仮面ライダーギーツ【Mother and Children】 作:キャメル16世
舞台『東京ブレイド』
公演初日
「……」
「どうしたの?アビ子先生」
会場の外、パンフレットを持ってソワソワしていたアビ子に吉祥寺が声をかける。
「緊張してる?」
「してないわけないじゃないですか…私が散々口出しして、これで失敗したら全部私のせい……緊張の一つ二つしますよ……」
「こればかりは慣れないものよねー」
アビ子はこの日を楽しみにしていたと同時に、不安でいっぱいの日々を過ごして来ていた。
「脚本は納得いくものになったんでしょ?」
「それはそうなんですけど……自信満々で出したものがボツ食らう経験、先生にもあるでしょ?」
「あるわねぇ……」
「もし自分の作ったものが、世界で自分しか面白いと思わないものだったら……そう思うと…」
「大丈夫ですよ」
「……っ」
不安そうにするアビ子の耳に、優しい声が届く。
「僕もあの脚本の出来には満足しています。だとしたら、この世界に最低でも二人は面白いと思ってる人が居る事になりますよね?」
客として来ていたGOAが、二人の元まで来ていたのだ。
そんなGOAを見て、アビ子は吉祥寺の後ろにサッと隠れてしまう。
「あれ……割と仲良くなれたと思ってたのに…」
「気にしないでください。この子青春全部漫画に費やして男子の免疫無いだけなんで」
「……」
「気にせずグイグイ絡んでください。ホントはそうされるのが嬉しい子なので」
「ははは…まぁ、最終的にこの舞台の成功は役者の皆様に懸かってる。デザグラの要素の影響で展開も変わる可能性がある……でも皆さん実力のある方々なので…良い舞台になると信じてますよ」
GOAは会場に掲示された各面々のビジュアルポスターを見てそう語る。
「……」
しかし、吉祥寺はあるもののポスターを見て、不満気な表情をとっていた。
実力ね……
「MEMちょおひさー!」
「ゆきー!あとその他共〜!」
「その他共言うな」
『ガチ恋』のメンバーと再開したMEMちょはその嬉しさを分かち合っていた。
「ところでみんなは〜どっちを応援するの?」
「ん?どっちって?」
「ほらほらー!今回の舞台って主人公陣営の「新宿クラスタ」と敵陣営の「渋谷クラスタ」の戦いがメインでしょ?しかも今回はデザグラも絡んで勝敗はその日にならないと決まらないって話だし〜せっかくだからどっちかを応援しよーって流れがあるのよ〜!」
巷では、この舞台を見に来る者達でひとつの論争が起きていた。
それは姫川大輝・有馬かな・鳴嶋メルトからなる「新宿クラスタ」と、黒川あかね・星野アクア・浮世英寿からなる「渋谷クラスタ」との勝敗に関するものだった。
名の知れた役者である姫川大輝を筆頭に、子役時代で名を轟かせた有馬かなの最強タッグが勝つと言うものも居れば、今正に天才と謳われる黒川あかねとダークホースで戦闘力未知数の浮世英寿が、個々に於いては彼らに勝るなどという意見もある。
舞台のクオリティも去ることながら、観客達は各陣営の勝負の行方も楽しみの内と捉え足を運んで来ていた。
「やっぱり私は元『ガチ恋』メンバーの皆が居る「渋谷クラスタ」を応援したい!」
「ああ俺も俺も!」
ここでゆきとノブユキは「渋谷クラスタ」の勝利を掲げる。
「私は〜…あかね達には申し訳ないけど、同じ『B小町』のかなちゃんを応援するかな〜!もちろんあかね達が勝っても嬉しいけどね!」
「じゃあ俺も主人公陣営を応援するかな。有馬かなって歌上手いって話だし」
「おぉ〜別れたねぇ〜」
そしてMEMちょとケンゴは「新宿クラスタ」の勝利を掲げる。
「じゃあ予想外れた方は残りの二人にメシ奢りな!」
「えぇー!?そんなの聞いてないよォ!?」
「めっさん金あるでしょぉ?また焼き肉奢ってもらおっかな〜」
「いいねいいねぇ!そしたらあかね達も誘おうよー!」
「ちょいちょい〜!勝手に話を進めるなぁー!」
「なんか周り雰囲気ある人多いね」
「劇場の後ろの方は大体関係者席だから。客の反応を見るには、やっぱり後ろじゃないとね」
舞台にはルビーとミヤコも当然来ており、ミヤコは持っている知識を誇らしげに語る。
「なんか偉い人になったみたいで気分良いねぇ」
「ドヤらないの……っ?」
周りをキョロキョロ見渡すルビーを他所に、ミヤコはある人物に目が行く。
「……」
キツネのお面…?
しかも私たちと同じ後方の席……
デザグラの関係者かしら…?
「……」
星野アクア…
お前の怒りは決して忘れられるようなものじゃない
この舞台で、それを証明してやる
同じく舞台に来ていたイラドは、キツネのお面を付けたまま席に着いていた。
ここまで色々仕込んで来たみたいだが…それも無駄に終わる
どんなに感情のコントロールを試したところで、お前は“あの日”の記憶を見せるだけで一瞬で怒りと憎悪の渦に引き戻される
我慢することは無い
そのお前の怒りを、世間に思い知らせてやれ
この世界からあらゆる幸せを奪ったこの世界と…
その元凶を生み出した
お前の理想を見せつけてやれ……
かつて、大きな戦があった…
名だたる強者達がおのが信念と野望を胸に争い続けたが、その戦いに勝者は無く
世界の命運を決める二十一の刀が
極東の地に集まった……
その名も『盟刀』
持つ者に様々な力を与えし古より伝わる刀…
この物語は
ある男が一振りの刀を手にする事で始まる……
「……旅の者だー!水を分けてくれ〜!おーい!」
この男、名を「ブレイド」。
廃村地に赴いた彼は水を欲するべく、カラカラの喉を震わせながら声を張る。
しかし、応える者は居らず。ただ立ち尽くすばかりであった……
「……っ?刀?」
しかし、突如として彼の目の前に現れし一本の刀。
まるで彼を待っていたかの如く、その刀から溢れる並々ならぬ覇気が彼を圧倒する。
「なんだこれ……光って…!」
「おい!何者だ貴様」
すると、納屋の上から見下すかのように少女の声が轟いた。
「まずは自分が名乗れよな」
「…フッ!ウチは剣士の一人、「つるぎ」様だ!その『盟刀』を捨てて逃げるか、私と戦うか選びな!」
「……」
ブレイドは地に刺さる盟刀・風丸を視る。
そして迷うことなく、その刀を手にした。
「こいつは、俺の刀だ…!」
「…ククッ…馬鹿なヤツめ……地獄に行っても、後悔するなよォ!」
つるぎは双剣の盟刀・
「…変身!」
その掛け声と共に、つるぎの身体が変化して行く。
姿こそ人間。しかし全身に巻かれた装甲が淡く輝く。
「姿が変わった…!?」
「これぞ盟刀に選ばれし持ち主に与えられる神代の力!貴様はこの「仮面ライダーツルギ」様にこうべを垂れて命乞いをする暇もなく倒される!」
盟刀に選ばれし者。
それは神代の力である心体共に超人的な力を盟刀より与えられし者。その者達を、世は「仮面ライダー」と称し、その名を関する者達は争う運命にある。
「盟刀?仮面ライダー?なんなんだそれ?」
「貴様!何も知らないのか?冥土の土産に教えてやる。盟刀はただの刀では無い!手にした者には様々な力が与えられ、この神代の力もその一途。更に全ての盟刀から“最強”と認められた者は、国家を手にする……『國盗り』の力を得る事が出来る…!」
「……っ」
「さぁ!貴様も盟刀に選ばれし者なら戦え!その刀に呼びかけ、「変身」と唱えろ!」
「……」
ブレイドを暫く風丸を見つめると、ニヤリと笑った。
「…この日本を盗める程の力ねぇ……いいじゃん」
「……っ!」
「王様になってみたかったんだよね、俺!」
盟刀・風丸を掲げるブレイドは、その言葉を叫んだ。
「変身!」
ブレイドの身体が変化し、赤い羽織と装甲が身体に纏わり刀の光に応えるように装甲が淡く光る。
新たな盟刀に選ばれし仮面ライダーが、今ここに誕生した。
「俺が最強になって!この国の王になる!」
「…ふざけるなぁ!」
ブレイドの怠慢に激昂するつるぎは双剣をブレイドに向け自身も向かって行った。
「はぁッ!」
「ふっ!」
一撃を喰らわせるつもりのブレイドは刀身に力を込める。
「盟刀・風丸!一ノ刃…疾風刃雷!」
「ぎゃぁ!ぐへっ…!」
「……フッ」
「ぁ…!やめてけれ!オラまだ死にたくねぇだぁ!」
ブレイドの一撃に圧倒されたつるぎはあっさり負けを認め命乞いをする。
「なら俺の方が強いと認めるか?」
「認めるだぁ!アンタの方が強ぇだぁ!」
「それじゃあ、今日皆に使ってもらうIDコアを配るね」
本番前、クロメは最後に皆を集めて1人づつに特殊なIDコアを手渡して行く。
「…なんだこれ」
それは今までのものとは違い、透明なIDコアとなっていた。そして本来ライダーズクレストがあるところには各々の盟刀や刀を象徴とする模様が描かれていた。
「それを使えば、これまでの仮面ライダーとは違う見た目に変身出来る。試しに誰か変身してみて」
「…じゃあ…変身」
姫川がそれに応え、IDコアをドライバーにセットする。
《 ENTRY 》
姫川の身体は変化するが、本来の仮面ライダーとは違う見た目へと変身した。
身体こそ装甲で覆われているが、頭部の装甲が薄く、表情がわかるように顔全面は露出していた。
「知ってる人も居るかもだけど、仮面ライダーはリアルだけじゃなくて創作としても扱われているケースが多い。今回は仮面ライダーを題材にしたアプリゲームのキャラクターを逆輸入で採用させてもらった。舞台で顔が仮面で覆われてたら、演技もクソも無いからね」
「かつて天才だとか持ち上げられた私と、今まさに天才とか言われてるアンタ。悔しいけど意識はしちゃうのよね」
「……」
廊下ですれ違うかなとあかね。
「こんな事言うのも癪だけど、アンタとまた演るの楽しみにしてたのよ」
「……っ」
「ここでアンタに勝って。誰にと私を、もう
「……」
言うだけ言って去ったかなの背中を、あかねはずっと見つめていた。
「……私も、かなちゃんと演るの楽しみにしてたよ」
あかねは彼女の背中をずっと見ていた。
「ずーーっとずーーーーっとー……楽しみにしてたんだから」
「終わりだァ!」
「お前がな!」
ブレイドが対峙するは、新宿の地下ダンジョンを統べる頭。鬼族の一人「キザミ」。
盟刀・
近付く者は彼の炎で焼かれ、その実力は誰しもが認めるものだった。
「盟刀・風丸!二ノ刃……風林火斬!」
「盟刀・炎舞、一ノ刃!気炎万情!」
互いの攻撃がぶつかり合い、それを制したのはブレイドだった。
「くそっ…あんたら強ぇな」
「こんなところで躓いてたら、王になんてなれねぇだろ?」
「……っ…くはは!なぁ、俺達も仲間にしてくれよ!お前が王になった時、俺のポジションは将軍な!」
「…フッ…いいぜ!」
「なぁそれより…あんた名前なんて言うんだ?」
「あ?ブレイド、だが?」
「ちげーよ!仮面ライダーん時の名だよ!俺だったら「仮面ライダーキザミ」。あんたは?」
「…ん〜…仮面ライダーブレイドってのもそのまんまで味気ねぇしな……じゃあ今日から俺は、「仮面ライダーブレード」だ!」
決闘で敗れた者はその命を差し出すか、配下に加わる事が多い。
キザミを仲間に加えたブレイド一行は、次なる目的の為に歩き出した。
「俺らは好き好んで地下に居たんじゃない。渋谷の鬼共に追いやられてな……奴らはその辺の鬼族とはワケが違う」
「…次の目的が決まったな」
「……っ」
「次は、渋谷の鬼退治だ」
「……ブレイド…」
ここまでが第一幕
第二幕はブレイドによって統一された新宿クラスタと、鬼族が徒党を組んだ渋谷クラスタの対立が描かれる
そしてそれは
このふたりの戦いから始まる
「お前、裏切ったのか!?」
「僕は…はじめから鞘姫率いる渋谷の鬼……」
新宿の鬼族の一人「キザミ」と、彼を裏切った渋谷の鬼族の一人「匁」。
「…どうしても…戦わなきゃダメなんですか…?親から無理矢理剣を与えられ……こんな戦いに巻き込まれて……」
「……」
浮世英寿……
今期のデザイアグランプリからエントリーした新米の仮面ライダー…
しかし、初戦から華々しい功績を上げ、いつしかデザイアグランプリの界隈の中では知らない者は居ない程の実力者となっていた
そして演技経験も無い筈の彼が、どうしてこんな舞台に抜擢されたのか…それは……
「僕は……戦いたくない…」
謎のポテンシャルから現れる持ち前の演技力
普段の素顔を知っている者からすれば、そのギャップに心撃たれるものも居るだろう
「逃げてください…そしたら戦わずに済む……お願いです…早く逃げて…!居なくなって!」
そしてその原作再現度は、他のメンバーよりも頭一つ抜けている
「ふぅ…!ぐぅ…!へゃぁぁ!……変身!」
「クッ…!変身!」
畜生…
少し前──
「エースくんお疲れ様!」
「おう、カメレオ」
稽古中、匁の衣装を着た英寿を凝視するあかね。
「やっぱり匁のキャラって、エースくんとは合わないよね」
「…いきなりなんだ?」
「いやね?匁って原作だと戦いには消極的な一面もあって、反面に戦闘狂みたいな一面があるじゃん?でもエースくんは常にオレ様系っていうか……やっぱりイメージが合わなくて……」
「なんだか軽く悪口を言われたような気がするが、そういう事か」
英寿は今回演じる匁が選ばれた盟刀・
「俺は正直、役を演じ切る才能も知識も、それをしようとする情熱も無い。実際演技なんて今までやって来なかった職種だからな…右も左も分からない」
「……」
「……だが、人を化かす事なら長けてる」
英寿はあかねに自信たっぷりの表情で答えた。
「人を…化かす…?」
「キツネが人を化かす生き物だって、昔から相場が決まってるように……俺は以前から、人を化かし続けて来た。時には化かされた事もあったが…この舞台に於いて、化かすという視点から見れば俺の得意分野だ」
「……つまり…観客を化かして、演技を上手に見せてるって事?」
「そういう事だ」
英寿は手をキツネの形にして、あかねに向けた。
「演技に上手い下手は関係ない。大事なのはどれだけ自分を自分と見せないか…自分を化かして相手を騙し、偽りの自分に見せられるか……演技ってのは、自分と相手との化かし合いだ」
キツネの手を指パッチンする英寿はまたもや自信たっぷりの表情で言う。
「そして掴み取る…このゲームのハイライトをな」
「盟刀・氷月……一ノ刃…!氷柱美蓮!」
匁のキャラは確かに俺とは違う
だが演技力を、経験の差を埋めまれる方法はある
それが、俺がいかに他人を化かせられるかだ
そしてどうやら
この化かし合いを制したのは、今回も俺のようだ
客は俺の演技に釘付けの様子……
だが……
「負けねぇぞこらぁ!」
お前の演技はどうだ…?
客はお前を、どう見ていると思う…?
「やぁやぁ!お疲れ様ですクラムさ〜ん!」
「雷田くんお疲れ様。ステージの設営は順調のようだね」
「えぇお陰様で!ワイヤーアクションを削減出来た上で経費も削減出来る!一石二鳥とはまさにこの事ですよ!」
「デザグラが少しでも役立つなら、俺の労力も無駄じゃなかったって事だね」
本番前日、クラムと雷田はステージの設営をしているステアラに来ていた。
「それに、クラムさんのキャスティング力には毎度感服と言いますかぁ……有馬かなちゃんや最近人気が出てきた星野アクアくん、そして……」
「浮世英寿くん、だね」
「そう!彼にも驚かされる事ばかりですよぉ…彼の演技からは本人を本人と思わせない気迫を感じます。まるでこちらの考えが見透かされているような…そして、手の上で踊らされているような…そんな不思議な感覚に……」
「彼はそれを、「化かす」と呼んでいるそうだよ」
「化かす…?あはっ!キツネライダーらしくていいですねそれぇ!」
「あぁ……僕もそう思うよ」
クラム達は英寿の事をひとりしきり語り終え、ステージ上で稽古に取り組むメルトの姿を見た。
「クラムさんのキャスティングには信頼を置いてます。だけど……」
「……」
「彼だけは…ちょっと分からなかったかな」
雷田は膝を組み頬杖を立てる。
「そこまで知名度がある訳でもなく、演技力はベテランと並べられるものじゃない。かろうじて及第点に指先が届くかどうか。『今日あま』の演技見て、正直この子は無いなって思ってたんですが…クラムさんのゴリ押しで決まった所あるじゃないですか……どうしてなんです?何か才能を感じてるとか?」
「いや別に。ただの私情」
「…私情て……」
「世の中そんなもんでしょ?空いてる席あったら気に入ってる子ねじ込むもんだ。顔も良いし声も良い。演技の方は時間をかけて上手くなればいい」
「人の舞台を稽古場に使わないでくださいよ……」
「いやいや、君も気に入ると思って推したまでだよ。だって君も好きでしょ?」
「……」
「…がむしゃらに努力する子」
「おらぁああっ!」
「クッ…盟刀・氷月!三ノ刃……流水死命…!」
「なっ…身体が…!」
こいつの演技力は、『今日あま』の頃に比べれば確かに向上している
だがそれも発展途上、俺と比べても差が出来ている
クラムがどんな意向でこいつを選出したのかは知らないが……納得する者は少なかっただろう
「クッ…こんな程度!…俺は負けねぇぞ!」
英寿…
俺は確かに、演技じゃお前には勝てない…
でも、ここで負ける訳には行かない!
「お願いです…!いい加減諦めて!」
まぁ、キャスティングの成功失敗を決めるのは観客だ
それに、ここには世界一お前を厳しい目で見てる奴が居る
「はぁぁぁ!!」
あんたを化かして!あんたに勝つ!
「かぁぁっ!」
俺もここで見極めさせてもらうぞ…!
両者は深く睨み合い、刀を振り下ろす。
擦れ合う刀身に映る彼らの姿は、いつしか本人達にしか認識出来なくなっていた。
第三十七話「爛漫Ⅷ:開幕!目覚めの盟刀」
次回
「お前はどういう人間なんだ?」
「客はお前をヘタだと思ってるぞ……」
「良いんじゃねぇの?ヘタと思われても」
「俺はぁ!誰にも負けねぇぇ!!」
「キツネに化かされた気分はどうだ?」
「教えてやるよ。オセロの石は簡単にひっくり返る」
第三十八話「爛漫Ⅸ:炎と氷の化かし合い」