曇り空の夜のプリキュア   作:popoponpon

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第112話 新たなる未来

 

「……ま、戻れるなら戻ってもいいかもしれないのねん。つーかあれっていつの間に名前なんてもらってたのか……妙にミノトンの奴が気に掛けてたとは思ったが……」

 

ミクモから聞いた話をソラから聞かされたカバトンはそう答えていた。というより彼としてはミクモがヤクモに名前を貰っていたという事実の方が驚きのようだが。

 

「アンダーグ帝国が過ごしやすくなるってんならそれはありがたいことなのねん、ま……結局どこに住んでようが一緒だとは思うが」

「……」

 

やはり、アンダーグ帝国の住人なら戻れるなら戻りたいと思うのが自然だろう。戦いが終わり、ヤクモがアンダーグ帝国に行ってしまうことについても、カバトンとしてはそれが利益を生むなら受け入れると言った様子だった。

 

「……でも、お前らならもしかしたら本当にカイゼリン様にも勝てるかもしれないのねん」

「え……」

「そりゃ、最初はこんなYOEEE奴らがアンダーグ帝国に勝てるわけがねえ、なーんて思っちゃいたけど今やスキアヘッド様まで出てくる始末だ。こりゃ案外いけるかもしれねえな」

 

着実に強くなり、プリキュア達は戦いを乗り越え、今やアンダーグ帝国のナンバー2をも相手にしている。ここまでくればもしかしたら、なんてカバトンが考えるのも無理もないことかもしれない。

 

「ま、その時になりゃ俺様も一肌脱いでやることも考えるけど……あいつ本当にそれをするつもりなのねん?」

「それは……」

「俺としちゃそれでもいいが、カイゼル様が戻ってきてくれた方が居心地は大分いいのねん。そっちだって誰も文句言わねえだろうしな……っと」

 

言いたいことを言い終えたのか、会話もここまでとカバトンがソラとの話の為に座っていたベンチから立ち上がる。

 

「どこへ……」

「仕事なのねん。ま、精々頑張ればいいのねん……後、俺様の事は内緒に頼むのねん」

 

そう言い残すと、カバトンは公園を去っていく。その後ろ姿を見ていたが、カバトンが言っていた言葉の中で、ヤクモが本当にそれをするつもりなのかという発言が引っかかっていた。無論、必要ならするだろう。しかし、ヤクモが本心からそれを望んでいるかどうかに関しては別だろう。ヤクモの本心が違うところにあるのなら、やりたいと思ってることがあるなら、それを知りたい。それを知れば、別の道が見えるのかもしれない。

 

「……行こうヤクモさんの所に……!」

 

ミクモ以外のアンダーグ帝国の住人であるカバトンとの話。それは、ソラが心に抱いていた暗い気持ちを少しほぐしてくれた気がした。後は、もう一度ヤクモと話してみよう。そうすることできっと、自分たちの道が見えるはずだと、ソラはそう思い始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヤクモ殿!お久しぶりでございます!ムラクモ様も、お元気そうで何よりです」

「……」

「おうミノトン、久しぶりだな。元気そうで安心したぜ。スキアヘッドからはちょっかいかけられてなかったようだな」

「ええ、こちらも横やりなどを入れられることなく、鍛錬を続けてきました」

 

その頃嵐堂家では、なんとミノトンが襲来してきていた。アンダーグ帝国の話などをべらべらと話されるとたまったものではない。家にあかりがいなかったのが不幸中の幸いだろう。

 

「当たり前のように来るんだ……」

「何か不都合でも……?」

「いや、そういうわけじゃないんだけど……よくここがわかったね」

「気配を辿りました」

 

ヤクモとムラクモの気配を察知してここに辿り着いたというミノトン。尤も、ヤクモも似たようなことができるのだからミノトンができない通りもない。

 

「でも、どうしてここに?」

「今、何が起こっているのかを把握しようかと。しかしよもやこの世界でカイゼル様と巡り合えるとは」

「おっと、俺はこの世界じゃムラクモだ。お前らどいつもこいつも昔の名前で呼びやがって……そこはミクモの方がいい子だな」

「ミクモ?とは……」

「ん?」

 

スキアヘッドとプリキュア達の戦いがどのように行われているのか、その情報を知るためにこの世界に来た。それがミノトンの目的のようだった。しかし、どうやらこのミノトンとムラクモはこれが暫くぶりの再会だったようで、2人とも久しぶりに見知った相手に会えたことに嬉しそうにしている。と、その話の中で突然出されたミクモという名前にミノトンが疑問を浮かべる。

 

「……あ、そっか。ミクモって俺が名前を……」

 

ミクモと言う人物の存在を知らない様子のミノトン。そんなアンダーグ帝国の住人がいたかと考えているのだろう、しかしそうなるのもある意味当然かもしれない。何せミクモの姿をミノトンは知っていても、ヤクモが与えた名前だということまでは知らないだろうから。

 

「2人とも呼んだ?……え?」

「む!?」

 

と、自分の事を呼ばれたのかと思ったミクモがひょっこりとリビングに顔を出してくる。そしてミノトンと顔を見合わせ、お互いに驚いたような表情を浮かべる。

 

「ミノトン……?なんでここに?」

「そなたは……ミクモ?どういうことだ?」

「……姉上はミクモに名前を付けなかった。でもヤクモが名前を与えたんだよ」

「なんと……そうでしたか。申し訳ない……それと、改めてヤクモ殿に感謝を。彼女に名前を与えてくださりありがとうございます」

 

ミクモが名前を得たのはヤクモのおかげだとムラクモに告げられ、より驚くと共にすぐに感謝の気持ちを露わとするミノトン。ミクモも、まさかの人物との再会に驚いていたようだが、ミノトンとヤクモ達の雰囲気がピリピリしたものではないのに気付くと彼女も落ち着いた様子でリビングに座る。

 

「さて、と。んじゃまぁ……と言っても、別に話す内容もあんまないな。スキアヘッドはキョーボーグで小競り合いを続けてる状態だし。ま、俺達もミノトンが無事だってわかっただけ上々だな。お前、勝手に消えていなくなりやがって」

「む……申し訳ない。スキアヘッドからもたらされたアンダーグエナジーにより我を失ったのは未熟な証。今一度、心身を鍛え直し、同じ轍を踏まぬと確信したからこそ、こうして馳せ参じました」

 

まず、ヤクモ達と別れてから再びこの世界に戻ってくるまでの経緯を語るミノトン。武人と豪語する彼らしい過ごし方だと思わず呆れてしまう。

 

「しかしまぁ、こりゃすげぇな。俺の息子にどんどんアンダーグ帝国の奴らがついていってるじゃねえか」

「ヤクモ殿はそれだけの存在です」

「うん、ヤクモは凄いと思う。もし、ヤクモが帝国に来てくれたらな……」

「ああ……」

 

ミクモの言葉に歯切れが悪い様子で頬を掻くヤクモ。その様子を見たミノトンがムラクモを見ると、ムラクモも少し困ったような表情を浮かべていた。

 

「どうも、終わった後の事を考えているみたいでな」

「終わった後、ですか」

「姉上と決着がついた後、アンダーグ帝国はどうなるのか考えてんだとよ。けどなぁ……俺が知ってるのは昔のアンダーグ帝国、今はどうなのかとか全然知らねえしな」

 

無論、カバトンやバッタモンダーから聞き出すと言うこともできはするのだが、どこかしらからそれが漏れてスキアヘッドに粛清される、などという事態に発展するリスクを考慮すると、今はなんだかんだで2人の面倒を見ていることになるムラクモとしてもその選択はできなかった。だがミノトンほどの実力者であれば話も変わってくる。

 

「そのせいで戦いが終わったらアンダーグ帝国に行った方がいいんじゃないかとか考え始めちまってな」

「そうだったのですか……ヤクモ殿。確かにそなたが帝国に来てくれるのであれば我々としても喜ばしいことです」

 

ムラクモから話を促されたミノトンは、まずヤクモがアンダーグ帝国に来てくれることは素直に喜ばしいことだと語る。かつて帝国を追放されたムラクモの子供であり、カイゼリンの甥にもあたる彼が来ることを喜ばない人は帝国にはいないだろう。

 

「そして、戦いが終わればアンダーグ帝国も混乱が起こるのは間違いないでしょう。しかし、アンダーグ帝国の民達は日々、強さを求め各々の方法で鍛錬に励み、研鑽し続けています。皆の強い心があれば、混乱を乗り越えることは難しくはないでしょう」

 

そのうえで、戦後処理でヤクモが帝国に行った方がいいのかどうかという意見については、必ずしもそうではないと言う。そのようなことをされるほど、アンダーグ帝国の住人は心も弱くない。だからヤクモが気にすることはないのだと。そうミノトンから言われたヤクモは考え込む。

 

「……俺一人がする必要はない、か……」

 

そして1つの結論に辿り着いたヤクモはゆっくりと立ち上がる。3人がどうしたのかとヤクモを見ると、

 

「ちょっと外歩いてくる」

「え?どうしたの?」

 

そう言い、家から出て行ってしまう。一体ヤクモはどうしたのかとミクモが驚いたように見ていたが、出て行くときのヤクモの横顔を見たミノトンは、その顔が迷いなどがない、どこか晴れ晴れとした表情であることを確認していた。

 

「どうやら、ヤクモ殿の助けになれたようで」

「だな。やっぱ昔しか知らない奴より今を知る奴だぜ。ま……あいつもこれからどうしたいかこれで見えただろ……俺も、いつか戻る準備はした方がいいかもな」

「なんと!?」

「早くても何十年先の話だよ、ま、俺がこの世界の人間として生きるのが難しくなってから考えるさ」

 

その顔を見てムラクモも嬉しそうにしていたが、つい零してしまった発言に食いついたミノトンに苦笑しながらそう返すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(……ソラさん)

 

家を出てきたヤクモは、ソラに会おうとしていた。そのために虹ヶ丘家へと歩いていたのだが、道の曲がり角を曲がったその時だった。

 

「……ヤクモさん!?」

「ソラさん!?」

 

なんと、ヤクモに会おうとしていたソラとばったり会ってしまう。お互いに相手は家にいると思っていたため、こんなところで会うとは思っておらず、驚いた表情で向かい合う。

 

「……ソラさん、俺、話したいことが……」

「実は、私も……」

「「…」」

 

お互いに黙ってしまう。そのまま無言のまま話ができそうな近くの公園へと向かった2人は、ベンチに隣同士で座る。そのまま、お互いに相手が話始めるのを待つようにちらちらとお互いを見ていたが、

 

「……ソラさん」

「は、はい!」

 

沈黙を破ったのはヤクモだった。ざわつく心を抑えるように冷静さを心掛けながらソラを見る。ソラの方も、息を呑んでヤクモが何を言おうとしているのかをじっと待つ。

 

「俺……昨日からずっと気にしてて、色々考えてたけど……やっとわかったんだ」

「は、はい……」

「俺は……」

 

そしてヤクモがソラに大切なことを言おうとした、その時だった。ソラはヤクモの後方、離れたところにアンダーグエナジーのトンネルが開いたのを目撃してしまう。ヤクモも同様にそのアンダーグエナジーに気付いたようで反射的に振り向くのとスキアヘッドが現れたのは同時だった。

 

「アンダーグエナジー、召喚」

「キョーボーグ!!」

 

スキアヘッドが放ったアンダーグエナジーが公園に遊びに来た子供が忘れていったでだろう馬の人形や砂場の遊び道具のくまでと合わさりキョーボーグとなる。巨大な馬から4本の脚に加える形で両腕が生え、両腕は熊手となっている姿を見せつける。

 

「スキアヘッド!?こんな時に!?」

 

キョーボーグの姿を見つけて公園にたまたまいた小鳥たちが慌てて飛び去っていく。それを一目見るとヤクモはキョーボーグを睨みつける。

 

「ソラさん!」

「はい!」

 

言いたいことはある。しかし今はキョーボーグの方が先だ。2人は変身して他の皆が来るまで耐えるために戦闘を開始する。

 

「やれ」

「キョーボーグ!!」

 

キョーボーグが爆走しながらスカイとクラウドへと突進する。2人がそれを回避するも、キョーボーグはしつこくスカイを追いかけ回してくる。

 

「く……!?」

 

この速度の突進を受けることはさすがにスカイでも難しい。どうにか振り切ろうとするのだが、速度は相手の方が上。さらに小回りも効くようで瞬く間にスカイを追い詰めようとしてくる。

 

「スカイ!!」

「はい!」

 

だがクラウドの声が上から聞こえ、スカイが顔を上げるとクラウドが雲の足場を空中に出現させていた。それを見たスカイが即座に雲へと飛び乗り、キョーボーグの突進から逃れようとする。しかしそれを見たキョーボーグは両腕の熊手の先端を高速で伸ばして2人を刺そうとしてくる。

 

「まずい!」

 

咄嗟にクラウドがスカイの前に立ち、アンブレランスを開いて攻撃を受け止める。直撃こそ免れたものの、雲の方へも熊手が突き刺さり、雲が霧散していってしまい、足場を壊された2人は吹き飛ばされてしまう。

 

「きゃあ!?」

「うわっ!」

 

そのまま地面へと叩きつけられる2人に向かってキョーボーグが突っ込んでくる。このままでは2人とも轢かれてしまう。それに気付いたスカイが即座に立ち上がり受け止めようとしたのだ。それに気付いたクラウドがスカイの隣に立つと、

 

「ひろがるクラウドプロテクト!!」

 

巨大な雲を作り出し、その内部へとキョーボーグを閉じ込める。しかし、その内部で高速で回転して竜巻を作り出し、熊手を用いて雲を引き裂き、吹き飛ばしてしまう。だが、その風によって土煙が巻き上がり、2人の姿がキョーボーグから見えなくなる。

 

「これで少しは時間も稼げるか……」

「すみません、クラウド……助かりました」

「……ソラさん」

 

今なら、あの話の続きができるかもしれない。ふと、そう考えたクラウドは先ほど言えなかったことの続きを口にする。

 

「俺……それが必要ならアンダーグ帝国に行かなきゃいけないと思ってた。でも、違った」

「……ヤクモさん」

「力を貸してくれる人はいっぱいいたし、俺だけがする必要はないんだって気付いたんだ。だから俺は……ソラさんや皆が納得できる選択を取りたい」

 

クラウドの言葉に、スカイもつい表情が綻び始める。そして、自分が思ったことを伝える。

 

「ヤクモさん……私、ヤクモさんには本当に心からやってほしいことをやってほしいんです。それが、アンダーグ帝国に行くことなら応援します。でも本当にやりたいことが別にあるのなら……」

「ソラさん……俺がやりたいことは……ソラさんや皆と一緒にいたい!そのために……皆と頑張りたい!」

「ヤクモさん……うん、私も、これからもずっと、一緒に居たい……!」

 

ヤクモが見つけた答えとお互いの気持ちを確かめる2人。お互いに胸の中に抱いていた迷いや影もすっかり消えていき、お互いに元気を取り戻した表情で、薄くなっていく土煙の向こう側でこちらを探すキョーボーグを見る。

 

「キョーボーグ!」

 

そしてキョーボーグの方もクラウド達の姿に気付いたようだ。そしてキョーボーグがエンジンを吹かし、アクセルフルスロットルで突進しようとしてくる。

 

「さあやろう、スカイ!」

「はい!やりましょう、クラウド!」

「「皆で!」」

 

2人が一緒に声を上げた瞬間、キョーボーグの目の前に蝶の形をしたシールドが出現し、速度が乗る前のキョーボーグを抑え込んでしまう。そして2人の元に、鳥たちから報せを受けた4人が駆け付ける。

 

「スカイ!クラウド!」

「大丈夫!?」

「2人だけの所を狙うなんて卑怯な……!」

「……ふむ」

 

駆けつけてきたプリズムたちが2人が無事な様子を見てほっとする。と、バタフライがスカイとクラウドの顔を見て、2人の中の問題が解決したことに気付き安心した様子を見せていた。そればかりか2人の距離は以前よりも近づいているようにも見える。もう2人は大丈夫だろう、そう確信していた。

 

「もう、大丈夫そうだね」

「はい!ばっちりです!」

「うん、心配かけさせたみたいでごめん」

 

キョーボーグがシールドで止められている間に短く会話をすると、クラウドはキョーボーグを見据える。

 

「さあ、勝とう!」

 

そう声を上げ、クラウドが雲を作り出すと、そこにアンダーグエナジーを込めた手を突っ込む。次の瞬間、無数のツララのランボーグが雲の中から放たれていき、シールドを破壊したキョーボーグの足元へと突き刺さっていく。瞬間、キョーボーグの体が前のめりに倒れてくる。キョーボーグが足にダメージを受けてしまい身動きが一気に遅くなってしまったのを見て、

 

「今だ!!」

 

その言葉と共に全員で飛び出し、混乱するキョーボーグに次々と攻撃を当てていく。そして最後に、アンブレランスを変化させたランボーグを発射してキョーボーグを吹き飛ばすと同時に、空いた左手を突き出す。

 

「ひろがるクラウドプロテクト!!」

 

再びクラウドプロテクトを発動すると、ダメージを受けたキョーボーグを閉じ込める。次の瞬間、キョーボーグの全身からアンダーグエナジーが次々と吸い取られていき、クラウドプロテクトから放り出されたキョーボーグが衰弱したようにその場で崩れ落ちる。

 

「今です!」

 

その様子を見て、スカイがここが決めどころだと声を上げる。6人は頷くと、キョーボーグの浄化を開始する。

 

「「「「「「プリキュア!マジェスティック・ハレーション!!」」」」」」

「スミキッター……」

 

キョーボーグが浄化され、スキアヘッドも消える。しかし、その戦いを遠くから見ていた3つの影があった。

 

「見事なり、プリキュア……我も鍛錬にまた励まねば」

「皆、凄い強いよね……びっくりしちゃった」

「我が息子ながら、やるもんだ」

 

それはムラクモ達だった。キョーボーグが現れたのを受けてこうして見に来たのだろう。そしてプリキュア達が自分と戦った時よりも身も心も強くなっていることを確認し、ミノトンが嬉しそうにその場を去る。それを見て、ムラクモとミクモもこの場を後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「……」」

 

夕日の公園で、ヤクモとソラがベンチに座っていた。だが先ほどのように何か言いたいことは今はなく、ただ、身を寄せ合うように座っていた。この場に他の皆の姿はなく、先に帰っている……と、言われてはいたが、実際は隠れて見られているのだがそれに2人は気付いていない。

 

「ヤクモさん……私、凄く嬉しいです」

「俺も、凄く嬉しいし……すっきりした感じだよ」

 

手を握りしめ合い、ヤクモに体を預けるように倒れるソラ。彼女の体を受け止めると、ヤクモは優しく彼女を抱きしめる。

 

「戦いが終わっても……一緒です」

「うん。そのために……一緒に頑張ろう」

「はい……!」

 

2人の未来のために約束を交わす。その光景を、ましろ達は微笑ましく見守っていたのだった。

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