ウルトラマンブレーザー:ストレンジニューワールド 作:dr.veronica
ゲントとカーラが戦っている
カーラがゲントの肘打ちを掴み、足をかけて地面に倒す。
ゲントの腕を拘束して動けないようにするが、
足でカーラを蹴り、再び立ち上がる。
ラッシュ。
カーラがゲントに向かって走る。
カーラがゲントの腹に左肘、次に首、足を狙うがブロックされ、腕を掴まれる
カーラはそのままゲントを後ろに投げ、手足を押さえてゲントに拳を構える
ゲント「大分上達しましたね。」
カーラが拳を下げる
カーラ「ありがとう。」
ゲント「コンピューター。槍投げのホログラムを起動」
コンピューター『槍投げを起動』
ホログラムの槍が出現し、少し先に的が表示された。
ゲントが槍を取り、下から投げる
槍は的の中心を貫いた。
カーラ「あの力は万が一の時しか使いたくない。」
ゲント「ですが、使わなければいけない時がきます。」
カーラ「そうね…」
艦内放送が入る
『艦長 至急 ブリッジへ』
カーラ「行くわ」
ゲント「はい」
カーラは脱いで置いてあった制服を着て部屋から出た。
カーラがブリッジに入る
シナイ「艦長、ワームホールが開いたとの情報が入っています。場所は…」
ドラン「クロノスです。」
ドランが静かに言った
カーラ「ドラン少佐…大丈夫?」
ドラン「はい。父の死は10年前です。乗り越えてないなら私はここにはいません。」
カーラ「よかった。クロノスか…普通に厄介ね。コースを設定」
ベイル「コース設定」
カーラ「ワープ6。engage!」
ドランが自室に入る。
壁には、クリンゴン人の伝統武器 バトラフが飾ってある。
ドランはバトラフを触る。
子供の頃のドランが走っている。
ドラン「父さん!」(クリンゴン語)
顔に火傷をし、脇腹に刀が刺さっている。
父はドランの手にバトラフを握らせると、自分の頭に当てた。
ドランの母がドランを見る
現在…
ドラン「コンピューター。専用チャンネルを開いて。341889。」
コンピューター『コード確認。接続します。』
ホログラムで人間の女性が浮かび上がる。
ドラン「母さん。」
ローズ「久しぶり。」
ローズが優しく微笑む。
ドラン「任務でクロノスに行くことになった…父の死を乗り越えたけど…また思い出してしまうんじゃないかって。」
ローズ「初めて会った時のことを覚えてる?あなたはクリンゴン人であることで、虐められてた。あなたはお父さんのバトラフを学校に持ってきて、いじめっ子を殺そうとしたでしょ。」
ドラン「母さんが体を張って止めたよね。」
ローズ「あの時はまだ「母さん」じゃなかったけど、私はあなたを守ると心に決めた。あなたが自分で身を守らなくて済むように。」
ドランが笑う
ローズ「お父さんのことを思い出して辛くなったら思い出して。私がついてる」
ドラン「ありがとう。あっちの母さんは元気にしてる?」
ローズ「ええ。昼も夜も、ちょっと元気すぎて困るけど、さすがクリンゴン人ね…あの体力は見習いたいわ。」
ドラン「じゃあまた。愛してる」
ローズ「私も愛してる」
通信が終わった
ファウンデーションはクロノスの上空に到着した。
一隻の巨大なクリンゴン船が浮いている。
ドランがブリッジに戻った。
カーラ「あの船、何してるの?」
ベイル「生命反応を検知。クリンゴン人が120名います。エンジンが故障。」
カーラ「転送できる?」
ベイル「いえ。妨害されています。近くに怪獣がいるんでしょう。」
メイ「艦長。クリンゴン船の電力が減っていっています。」
カーラ「どういうこと?」
メイ「おそらく怪獣は、クリンゴン船にしがみついています…」
カーラ「残留タキオン粒子から怪獣の場所を探して。」
メイが作業に取り掛かる。
メイ「スキャンをするにはクリンゴン船を全体的に見なければいけません。」
カーラ「ベイル。ドーナツ飛行を。クリンゴン船を一周して。」
ファウンデーションはクリンゴン船の周りを回った。
メイ「怪獣を検知。右舷ワープナセルにいます。」
ドランがパネルをいじる。
ドラン「標的をロック。魚雷発射しますか?」
カーラ「待って!」
カーラはドランを止める。
カーラ「クリンゴン側からは怪獣がいることがわからない。怪獣を攻撃すれば、クリンゴン船を攻撃したことになる。そしたらたちまち戦争よ」
ドラン「ですが艦長。このまま放っておけば船員は全員死亡します!」
カーラは顔を両手で押さえる。
カーラ「シナイ。クリンゴンに連絡。座標を送信して。」
10分後
クリンゴンの軍用艦が3隻到着した
シナイ「クリンゴンから通信です」
カーラ「画面に(on screen)」
画面にクリンゴン人の顔が映る。
カーラ「あなたは?」
モーフ「ヴォークの息子。モーフだ」
カーラ「私は連邦船USSファウンデーションの艦長を務めるカーラアームストロング」
モーフ「今までこれほど堂々とクロノスに現れた連邦船は少ないが…連邦の船がクロノスで何をしている?立ち去れ」
カーラ「一連の怪獣騒動は存じ上げているでしょう?」
モーフ「それは連邦の問題だ。我々クリンゴンには関係ない。」
カーラ「それがあるのよ」
カーラがクリンゴンにデータを送る
カーラ「クリンゴンの船に怪獣がしがみついて電力を吸収している。このままだと船の中の人は漏れなく死ぬわ。あなた方の船じゃ怪獣をロックできないけど私ならできる。あなた方の許可があれば、我々が救うことはできるけど。」
モーフ「連邦に救われるなど、死んだ方がマシだ!」
カーラ「嘘でしょ?見殺しにする気?」
モーフ「貴様の策略だろう!我々が攻撃許可を出し、そこには存在しない怪獣とやらに魚雷を撃ち、クリンゴンを滅ぼすのだろう。その手には乗らない!」
カーラ「はあ、こいつバカなの?」
モーフ「連邦船をロック!魚雷装填!話は終わりだ」
ドラン「標的が我々をロック。」
カーラ「警戒警報。シールドあげて。」
ドラン「私に話させてください。私をあの船に。」
ドランがカーラの前に出た。
カーラ「いいの?大丈夫?」
ドラン「大丈夫です。」
10秒後、クリンゴン船が魚雷を発射した
シナイ「敵船が魚雷を発射」
カーラ「シールド最大。回避行動 アルファ6!」
魚雷がファウンデーションの円盤部底面に当たる。
カーラ「通信は?」
シナイ「試みていますが反応はありません。」
カーラがバッジを触る
カーラ「転送の準備はできたの?」
ドランは父のバトラフを手に転送室に現れた。
ドラン「完了です。」
ドランは転送室の床に膝を立て、背中にバトラフを付けて、フェイザーを構えた。
ドランの体を光が包み、クリンゴン船のデッキに転送された
モーフ「誰だ!連邦のものか?」(クリンゴン語)
ドラン「ファウンデーションの者だ。攻撃を中止しろ。今はこんなことをしている場合ではない。」
モーフ「連邦に洗脳されたクリンゴンめ。貴様の言うことなど聞かんわ。殺せ」
部下がバトラフを構え、ドランに近づく。
ドラン「これは最終手段だったが…モーフ 貴様に挑戦する」
ドランが背中からバトラフを外しモーフに向ける。
モーフが微かに笑い、バトラフを取り出した。
モーフ「挑戦を受けよう。」
シナイ「シールド70%。攻撃しますか?」
カーラ「いや だめよ。耐えて。」
モーフがドランに向かって走った。
体格差のあるモーフの攻撃をドランは流す
ドランはバトラフでモーフの背中を切ろうとするが、手を掴まれる。
ドランは足でモーフのバトラフを蹴って落とす。
掴まれている腕を回され床に叩きつけられた
モーフの体を蹴って遠ざけつつ、左に転がり、首にバトラフを突きつける。
モーフ「強いが…殺す勇気がないか?」
ドラン「どうせ死ぬなら、もっと大きな戦いの中で死にたくはないか?怪獣との戦いでな…」
モーフが笑う
モーフ「言ってくれるな。名は?」
ドラン「ドラン。チェボクの娘だ」(クリンゴン語)
モーフ「英雄の娘か…」(SoH vItlhutlh 'oH joH'a'.)
ドラン「おまえの言う英雄を殺したものだ。」(SoH vItlhutlh 'oH joH'a'.)
モーフが立ち上がる。
モーフ「攻撃を中止」(bI'reS vItlhutlh!)
シナイ「シールド40%!」
カーラ「魚雷用意。いつでも打てるように。」
シナイ「敵が攻撃を中止。」
カーラ「やったのね」
モーフ「連邦の船に通信を繋げ」(commsDaq vIleghqu' 'oH Duj vIlegh.)
シナイ「クリンゴン船から通信です」
カーラ「表示して」
モーフの顔がスクリーンに映る
デッキのクルーに緊張が走る
モーフ「怪獣の座標を送れ。戦う」
カーラはニヤリと笑う。
カーラ「副長。彼に怪獣の座標を送って。」
シナイ「送信中です」
モーフ「受信した。」
カーラ「良き戦いにしましょう。あとドラン。ありがとう。今はそっちの船にいて。」
画面越しに映るドランに言う
ドラン「はい 艦長」
カーラが通信を切る。
カーラ「メイ中佐。怪獣をロック」
メイ「はい 艦長。標的をロック」
カーラ「副長。非常警報。魚雷用意」
デッキが赤く光る
シナイ「魚雷用意しました。」
モーフ「魚雷用意」(QIl je !)
カーラ&モーフ「発射」(ghuy' QIl!)
光子魚雷がクリンゴン船に飛んでいく。
魚雷は2発、怪獣にヒットし、放電と共に姿を現した。
船から離れ、モーフの船とファウンデーションの方をじっと観る。
全長700m
透明怪獣ネロンガ
頭には大きな角が生えており、口には大きな牙が生えている。
カーラ「メイ中佐、スキャンデータを」
メイ「表示します」
画面にネロンガのデータが表示される。
ゲントがデッキに入ってきた
ゲント「ネロンガです。資料で見たことがあります。地底怪獣のはずですが…なぜ宇宙に…」
ゲントが席に座る。
カーラ「シールドは?」
シナイ「シールド70%まで復旧」
カーラ「メイ、弱点の分析は?」
メイ「顔の部分は粘膜が剥き出しになっていますが…弱点かどうかは…」
ネロンガはモーフの船にゆっくりと近づく。
カーラ「それに賭ける!魚雷用意!ベイル、私の合図で右舷を35度調節。」
クリンゴンの戦術士官「怪獣がこちらに接近」
モーフ「この船には副長の座がない。ドランよ」
ドラン「謹んで受けよう」
ドランがモーフの席の横の副長席に座った
ファウンデーションはネロンガへ接近を開始した。