を爆ぜさせた。血肉は衝撃により吹き飛んだ大量の土石に紛れて肥料のごとく地へと還る。そして、その末路は、密集していた周囲の魔物にも等しく訪れた。黄金狂のもたらした圧倒的な衝撃と散弾の如く飛び散った土石により肉体を吹き飛ばされて同じく大地へと還っていく。

 

プロトターボ「これはこれは....負けらんないなぁ!!」

 

ターボも負けじと空から魔物達に銃弾の雨を降らせ、雑魚もリーダー格の魔物も関係なく殲滅していた。まさに無差別攻撃といっていいほどのその攻撃だったが私たちに当たらないよう確実な配慮がされており、今まで戦闘でこれと目立った活躍がなかったターボでありながらその高い実力が存分に発揮されていた。

そしてシアに襲いかかった黒い四つ目の狼はターボがしっかり殲滅してくれたらしい。ターボから念話が届く。

 

〝シアちゃん、油断すんなよ。魔物の中に、明らかに動きの違うやつがいる。洗脳支配されているわけでも、どこかの魔物の配下というわけでもないらしい。俺と一緒に右の二十七体くらいやるぞ。前線はユエちゃん達が全然保ってくれてるはずだ。いけるな?政宗は....そのまんまでいけるよな?〟

 

シアはターボがいきなり大真面目になったことで一瞬戸惑うもすぐに気を引き締め、シアも念話を送った。

 

〝了解です!それと、助かりました。有難うございます!〟

〝ったり前よ!仲間だろ?さぁ、行くぜ!〟

〝はい!〟

 

ターボって戦闘になると凄く冴える時があるらしいな。まぁ俺の仕事も減るし助かるため全然いいんだが。

 

クロノス「なんというか....やはりシアは少し危なっかしいな」

 

私はそう呟きながらエネルギー弾や黄昏を駆使して魔物達を殲滅していく。私の威圧により逃げ出している魔物が出始めていた。

そして視界の端に遠くの方で逃げ出す魔物に向かって何やら喚いている人影が見えた。間違いない。清水だ。逃げ出す魔物達に呆れながら王宮より譲り受けたアーティファクトの杖をかざして何かを唱え始めた。もちろん待ってやるほど私の心は広くないため、エネルギー弾で杖を半ばから吹き飛ばす。私の攻撃に気付き咄嗟に防いだものの威力を殺しきれずに余波で吹っ飛ぶ清水。...妙だ。原作では反応すらできていなかった気がするんだが....

そして二分のうちに確認していた洗脳された魔物達の駆逐を確認すると私はそろそろこの魔物の群れをさっさと撤退させるために息を思いっきり吸い、〝魔力放射〟を併用して天地に轟けとばかりに咆哮を上げる。

 

クロノス「ガァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

戦場を特大の咆哮と魔力が波動となって駆け巡る。その圧倒的な威圧は、何より魔物達の精神に衝撃となって襲いかかり多大な本能的恐怖を感じさせた。そして、自分達の群れのリーダーが既に存在していないことに気がつくと、しばらくの硬直の後、一体、また一体と後退りし、遂には踵を返して私を迂回しながら北を目指して必死の逃亡を図り始めた。

そして最後の一頭であろう黒い四つ目狼にまたがり逃走を図る清水を発見したため、エネルギー弾を絶妙なタイムラグで放ち、二発目で奴の大腿部を撃ち抜き地に倒れさせた。その衝撃で、清水も吹き飛ぶ。ここでヒステリックになるかと思ったがどうやら観念したらしく、その場で立ち止まった。

 

クロノス「あいつの元へ行くぞ。ターボ!」

プロトターボ「よぉし来た!」

 

ターボはすぐにバイク態となり、清水の元へ行く。清水は私を殺さんと睨んでいる。

 

清水「っ.....」

プロトターボ「ガチで清水君だったのか....」

クロノス「.....」

清水「....抵抗する気はない。行くならさっさと連れて行け」

クロノス「そうか。感謝する」

 

私は宝物庫から出したワイヤーを括り付け、町へすぐに踵を返した。

 

プロトターボ「なんか....えらい素直じゃね?」

クロノス「....だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして町に着き、清水は何を考えているのかわからないような目で、だが確かに敵意を持った目で愛子先生を見ていた。

 

愛子「清水君、落ち着いて下さい。誰もあなたに危害を加えるつもりはありません....先生は、清水君とお話がしたいのです。どうして、こんなことをしたのか....どんな事でも構いません。先生に、清水君の気持ちを聞かせてくれませんか?」

清水「なぜ? そんな事もわかんないのかよ。だから、どいつもこいつも無能だっつうんだよ。馬鹿にしやがって……勇者、勇者うるさいんだよ。俺の方がずっと上手く出来るのに....気付きもしないで、モブ扱いしやがって....ホント、馬鹿ばっかりだ....だから俺の価値を示してやろうと思っただけだろうが....」

「てめぇ....自分の立場わかってんのかよ! 危うく、町がめちゃくちゃになるところだったんだぞ!」

「そうよ!馬鹿なのはアンタの方でしょ!」

「愛ちゃん先生がどんだけ心配してたと思ってるのよ!」

 

そうしてどんどん白熱する口論。だが俺はそこで遂に痺れを切らし、清水にバグヴァイザーⅡの銃口を向けた。

 

愛子「な、何をしているんですか?!今すぐやめなさ....「待ちな、愛子先生」た、ターボさん?!」

プロトターボ「今はあいつの邪魔をしてやるなよ」

愛子「なっ...?!清水君が死ぬのを指を咥えて見てろと言うんですか?」

アンジェラ「はぁ.....そんなわけがないでしょう?いいから見ておきなさい、愛子」

愛子「うっ....わかり、ました」

 

アンジェラの圧に押され、黙り込む愛子先生。よし、これで心置きなく話せる。

 

清水「....なんだ?親友を殺すのか?お前はそこまで成り下がったのか?」

政宗「黙れ。お前のつまらん演技はどうでもいい。」

「え、演技?!」

「どういうこと?!」

 

俺の言葉に、騒ぎ始める生徒たち、愛子先生も突然のことで驚いている。

 

政宗「さぁ、さっさと教えろ。お前は....誰だ?」




まさかの展開...?!
ま、こんな展開くらい予想できてた人もいるかもしれませんけどね(サークライ)
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