何の変哲もないとある独身男性の日常の話 作:泡沫幻想黒衣の人
更に数日後… 朝6時ごろ
多くの場合、この日が仕事始めという人が多いだろうというこの日。
俺の場合は鍵開け師という不定期な仕事なもんで、仕事始めといえるかどうかは知らないけど、一応スマホのホームページで鍵開け専門の依頼を今日から受けつける。
鍵の構造さえ分かっていれば最も遅くて10秒で開けられるという神様がくれたギフト、東方風にいうならば鍵を開けられる程度の能力があるからこの仕事にした。
この能力のことは警察関係者以外には絶対秘密だ。
話は変わって今日は商社の新年会で岡崎 真(まこと)部長から挨拶と新年会への誘いのメールが…面倒臭いと思って断ろうとしたら轟木 小町さんという新人さんが開けて欲しいものがあると…。
依頼なら…行くしかないかなぁ…新年会は昼からか、早朝届いた荷物とかは後でいいや、
行く準備をしないと。
・・・、
12時ごろ
埼玉県某所商社所有ビル内 新年会会場
わいわい、ガヤガヤ…
部長「おぉ、来てくれたか日和見くん、まだ新年会は始まったばかりだ、こっちに来てゆっくりしていくといい」
ふくよかでちょび髭の男性が俺を手招く。
日和見「部長、お久しぶりで、新年あけまして…」
部長「新年の挨拶はもうメールで済ませたろう、いいから彼女の向かいに座れ」
日和見「は、はぁ…では失礼して…」
轟木「初めまして、轟木 小町と申します、新年明けましておめでとうございます、これからよろしくお願いします」
日和見「はい、よろしくお願いします、といっても俺はたまに即日パシリ(主に細々とした書類整理)でバイトに入るくらいなんですけどね」
轟木「そうなんですか、顔を合わせる機会があればそのときは…」
日和見「はい、そのときは遠慮なく頼ってください、といっても轟木さんの方が色々仕事ができそうですけどね」
轟木「そう見えます〜?」
戯けた様子でそういう轟木さんはスーツの上からでもわかる巨乳の黒髪で何処か東方のこまっちゃんを思い起こさせる。
柏崎「よお!ひよりんじゃーん、久々だな、元気してたか?」
日和見「柏崎…飲み過ぎ?」
急に絡んできたガリ男は柏崎 仁菜(にいな)、女みたいな名前なのは親が新嘗祭の米を作る関係者だから、引用した名前にしたかったとか。
部長「よいよい、今日は無礼講だからな、だがあまりハメを外しすぎるなよ?」
柏崎「まだ昼ですからハメは外しませんよう!」
日和見(これから外すみたいに聞こえるぞ、それ)
と思いつつ、すぐに踵を返す。
部長「おい、もう帰るのか?」
日和見「はい…あぁ、その前に開けたいものとは?」
轟木「それが、これなんです」
轟木さんが見せてきたのは小包くらいの小さな金庫。
轟木「中身は去年のお年玉で、鍵をなくしちゃったんで開けられなくてでも業者は高いしと困っているところに貴方のことを小耳に挟みまして…」
部長「どうだね?同じ商社の仲間として無料で開けてもらえんかね?」
日和見「いいですよ、ではいつものように」
部長「分かっておる、防犯上の理由により作業は見せられないんだったな、奥の給湯室で開けてくるといい」
柏崎「作業道具入れた箱はどしたー?」
日和見「あんなものこんなところに持ってこない、ポケットに入ったもので十分(実は何も持ってきてないけど)」
給湯室
日和見「さて………」
金庫の鍵穴に手を翳す。
カチッ
日和見「よし、3秒くらいで開いた」
新年会 会場
日和見「開きましたよー」
部長「おお、流石日和見君だ…」
轟木「もう開いたんですか!?は、早い…!」
日和見「開いたと思うんですけど、どうですかね」
ぱかっ
轟木「確かに…、素晴らしい仕事ですね」
日和見「では、俺はこれで…」
柏崎「おい〜、寂しいこというなよー、何か用事か?」
日和見「実はそうなんだ(まだ時間はあるけど、早めに行っときたい)」
部長「そうか…なら仕方ないな、来年こそフルで参加するのを楽しみにするとしよう」
日和見「あっは、部長…気が早すぎますって…さようなら、また何か有りましたら親子共々お世話になります!」
部長「あぁ、君のお義父さんな、海外の仕事を持ってきてもらってこちらこそ助かったと言っておいてくれ」
日和見「はい、言っておきます、それでは失礼いたします」
轟木「じゃあまた…」
日和見「あ、轟木さん、はい…また…」
轟木さん何歳なんだろ、同じくらいに見えるけど、年齢聞かなかったなぁ…。
まぁ女性に年齢を聞くのは失礼っていうし、機会があれば知ることもあるだろう。
・・・、
午後5:30ごろ 都内某所のバー「小狐」
日和見「着いた」
流留「いや、はやいなっ?!」
日和見「お前モナー」
NF「それって古いやつじゃ…」
掛布「もう全員揃った?!」
バーのカウンター席に奥から順にサングラスかけたバンド系イケメンの流留(るる)一平、コテハン参加のネオフォックス(NEOFOX)さん。
ネオフォックスさんは明治時代をイメージしたという古着に狐の面を被っている男(男子トイレを使うのを確認済み)の子。
多分まだ10代前半?なためオフ会が夜9時ごろになると帰るし、来れない。
掛布(かけふ)野洲(やす)、チルノが印刷された服をよく着ていることからロリコンだと思われてるボサボサ茶髪の男。
日和見「海賊の妻さんは?」
NF「トイレ」
海妻「お待たせ〜、さ、オフ会新年会やろっか♪」
女子トイレから出てきた女版ジャックと自称し、また長宗我部元親の妻とも自称するコテハン海賊の妻さん。
右目に眼帯、海賊っぽい服をよく着ていてテレビの夜更かし系の番組でも面白い格好の一般人を扱う回で取り上げられたことがある27歳独身?女性。
とある女海賊Vtuberなんかも崇拝している、雰囲気は東方でいうと朱鷺子(名無し本読み妖怪)で赤髪の人。
独身?としたのは先に挙げたようにある戦国ゲームの長宗我部元親(2次元キャラ)と結婚している…としているから。
あと多分すっごい着痩せするタイプ。
彼女とはネットで村紗水蜜(と妖怪ムラサ)の話で盛り上がったことがある。
そしてこの集まりは彼女主催の一応海賊好き集まれ〜の名目で1年ほど前から時々集まっているオフ会。
………で更に今回は新年会だ。
掛布「さぁ早速だけど飲もう!」
海妻「音頭は私がとる!のもー!」
流留「飲める、飲める、飲めるぞー、酒が飲めるー♪」
NF「ボクらは…」
日和見「メロンソーダだねぇ…」
俺は掛布たちとは違って酒もタバコもダメなんだ………俺の隣の席に移動したネオフォックスくんは当たり前だよね、未成年だし。
俺ら2人以外はみんな酒もタバコもイケるクチでいつも酒臭いかタバコ臭いかどっちの匂いもする時もある。
海妻「何の話する〜?古今東西ありとあらゆる海賊キャラについては私に任せて」
掛布「じゃあ新人女海賊Vtuberの○○!」
海妻「私が知らないとでも?彼女は私と同じくレジェンドの女海賊Vtuberに憧れて女海賊Vtuberになった個人勢、最近同接100人達成した超新星だよね」
日和見「…海族の妻さんは海賊…もしくはそれっぽいキャラってだけで、守備範囲広すぎるから毎回脱帽、そんなVtuber俺はまだ知らなかった」
Vtuberとは2016年7月ごろにキズナ(ry となんとなしに思い出しつつ、
それから他愛もない話をし、気づいたらもう9時近く…。
NF「………」
海妻「あれ?もう帰るころじゃないの?FOXくん」
NF「今日は迎え来ないみたい、何か忙しいって…なら来なかったのに…」
携帯のようなものを操作した素振りはなかったけどいつのまにか保護者に連絡を入れていたようだ、だけど迎えに来れない…?
日和見「えーと、親?これないの?」
NF「親…というか親分というか…」
日和見「親分?」
海妻「じゃあうちが面倒見よっかなぁ…」
掛布「おねショタの匂い〜!!」
流留「馬鹿言ってんじゃねーよ!」
ぽこっ
掛布「殴るなって」
流留「そんなに強くやってないでしょ…」
日和見「あーじゃあ警察ぅ…」
NF「えーっと…それは本当に困る、から…泊めて?日和見だったらいいって親b………親に…前に了承貰ってる」
日和見「家に泊まるの?俺の?」
NF「親…にも迎えに来れないときは日和見さんにって…」
海妻「なに、日和見、人妻とかに手出してるんじゃないでしょうね…」
日和見「そんなことは………どうしてだろう?君の親に俺会ってないと思うけど………」
NF「親…は会ったことあるって言ってたから、多分日和見の家にいれば迎えに来る、それまで置いてくれない?」
日和見「会ったことがある……………?(どうしよっかな、未成年者誘拐とかにならないよね?親に許可とってるんなら、でも嘘の可能性もあるし裏で警察に通報しとこうかな?)」
NF「考えてる?」
日和見「あー、いや、泊まるのは多分大丈夫(まぁ見つかっても知り合いの警官に訳を話せばなんとかなるでしょ)」
NF「やた、じゃあ決まり、一緒に帰ろう」
日和見「じゃ、もうタクシー頼んじゃう」
掛布「日和見達脱落かー、もっと新年会楽しみたかったのに…某もかえろかな」
流留「ならオレも、残るの気まずいし…」
海妻「気使わなくていいんだけど…まぁじゃあもう解散っ!!ってことで!!今年も宜しく〜、みんなまったねー♪」
日和見「じゃ」
NF「はい、さようなら」
掛布「家で飲み直すかー」
流留「またなー」
・・・、
午後 11時ごろ 帰宅
NF「ふぅ………疲れた、じゃあ待たせてもらう」
日和見「うん………(仮面外さないのな)」
少し離れて…。
ピピポっ
日和見「もしもし」
警「はい、もしもし?」
親に会ったことあるというのは、多分何かの勘違いだと思ったから隠れてスマホで知り合いの警官に連絡したら、NFの本名はと知り合いの警官が聞いてきたので聞いてみる。
日和見「えっと、コテハンじゃなくて本名とか言える?」
NF「本名?………小狐(こぎつね)」
日和見「こ、小狐くん…?」
警「小狐………本当に名前か?日本の住民票とかには………こっちで検索かけても出てこないな………」
日和見「そう…ですか…お手数おかけしましたー」
警「また何か分かったら今度は連絡先にある俺の名前じゃなくて、是非110番してくれよ、じゃあ」
日和見「はい…」
電話を切る、小狐って明らか日本名じゃないような………中華系かな?
日和見「風呂とか色々勝手に使っていいから自由に寛いで(子供だし、オフ会メンバーだからキャラのグッズとかみられても大丈夫だろう)」
ふすまで仕切られた奥の部屋に声をかける。
小狐「これ…何…?」
日和見「んー?」
すーっとふすまを開けるとそこには、あられもない姿の大チルが抱き合う姿が描かれた抱き枕を摘む小狐くんの姿が…。
日和見「な、なんでもないよこれは………(しまった………早朝借り倉庫から引き出して送って貰ったばかりだったんだった………)」
すぐに小狐くんから取り上げて布団などが入った押し入れに隠す。
小狐「見たことある姿が絵で描かれてだんだけど…しかも何故か裸で…」
日和見「忘れなさいって…忘れて、………忘れろ」
小狐「………分かった」
取り敢えず落ち着いているのでそのままにし、ふすまを閉める。
暫くすると寝たのかふすまの奥から寝息のようなものが聞こえ始める。
日和見「どうしよう…本当に親が迎えに…?」
そのまま深夜12時を回った…。
ピンポーン♪
日和見「はい、こんな夜遅くに…どちら…様………で………」
天狐「てんこーと申します、小狐はここに?」
日和見「あ、あぁ、はいいます」
なんと言ったらいいか、狐っぽいという他はなんともいえない綺麗な女性が来たので小狐くんを抱き抱え渡してあげる。
そして正直にいうとこの後の記憶は全くないのである、酒のような記憶を飛ばすものを摂取した記憶も無いのに………。
ついでにてんこーさんがどんな容姿だったかも完全に忘れてしまった、綺麗だったことだけはなぜか覚えているんだけど………。
そして翌朝を迎える。
プリンセスの方ではないです。