仮面ライダーギーツ【Mother and Children】   作:キャメル16世

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初めましての方は初めまして。
今回仮面ライダーギーツ ×【推しの子】を題材に執筆させていただきます。キャメル16世と申します。
第一話を読んでいただいた方、ありがとうございます!この回も読んでくれる方、ありがとうございます!
投稿頻度はまちまちとなりそうですが、なるべく早くに投稿出来るよう頑張ります!

長くなりましたが、これからも何卒よろしくお願いします!
これでは第二話をどうぞ!



第1章 韜晦 編
第二話「韜晦Ⅰ:兄妹と新たなデザグラ」


街を薙ぎ払う尾のような触手は、仮面ライダーにも向かって来る。

 

「はぁっ!」

それを避けながら、仮面ライダー達はその触手の根元に居る、謎の影に向かって行った。

 

「……っ!」

すると、ギーツに向かって触手が伸びて来る。ギーツはそれに対応出来ずにいた。

 

TACTICAL FIRE

 

「はぁっ!」

「ナーゴ…!」

だがそれを、ナーゴがビートアックスによる斬撃で切り落とした。

 

その後も次々にギーツへと向かって来る触手。まるで彼を近付けさせないかの如く、その気迫は神である彼をも翻弄した。

 

だが……

 

TACTICAL SLASH

 

TACTICAL BREAK

 

「はぁっ!」

「はあぁ!」

「タイクーン…!バッファ…!」

彼の仲間が、彼の進撃を拒む事を拒んだ。

 

「行って!英寿っ!」

「悔しいが…今アレを止められんのは、神であるお前だけだ!」

「出来るだけ私達が援護するからっ!」

「……お前ら…」

彼らが紡いで来た絆、英寿はそれを改めて認め、向かうべき標的を捉えた。

 

「……」

仲間を信頼し、英寿は覚悟を決めて、自身の力で生み出したブーストマークⅨバックルを手に取った。

 

MARK Ⅸ

 

「…タイクーン…ナーゴ…バッファ……お前らのその言葉、信じるぞ」

 

SET IGNITION

 

手をキツネの形にしたギーツはそのまま指を鳴らした。

 

REVOLVE ON

 

そしてドライバーを180度回転させると、バックルのレバーを引いた。

 

DYNAMITE BOOST!

GEATS Ⅸ

READY FIGHT!

 

仮面ライダーギーツⅨ。

英寿が手にした創世の力のひとつで、この姿では誰も彼を止めることは出来ない。

 

「……さぁ、ここからが本当の…ハイライトだ!」

燦々と光る太陽を背に、ギーツⅨは影に向かって行く。

 

「はぁっ!たっ!はあぁっ!」

それでも向かって来る触手は、ギーツⅨの専用武器であるギーツバスターQB9によって斬られていく。

 

「……フッ」

ギーツⅨは影に向かって行く最中、影に向かって語りかけ始めた。

 

「残念だったな…お前は見落としていたんだ……」

ギーツⅨはバックルのレバーを2回引く。

 

DYNAMITE BOOST TIME!

 

「この世界に、仮面ライダーが居る限り…!お前の運勢は……大凶だッ!」

 

BOOST Ⅸ VICTORY

 

「はぁぁぁぁあっ!」

全身に青い炎を纏ったギーツⅨは、その影に向かって渾身のキックを放った。

 

その影はまるで硬く、強固なものとなっていた。

 

「はぁぁぁぁあっ!はぁぁぁ!!」

それでも彼は諦めない。仲間との信頼の為に、この世界を守る為に、そして…世界中の幸せを守る為に。

 

ギーツⅨがその影を貫き、降り立った彼には仲間が集った。

 

影の周りの触手は消えて行き、その全貌を顕にした。

 

「……えっ?」

その影はハートの形をしていた。

真っ黒で、何者にも染まらないような、真っ黒なハート。

あれが本丸の正体なのか?と、4人は疑問に思った。

 

だがそう思ったのも束の間、ギーツⅨが貫いた穴を境に、そのハートは真っ二つに割れてその中身を拝む事が出来た。

 

「……っ」

「…えぇっ!?」

「うそ…!?」

「……マジか…」

真っ黒なハートの中には、目を瞑った少女が居たのだ。

あんな小さな少女が、俺たちを…いや、この世界を襲ったのか?と、4人は疑心暗鬼になった。

 

「……っ!」

すると、その少女が地面に向かって頭から落ち始めた。それをすぐさま察知したギーツⅨは、その少女の落下地点まで来て、寸前で少女を受け止めた。

 

他の仲間たちは追いついてないが、ひとまずこの子の安全を確保出来たことに安堵する。

 

「…大丈夫か?」

「……」

「……っ」

少女が目を覚ますと、英寿は驚きの表情を見せた。

 

「……その()は…!」

「……」

その少女の両眼の奥には、一番星のように煌めく星が居たからだ。

 

ゴーン… ゴーン… ゴーン… ゴーン…

 

「…っ!」

ふと聞こえる、鐘の音。これは世界が作り替えられる時に聞こえる、創世の神が力を使った時に聞こえる音だ。

でも今は彼は力は使っていない。

では何故、今この世界は()()()に包まれているのか。

 

「英寿っ!」

「英寿〜!」

「ギーツッ!」

「……みんな」

仲間達がやっと追い付いたようだ。

でも、仲間達は一向に追い付く気配がない。

 

視界が段々と白くなって行く。

それを感じながら、英寿は彼の名を呼び続ける仲間を見詰めていた。

 

やがて仲間達の姿もボヤけ始める。

何が起こっているのかも分からないまま、彼が最後に見えたのは、もう会えない筈のあの人の姿だった。

 

「……英寿」

 

「……母さん…!」

 

ゴーン… ゴーン… ゴーン… ゴーン…

 

 

「……っ」

英寿が目を覚ますと、そこは見知った世界だった。

 

「……」

彼の周りをとめどなく歩くサラリーマンや学生。彼はまるで道路のど真ん中で突っ立ったまま寝ていたかのような感覚だった。

 

「……一体どうなってる?何故タイクーン達の姿が見えない?それに、あの子は何処だ?」

彼が先程まで抱えていた少女、どうも気になる。

艶やかな髪に瞳の奥の星、それはまるで誰をも魅了する女神のような印象を受けた。

 

「……とにかく、街を歩いてみよう」

英寿の考察では、あの少女が原因かは分からないが、自信が別の場所に飛ばされたと考えるのが妥当と判断した。まるで非科学的でオカルトチックな内容だが、2000年間転生し続けた彼にとって、そんなものは大して影響ないのである。

大事なのは、今自分の身に何が起こったのかを正確に認識する事だ。

 

時代背景的には、俺の居た時代と何ら変わらないようだ

周りの人間は皆スマホをこしらえ、幾多もの高層ビルが立ち並ぶ大都会

場所も、東京で間違いないようだな

 

ガラス張りの壁で自分の見なりも確認したが、いつもと変わらない顔、声。よくある「入れ替わってる」状態とも違うようだ

 

おそらく俺は浮世英寿のまま、東京の上空から道路のど真ん中まで瞬間移動させられた、という事になる

では、何故?

 

「あれ〜…どこいったぁー?」

「……」

英寿が思考を巡らせていると、そばに地面に四つ這いになって何かを探している、金髪のサイドテールの女子高生が居た。

 

「…大丈夫か?」

「……あっ」

何故だか俺は、気付けばその子に話し掛けていた

別に助けた所で何も変わらないだろう、でも

何故だかこの子は、見捨てられなかった

 

「大事なヘヤピン落としちゃって〜!今日始業式なのに〜!」

「…そ、そうか」

感情豊かな彼女に、少しだけ押される英寿であったが、どうやら大きな事にならなそうだ

 

「…そのポケットに刺さってるのは?」

「……えっ?ああぁぁーー!ここにあったぁ!?」

「……」

その女子高生の制服のポケットに挟んであったヘヤピンが、彼女の探しているヘヤピンだったようだ。

小さなウサギがデコされている、まるで女児向けのようなヘヤピンだ。

 

「ここにあるなら安心だなぁー!ありがとうお兄さん!」

「…ん、着けないのか?」

「…はい!…これは、ママから貰った宝物なんです。今日が高校初日だから、お守りに!」

「……そうか」

なぜだか彼女の意思を尊重出来た。俺も母から預かったあのコインを、今でも大切に持っている

 

『……英寿』

 

「……母さん」

あの時見えた母さんは、俺に何を言いたかったのだろう

 

「…ルビー…!何してる」

「あ、お兄ちゃん!ごめん!ヘヤピン探してて…!」

すると、その子と同じ制服の金髪の男子高生が現れた。女子高生に駆け寄るなり、俺を睨んでくる

 

「この人がね!探すの手伝ってくれたの!」

いや、俺は何もしてないが…

 

「……そうか」

「……っ」

冷徹な眼だ。まるで俺を敵視するかのような

 

「……どうも……行くぞ、初日から遅刻はマジでシャレにならんからな」

「もぅ!分かったから!…お兄さん!ありがとうございました〜!」

「……」

俺を置いて双子の兄妹らしき二人は颯爽と去って行った

 

それにしても、似ても似つかない二人だな

俺も1度だけ双子の兄として転生した事があるが、それでもあんなに変わりがあるとは思えなかった

まぁ俺の場合、前世の記憶もあって親に少し引かれた記憶があったが……

 

「……」

もし双子が両方とも前世の記憶を持ってたら、親はどんな反応してたんだろうな……

 

「……っ!?」

そんなふうに怠けていると、先程の双子が向かった先から何やら鈍い音が響いた。

英寿は咄嗟にブーストバックルを……

 

「…あれ?ブーストバックルが無い…?」

ブーストバックルが無ければブーストライカーを出現出来ない

仕方ない、ここは創世の力を……

 

「……っ」

ダメだ、創世の力も上手く使えない

やはり何かがおかしい…だがまずは目先の事だ!

 

英寿は走ってその鈍い音の先へと向かった。

 

そして着いた先は「陽東高校」と書かれた大きな校舎だった。その校庭の方から、その鈍い音は響き続けていた。

 

「……っ!」

「……ジャァ…」

校庭のど真ん中にサボテンを模したナイトジャマトが立っており、地面を叩きながら威嚇行動を繰り返していた。

 

「やはりジャマトの仕業か…ナッジスパロウはどんな教育してるんだか……」

英寿はジャマトを管理してるはずの五十鈴大智に呆れながらも、デザイアドライバーを装着した。

だがここで、また新たな異変に気が付く。

 

「…なっ…!マグナムバックルも無い…!?」

「……ジャァ?」

「……クッ」

英寿は持っていたはずのマグナムバックルまでも紛失していたのだ。そして創世の力も上手く扱えない。

この状態ではあのジャマトを迎え撃つ手立ては……

 

《デザイアグランプリ参加者のみなさーん!こ〜んに〜ちは〜!》

 

「…ぁ?」

英寿が振り返ると、彼の頭上にモニターが出現していた。そこには純白の衣装を着飾った白髪のサイドテールの少女が居た。

 

《毎度お馴染み、ナビゲーターの「シロメ」でーす!》

《……「クロメ」…よろ》

そしてその隣に、今度は漆黒の衣装を着飾った黒髪のさっきとは逆のサイドテールの、先程の少女と瓜二つの少女が現れた。

 

「…どういう事だ?ツムリじゃない…?しかもナビゲーターが二人……」

本来、デザイアグランプリのナビゲーターは一人であり、更にツムリに後任は居ない筈だ。彼がナビゲーターが次期創世の女神になるという運命を絶ったからである。

 

《ジャマーエリアにまたしてもジャマトが現れました!仮面ライダーの皆さん!やっつけちゃってくださーい!》

《……みんな…よろ》

 

「……っ」

英寿が振り向くと、先程のナイトジャマトの周りに無数のポーンジャマトが現れた。

 

《それではデザイアグランプリ第1回戦!「クラス分けゲーム」のはじまりはじまり〜!です!》

 

「……クラス分けゲーム?ん」

英寿が足元を見ると、黄色のプレゼントボックスが置かれていた。

 

「…プレゼントボックス…?もう何がなんだか……」

英寿がプレゼントボックスを開けると、マグナムバックルが入っていた。

 

「とにかく、使える物は使わせてもらおう…!」

 

《 SET 》

 

英寿は腕を大きく回し、キツネにした手を自分に向けてから、腕を前に出して指を鳴らした。

 

「…変身ッ!」

マグナムバックルのリボルバーを回転しトリガーを引くと、銃口から弾丸が放たれて装備を生成する。

 

《 MAGNUM 》

《 READY FIGHT 》

 

仮面ライダーギーツへと変身を完了した英寿はマグナムシューター40Xの銃口をジャマトに向けた。

 

「…さぁ、ハイライトだ!」

 

 

 

ナビゲーターはゲーム進行の為、

仮面ライダー達を導く義務がある。

 

 

第二話「韜晦Ⅰ:兄妹と新たなデザグラ」




次回

「このゲームにゲームマスターは居ないよ?」
「どうやら俺の知ってるデザグラじゃないようだな」
「あれぇ!?さっきのお兄さん!?」
「ルビーは、俺が守ってみせる」
「勝って暴いてみせる、この世界の真実を」
「「変身ッ!」」

第三話「韜晦Ⅱ:双子ライダー参上!」
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