正義の味方になりたかったけど、そう思い通りには行かないよなあ… 作:考える僕
シドが人体実験していたら、起きた偶然から、
抜けていた歯車がハマったように色々動き出してしまった。
まず、アルファだけどとても優秀だ。シドのでまかせで言ったディアボロス教団。
しっかり調べてきちゃった…シドの嘘が暴かれるのか!?と思いきや…
「あなた達の言った通りね!本当にディアボロス教団は存在していたわ!」
とか言って、数々の証拠を持ってきた。
僕はこの証拠を見て、シドの嘘が本当になった!と驚いていたのだけど、
ディアボロス教団を語った当の本人、シドは全くもって信じてない、それどころか
「アルファ、それっぽい資料作るの上手だなあ、もしかしてこういうの好きなのかな…」
うん、分かったアホなんだ。
それは良いとして、まさか本当にあるとは…
アルファの資料によると、シドの語った通りの悪事を働いていたらしい。
まあ悪事かは分からないけど。
でも僕は心が踊った。だって明確な悪を見つけてしまったのだ。
僕が打ち倒すべき強大な悪の組織を!
世界の影の部分を牛耳る強大な悪。それを打ち倒し世界の平和のために戦う僕!
ううん、とてもいいVery Good!
僕はディアボロス教団を正義の敵と定めて戦うことにしよう。
シドが勝手に僕も巻き込んで作ったシャドーガーデンはアルファ捨て猫を拾うように悪魔憑きを拾ってくるからドンドンと増えている…
いい加減、シドも悪魔憑き直し続けるのに嫌気がさしたようで、アルファ含め七人直したところから、僕とアルファにも悪魔憑きの治し方を教えてからはシドは全くやらなくなった…
(全く…どういうリーダーだよ…)
まあそう言う訳で、治すのは面倒だけど、さすがにアルファ一人にやらせるのも可哀想なので、
そこは正義の味方として病人を助ける慈善事業的な思いでやっている…あれ…ちゃんと仕事してるの僕じゃん…僕がリーダーでも良くない?…
とは言っても、彼がリーダーであることに納得できる理由が一つだけある。
シャドウは強いのだ。圧倒的に。
アルファやほかのメンバーはもちろん、僕だって彼に勝つのは困難を極める。
まだ、世界の強さの平均は分からないけど、こいつが世界最強です。
とか言われても納得出来るくらいに強い。
魔力と剣での勝負で、僕の勝率は1%…
前世と合わせてもここまで完膚なきまでに打ちのめされたのは初めてで、
さすがに心がポキッと折れた。
だから、僕は暫らく剣から離れて体術の修行を始めたんだけど、
魔力と体術の相性は良かった。
シドがくれたスライムスーツとかいうスーツだけど、
使い方次第で、色んなことが出来る。僕はその伸縮性を活かして、
パワースーツみたいな使い方を編み出した。この世界の戦闘はと言えば剣が主流だ。
剣と拳、一見拳が不利に見えるがそんなことは無い、
相手の力を利用して戦えば良いのだ。
万能、最高のスライムスーツだけど、僕には1つ問題がある。
それは、体のラインが見えすぎているのだ。
はっきり言おう。耐えられない…
アルファが拾ってくるシャドーガーデンのメンバー…
悪魔憑きから治療すると元に戻るのだが、全員可愛いのだ。
なんでも、悪魔憑きを発症するのは女だけらしく、
ガーデンのメンバーの中で男は僕とシドだけ。
だけど、シドはほとんど姿を見せないから、悪魔憑きを治したりしに行く時は僕1人。
何かの局地にたどり着いた人は煩悩を捨て去ることができるらしいけど、僕は出来なかった…
辛い…
ある日のこと、僕とシドにアルファから報告があった。
「最近教団の手の者と思われる者がカゲノー家の周りで多数出没しているの多分、
あなたのお姉さんに英雄のこの疑いをかけていると思われるわ」
「うむ、そうか、だが案ずるな、ここには我がいる」
「それもそうね、あなたならとっくに気づいていて、
だから最近ガーデンに顔を見せるのを減らして、警戒していたのね」
違う、違うよアルファ、僕は知ってるこいつはめんどくさくて行ってないだけだ。
「え、ああ、うむ、その通りだ、だが抜かりなくことを進めよ」
「ええ、そうするわ」
そういうとアルファはどっかに行ってしまった。
彼女がいなくなったのを見計らってシドが僕に言った。
「たぶんタダの盗賊だよ、辺境ではあるけどこの家、一応貴族だからね、
それにしても、盗賊を教団の手先にするとは、アルファも絶対こういうの好きなんだよ!」
そんなシドに対して僕は棒読みで返した。
「はあ…まあそうかもねー」
全く、上がこれだと、真面目に働いているガーデンのみんなが可哀想になってきた…
でも、クレアさんを狙ってるのかあ…
あの人脳筋だけど、そこらの盗賊に比べれば普通に強いからなあ、
たぶん襲撃してくるならそれなり手練…いい機会じゃないか、
実戦は訓練の百倍効果がある。
そして、教団が相手なら僕の目的にも近づく訳だ。
テンション上がってきたあー!