曇り空の夜のプリキュア   作:popoponpon

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第102話 別れの挨拶

 

「……たける君、今日で最後か……」

 

お昼を食べ終え、職員室でカレンダーを見ながら、あげはが寂しそうに呟く。空は曇り模様であり時間帯に対して薄暗くなっている。たけるがこの保育園に通うのも今日で最後だということを知っても、彼に対しできることはあまりなく、今日も精一杯働きかけてもあまり効果は出ていなかった。

 

「あげは先生?」

「はい?」

「今日……幼児クラスの人出が足りないの。手伝いに入ってくれない?」

「わかりました!」

 

たけるの事を考えていたあげはに、他の先生が申し訳なさそうに手伝いしてほしいと頼む。それを快く受けたあげはだったが、幼児たちのクラスに移動する途中でたけるのクラスで皆が給食を食べている教室を覗き込む。ほとんどの園児たちはお昼を楽しんでいたようだが、たけるだけは寂しそうに食べていた。

 

「……」

 

その姿をあげはも悲しそうに見ていたが、何も言うことができずに幼児クラスへと移動するしかなかった。その後、幼児たちの世話を行い、幼児たちが全員昼寝に入ったころには時計の針もどんどん進んでしまっいた。外は雲も厚くなっており、昼よりも暗くなっていた。

 

「……あげは先生」

 

幼児たちの世話を終えたところで、幼児クラスを担当していた別の先生があげはに小声で話しかける。

 

「後は大丈夫だから、年長クラスに行ってあげて」

「はい」

 

一番忙しい時間を乗り越え、後は大丈夫だと言われたことであげはも元のクラスへと戻る。園児たちは外で遊んでおり、改めて時計を確認すると退園も時間も近くなっていた。このままではたけるにかける言葉もかけられないとあげはが彼はどこにいるのかと少し急いだ様子で視線を動かしていく。

 

「……あっ」

 

室内にいないのは確認できたので外に出るあげは。今度こそと意気込んでいると、雨が降り始めたことに気付く。

 

「うわっ、降ってきた!」

「皆、教室に入ってー」

 

雨から逃げるように教室へと逃げ込み始める園児たち。あげはや年長クラスの担当をしている他の先生が誘導している中、1人だけ戻ってこないことに気付き、先生が声をかける。

 

「たけるくーん、濡れちゃうよー」

「!」

 

その人物はたけるだった。あげはがそれに気付いて砂場の方を見ると、そこでたけるは1人で山を作っていた。幸い砂場には屋根がついており、そこにいる限りはたけるが濡れる心配はない。しかし建物に戻るとなればそうは言っていられない。

 

「あ、私連れてきますね」

 

それを見たあげはは自分が連れてくるといい、雨にできるだけ濡れないように急いで走りながらたけるの元へと向かう。あげはがたけるの元へ向かってもたけるは一心不乱に山を掘り続けていた。

 

「たける君。お部屋入ろうっか?」

 

あげはが、たけるに部屋の中に入ろうと言うも、たけるは無言で首を横に振って山を掘り続ける。

 

「……よし。先生もトンネル作っちゃおう」

 

どうやらたけるは山にトンネルを作ろうとしているようだ。本当なら彼を強く諭して部屋に戻らせるべきなのだろうが、今はそれよりもこうした方がいい。そうあげはも考えたのだろう。そんなあげはの行動にたけるも何かを言うことはせず、あげはと共に砂山を手で掘り続けていく。

 

「……そういえば、前にここで宝探ししたこと、あったよね」

 

ふと、あげはがたける達との思い出を話し始める。夏頃に実習生としてこの保育園を訪れ、過ごしたのは短い時間でもたくさんの思い出をもらったあげは。その中で、たけると一緒に遊んだ砂場での思い出がふと脳裏を過ったのだろう。

 

「ボールを埋めたりして」

「……」

「他にもたける君とはいろんな遊びしたなあ……ヒーローごっこでしょ?おにごっこでしょ?皆で手遊びもしたり……たける君、何でも上手だったな」

 

それがきっかけとなったように、いろんな思い出が蘇ってくる。それも、今日で最後なのだと思ってしまうと思わずこっちが泣いてしまいそうになるほどに楽しく、素晴らしい記憶だった。しかし、ここで泣いてしまうと次の言葉をうまく言えなくなってしまう。そうわかっているからこそ、ぐっと込み上げてくる感情を押し留めながらあげはは次の言葉を続ける。

 

「朝も元気な声で挨拶して、お当番も頑張って……困ってる子……守ってあげて……」

「……」

 

ここであげはの言葉が止まる。黙ってあげはの言葉を聞いていたたけるだったが、あげはが突然黙ってしまったのが心配になったのか、顔を上げる。すると、あげはの頬を涙が流れていくのが見えた。

 

「……!」

 

自分が涙を零していることは当然あげはだってわかっているのだろう。慌てて腕で涙を拭いながら、感情を整理する。ツバサが言っていた。無理に笑おうとはしなくていいと。そのままのあげはでいいのだと。そう、今必要なのは無理に笑うことじゃない。悲しさや寂しさを受け入れる。そのうえで、たけるに一番必要なのは笑顔だ。そう思うと、自然と涙が止まっていく。そしてあげはは再び山を掘り始める。と、2人が掘っていた砂の感触がなくなり、人の指の感触が触れる。

 

「開いた……トンネル」

「僕……ごめんね……」

 

あげはがトンネルの中にあるたけるの手を握る。その瞬間、たけるも我慢してきた色々な感情が遂に溢れたのか、ボロボロと涙を流しながらあげはの顔を見る。

 

「先生、いっぱい遊ぶって言ってくれたのに……」

「たける君……」

 

その顔を見て、あげはも我慢していた涙が止まらなくなってしまう。我慢していた感情は一度出てきたら止まらない、たけるは泣き続けながらあげはへの言葉を続けていく。

 

「僕、このままこの保育園にいたかった!あげは先生ともっと遊びたかった!」

「うん!先生も……もっと一緒にいたかった。でも、忘れないよ。一緒にたくさん遊んだことも、おいしい給食を食べたことも、こうやって手を繋いだことも……」

「僕も忘れない……あげは先生のこと……いっぱい遊んでくれて、ありがとう……!」

 

泣き続けていたが、あげはとの楽しい日々を思い出したのだろう。悲しい気持ちの中に、段々楽しい、嬉しいと言う感情が蘇り始め、いつしかたけるの顔には笑顔が戻っていた。その笑顔で、あげはにお礼を言うたける。その顔を見て、あげはも嬉しそうに笑う。

 

「まだまだ、遊ぶよ?たける君!」

「うん!」

 

笑顔で話し合う2人。いつしか雨は止んでおり、綺麗な青空が広がりつつあった。

 

「……よかった」

 

その光景を、近くの木からツバサが隠れて見まもっていた。たけるは自分が助け、それから自分のファンになってくれた男の子。ツバサも気にかけていたのだろう。しかし、これであげはとの別れも心配ないだろうと思えるとほっとする。後はあげはに任せて本当に帰ろうとしたその時だった。強めの風が吹く。

 

「っと……あ!?」

 

一瞬風で飛んできた雨粒が顔にかかり目を閉じてしまう。すぐに目を開くのだが、そこにはなんと、

 

「スキアヘッド!?」

 

いつの間に現れたのか、スキアヘッドがあげは達の前に立っていた。あげはの方もスキアヘッドに気付いたようで警戒した様子でたけるを守るように前に立つ。

 

「アンダーグエナジー、召喚」

「キョーボーグ!!」

「また保育園に……!」

 

そんなことは関係ないと言わんばかりにスキアヘッドがもみじの葉っぱとドングリを素材にキョーボーグを生み出す。巨大化したもみじから生えてきた両手と両足はドングリとなっており、見た目だけならそこまで脅威性があるように見えない。しかし、そのサイズはもちろん、何より敵が召喚したキョーボーグという時点で危険なのは明らかだ。

 

「たける君、皆の所に行って。保育園の皆に逃げるように言える?」

「できるよ……僕最強だから!あげは先生と同じだから!」

 

キョーボーグとの戦いにたけるを巻き込むわけにはいかない。何より、今この場にいるのは自分だけ。スキアヘッドやキョーボーグが現れたということはヤクモもすぐに気付くはず。それまで1人で耐えるしかない。そのため、たけるには保育園に戻ってもらう。そしてキョーボーグとスキアヘッドを睨みつけ、ペンを取り出しながら注意深く観察する。

 

「……」

 

そして、あげははあることに気付く。初めての戦いの後に遭遇したスキアヘッドは右手しか使用していないということを。とはいえ、スキアヘッドが直接戦うわけでもなく、キョーボーグを召喚するだけなら確かに右手以外使う理由はないのだが、それにしては微動だにしないレベルで左腕を動かしていないように見える。そしてその左腕を動かさない理由を、1つだけあげはが思い出す。

 

「……なるほどね。そうやって、キョーボーグで襲ってくるのは怪我が治ってないからか」

「……やれ」

「キョーボーグ!」

 

返事はキョーボーグへの指示。キョーボーグがドングリを両腕からミサイルのように発射し、あげはへと攻撃する。だがそれを、飛んできたウィングが蹴り飛ばしてあげはへの直撃を回避する。

 

「ウィング!」

「今の内に!」

 

ウィングの言葉にあげはもすぐにバタフライへと変身する。そしてキョーボーグと相対しつつも、バタフライは先ほどのスキアヘッドの返答から左腕の不調が直接攻撃してこない理由だと確信する。その左腕は、最初の交戦でクラウドが傷つけた箇所だ。それが治っていないからキョーボーグを代わりとして差し向けているのだ。

 

「キョーボーグ!!」

 

キョーボーグが空中に跳び、ドングリミサイルを放つ。それを避けながらバタフライがジャンプして攻撃。それを回避して着地したキョーボーグが今度は空中にいるウィングにミサイルを放つもウィングがそれを回避して態勢を整えるようにキョーボーグから距離を取る。

 

「まだまだいくよ!」

「はい!」

 

再びウィングとバタフライが連携攻撃を仕掛ける。ウィングの攻撃をキョーボーグが流れるように回避するも、その腹部にバタフライのキックが炸裂する。キョーボーグの体重は見た目通り軽いのか、一発の蹴りで大きく吹き飛んでいく。

 

「よし!」

「キョキョ!」

 

わかってはいたがキョーボーグは特にダメージを受けた様子は見せず、冷静に両手からドングリミサイルを連射する。

 

「させない!」

 

ミサイルを防ぐべくシールドを展開するバタフライ。しかし、ミサイルはシールドを避けるように迂回していき、その背後にいる無防備なバタフライへと迫る。

 

「っ!?」

「バタフライ!?」

 

ミサイルの着弾によって発生した爆発の中に急いでウィングが駆けよる。煙の中から傷だらけのバタフライに肩を貸すウィング。バタフライは受けたダメージに顔を顰めながらどうにか立ち上がろうとする。しかし、やはり2人ではキョーボーグとの戦いは無謀だ。皆が来なければ勝ち目は。そう、2人が思い始めた時だった。

 

「2人とも!お待たせしました!!」

「「!!」」

 

聞き覚えのある声に2人が顔を上げると、そこにはスカイ達の姿があった。やはり、クラウドが気付いてすぐに駆けつけてくれたのだろう。

 

「皆!」

「……ふん」

 

バタフライとウィングを仕留めきる前に仲間たちに合流された。それはあまりよろしくない状況のはずだがスキアヘッドの表情は何も変わらない。その様子を見て、スカイが冷や汗を流す。

 

「一体、何を考えているのか……」

 

しかし、今はそのような雑念を考えている暇はない。ぶんぶんと頭を横に振るスカイに、クラウドが手を置く。スカイは一瞬不安そうな顔でクラウドの顔を見るが、すぐに心強さを感じ闘志に溢れた表情に戻る。

 

「ええ、そうですね!今はキョーボーグに集中です!!」

「キョキョキョ!!」

 

スカイとクラウドが同時に走り出すとともにキョーボーグがミサイルを連射してくる。それに対してクラウドが雲を広げてキョーボーグの視界を遮るも、ミサイルは先ほどのバタフライのシールドのように迂回して避けていく。

 

「まずい!」

 

バタフライの口から自分と同じようになってしまうと危惧する声が漏れる。しかし、ミサイルが迂回したタイミングで雲の後ろからスカイが真上へとジャンプし、雲とミサイルを飛び越える。スカイの動きを悟られないための雲の壁であり、それを迂回してきたミサイルも即座にクラウドがドーム状に展開した雲に突き刺さり、動きを静止した一瞬でクラウド自身も真上に跳んでドームから脱出。直後にドームが爆発するも2人は無傷で攻撃を凌ぎきる。

 

「さすがです!」

「はあああ!」

 

そのままの勢いで攻撃を仕掛けるスカイ。しかしキョーボーグはなんと、いきなり上体を90度以上も後ろに逸らして攻撃を回避してしまう。

 

「えっ……きゃああああ!?」

 

そのまま体を起こしながら勢いよく胴体ではたき飛ばす。吹き飛ばされていくスカイをクラウドが受け止めるも、キョーボーグは間髪入れずに追撃のミサイル攻撃を仕掛けてくる。だが2人の隙を埋めるようにプリズムとマジェスティがそのミサイルの前に立つと、マジェスティが走り出す。

 

「はっ!」

 

ミサイルを手刀で切り裂きながら前進するマジェスティ。その背後からプリズムが光弾で援護し、ミサイルを的確に潰していく。しかし、キョーボーグの発射速度も連射力もプリズムを上回っており、その取りこぼしをマジェスティが切り捨てているというのが現状だ。

 

「これじゃ持たないよ!?」

「プリズム!」

 

これではいけないとウィングが走ってくる。しかしキョーボーグも今度は空に向かってミサイルを発射。それは弧を描いてウィングとプリズムへと降ってくる。プリズムも上から迫る攻撃に一瞬遅れて気付くも間に合わない。しかしマジェスティが地を蹴ってムーンサルトの動きを取りながらミサイルを足で両断して難を逃れる。

 

「ありがとう!マジェスティ!」

「ナイトがプリンセスに守られるなんて!?」

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!下がって!」

「「「!」」」

 

マジェスティに守られている現状に嘆くウィングにツッコミを入れながら、ミサイルを直線で撃ってくるキョーボーグの攻撃をクラウドが前に出て雲で止める。その間に後ろに轢いた3人の所に一歩遅れて下がってきたクラウドは、冷静にキョーボーグを見据える。

 

「あのドングリが厄介だな……」

「ええ、あれを封じないと……!」

「……そうだ!」

 

ここで、何かを思い付いたのか、バタフライが駆け出す。皆が交戦していた時に休んだおかげで復帰できる程度には回復したようだが、一体バタフライは何をしようとしているのか。

 

「無茶だよ!」

 

プリズムの心配そうな声に対し、バタフライはウィンクで答える。それを見て、ウィングたちもバタフライが何かを考えていることに気付く。しかし、見当もつかない。

 

「一体何を……!?」

「ふっ!」

 

バタフライがキョーボーグの目の前で跳び上がる。それに対してシールドを展開するも、当然ミサイルはその脇を通ってバタフライへと迫ってくる。

 

「無駄だ……学ばぬ奴め」

 

クラウドのように周囲一帯をカバーできるならともかく、バタフライの一面だけのシールドではミサイルは防げない。無駄なことを繰り返していると思われたが、ここでバタフライはシールドを足場に二段ジャンプを行い、先ほどまでバタフライがいた場所にミサイルが追突し大爆発を起こす。

 

「凄い!?」

「これが狙いか!」

「絶対に皆を守る……最強の保育士になるって決めたから!ひろがるバタフライプレス!!」

 

そのまま、高度を加えたバタフライプレスでキョーボーグを攻撃する。爆煙を突き抜け出現した巨大なシールドがキョーボーグを押し潰す。

 

「今よ!」

「「はい!!」」

「「「うん!」」」

 

シールドによって潰され、倒れている今がチャンスだ。マジェスティがクルニクルンを取り出し、6人はキョーボーグの浄化へと入る。

 

「「「「「「プリキュア!マジェスティック・ハレーション!!」」」」」」

「スミキッター……」

 

キョーボーグが立て直す暇も与えず浄化は行われ、元のもみじの葉とドングリへ戻っていく。そしてキョーボーグとの戦いが終わったバタフライが、スキアヘッドを睨みつける。

 

「二度と子供達の前に来ないで。その左腕がどうなっても知らないから」

「……ふん」

 

無表情ではあったが、バタフライに左腕の事が気付かれたのが不快な様子を見せながらトンネルの中へとスキアヘッドは消えていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「たけるくーん、ママとおばあちゃんがお迎えだよー」

 

キョーボーグとの戦いを制し、園児たちも保育園に戻ってくる。その後は何もなく夕日が暮れる時間まで進み、たけるにもお迎えとして母と祖母がやってきたようだった。たけるが母親と帰る準備を進めていたが、廊下ではあげはを見てたけるの祖母が懐かしむような声を上げていた。

 

「あらー、あげは先生ってやっぱりあげはちゃんだったのね」

「え?」

「私。昔、保育士していたの。覚えているかしら?」

「……先生!?」

 

当時は目の前の女性ももっと若かったことや、印象に残っていてもやっぱり子供の記憶だったこともあり、顔などは朧気だったことがあるのかもしれない。女性の姿を見ても結びついていなかったあげはだったが、彼女の言葉でやっとたどり着く。目の前にいたのは、自分が保育園に通っていた頃の先生だということに。

 

「またお会いできるなんて!」

「あげは先生の名前を聞いて、もしかしたらって思ってたの。たけるが本当にお世話になりました」

 

まさかその本人と再会できるとは。あげはが感激していると、彼女もたけるが世話になったと感謝する。

 

「いえ、まだまだなんです。私……さっきも、たける君の前で泣いてしまって。先生みたいな保育士になるのは難しいです」

「いいえ」

 

しかし、あげははまだまだだと頭を掻きながら言う。だがたけるの祖母は優しく首を横に振ると、部屋から母と出てきたたけるを見る。たけるはあげはの姿を見ると笑顔で手を振る。

 

「何日も落ち込んでいたたけるがあんなに笑顔で……」

「あげは先生!」

「あの子の心に寄り添ってくれてありがとう。たけるにとって今のあげはちゃんは誰よりも素晴らしい先生だわ」

「……」

 

 

たけるの祖母の感謝の言葉に、あげはも胸が温かくなるのを感じていた。そしてたけるが笑顔であげはに近づいてくる。

 

「先生!僕もっともっと最強になるよ!」

「うん!先生もたける君に負けないよう、もっと最強になっちゃうから!」

 

そしてあげはとたけるは笑顔で笑い合うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

翌日。引っ越し先へ向かうトラックを見送ったたける達一家は、新幹線に乗って引っ越し先へと向かっていた。その途中、新幹線から外の景色を見ると、川が広がっていた。だがその脇に、見覚えのあるハマーと人物を見つける。そこにいたのは、

 

「あ……」

 

なんと、キュアバタフライだった。バタフライはたける達が乗る新幹線が来るのを待っていたのだろう。持っていたミックスパレットの色を混ぜ始める。

 

「2つの色を1つに!レッド!ブルー!ワンダホーに、アゲてこ!何が出るかな!サプラーイズ!」

 

紫の光が天へと昇っていく。その光は無数の光の蝶となって飛んでいく。それを見たたけるが、嬉しそうに目を輝かせる。そして新幹線が通り過ぎ、完全にお互いの姿が見えなくなるまで、2人は手を振り合うのだった。

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