何の変哲もないとある独身男性の日常の話 作:泡沫幻想黒衣の人
メリーが来て2日目の14時過ぎ…
西武遊園地内ステージ裏
ファン感謝祭の音頭を取って欲しい。
海妻さんに呼び出された為、一旦メリーとは別れて西武遊園地に来てみたら、ここで開催されるファン達によるファン感謝祭の音頭を取る役目を頼まれた。いきなりの無茶振りに頭が追いつかない。
日和見「それってどんなことをすればいいんですか?」
海妻「まぁてきとーな口上述べて乾杯とかするだけだからそんなに負担に感じないで?」
坂佐井(さかさい→さっちゃん)「プロデューサーと海妻の彼氏さん、感謝祭の企画だけしてどっか消えちゃうんだから、もう大変で…」
葉(よう→よっちゃん)「スタッフと私達総出で会場とかととのえたんだけど〜」
回り道(まわりみち→みち→みっちゃん)「全く、何処で何やってんのか」
海妻「まぁ、いつも大事な時にいないのがあのプロデューサーさんで、私の彼氏も同類だから…ねぇ」
いつも肝心な時に居なくなる残念な人達なのかなー?プロデューサーさんと海妻の彼氏さん。
坂佐井「それでも彼氏がいることは公表はするんでしょう?」
海妻「本人がいないんじゃ紹介も何もできませーん!なので…彼氏います!宣言だけになるかなぁ、本当は紹介したかったんだけどね、私達のグループのファン第1号だし、ファンの子達も受け入れてくれそうな空気醸成したから」
回り道「それは失敗したでしょう?」
海妻「あー…、そうね、返事をくれる相手が違かったっていう失敗はあったね、でも空気自体の醸成はできたと思ってる」
そうか、あの結婚のやりとりは彼氏さんがする筈だったのね。
日和見「でしゃばりで申し訳なかった…」
坂佐井「でもあれは仕方ない」
回り道「うん、仕方ないよね〜、彼だけが返してくれるって保証も無かったし〜」
海妻「飛んじゃった原因、あそこで返せなかった負い目からなのかしら?」
日和見「まだ連絡つかないんですか?彼氏さん」
海妻「え、えぇ………あの日から何故かず〜っと音信不通で」
回り道「あの日、楽屋にも来なかったしねー、案内するように頼んでたスタッフたちも海妻さんの彼氏さんが来た様子はないって言ってたし…」
坂佐井「うーん、私としては…絶対、海妻の彼氏バレして誰かに刺されてる展開ねこれは…と推理!」
日和見「ドラマやアニメじゃないんですから、そんな物騒な………」
あの世界的大スターのアイドルの彼氏…というプレッシャーから突発的に逃げたくなったのかも知れん、彼もまだ若人、他に女を作るチャンスなぞごまんとあるだろう…若人かどうかも新しい女作るかも分からんけど。
ちなみにメンバーは全員本名で活動しているものの、呼ばれるのは主に渾名で長宗我部海妻さんがけーちゃん、坂佐井ゐのめさんのさーちゃん、葉 瑞(みずな)ちゃんがよっちゃん、回り道急近(せきちか)ちゃんがみっちゃん。
年齢は海妻さん以外公表されてはいないものの坂佐井さんとはタメな気がする、みずなちゃんとせきちかちゃんは14と17?多分…メイビー。
日和見「それで、会場はいつ開くんですか?」
海妻「んーっとね、15時ジャスト、それまでにプロデューサーさんだけでもここに来てくれればいいんだけど…まだ近くには来ていないみたい」
日和見「…そのプロデューサーさんの特徴とか教えてくれたら僕探してきますよ?」
葉「それは流石に悪いですよ〜、遅刻してくるあの人が悪いんですし、放っときましょ〜!」
回り道「そうも言ってられないでしょう、演出とか各方面への擦り合わせとかマネージャー業もアイツの仕事なんだから、最悪直前までにここに着いてもらわないと困る」
海妻「ん、という訳で、黒スーツを着た背が高くて無駄に顔が良いイケオジで、声が渋い人がいたら件のプロデューサーさんよ………まぁ、国民的アイドル育成ゲームに〝ガチP〟(または本職・本業)として出たこともあるから分かる人には分かるはず」
……………マジで?!BMLのプロデューサーって伝説のあのガチPさんなの!?当時ネットで話題になってたから流石に知ってるけど、海外の大手事務所にも引き抜かれるほど優秀な方なのね、やっぱり。
少年探索中………
そして、15時ちょっと前。
伝 説 の P !「スマーーーーーン!!!!!海妻君の彼氏くんを探していたらちょっと迷子になってしまってな、ハッハッハ、まぁ安心したまえ、この私が来たからには…」
日和見「え………あの、巫山戯てる場合ですか???」
お巫山戯野郎「っと…む、そうだな、会場まで時間がない、彼氏くんが来ないということは音頭は海妻に任せることになるがいいかな?」
海妻「任されました、………任せました」
日和見「あ、はい………」
お 巫 山 戯 野 郎「では私はこれまで通り裏方に回るから、みんなは抽選に当たった954人の幸運なファンの皆にLOVE&PEACEとロックを届けるんだぞ、じゃあそういうことで、君も手筈通りよろしく頼むよ、彼氏代理?…くん」
日和見「……………はい、ありがとうございます」
海妻「ではプロデューサーさん、終わった後でまた…」
ふ ざ け「あーうん、じゃあまた終わった後で、反省会だな、主に私の…」
そう言うと目にも留まらぬ早さで方々に渡を付けていったふざけたおじさんなのであった………。
そして会場………。
日和見「えー、誠に恐縮ですが、本日ファンクラブ会員第1号様がこの祭りの音頭を辞退(?)なされたため急ではありますが無名なファンの1人が此度音頭をとらせていただきます…」
日和見「そして今日はなんとー!あの世界的アーティスト、BML、通称ベイベーメタルロックのメンバーも全員このファン感謝祭に駆けつけてくださいました〜!!」
海妻「こんにちはーー!!私達ぃ?」
メンバー一同「「「「ベイベーメタルロックでーす!!!!」」」」
坂佐井「えー、本日は先日一夜限りの復活を果たした海妻先輩が見守る中、私達…重大発表をしたいと思いまーす!驚かないでくださいねー?」
海妻「実は彼氏が…できましたー!!なんと彼氏は我々のグループのファン第1号のあの人!!これも自分探しの旅に快く送り出してくれた皆さんのおかげですー!!」
その発言に一瞬会場はどよめくも、直後にうぉおおおーー!!という歓喜の雄叫びをあげる選ばれたファン達………できたファン達である。
坂佐井「ちょっとw、確かにそれは先輩にとっては重大発表かもしれませんが、ここは私達!私達の重大発表の場ですから先輩は無駄にでしゃばって荒らさないでくださ〜いw」
海妻「は〜〜い…」
坂佐井「えーと、私達の重大発表とはですね…私達3人の全国ツアーが今年東京!!京都!!福岡で開催されることが決定いたしましたー!!!!」
坂佐井「えー、各地で行われるライブの日程などはまた後日発表とさせていただきますが、ここにいる皆さんには特別に一足早いお知らせとなりまーす、あ、なのでネットで拡散とかはやめて下さいねーw」
回り道「そもそも今回のファン感謝祭は写真撮影、動画、録音禁止!」
葉「この場にスマホを警備員に預けていないという人は、まさかいませんよね〜?」
その問いに元気なファン達の返事が帰ってくる…。
日和見「さて………それよりもう喉からっからな人もいるんじゃないですか〜?そんな時は既にお手元にあるBMLとコラボしたこの見た目シャンパンみたいなリンゴ炭酸水をどうぞ!グラスとお持ち帰りの場合2万円になります!」
〝会場に響き渡るファン達の笑い声〟
海妻「(配布だから)か、お金取らない取らないw(まさかの強心臓かな?!)」
回り道「ひと笑い取った…だと?」
日和見「はっはっは、まぁ冗談はこんなところでそろそろいきますよ〜?これからのベイベーメタルロックに〜?」
会場「乾杯ーーーーー!!!!!!!!」
正直すっごく吐きそう、なんだこれ、正直精神がこの後の握手会まで保たないや、彼氏くんが飛んだばかりに俺がこんな目に………?それにしても音信不通状態が続いてるのは普通に心配だ。
…、…、…、