何の変哲もないとある独身男性の日常の話 作:泡沫幻想黒衣の人
翌朝、夢から覚める…嫌な気分だ。
ピロン♪
………さて、今日は休日、どうしようかという時にメールが………丁度いいから珍しく、オタ活の誘いに乗ってみることにする。
色々連れ回されるのは面倒臭いので、今回は…丁度開かれてる祭りに逆に彼を誘ってみることにする。
午前中…
神奈川県某所 元深見東高校文化祭
メイド喫茶ブース
ある時期、とあるSTGプレイヤーのオタクどもが押し寄せた…とニュースでも報じられたことがある、俺の母校こと元深見 東高校、もっと前は確か違う名前、大和校とかそんな感じ………。
何故大和高等学校と表記しないのかはわからないけれど、何だか昔っぽくて、この大和校表記は個人的に好きだったり。
俺が通っていた時期、後の2年は深見 東高校から名前が変わっていたから、深見 東という名前に馴染みは(深秘録で似た名称に触れる以外には)ない。
さっきゅん「お待たせしました〜ご主人様♡」
日和見「きたきた、ね、似合いそうでしょ。」
野洲「確かに、これは上玉だよー?」
さっきゅん「何の話〜?ひよりん?」
日和見「いやー、さっきゅんコスプレ似合いそうだなって話、ほら東方の十六夜 咲夜さんとか。」
さっきゅん「それなら〜、私の仮の名前、さっきゅんはそこからとられてるんだよ?いつか行ったコスプレ大会で咲夜の格好したら、特別賞貰っちゃったんだから!」
日和見「へー、それは知らなかった!」
さっきゅん「まぁ、コスプレ大会自体は、友達に押されて嫌々だったんだけどね…でもほら、学生同士の付き合いとかあるし…」小声
日和見「そ、それは災難だったね…(付き合い大事にしないと急にハブにされたりするもんね、特に女子は)」
野洲「お前さ、こんな可愛い子と知り合いなら、それが…うぉっほん!僕にも教えてくれたっていいじゃない、このこの。」
さっきゅん「知り合いっていうか、なんというか…」
日和見「2年前くらいからの…友達???」
さっきゅん「と、知り合いの間…くらい?」
彼女、満月 あくるさん、高校3年生とは、彼女が1年生のとき、たまたま気が向いて行ったこの卒業校の文化祭がきっかけで出会った。
遅刻してたらしく、高校に向かう道で危うくぶつかるところを避けて、そうしたら彼女がよろけたので、腕をとって助けたところから始まったのが、この関係。
…と言っても、年1回の文化祭でやるメイド喫茶に俺が来ているだけなんだけど…、つまり彼女とはこれが3回目の顔合わせ。
彼女のクラスは面倒臭がりばかり集まるのか、この3年間は文化祭の出し物で、何も案がない場合の保険として決められている、メイド喫茶になってしまっているみたい。
ここに野洲を誘ったのは、秘封倶楽部の菫子の元ネタがここだと言われているからだ。
そういうことだから、俺たちはさっさとさっきゅんと別れて、校内のブースを巡るフリをして、元ネタ探訪。
途中で卒業生名簿が校長室にあるのを見つけたので、断りを入れてちょいと細工をする。
ちなみに校長室はマッサージブース、美人女子高校生にマッサージされたい野洲は、相撲部のぽっちゃり男子にマッサージされ、残念そう。
美人ちゃんは俺がゲットした。宜しく!と、おててにぎにぎ(おい
そんなことはおいといて、卒業生名簿…ちょっとした仕掛けを野洲がくる前に前もって仕掛けたんだよね、さてどんな反応を…。
きゃーーー!菫子の卒業写真入ってるーーー!!?と野洲。
煩いよ、周りの人達驚いちゃってるじゃない。
いや、おふざけだよ…、ピラピラと同じ2次元キャラ3次元化AI写真を俺が懐から出すと、なんだよ〜と野洲。
いるわけないだろ、2次元のはずの子が………やれやれ。
…そのあとコスプレブースなんかもあったから、見に行ってみると、可愛いレミフラがいた。
小学生低学年に見えるこの子達も、東方projectを認知しているらしい、でなければ親がこの格好させたのかなぁ?
…閑話休題、ここまではほんの小手調べというか、なんというか…。
本番は夜だ………。
その時までは、一旦俺の家に帰って、野洲にルナ咲夜さんの通行止め(弾幕)と、レミリア譲の弾幕の避け方を教えてもらって、出来ればクリアしたい。
・・・、
実は今日は月食の日、運が良ければ赤っぽく見えるかもしれない。
まぁ、部分でも皆既でもない日だから、そんなことにはならないと思うけど。
この学校の裏の裏、嵐山(御前山)付近は赤い霧事件が起きたことで、その手の人達にとっては有名な場所…。
今宵はさらに…スーパームーン!!さらにさらにハイパームーン!!なんて言えるぐらいには月が近く見えるポイントに野洲と一緒に行く。
ここを教えた人は殆どいないんだから、他言無用で頼むよ、と釘を刺しておく。
ポイント ラグランジュ1 到着。
なんだそれ?と野洲が問うので、先の赤い霧事件が起きた場所として、俺が勝手にこの地点につけた名前と返す。
野洲はそれに対し、ほぇ〜、ここがそうかぁ〜、なんて可愛い反応して言ったので、お前はロリか!!と、ツッコむ。
とそこに、微弱な光が差し込んできたので、鬱蒼としげる木々の中から上を向くと、月が上がって来たところだった…。
この日は何故か部分でも皆既でもないのに、不思議と赤っぽく見える。
丁度残り残機0でボム無しという絶望的な状況で、野洲の応援を受けながらなんとかお嬢を倒して、ついでにフランまで挑戦した流れでこれだから、気分は自然と高揚する。
ちなみにフランちゃんは………駄目だったよ………。
オタ仲間同士、野郎2人で綺麗な赤っぽい月を見上げ、フラン攻略談義…まぁ…、悪くはない…よね?
綺麗だなーと、見上げていると、麓の方に人影が………、ここは深見東OBたちの秘密の場所なんだ、他のOBの人でも驚かない。
…んだけども、やけに小さい人影が2つ…翼付き。
文化祭のコスプレブースで見た子たち(レミフラコス)…ってことはないよね?
野洲は小学生にも東方流行ってんのか!ってそれ見て言ってたけど、何年前の話してるんだって俺からしたら思う。
最早今は、保育、幼稚園生にも広まってるよ(主にゆっくりが人気)。
…っと、月に見惚れてて、気付かなかったけど、野洲は先に降りてしまったのか、隣にいない。
野洲は、あの影の子たちにでも会いに行ったのかな?………襲うとかないよね?
俺も降りよう…としたとき、バサバサーッ!!!!!と大きな羽音、見上げると巨大な蝙蝠の影が2つ…。
気味が悪くなった俺は急いで野洲を探しながら山を降りた。
・・・、
Side 蓮野
近所の人が、まだ小学生低学年に見える子供達2人が、山にこの時間に入ったというので、妙に山に惹かれて来ていた、勝手知ったるOBの私が来てみたら、大の大人が2人。
一方は、私が知っている人だったから、本来この山は夜、侵入禁止なんだから、ともう1人の知らない男もまとめて軽く説教をしてあげる。
にしても…この人達を子供に見間違えるわけないよね…?
そこら辺(子供達のこと)を聞いてみると、2人とも知らないという。
日和見の方はでかい蝙蝠か何か、動物を見間違えたのでは?という………それはあるかも、聞いた人はかなりお年を召してそうなおじいちゃんだったし。
日和見も文化祭に来てたのなら、一緒に巡ってあげてもよかったのに…。
私がそんなことを思う資格なんてない、だって、1度彼と、彼の趣味を否定したんだから…。
そして今も尚、彼とその趣味のことを何処か受け入れられない自分がいる。
だというのに………未練ったらしいったらありゃあしないこの気持ち………なんなんだろう。
或いはいっそ、私も同じような世界に飛び込んでみたらいいのかもしれない………でもそれは親戚のとある人と同じ道を辿りそうで………。
そんな、変に怖い予感が………………私にはある。
そんなことを考えつつ車で帰っていると、さっき日和見が言ったようなでっかい蝙蝠の影が2つ、頭上を過ぎて行ったような気がした………。
全体として、主人公の出身高校の話になりました。