何の変哲もないとある独身男性の日常の話 作:泡沫幻想黒衣の人
雑技団公演を観に行った翌日
島根県某所 山道
千里の道も一歩から………
今日は爆歩きデーだ。
なんと今なら一歩1円!と、バングルから万歩計アプリからのお知らせが来ていたので、今から歩きまくる所存。
普段は一歩あたり0.1円だから、10倍はでかい。
どうせなら、霊験灼然なここを夢違科学世紀の曲を聴きながら歩きまくろう。
数時間後…
ヤバイ、神がかった曲しか無い、何度もリピートして聴いちゃう。
そしてストーリーもAIに読み上げてもらったけど、良い味というか、フレーバーを曲に与えている。
ストーリーの情景を思い浮かべてみる。
紅い館…吸血鬼の館かな、そんなイメージ。
お手伝いさん…は妖精さんだったり?クッキーを作る(いや、食べる)のが得意な妖精が北欧あたりで語り継がれていたような…。
蓮子の能力、本質は空間認識能力の拡充か。
メリーの能力、本質は結びか。
蓮子のしているひもの研究は、超弦理論ね…彼女が数学分野にも通じているなら、結び目理論とも考えられる。
超弦理論、結び目理論
竹林の傾斜で平衡感覚が云々…エアシューズを履いていれば、僅かに浮けるから、私はそこら辺問題はなしね。
光る竹… 実際に若い竹の稈や枝葉は、湿気の多い日には水分が細かい気泡を作ったりして、それらが白く光っているように見えるとか。
竹林…竹林…といえば、日本にある竹は殆ど帰化植物だと考えられるとか…そうじゃない竹もこの日本の何処かにはあったりして。
そんなことは秘封倶楽部のストーリーには関係ないけど。
鼠の様な赤い眼をした生き物は…うん、それは充血したおめめのエゾナキウサギっぽい。
紅い光…ルビジウムの炎色反応。
紙切れ…護符?
………考えられることはこれくらいね。
ん、歩いていたら年季が入りまくったレストランとガソリンスタンドが見えてきたけど、どちらも今はもう営業していないみたい。
何故だか惹かれるものがあるけど、不法侵入になっちゃうから敷地内には入らないようにして、外から眺めておくだけにしとこう。
気付けば1万歩、超えてた…けどまだまだ歩けるから、歩こう。
・・・、
深夜
鍵付の家
@寝室
だる〜………少し歩きすぎたかも、けど、3万歩達成、1日で3万円も稼げるとは。
では、稼いだ分は全てお金が欲しいであろうところに投資して…そろそろ今までに返ってきたり、貰ったお金で暮らしの拡充をしようかな。
そう思って多機能バングルに意識を向ける。
今欲しいのは………住み込みのハウスキーパーがいいかな、ロボット、人間問わず。
注文………エーリヒ、ここの会社だとロボットは型落ちの中古ロボットしかいないか、horai………蓬莱?変わった名前のロボットだ。
私としてはビビットなやつが欲しかった。
人間は… 冴月麟(さえづき きりん)さん…紫髪の随分若そうな、というか、同年代?な気がするけど、この人にしようかしら。
…ハウスキーパーとして登録されていない?なら何で表示されてるの、…なんらかの不具合?それとも…詐欺とか?
取り敢えず、他の会社のところに移動して…って、もう頼んであるってどういうこと?脳波かな?…脳波を読み取る機能は付けていないんだけど。
多機能バングル…そういえば買ってから1度もメンテとかしてないなぁ、壊れてるなら修理に出そう。
数十分後…
蓬莱「ドモ」
麟「よろしくお願いしますね」
「こ、こちらこそ」
感じ良さそうな人とロボットでよかった、家は見た目より広いから…特に地下…掃除とかは2人でやらせた方が良さそう。
…まぁ、掃除のしがいがないくらい、綺麗にしてるつもりだけど。
あとは、たまに手料理なんかも作って欲しいし、話し相手…夜のお世話(寝かしつけ)なんかも…は、やり過ぎか。
2人にメインで頼むことは、昼夜交代での楽園の管理ね。
快適に暮らせるように色んな機器、例えば全自動クリーン機器(トイレ込み)とか、フダチに運動させるための、犬用ルームランナーとか。
そういった機器の調子なんかを見つつ、フダチの相手もしてくれれば助かる。
流石に2人に任せっきりにはしないけど、私のことだからいつのまにか任せっきりにしてしまわないよう気をつけないと。
………2人を雇った最大の理由は、ここ1年、近所付き合いもなにもあったものじゃなかったからかな、人恋しくなって、という理由が大きいかも。
早速手料理…は、もう遅いから明日からで、
「今日はおやすみなさい」
蓬莱「はい、おやすみなさいませ、ひよりお嬢様」
麟「蓬莱、固すぎ、おやすみなさい、日陰」
蓬莱「タメ、ダメ」
………私語はいいのだろうか。
丑三つ時
「楽園」
Side 蓬莱
蓬莱「ここは、なんとなく居心地がイイネ!」
フダチ「お前、なんなんだ?」
蓬莱「オマエこそ、ただのペットじゃ…」
フダチ「ク(私は)…嘗ては蝦夷に住み、古名 大口真神、現名 送狼(そうろう) マカミの使い…大神 カムイで、神類だのに不本意ながら妖ふだちの1種と見られていた存在だ」
蓬莱「フーン、………シラネ」
カムイ「………だろうな、…そして…いつのまにかひよりのペットに…」
蓬莱「取リ敢えず、遊ブカ?神類も夜行性ダロ?」
カムイ「♪………ハッ!!ついいつもの感じで遊びそうになってしまった………それより、私の相手は別に要らん、………ひよりが来るからな」
蓬莱「?」
日陰(夢)「………別に、私が何かしなくてもよくなってないか、これ、………戻ろ」
カムイ「毎夜誘って、漸く外に出てくるようになってきたのに………所詮日陰者の夢人か、話し相手も務まらんとは」
これから蓬莱が遊んであげようと思ってたら、まさかの神類の生き残りかよ、………じゃあ蓬莱と遊んでくれないか、ツマンネ。
カムイ「……………間に合わせに、ペットのように貴女と遊ぶとするか、たまには」
蓬莱はそんなに高貴な女じゃないヨー、ていうか、よくオンナって分かったナ。
ボール、フライングディスク、………鳥型ドローン?これにしヨ。
鳥型ドローン「…」フワッ
カムイ「…♪」
………何か、この神類可愛イゾ?