何の変哲もないとある独身男性の日常の話   作:泡沫幻想黒衣の人

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27符 坂と境

 メリーがやってきて2日目、彼女の能力ならば、俺が何もせずとも自然と元いた場所に戻るのではないかと期待してあてもなく歩き回ることにした。

 

メリー「…」

 

 こうして2人で街中を歩いているとまるで恋人のようだ…などと出過ぎたことを考えてしまう。

 

そんなことより、メリーがこんなことになって片割れはどうしているだろうかという方向に考えを持っていこう。   

 

 まぁ…まだ彼女がメリーだと確定したわけじゃないんだから、そんな憂いは無駄になるかもしれないけど。

 

 とにもかくにも彼女には早く帰ってもらわなければ、どの道家への帰路を忘れた迷子には違いないんだから。

 

 そういうわけで、一応警一にも連絡を入れてあるが、この周辺で迷子や家出の相談などはなし、取り敢えず警察で保護したいとのことだったが、返事は保留させてもらっている。

 

 …時折横目で彼女を観察する。

 

 …服の感じからして、今よりも高度な技術が使われていそうなところを見るに、未来人というのは間違いがないだろう…か?

 

 将来予測などで未来人はこんな特徴を持っているだろうと未来人の特徴についてふれられた番組やブログなんかを参考にできないだろうか?とふと思いついて、歩きながら調べて行こうと思う。

※危険です!歩きスマホ!

 

 と、調べているととあるブログの将来予測に1つ彼女に当てはまる未来人の特徴が記載されていた。

 

 その特徴とは、未来人は現代人に比べてほんの少し跳ねるような歩き方になるとのことで、確かに彼女はよく見ていると、少し跳ねるような歩き方をしている…という訳で、現時点をもって、彼女が未来人であることは確定事項としよう!

 

 …違っていたらまたその時彼女の正体について考えようか。

 

 と…。

 

メリー「坂…あの坂の先の神社に行きたい」

 

日和見「神社?神頼みなら僕がしてくるから、待ってて」

 

メリー「私も行きたいんだけれど…」

 

日和見「少しでも人気がある場所に君を連れて行きたくないんだよ(今更な気もするが)」

 

メリー「それは…お友達など知り合いに見られたくないから?」

 

 悪戯っぽい顔でメリーがそんなことを宣う。

 

日和見「まあ、そんなところ」

 

メリー「私は別に見られても…」

 

 いや、まずいでしょ、蓮子に見られたら…、取り敢えず俺が(百合に挟まる男の定めとして)死ぬだろうし。

 

最悪2人の世界が崩壊しちゃいそう。

 

 実際のところの2人の関係はどうか知らないけど、蓮刈は正義だから、欠片ほどでもその間に男はいらないんだよ、うん!

 

 …それよりもメリー?がメリーの格好をしているのが色々と不味い。

 

見つかったら騒がれそうで怖い。

 

メリーに激似の女の子発見!!とかSNSにでも画像があげられやしないか…、不安だ。

 

メリー「いえ…、そうね、(神頼みの前に)自分の力でなんとかしないといけないわよね」

 

日和見「え?あ、うん」

 

 な、なんか知らんが、勝手に1人で納得したみたいで助かった。…けどこのままだと彼女が見つかるのは時間の問題な気がする。

 

 ジュリアお姉様のことは大家さんに話してあるけど、彼女のことは伏せてあるんだよね…。

 

 一応昨日、海妻さんにも口止めお願いしたけど、口止め料取られた(パフェ)…。

 

 それと、あのアパートが一番危なかったりするかな〜?潜伏させる場所探さなきゃね。

 

 …そうそう、ちなみに昨日は無理言って大家さんの部屋に泊めて貰いました。流石に1つの部屋にあれだけ女性がいるとね…息が詰まるというか、なんというか…。

 

 猫ちゃん、靉靆、ジュリア、メリーと居て…そこに男1人は…うん、居場所に困っちゃったよね。だから大家さんの部屋を仕切って泊めさせてもらったんだけども。

 

 ………なんか「急に何?まだ心の準備が…」云々泊まると決まった直後に長々とぶつぶつ言ってたような気がするけど、なんて言ってたんだろうな、大家さん………ま、考えてもせんなきことか。

 

 さて、この後だけど、じゃあ神頼みはせずに、またあてもなく歩き回るのかっていってもなぁ〜、いっそ坂でも巡ってみるか?

 

日和見「そうと決まれば、取り敢えずの目標として坂巡りでもしてみる?いや、ほら、坂は境の語源とする説もあるし、坂巡りを境に何か起こるかも?なんて…」

 

メリー「個人的にいい考えだとは思うけれど、蓮子が何て…あぁ、今はいないのでした」

 

 そこ忘れるとか、くぅ〜…百合の波動ご馳走様です。

 

日和見「取り敢えず、北の方へ行こうと思うんだけど…」

 

メリー「分かった」

 

 ………実のところ、神社に寄らせなかったのは神様が彼女を気に入って連れ去りやしないだろうかという普通要らぬ心配からだったりして。

 

日和見「歩き疲れたら言ってね、そこらのホテルの予約とってあげるから、勿論君1人での予約」

 

メリー「お気遣いありがとう」 

 

日和見「いいえ、…それよりタメ?」

 

メリー「…え?タメ?…あぁ、いけませんでした?貴方は少年のような雰囲気なので、つい…」

 

日和見「別にいいけどね、若く見られることは嬉しいことだし(小学生からしたら25でもおじさん扱いされることあるからね〜…)」

 

 しっかし、本物のメリーならば、蓮子と離れ離れにさせるなぞ現実はまっこと非常なり。

 

 イケメンイケメンと嘲笑されるようなこともあるぐらい…ね。

 

あーあ、要らん時に要らんこと思い出すなよ、俺。

 

 ささ、このまま北上しながら坂という坂を巡ってくぞー。

 

日和見「この1週間で行けるとして、東北までかなぁ…」

 

メリー「…が、頑張る」

 

 無理はしないでよね…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ピロン♪

 

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海妻 件名 遊園地行きませんか?

 

内容 突然だけど、西武遊園地に来れない?返信待ってます

 

 ほんっとうに突然だなぁ、こっちはそれどころじゃ…。まぁ行くけど、どうも面倒臭い予感しかしないんだよね。

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