「お前なら絶対そう言うんだ。」   作:ミルクティー大聖堂

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初投稿、初小説なので温かい目で見てください。
実在する国、軍、宗教などとは一切関係ない2次創作です。
誹謗中傷はやめてください。豆腐メンタルです。
感想などはぜひください。モチベになります。



お前なら絶対そう言うんだ 1話

【世界的宗教の総本山】

南イタリア・ローマその名もらった己の使命がある。

自分は歌い続けるのだ。この声が枯れたとしても。

自分にはこれしかないのだ。

彼が認めてくれたこれしかないのだ。

 

 

「…朝か。」

目が干からびるほどのこの日の光も何度も迎える。

色味のない荒いコンクリートに包まれたこの部屋も肌触りの悪いこの布にも慣れてしまった。

「クソ…っ頭いてぇ」

荒れ狂うイタリアの中は国自身にも影響する。

重たくなかなか動かない体に喝を入れ、今日がまたはじはるのだ。

「あ"ぁ〜オイ…もう俺いくぞ…朝飯つくんねぇから自分でなんでかしろよコノヤロー」

返事はない。当然だ。

「聞いてんのか…ヴェネチアー…」

言葉は止まった簡素な部屋に沈黙の空気が漂い続ける。1人の…一国の名前を置いて。

【ヴェネチアーノ】

己の片割れだ。イタリアを背負う男。正しくいうと北イタリアなのだが、彼はこの国のほぼ全ての外交、政治を行なっている。

ーそして今はいない。

「忘れてた。過去に縋っちゃいけねぇ」

「あ"ぁクソッ。あのバカ弟」

「大丈夫かよ…アイツヘタレだからなぁ、うっかり死んでなきゃいいけどな!笑」

「…はぁ」

彼は戦場へ出向いているのだ。後にイタリア統一戦争と呼ばれるこの戦に。

自分とてやる気はあった。…最初は、

それに何と言ってもキッカケは自分なのだ自分の革命がキッカケでこう【統一しよう】となったのだ。

…オーストリアに呆気なく止められたが。

「Vaffanculo…嫌なこと思い出しちまった」

あの日見てしまったのだ。自分と彼の差を。南北イタリアでは首都は南にあるものの、発展しているのは北だ。あの日、自分の不甲斐なさに呆れ返りやる気は失った。残るのはそれを受け入れたただの飾りとなった自分だけだった。

「お前はすげぇよヴェネチアーノ。よくあのオーストリアを蹴ってこの戦いを始めたな尊敬してやる」

「…」「ン"ん"ッあ"ぁー」

咳払いをする。

この空っぽにになった空間に響き渡るのは、柔らかくのびのびとした、弟の、彼の声だった。

『ヴェ〜…んなことないよにぃちゃん…俺もにぃちゃんのこと尊敬してるんだよ?』

一人芝居だ。片割れだからこそ出来る、彼の特技だ。そのまま出かける支度をする。

『俺もね。俺だってにぃちゃんのすごいところ沢山知ってるんだぁ〜』

彼なら何というだろうか。一緒に過ごした日々を思い浮かべながら続ける。

『口悪いし、掃除もできないけどぉ…優しくてかっこいいしぃ〜』

部屋を見渡す。そこに彼はいない空となった空間だった。

「だよな、俺はイケメンだし優男だモッテモテだし!」

「…掃除するものもなくなっちまったけど。」

どれほどのものを失っただろうか。舞い上がって戦っても。全て失うだけだった。

『あとねー。ん〜…あっ!歌!!俺、にぃちゃんの歌大好きなん…だ…』

「ーっ歌!」

「…あっやべぇ時間」

一人芝居をしている間に時間は迫っていた。サボり癖のある自分だが、この仕事はサボることもシエスタも遅刻すらできない。

してはいけない。

「この俺が真面目に働いてると知ったら昔のスペインはきっと驚くだろうな」

スペイン。彼は彼自身がどんなにボロボロになったとしても、自分を育ててくれた。言わば親のような存在だ。捻くれ者でろくに仕事もせずあの頃は【ローマの孫】の名を持て余していた、そんな自分を捨てることなくそばにいてくれた。

(なぁなぁロマーノ。そんな感謝してはるなら”親分”って呼んだってやッ)

短髪黒髪、褐色肌の爽やかなガタイのいい青年がそう呟いた気がした。

「フッお前の前ではぜってぇ呼んでやらねぇ」

そんな戯言を呟きながら鏡を前にする。

無性髭を剃り、髪を整える。

「やっぱり、俺はイケメンだな」

自尊心は昔から変わらない。そして彼が美青年であることは周知の事実だ。

…鏡の自分にニコリと笑いかける。

優しく温かい笑顔だ誰が見ても好印象を持つだろう。1国を除いて。

「あはっ…気色悪りぃ」

(ダメだよにぃちゃん!口が悪いよ!)

「あぁ、だよなお前ならきっとそう言う」

「あぁ…そうだな、そうですね、そうでした」

 

 

 

笑みを崩さず家を出る人気のない街をゆく。

「祖国様、お待ちしておりました。」

ここら一帯の管理をしている男が言う。

「祖国様はやめろ」

「俺はここでは神父だ」

そう、仕事場は教会だ。荒れた土地にポツンと立つ小さな教会だが、その小ささに対しては豪華かつ神秘的な教会なのはこの土地がかつて発展した豊かな土地だったからだろう。

少し灰を被った掠れた白を中心とした彫りの深い彫刻と所々に神聖さを纏い美しい金が映える教会に足を踏み入れた。

 




読んでくださりありがとうございました!
自分の趣味嗜好満点です。
ふと思いついたものを書いたのみですので温かい目で見てくださいね!
ロマーノが神父っていいよね
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