秋雲「そんじゃあルールの説明をするよ。少し長くなるから、ちゃんと聞いてね」
秋雲「まず参加者は私達陽炎型。場所はこの鎮守府の一角の一階だけ」
陽炎「良く貸し切れたわね?」
陽炎姉さんが苦笑する。全くその通りだ。
秋雲「ま。ぶっちゃけ、今は使って無い旧館だからだよ。
なんで、他の人の出入りは考えなくていい。『登場人物は、あくまで陽炎型の14人だけ』だよ」
秋雲「ゲームスペースは各々の個室である101号室~114号室まで。ここは自由に歩き回っていい。
後は一階にある施設――食堂、キッチン、談話室と、中庭も出入りしていいよ。
探索も自由だけど、1階以外と外に出るのはルール違反ね。あくまでクローズドサークルでのゲームなんだから」
不知火「お手洗い等はどうなっていますか」
秋雲「各個室に備え付けのトイレとシャワールームあるから大丈夫だよぉ。ちなみに、個室に鍵はかからない。ああ、食堂にもトイレはあるけど」
初風「……それだとすぐに殺害出来ない?」
秋雲「うーん。でも、鍵を掛けられちゃうと犯人側が不利すぎるからね。まあ、フェアってことで」
時津風「ねえねえ、ゲームが終わるまで出ちゃいけないの? って言うか、このゲームの終了条件ってなに?」
秋雲「はい待ってました! それを今から説明するよー! このゲーム最大のポイントである、10のルール!」
天津風「10の……」
舞風「ルール?」
こほんと一度咳払いをして、秋雲は言葉を続けた。
秋雲「このゲームは10のルールに基づいて行われるんだ。
それを今から説明する。
1.『プレイヤー』は最初にクジを引く。
2.クジには『探偵』『犯人』が一つずつ入っている。それぞれ決まったロールを演じること。
3.『犯人』は『探偵』以外の『プレイヤー』を殺害することが出来る。殺害された『プレイヤー』は『死者』となり、『探偵』に自分の状況を第三者の分かる範囲で説明出来るが、以降のゲームプレイに加わることは出来ない。また、『犯人』を指名することも出来ない。
4.『犯人』が『プレイヤー』を殺害する際は、必ず犯行に使用した凶器を指定すること。
5.『探偵』は『犯人』の殺害対象にならない。
6.また、『犯人』以外の『プレイヤー』は『プレイヤー』を殺害することは出来ない。これは自殺も同様であり、『犯人』も自殺は出来ない。
7.『犯人』は2日に1人殺害することを求められる。1日に殺害出来るのは3人までであり、また『犯人』は自白出来ない。
8.『探偵』は1度だけ、全『プレイヤー』を集めて推理を披露出来る。この際に正しい『犯人』の指定、および論拠を説明出来れば『探偵』の勝利となる。ただし『犯人』の指定を間違える、及びそれを他『プレイヤー』に立証出来る論拠が無ければ『探偵』の敗北となる。
9.『探偵』が推理することなく『死者』が『プレイヤー』の過半数を超えた場合、『犯人』の勝利となる。
10.『GM』はゲームの進行・解説を行う。『GM』は『プレイヤー』からの質問に虚偽なく答える。これは殺害現場の状況・予想死亡時刻やルールの説明などである。ただし、『犯人は誰か』といったゲーム自体を覆す問い掛けは無視してよい。
以上。ロールを守って正しくプレイ!」
「「…………」」
秋雲「あれれ~、おかしいぞ~? なにこの沈黙」
陽炎「ゲームとはいえ物騒な話に巻き込まれて、テンション高まる方がおかしいでしょ……」
黒潮「んや、まあ結構楽しいんちゃう? やってみないと分からんよ」
姉さんたちの解答はもっともだ。
……ともかく、探偵である私がすべきことは……。
野分「秋雲、質問があります」
秋雲「ん。なんさね?」
野分「『GM』とは何ですか?」
秋雲「ゲームマスターの略だね。進行取締とか、審判とかのルール運用と説明役。
ちなみに、今回は秋雲さんがやらせてもらいますよっと」
秋雲「まあほら、実際に殺人事件が起こるわけじゃないし、起こすわけにもいかないじゃん?
ってなると、細かい所を想像で補わないといけないわけ。死体の状態とか部屋の状態とか?
『GM』は、そういう『見えない部分』の補足役だね」
秋雲「ま、細かくは10を見てちょーだい」
野分「ふむ……分かりました」
野分「では『探偵』の役割は、起きた事件を見分し、推理して、最後にそれを解いて犯人が誰かを立証する。ということでいいですね?」
秋雲「そうそう。立証は全員が納得出来ればOK。たまに秋雲さんが補佐もするしねー」
秋雲「で。部屋割だけど。一番艦から順番でいいよね。
1→陽炎
2→不知火
3→黒潮
4→初風
5→雪風
6→天津風
7→時津風
8→浦風
9→磯風
10→浜風
11→谷風
12→野分 探偵
13→舞風
14→秋雲・ゲームマスター
こんな感じで」
陽炎「いいけどさ……明らかに数日かかる感じよね? その間、食事とかどうするの?
ここから出るのはダメなんでしょ?」
秋雲「なんのためにキッチンがあると思ってんのさー。食材も用意してもらったし、うちの艦は姉御を筆頭に料理出来る艦娘多いっしょ!」
陽炎「……つまり?」
秋雲「作って♪ ……いたたたたた!!! いたいいたい! 姉御! アイアンクローはやめえええ!!」
浦風「ふふ。ちょっと楽しそうじゃね?」
浜風「物騒な話かと思っていましたが……姉妹全員で合宿のような物ですね」
磯風「うむ。私も最近鍛えた料理の腕がな」
陽炎「磯風は厨房に入っちゃだめよ?」
磯風「(´・ω・`)」
秋雲「い、いてて……ま、後はやりながら確認すればいいさ!
どうせ今夜か明日には、誰かが死ぬんだからね……ぐへへ」
陽炎「……まあ、いいけどね。
そうねえ……とりあえず部屋の確認からしてみる?」
野分「……えっ、私に聞いてるんですか?」
陽炎「そりゃ野分が探偵なわけだし。現状の確認は大切でしょう?」
野分「……そうですね。状況整理は大事です。まずは確認しましょう」
秋雲「よ~し! それじゃ、秋雲さんの解説と共にレッツゴー!」