何の変哲もないとある独身男性の日常の話 作:泡沫幻想黒衣の人
日陰ん家
今日は宇佐美神社に参る準備をしようと思う。
何故そんなことを思い立ったのかは、折角近くにうさみと名のつく分社があるんだから行かなきゃそんそん!といった理由から。
準備といっても、ここにいる皆で行けるように、色々と手筈を整えているだけなんだけどね。
上海「シャンハーイ♪皆でお出かけ嬉しいなっ♪」
蓬莱「ホラーイ…だからといってあんまりはしゃいじゃ駄目」
上海「わかってるよー」
日陰「このあとは八雲神社も行こうかな」
麟「まだ宇佐美神社に向けて出発もしていないのに、普通次に行く神社の事考えるかな、宇佐美神社の御祭神に失礼」
日陰「そ、それもそうだね…」
神に礼を欠いたらどんな目に遭うか…考えるだけでもおそろしい…。
・・・、
宇佐美神社 境内
日陰「全身全霊で参らせていただきます!」
麟「大声も失礼でしょう…」
上海「これが神社!」
蓬莱「失礼も承知で言うと、大分廃れた雰囲気が…」
麟「本当失礼ね!!?」
日陰「でもでも、お賽銭箱が綺麗なものってことは、今でもそれなりに参拝者が来てるって証かな」
よく見ると賽銭箱の他にも境内が隅々まで綺麗だったり、無人おみくじ販売所があったり、人の気配を感じるものは所々にある。
その分苔むした社殿に違和感を感じる。
何故社殿だけがこのような状態で放置されているのか………。
その理由を考えてみるも、これといって浮かばない。
もしかして…厳かな感じを作り出そうとしている?
でもどう見ても計算されて苔等が配置されているようなものではないと思う。
うーん…もしかしたら、貴重な苔だから手が出せないとかの理由かも。
さて、宇佐美神社の由来だが、八幡の神様が祀られる宇佐神社の分社のひとつで、その八幡の神の由来は明確には不明ではあるが、古くは九州大分から新羅まで海を跨ぎ存在した豪族達の信仰から発生した神であるらしい。
新羅、とは朝鮮の統一王朝のこと。
その八幡様の使いとされるのは鳩。
鳩といえば旧約聖書のノアの方舟の物語にも出てくるのだが、地上があるかどうか、豪族達も鳩を使ったのだろうか。
それで御許山までやってきて、山を信仰の対象とする一族と出会い、混ざった…、ありそう。
などと、考え事をしていたらすぐに賽銭箱の前までたどり着いていた。
二礼、二拍手、一礼…は旧時代の産物だった、それじゃなくて一拝、祈念、二拝、四拍手、一拝だったね。
そしてお参り後…。
麟「この後を考えると、奥宮にも行かないとね」
日陰「えー、九州まで行くの?…早く八雲神社に行きたい」
八雲神社…小泉八雲…ラフカディオ・ハーン…マエリベリー・ハーン…。
私が八雲神社に行きたい理由、それはメリー…彼女にあえるように祈る為だ。
…祈念してあえるような存在じゃないのは分かってるんだけどね、一応。
彼女に会うとすれば、必ず蓮子の方もセットで会うことになりそうだ。
私の興味、好感は意外にも?話の合わないだろう方(メリー)にこそあるが。
麟「休憩してからでいいんじゃ…」
日陰「それもそうか」
逸る気持ちをおさえつけ、自身の肉体の疲労に気を向ける。
内分泌系は特に詳しい訳ではないけど、疲労を誤魔化す成分が出ていて実は思った以上に疲れているなんてこともあり得るだろうから麟の提案を素直に受けて私は休憩できる場所を探した。
・・・、
観光センター
近くに観光センターがあったので、休憩所でもないかと周りをまわったらあったから、そこで休憩ー!
日陰「休憩ー!」
麟「ふぅ」
上海「私達は疲れてないけどね」
蓬莱「そりゃあそうでしょ、私達はロボなんだから」
上海「そっか、そうだね」
日陰「とはいうけど、金属疲労という疲労が君たちにはあるじゃないか〜」
上海&蓬莱「それいっちゃあおしめぇよ!」
日陰「え……………なに、やる気なの?(怒らせるつもりはなかったんだけど)」
麟「ちょっと、ロボット三原則!!」
上海「なにそれ、シラナーイ」
蓬莱「私達はロボットじゃなくて人形のつもりなんだけどねー」
日陰「そうなんだ…(何その設定)」
それから数分後…
日陰「休憩おーわり!」
麟「早いね!?」
日陰「ちょっと貼られていた案内でいいもの見つけちゃったから」
上海&蓬莱「???」
・・・
2時間後 九州から出張いちごファーム
日陰「季節限定いちご食べ放題〜〜っ!!!きゃっほーー!!!」
麟「恥ずかしいからはしゃぐのはヤメて!!?」
上海「ほほー」
蓬莱「美味しそう〜…だけど私達食べられるっけ?」
日陰「あ」
麟「まぁエネルギー補給炉積んでれば食べられるんじゃない?」
上海「確か私達のシリーズには…」
蓬莱「積んでた…よね?」
日陰(自分達に関わることだろうに知らないのか)
日陰「でもこの前オムライスか何か食べてたような?」
蓬莱「フリだけだ」
上海「うんうん」
日陰「フリだけだったの…」
麟「…まぁ食べてみればわかるんだし、食べてみれば?」
そんな無茶な…。
上海「あーん」
蓬莱「ぺろりっ」
日陰「あーああ、しーらないっ」
上海「イケた!」
蓬莱「イケるっ!」
日陰「マジか…」
麟「よかったね」
ファーム主人「どうかね、うちの苺は…」
謎の女性「うーん、控えめに言っても最&高!!」
あれ…あれはファームの…と、あの赤マントの人…どっかで見たような…気のせいかな。
十数分後…
蓬莱「イヤー、食った食った!」
日陰「食った食ったって、女の子が…はしたない…」
麟「あははは、まぁ元気でいいじゃない…と、おん?」
日陰「確かに元気はいいけど」
上海「どうかしたー?」
麟「あー、いや…(日陰の背後に…どっかでみたような扉が?)多分、…気のせい」
上海「?そう」
謎の女性「霊場天扉に触れた上で尚も異界の知識を探ると言うならば覚悟はできているな?いつかの私の生徒だったかもしれない八幡の一族と縁深い者よ」