まさかのこの場所で紋田と再会することになるとは思わなかったましろ。紋田曰く、ここにはバイトに来ているようであった。たまたま休憩中にましろを見つけたのだという。温かい紅茶を受け取り、暖を取るましろの隣に座り込んだ紋田がましろのスケッチブックを覗き込む。
「……落ち葉?」
そこに描かれた落ち葉を見て、思わず疑問を浮かべてしまう紋田。一生懸命描いていた内容がまさかのただの落ち葉だったのだ。絵本を作るために描いている、ということぐらいは紋田も考えが及ぶが、この落ち葉がどう結びつくのかは全く想像できなかった。
「はい!今度また絵本のコンテストがあるので応募しようかと思って。前回は駄目だったけど、今度こそ入選したくて」
「絵本作家……それが君の夢だったね」
「はい!夢を叶えるために頑張ってます!」
「頑張り屋さんだねえ……」
ましろと当たり障りのない話をしながら、どうやってましろの夢を踏み潰してやろうかと紋田は今も考えていた。
(お前のその夢……俺がぶっ潰してやる!)
無論、紋田が考えているアンダーグ帝国に戻ると言う目的にこれはほぼほぼ結びつかない。ましろの夢を踏み躙り、彼女が諦めたところでスキアヘッドが出張ってきている現状では戦況に影響を及ぼすとは考えられない。つまりこれはあくまで自分の自己満足に近い。
「でも……頑張ってもうまくいかないことってあるよね」
「え……?」
ましろに夢を諦めさせるにはどのように語らせればいいか。まず彼女が疑うことなく、自分の話に夢中にさせるには、やはり自分の思いや感情を込めて引き込ませるべきだ。そう考えた紋田は、自分がアンダーグ帝国に居た時の苦労した時代を思い出す。
「頑張れば夢は叶う……って言うけど必死に頑張ったって夢が叶う人なんてほんの一握り……」
あの時、自分やカバトンらはミノトンを戦闘教官として徹底的にしごかれていた。岩を元として作り出された鍛錬用のランボーグと戦闘訓練を行い、自らを鍛え上げていく。カバトンはランボーグを相手にしても物おじすることなく、真正面からぶつかりあっていたが、自分にそのような真似はできず、逃げ回りながら小細工などでどうにか対抗しようとして結局ぼこぼこにされてしまう。そして息も絶え絶えとなりぶっ倒れている自分と、その近くで空いた小腹を満たすように間食を取り始めるカバトンの姿を、上から冷徹に見下ろしていたスキアヘッド。彼の目は、明らかに自分を見下していただろう。
「勝つのはいつも強い力や才能がある人たちだ。その他大勢はいくら頑張ったところで夢を叶えることなんてできない……だから、夢なんてみない方がいい……つらい思いをするだけだから。どうせ最後は落ち葉みたいに落ちて、消えてなくなるんだから……」
「紋田さん……辛い思い、しているんですか?」
「え……」
当時を思い出しながら語る紋田。彼も苦労しているのだということはましろにも伝わったが、まさか同情されるとは。まさかのましろの反応の紋田は驚いてしまう。
「つ、辛い?僕が……」
ましろに夢を諦めさせるために語っていたはずだったが、まさか自分の事を気遣われるとは。言葉を失ってしまい、その先が続かなくなってしまう紋田に、ましろが言葉を続ける。
「紋田さんが元気ないから……なんだか苦しそうで。もしかして絵の事で悩んでいるんですか!?」
「い、いやだなぁ……全然そんなことないよ……ただ……」
そういえば美大生という設定で彼女とは接していた。だから自分の悩みなどもそれに関係しているとましろには思われているようだった。その話に合わせつつ、どうにか軌道修正しようと紋田は言葉を絞り出そうとする。
「落ち葉を見ているとそんな気持ちになるんだ。緑だった葉っぱが抜かれて、地に落ちて踏まれて……みじめだなって」
「……落ち葉は全然惨めじゃないですよ」
「え……」
先程、ましろと会う前に踏み潰した落ち葉。あれが自分の成れの果てなのだと思うと嫌でも気分が悪くなってしまう。だが、紋田に対してましろは、落ち葉はそのようなものではないのだと語り始める。
「木が葉を落とすのは寒い冬を乗り越えるためなんです。冷たい空気に触れる面積を少しでも減らすために」
「それは……木に切り捨てられたってことじゃ」
葉が枯れ落ちるメカニズム。それはこういう理由なのだ、言われれば確かに理屈はわかる。しかしそれは、木が生き抜くために役に立たなくなった使えない葉っぱを切り捨てているだけだ。紋田から見ればそのように映る光景も、ましろは首を横に振って静かに否定する。
「いいえ、落ちた葉っぱは土に土になって木の栄養になるんですよ。枯れた色も綺麗だし、落ちても頑張ってるって感じで……落ち葉、私は好きですよ」
「……は、はは……」
ましろの解釈を聞いて愛想笑いを浮かべていたが、次第に涙が込み上がってくる。それをましろに見られないようにその場から走り出す紋田。惨めな落ち葉と同等に落ちているであろう自分と、落ち葉決して惨めなものではない、それにもちゃんとやれることがある、立派なものだとするましろ。自分達の視点の差に思うところがあったのか、それともそんな落ち葉ですら見てくれる彼女の気持ちに何か感じるところがあったのか。それもわからず飛び出した紋田をましろが慌てて追いかけようとするも、すぐに見失ってしまう。
「……この俺が、苦しそうだって……!?わかったようなことを……!」
公園の中にある雑木林。その中でしゃがみ込みながら、紋田は悪態を吐いていた。
「お前に俺の何がわかる……!」
「……どこかで見たことがあると思ったが」
そもそも自分が苦しそうにしているのは、ここまで落ちぶれているのはお前らのせいじゃないか。そう言ってやりたかった。しかし紋田として接している今はそれを絶対に言うわけにはいかない。自分の正体がばれるわけにはいかないのだ。だが、その正体を看破してしまった、一番バレてほしくなかった人物が今、目の目に立っていた。
「……お前か。バッタモンダー」
「!?スキアヘッド様!?」
なんと、紋田の前に立っていたのはスキアヘッドだった。プリキュアと戦うべく、この場に現れたスキアヘッドは偶然紋田の姿を見つけたのだろう。その姿に既視感を感じたため、一旦プリキュアとの交戦を後回しにし、彼の正体を探ることにしたようだった。
「何をしている」
「え……」
「何故まだのうのうと生きている」
「……!!」
冷酷な声に、紋田の顔から血の気が引く。
「お前はいつもそうだ。何の力もない落ちこぼれのくせに、諦めが悪い。足掻き続けるお前の姿は見苦しく目障りだった。プリンセスを連れ去る任務を放棄し、プリキュアに執着し、挙句敗北した」
「……」
何の言葉も出てこない。スキアヘッドの言葉は全て事実だったから。そしてスキアヘッドのその言葉は、自分の事を特に目障りだと思っていることの証明でもあった。元々、エルを連れ去る任をカバトンが担い、カバトンの失敗の際に、ここで一旗を挙げればとバッタモンダーが色々手回しをして次の刺客になった。だがエルを連れ去る任務を果たそうとするばかりかプリキュアを倒すことにこだわる始末。しかも、ミノトンのように自らの力の方が上であることを証明するためにプリキュアと戦うのではなく、ただ勝って雪辱を果たしたいという目的だけで執着している姿はスキアヘッドには相当見苦しく映っていたことだろう。
「あの御方の怒りをより増すためのヤクモの抹殺すらまともにできん……プリキュアにアンダーグエナジーを注ぎ込めばどうなるかという興味深い結果を残したあれ以下だな」
(あれって……ミクモとか呼ばれるようになってた……)
挙句の果てに、バッタモンダーの中では自分よりも下だと見下していたはずのミクモにすら劣ると言われる始末。完全にバッタモンダーの心は完膚なきまでに叩き潰されてしまっていた。
「力のない者に存在する価値はない。消え失せろ」
スキアヘッドの手にアンダーグエナジーの球体が生み出される。これを放たれれば、一瞬でこの身は消し飛ぶだろう。ここで人生は終わりかと目を閉じる。しかしいつまで経ってもその瞬間が訪れず、恐る恐る目を開くと、なんと自分とスキアヘッドの間に割って入り、両手を広げるましろの姿があった。
「!?」
「やめて!どうしてこんなことをするの!?」
ましろの姿を見たスキアヘッドは興が削がれたかのようにアンダーグエナジーの球体を消す。
「価値のないものを消そうとしているだけだ」
「紋田さんをそういう風に言わないで!!」
「……」
「そいつについて話すことすら時間の無駄だ……」
ここでスキアヘッドが紋田の正体がバッタモンダーだとばらされていたら一環の終わりだっただろう。しかし、こうしてバッタモンダーに構うことすら意味のないことだとスキアヘッドは吐き捨てる。ましろが現れた以上、バッタモンダーを処すことも多少は手間がかかるとなれば、それに今更構う必要もないとキョーボーグを呼び出す準備に入る。
「アンダーグエナジー、召喚」
「キョーボーグ!!」
キッチンカーとパラソルがアンダーグエナジーによってキッチンカーの姿をしたキョーボーグへと生まれ変わる。その手には同じく素体にされたパラソルが握られている。
「紋田さん、逃げて!!」
「ひいいい!」
ましろに言われるまでもなく逃げ出す紋田。スキアヘッドは既にましろの前から姿を消している。おそらく暴れまわるキョーボーグの前にプリキュア達が現れるのを待っているのだろう。そしてキョーボーグの前にはヤクモ達が駆け付け、ましろもそこに合流する。
「皆!いくよ!」
ペンを取り出すましろの言葉と共に6人はプリキュアへと変身し、キョーボーグとの戦闘を開始する。
「キョーボーグ!!」
キョーボーグが周囲を走り回る。6人は背中を向け合ってキョーボーグがどこから来ても対応できるように構えていると、キョーボーグが手にしたパラソルを投擲する。
「「はああ!!」」
スカイとマジェスティが放たれたパラソルを殴り飛ばそうとする。しかし高速回転しているパラソルを一時的に吹き飛ばすことができてもパラソルの勢いは止まらず再びこちらへと向かってくる。
「っ!」
再び向かってくるパラソルをバタフライがシールドで受け止めてパラソルを再び吹き飛ばす。だが反対側に回り込んだキョーボーグが紙コップのミサイルを次々と放つ。
「危ない!」
だがクラウドが割り込んで雲の壁を作り出してミサイルを受け止めていく。だが弾かれたパラソルが上から襲い掛かりクラウドを吹き飛ばしてしまう。
「クラウド!?」
吹き飛ばされたクラウドの身を案じようとするもつかの間、雲が消えたことでミサイルが次々とスカイ達に襲い掛かってきてしまう。
「皆!?……うわっ!」
それを見たウィングが皆を助けようと降下してくるも、いまだに飛び続けるパラソルがウィングへ命中し吹き飛ばしてしまう。そのまま地面へと叩きつけられたウィングを見て、プリズムが驚愕の声を上げる。
「ウィング!?」
「キョーボーグ!!」
ウィングへと駆け寄るプリズムを、キョーボーグがまとめてミサイルで攻撃する。プリキュア達をまとめて攻撃し、戻ってきたパラソルをキャッチする。
「強い者が勝つ。力のない弱い者に価値はない」
キョーボーグの強力な攻撃を受け、傷だらけのプリキュア達が痛みを押して立ち上がろうとする。それらを嘲笑うかのようにバッタモンダーは何も変わらない冷酷な言葉を投げかけていく。そしてその言葉は、逃げろと言われたのに気持ちが煮え切らなかったのか、この戦いを離れたところから隠れて覗いていた紋田の心にも深く突き刺さっていた。
「そんなことないよ!!」
スキアヘッドの言葉に、現実を突きつけられたように唇を噛み締める紋田だったが、プリズムの言葉にはっと顔を上げる。
「力のあるなしで価値は決まらないよ!!誰にでもそれぞれに良いところが……」
「口であれば何とでも言える」
「キョーボーグ!!」
そんなプリズムの言葉を一蹴すると同時にキョーボーグがパラソルを再び投げる。だが他の5人よりダメージが軽いクラウドが先んじて飛び出し、閉じたアンブレランスを叩きつけてパラソルを吹き飛ばすことで5人が態勢を立て直す時間を稼ぐ。
「攻撃しても弾かれてしまいます……!」
「どうすれば……」
「方法……あるよ」
だが、先ほど自分達がやったように、そして今回クラウドが見せたようになおパラソルの回転は衝撃を加えれば一旦はしのげるもののこちらの攻撃も弾かれてしまい、再度の攻撃を許してしまう厄介なものだ。それをどう攻略すればいいのか。それを考えようとしていると、プリズムがその方法を思い付く。
「……」
その言葉を聞いたクラウドが、皆がその考えを共有するための時間を稼ぐため、キョーボーグと1人奮戦する。ミサイルを撃つキョーボーグの攻撃を雲で受け止め、飛んできたパラソルをアンブレランスで受け止め、走ってくるキョーボーグのタイヤにうまく雲のチェーンを絡ませて身動きを封じる。そしてプリズムが皆に耳打ちし終わると、5人がクラウドの援護を行うため、そしてキョーボーグを倒すために飛び出す。
「何をするつもりだ」
「ヒーローガールプリズムショット!!」
雲のチェーンから解放されたキョーボーグに向けてプリズムショットが放たれる。だが飛来してきたパラソルが盾となってプリズムショットを受け止めてしまう。そればかりか回転によってプリズムショットが弾かれてしまい、宙を舞う。
「無駄なことを……」
「はあああ!」
だがそのプリズムショットをスカイが打つ。その先にはウィングが待機しており、このプリズムショットが来るのを待ち構えていた。
「回転で弾かれちゃうなら、その回転を止めれば!」
「狙って……!たぁ!!」
パラソルの軌道を見切り、素早く地面へとプリズムショットを打ち込む。それは狙い通り、真上からパラソルの中心に命中し、回転によって弾かれることもなくパラソルを深く地面へと突き刺してしまう。それを見たキョーボーグが次々とミサイルを放つも、再びバタフライがシールドで受け止める。だがそれがどうしたと言わんばかりにキョーボーグが突進してくる。
「させないよ!」
だがその眼前に立ったクラウドは、閉じたアンブレランスを地面に斜めに深く突き刺す。キョーボーグのボディがアンブレランスに乗り出して宙へと飛び出されると、
「はあ!」
「キョーボーグ!?」
マジェスティが回し蹴りでキョーボーグを吹き飛ばす。それを確認したプリズムが好機だと声を上げる。
「皆!!」
「「はい!!」」
「「「うん!」」」
スリップするように転がるキョーボーグを一瞥し、クルニクルンを手に6人は浄化を開始する。
「「「「「「プリキュア!マジェスティック・ハレーション!!」」」」」」
「スミキッター……」
キョーボーグを封じ、マジェスティック・ハレーションによって瞬く間に浄化する。それを見たスキアヘッドは、プリキュア達が見事な手腕でキョーボーグの攻め手を潰してきたことを評価するような声を漏らす。
「ほう……力のない弱い者でも集まれば強い力になるか」
「……」
戦いを最後まで見ていた紋田は、ここで自分が何故逃げようとしてなかったのかということを思い出す。戦いが終わった以上、スキアヘッドがこちらにいつ意識を向けるかわからない。どうにか気付かれないように後ずさろうとするのだが、誤って小枝を踏みつけてしまい、小枝が折れる音がなる。
「!?」
当然、スキアヘッドがそれを聞き逃すわけがなく、こちらへと視線を向けてきたのを見てびくっと体を震わせる紋田。もうなりふり構っていられないと言わんばかりにその場から逃げ出す紋田。キョーボーグがやられた以上ここにいる意味はほとんどないが、ついでで殺せるならば殺しておくと判断したのか逃げる紋田を攻撃しようとするスキアヘッド。しかし、その背後にスカイとクラウドが近づいてくる。
「やめなさい!!」
「関係ない人を狙うな!」
2人の声にスキアヘッドが振り向くのと、スカイが殴りかかってきたのは同時。しかしスキアヘッドは冷静にその拳を右手で受け止める。
「何故あなた達アンダーグ帝国はこんなことをするんですか!?」
「……」
スカイの拳を受け止めながら、一瞬間を置くバッタモンダー。そして、
「愛する御方が、それを望んでいるからだ」
「「!?」」
まさかの言葉がスキアヘッドから漏れる。スキアヘッドのいう愛する御方。それがこの戦いを望んているというならば、それが示す人物はカイゼリン・アンダーグただ一人。その事実を聞いたスカイは驚きのあまり力が緩んでしまう。
「未熟」
「危ない!」
空いた左手でアンダーグエナジーの球体を生み出し、スカイへと放つスキアヘッド。だがその球体をクラウドが左手で吸収するようにかき消しながらスカイの体を右腕で抱えるとスキアヘッドから距離を取る。スカイを逃したスキアヘッドは、これ以上つまらない問答をする気がはないと言わんばかりにトンネルの中へと消えていく。
「待て!」
クラウドが声を上げるも、既にスキアヘッドはこの場から完全に消えてしまっていた。そしてスカイは、クラウドの腕の中で先ほどの自分の失態を思い出し、
「……未熟……」
悔しそうに表情を歪ませるのだった。
★
戦いが終わり、時刻が夕暮れに差し掛かる中、ましろ達は帰路へとついていた。しかし林の木々からは明らかに昼間来た時よりも葉が少ない。キョーボーグとの戦闘の余波で吹き飛んで落ちてしまったのだろう。プリキュアの浄化でキョーボーグが引き起こした損傷などは直っても、風圧などで散った葉っぱまでは戻らないようだ。
「葉っぱ……だいぶ散っちゃいましたね」
「ちょっと寂しいね」
少し寂しそうに言うツバサとあげはだが、ましろとソラは無言だった。そんなソラの様子を心配し、ヤクモがソラの手を握ってあげると、ソラも無言でぎゅっと握り返す。
「……でも終わりじゃないよ」
そんなソラの様子は確かに気になる。しかし彼女はヤクモに任せて今は自分の気持ちを口にすることにする。
「冬を乗り越えたら、また……きっと。絵本のテーマ、決まったよ。読んで楽しいだけじゃない、苦しんでる人を元気付けるような、そんな絵本を描くよ!」
絵本のテーマが決まったと語るましろ。その言葉を聞き、皆嬉しそうに笑う。ソラも、表情は少し暗かったがそれでもましろの事を祝福するように笑みを浮かべていた。そんな6人の姿を、離れたところから紋田は見ていた。
「……馬鹿な奴らだ。俺を敵とも知らないで……庇ったって何の得にもならないのに……枯れた落ち葉は地に落ちて……踏み躙られるだけだ……なのに……」
紋田の脳裏に、ましろから言われた落ち葉が好きだと言う言葉が蘇る。落ち葉に目を向ける人が、果たしてどれだけいるのだろうか。そんなことを考えながら、紋田も6人に背を向けて逆の方角へと歩き始めるのだった。