曇り空の夜のプリキュア   作:popoponpon

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第121話 優しい少女と少年

 

「ランボーグ!!」

 

辺境の村で暴れるランボーグ。ここに駆け付けたソラ達の手には、プニバード族達が抱えられていた。ランボーグから身を隠すように建物の影まで走ると、丁度空っぽになっていたタルを見つけたことでそこにプニバード族達を入れる。どうやら人の姿になって使用するものだったらしく、プニバード族達の全長よりも高いため今回隠れるのに適したものだった。

 

「戦いが終わるまで隠れてね!」

「うん!」

 

ソラ達が皆の避難を進めている中、ランボーグと戦闘していたキュアノーブルがランボーグによって打ち上げられる。ソラ達が援護しようとその場所へ向かうと、そこにはランボーグの隣にカイザーが立っていた。その男が都を襲った男だと気付いたソラとヤクモは険しい表情を浮かべる。

 

「やれ」

「ランボーグ!」

 

だがカイザーの方はヤクモ達に気付いていないといった様子でランボーグに指示を出す。

 

「カイザー・アンダーグ……」

「あれが……カイゼリンの、ムラクモさんのパパ……?」

「……あの人が」

 

今回のような襲撃は度々起こっており、キュアノーブルが戦場に出てきたことでアンダーグ帝国側の情報も少しずつだが明るみになってきていた。その中で、あのカイザー・アンダーグこそがムラクモとカイゼリンの父親、つまりヤクモの祖父にあたる人物なのではないかという推測をしていた。

 

「プリキュア!マジックアワーズエンド!!」

 

そして、ランボーグとノーブルの戦闘は佳境に入る。ノーブルの体が紫色の光に覆われながら突っ込んでいき、必殺技であるマジックアワーズ・エンドの発動と共に光の手刀をランボーグへと叩き込む。

 

「……スミキッター……」

 

一刀両断され、ランボーグが浄化され消えていく。今まではアンダーグエナジーの浄化ができないことで倒しきれなかったランボーグだったが、キュアノーブルの出現により、その問題は解決を見せていた。

 

「またしても……」

「罪のないプニバード族の村を襲うなんて……」

「力が全て!故に弱さは罪なのだ!」

 

ノーブルの言葉を一蹴するようにカイザーは自らの心情を語る。しかし、その言葉を聞いたノーブルは冷静に語り出す。

 

「……それが間違っているのだとしたら。力が全てではないのだとしたら」

「……」

 

ノーブルの言葉に黙り込んでしまうカイザー。今日、この場においてランボーグが倒されたカイザーは間違いなく敗北者だったというのもあるだろう。しかし、自分の信条が間違いという言葉自体に思うところがあるようにも見える。そのままカイザーは無言のまま消えていく。

 

「……」

「ありがとう、キュアノーブル」

「!」

 

カイザーのいたところを睨みつけていたノーブルだったが、プニバード族達の感謝の声に振り向く。

 

「助かりました」

「……でも」

 

だが、ヤクモ達に抱きかかえられたプニバード族の1匹が悲しそうに俯く。この村は破壊されてしまい、まだ残っている家屋こそあるものの、彼らが住んでいた家屋に関しては完全に倒壊してしまっていた。これが、ランボーグによる破壊の後なら浄化によって生じるキラキラエナジーが修復するはずだが、原初のプリキュアであるキュアノーブルの技では、アンダーグエナジーの浄化こそできてもキラキラエナジーを生むことができていないようだった。

 

「プリンセスの街に行きませんか?」

「え?」

「皆で力を合わせて、立て直してるところなんだ」

 

そんなプニバード族達に、王都へ来ないかと問いかける。本当に大丈夫なのかと不安そうにノーブルを見たプニバード族に向かい、

 

「歓迎しますよ」

 

キュアノーブルは微笑むのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あなたから、たくさんの事を教えてもらった」

 

アンダーグ帝国。アンダーグエナジーが蠢く海の傍で、カイゼリンとカイゼル、そしてスキアヘッドが立っていた。

 

「でも、知れば知るほど……信じられなくなる。力が全てだなんて……」

「それは、このアンダーグエナジーの海から、最強の力から生まれた私達にとって議論するまでもないこと」

 

カイゼリンを諭すように、スキアヘッドが手を海へと向けると、海から湧き出たアンダーグエナジーがスキアヘッドの手に集まっていく。

 

「力が全て……なのです」

「……カイゼルも、そう思うの?」

「……私は……」

 

姉の言葉にカイゼルは考え込んでしまう。その姿を見て、カイゼリンも俯いてしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラ達に助けられた後、エルレイン達の申し出を受けて王都へ移動したプニバード族達。しかし王都はいまだに破壊の痕が残っており、いまだ復興の最中といった様子だった。そんな中、

 

「プニバードさん達ー!来てくれたんだねー!」

「!この間はありがとう!」

「わー!美味しそう!」

 

炊き出しを行っていたましろに声を掛けられる。ましろともう1人で炊き出し用の料理を作っていたようであり、スープを作っていた女性の横でましろはパンを焼いていた。

 

「おいくらですか?」

「お金はいらないよ。住むところなくしたんだろう?あたしも同じさ!さあ、この子の焼いたパンはほっぺた落ちる美味しさだよ!」

「あはは……どっちにする?」

「「「ありがとう!」」」

 

炊き出しを無料で食べられると聞かされ、嬉しそうに目を光らせるプニバード達。過去に飛ばされたましろ達はこうして、復興を手伝いながらこれからキュアノーブルとカイザー・アンダーグの戦いがどのように行われるのか見せようとするクルニクルンの意思を確かめようとしていた。

 

「……参ったなぁ……」

「ソラさーん!これ頼むよー!」

 

復興の為に活躍しているのはましろだけではない。戦いが収まった街中には巨大な瓦礫や大岩があり、復興の妨げとなっていた。特に大岩となるとそれを移動したり、細かく砕いて処理するには道具も設備も足りない。だが、

 

「はああああああ!!たたたたたた!!」

 

ソラが修めたスカイランド神拳の前には大岩であっても簡単に粉々にできる。無論、精神集中も溜めも必要なため、プリキュアになれるならばともかく生身の状態でこの技を戦闘中に使用するのはリスクが高いのだが、こういった場面ではこれが特に役に立つ。ソラがやってみせた芸当に、周囲にいた人々は感心したように拍手をする。その称賛の声を受けて照れたように頭を掻くソラ。その様子を見ながら、ヤクモは小さなテントのようなものを張っていた。

 

「ありがとう、ヤクモ君」

「それにしてもこれは効率がいいな。小さな布だけのテントとは」

「これはツェルトですよ。普通のテントみたいに中で過ごすようなものではなくてあくまで緊急時に使う小型テントみたいなものなんですけど、これならテントより少ない材料で寝床が作れるので役に立つかと」

「ああ、助かるよ。まだまだこの都にはいろんな鳥や人が来るだろうからな」

 

家屋を組み立て直すのは当然時間がかかる。その間、人々の仮宿になるため、人が寝転がれる程度の小さなテントを無事だった布を縫い合わせたりして皆と作っていた。と、自分の作業を進めているとふと顔を上げた時にソラと目が合い、お互いに手を振り合う。

 

「つぇるとー!」

 

エルが出来上がったツェルトの中に楽しそうに入っていく。大人が寝転がる程度の大きさしかないと言ってもエルにはそれでも十分大きい。むしろエルから見たら秘密基地のように見えてテンションが上がるのかもしれない。

 

「居心地はどう?」

「いい!」

「そっか、なら皆も気持ちよく使えそうだね」

 

エルの様子を見て、ヤクモは笑う。このようにして着実に復興が進み、そして現れるランボーグとの戦闘でもノーブルが連戦連勝を収めていることで人々の中からランボーグやアンダーグ帝国からの脅威の影は段々と取り除かれようとしていた。

 

「……」

 

そんな中、都の端の方。そこで芽が出た畑に水をかける子供達を、遠くから瓦礫の上に乗っていたカイゼリンが見つめていた。

 

(お父様は……スカイランドはいつの日かトンネルを作り、アンダーグ帝国を攻めるかもしれないと言っていた……力とは、そういうものだと……)

 

父に戦いを止めるように説得しても、父は動かなかった。だが父が頑なに力にこだわり、スカイランドを攻撃するのも、全ては子供たちのため、帝国を生きる人々のためだった。

 

『お前は余の大事な娘……カイゼルもそうだ。お前たちは唯一の家族……もしスカイランドが攻め込み、お前たちに何かが起これば、余はスカイランドを滅ぼすまで憎しみに、怒りに突き動かされ止まらぬだろう……強くなるのだ、カイゼリン』

 

その言葉の後、自分を諭した父の言葉がカイゼリンの脳裏に残っていた。父から子供達へ向けられる愛情は、本物だ。だからこそ、カイゼリンは戦いを止めてほしいと思っていた。父が頑なにその言葉を聞かないとわかっていても。

 

「おうおうおう!自分何しとんじゃわれぇ!」

「!」

 

そんなカイゼリンの思考を中断させる声が響く。カイゼリンが瓦礫の下を見ると柄の悪そうな鳥たちがこちらを睨みつけていた。

 

「そうや、自分のことや!」

「降りてこいや!何シカトこいてんねん!」

 

鳥達の言葉を聞いたカイゼリンが優雅な動きで飛び降り、綺麗に着地する。その動きに只者ではないと感じたのか一瞬鳥たちが黙ってしまう。

 

「私に何か?」

「「え?おうおうおう!!」」

 

一瞬呆然としてしまうも、すぐに悪い顔を浮かべると、

 

「嬢ちゃんごっつええアクセサリーつけとるのぉ!」

「その上等なおべべといい!」

「「さてはお金持ちやろぉ!」」

「……はぁ」

 

カイゼリンに文句をつけ始める。なんて返したらいいのかわからず顔を背け思わずため息をついてしまうと、鳥たちにはその動きが鼻で笑っているように見てしまったようで青筋を浮かべながら喚き始める。

 

「アニキアニキアニキ!こいつ溜息吐きましたよ!文句あるんかい!」

「見てみんかい!この時代力が全てや!!」

「!」

 

第三者が見ればただの追いはぎでしかないのだが、追いはぎと言う存在を箱入り娘だったカイゼリンは知らないのか、スカイランドにも父のように力こそが全てだという信条を持つ存在がいるのだと解釈してしまい、暗い表情を見せる。

 

「あぁ、痛い目見たくなかったら金目のもの……」

「くだらない」

「あぎゃー!?」

「あ、アニキィ!?」

 

と、兄貴分の鳥の横顔が蹴り飛ばされ、数十メートル先に転がる。カイゼリンが呆然と見ていると、そこにはカイゼルの姿があった。

 

「姉上、怪我はない?」

「う、うん……でもカイゼル、暴力は……」

「これは姉上を守るためだ。さて……」

 

弟に助けてもらったことにほっとしつつも、暴力はいけないと諭すカイゼリン。その言葉に少しだけ罰を悪そうにするも姉への危害を加えるやつに容赦する必要はないと言わんばかりに残ったもう1話を睨みつける。

 

「ひい!?」

「おやめなさい!」

「え!?げぇ、プリンセス!?」

 

と、その時だった。エルレインの凛とした声が響く。カイゼルたちが声の主を見ると、そこにはエルレインがおり、その姿を見た鳥は慌ててアニキを回収して逃げ出してしまう。

 

「……街に来たいと望む者は、無条件で受け入れています。ですから、時々ああいった輩も……怖かったでしょう」

「……ああいうのは稀なの?」

「ええ……今はこのような状況で余裕がないのです。そのため、生きていくのに必死で、あのような考えに至ってしまう者も……ですが街に住むほとんどの者達は皆、心優しいのです。だから、安心してください」

 

カイゼルの言葉にこのように返すエルレイン。それを聞いたカイゼルがカイゼリンの顔を見て笑いかけると、カイゼリンは少し安心したような表情になる。

 

「……よかった。力が全て、というわけではないのね……」

「そうですね」

「!」

 

この2人は兄妹なのだろう。後に姉弟だったのだとエルレインは知ることになるのだが、この時はカイゼルに諭されているカイゼリンの姿はそのように見えていたようだ。

 

「戦いが生み出すのは涙だけです。力が全て、という考えは間違っています」

「……」

 

その言葉を聞いたカイゼリンの目が見開かれる。やっと、自分の考えに同意してくれる人を見つけた。そんな、希望を浮かべた彼女にエルレインが微笑むと、カイゼリンはこの人ならと、口を開く。

 

「プリンセスエルレイン!大事なお話があります……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええええええ!?カイゼリンと会ったって!?」

「カイゼル……ってムラクモさんと会ったの!?ヤクモ君のお父さんと!?」

「ましろさん!!」

「……あ……」

 

その日の夕方。昼間にカイゼリンとカイゼルと会ったというエルレインに驚愕するソラ達。ヤクモも驚いていたがましろが思わずカイゼルとヤクモの間に親子関係があると暴露してしまい、ヤクモが別の意味で驚愕してしまう。エルレインもヤクモ達に報告すれば驚くだろうとは予想していたがカイゼルがヤクモの父親だという事実を知ったエルレインもぽかんと口を開けたまま驚愕していた。

 

「親……子……?」

 

だがエルレインが会ったカイゼルはカイゼリンと同じぐらいの子供だ。それに、ヤクモ達は300年後から来た。カイゼルの子孫、ならまだわかるが親子、というのは。

 

「それが本当なら、一体あの子は何歳……?」

「……」

 

じっとヤクモの顔を覗き込み、カイゼルとヤクモの顔がどれだけ似ているか確かめていたが、次第に本題に入った方がいいと考えたのだろう。一旦咳ばらいをすると、

 

「あの子はこの戦いを終わりにしたいと言っていたわ……カイゼルは、そんな姉に、やりたいようにやってほしいとその意思を応援してくれていた……」

「あのカイゼリンが……?」

「私達の知ってるのとはまるで別人だよね……ムラクモさんはこの時からそれっぽいけど……」

「……別人だけど……何となく理解できるところはある……」

 

もしかしたらこの時の心優しい部分があったからこそ、現代でヤクモだけは助けようとしていたのかもしれない。いずれにせよ、今と昔ではキャラがまるで違うように見えてしまうが。

 

「彼女は言っていました。自分が絶対に父親を説得する。でも彼は、負けたら自分達が滅ぼされると思っている。だからカイザーを許してほしい。あなたも、戦いを終わりにしてほしい……そう頼まれました」

「信じて……いいのかな」

「……カイザーがどう出るのかはわからないけど……俺は信じていいと思う」

「それは、あの子があなたの叔母に当たる人だから?」

「そういうわけじゃありません。いや……父さんが何も言わないならってのはあるから身内の情みたいなのは正直あるけど……」

 

カイゼリンの言葉を信じていいのかと懐疑的になるましろとは対照的に、ヤクモは信じて良いと言う。エルレインはそれが身内の言葉だからと指摘すると、ヤクモはそれを否定こそしないものの、確固たる根拠を口にする。

 

「カイゼリンは多分、身内に対する情が深い人なのは間違いないと思う。300年後の戦いで、プリキュアを倒す前に俺に対してだけ、戦いから手を引くようにと要求してきましたから」

「でも、それだとミクモちゃんは……?」

「それはわからない。でも……何かがあったんだと思う」

 

無論、ヤクモの根拠にはある矛盾がある。何故エルレインとそっくりなミクモはカイゼリンから嫌われているのか。だがそれこそが、300年前の恨みに繋がっているのではないか、そしてそれとは関係ないムラクモの息子であるからカイゼリンは自分を気にしているのではないかと考えていた。そう答えるヤクモに、エルレインは試して悪かったと笑うと、最初から自分の中ではその答えを決めていると言わんばかりにそれを告げる。

 

「私は信じます。信じなくては何も始まりませんから」

「……なら、私は信じます。カイゼリンを信じるエルレインさんを。ムラクモさん……いえ、カイゼルさんを信じるヤクモさんを!」

 

それを聞いたソラは、自分もエルレインとヤクモの言葉を信じることに決める。ましろとエルもソラとヤクモに同意するように頷くのを見たエルレインはほっとしたように微笑む。そして数日後の早朝。東の草原に、エルレインとカイゼリン、カイゼル、そしてカイザーの姿があった。

 

「来てくれてありがとう。プリンセスエルレイン」

 

この交渉の場に、ちゃんと自分を信じて来てくれた。そのことを喜ぶカイゼリンにエルレインは微笑む。

 

「よくぞ御父上を説得してくれました……あなたとこうして話す時が来るとは。嬉しく思います」

「……一つ訪ねたい」

 

ずっと口を閉じてきたカイザーがやっと口を開く。それを聞き、エルレインも僅かに表情を険しくする。カイゼリンやカイゼル相手であればともかく、カイザーはスカイランドに大きな被害をもたらした張本人だ。その戦う理由がどうであれ、この交渉が決裂してしまえば、スカイランドとアンダーグ帝国の溝は決定的なものになってしまう。絶対に失敗は許されない。プリンセスとしての重責を胸に、エルレインはカイザーの次の言葉を待つ。

 

「もしこれが、貴様をおびき出す罠で」

「!?」

「余の部下がこの瞬間、都を襲っているとしたら」

「!まさかスキアヘッド!!」

 

それを聞いたカイゼルが都へ飛び出そうとする。が、それよりも早くカイゼルにカイザーが手を向けると、そこから放たれたアンダーグエナジーがカイゼルを球体に閉じ込めてしまう。

 

「「!?」」

 

カイゼリンとエルレインが突然息子を閉じ込めたカイザーの凶行に驚く間もなく、都の方から巨大な音が鳴る。それが、カイザーの仲間が別動隊となってランボーグを都で暴れさせているという事実の証明であった。

 

「それでも戦いを終わらせたいと余を許せるというのか!?」

「……!」

「お父様!?」

 

カイザーの行動を前に、エルレインの腕が震える。それが怒りによるものだとは、彼女自身が理解していた。そして父に今すぐこの行動を止めさせようとしたカイゼリンも、足元から出現したアンダーグエナジーによって球体に閉じ込められてしまう。

 

「!?プリンセス!?ここから出して!お父様!」

「やめるんだ!父上!!」

 

カイゼリンとカイゼルの叫びも、今のカイザーには届かない。自分の子供たちの意思を踏み躙り、都を襲って人々を傷つけ、苦しませる男。ここまで我慢してきたエルレインも、完全に我慢の限界だった。

 

「答えろ!!許せるか!?かあっ!!」

 

カイザーが選べと言わんばかりにアンダーグエナジーをその手に集めると、エルレインへ向けて発射する。それが直撃すると、閃光と共に大爆発が引き起こされる。

 

「プリンセス!?」

 

カイザーの攻撃が命中したエルレインの身を案じるようにカイゼリンが悲しみの声を漏らす。しかし、煙の中からキュアノーブルが現れると、カイザーとノーブルは拳をぶつけ合う。

 

「カイザアァァァアアアア!!」

「そうだ!!それが力だああああああ!!」

「やめてえええええ!!」

「父上!!」

 

怒りの叫びをあげるノーブルと、それが正しいと言わんばかりに応えるカイザー。そんな2人の戦いを見て、カイゼリンとカイゼルが声を上げるも、その声はどちらにも届いてはいなかった。

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