「……」
街へと落とされたツバサ。しかしエルが使っていたゆりかごも一緒に落とされたためか、そのゆりかごがツバサを乗せて宙に浮いており、それによってツバサは落下を免れていた。
「はぁ……詰めの甘いやつで助かった……」
そうは口で言っても、実際のところツバサも理解していた。命を奪おうと思えばいつでも奪えただろうが、そこまでの関心すら寄せられなかっただけなのだろうと。こうして自分が助かろうが助からまいが、それはカバトンにとっては本当にどうでもいいことなのだ。何故なら、
「……でも、僕にはもう……後は、プリキュアに任せよう……」
生きていたところでツバサにできることは何もないからだ。勇んで出てきてこの体たらく。カバトンは自分の事をダサイと表していたが、この様では否定のしようもない。今ならランボーグに背を向けたところで、追撃もされないだろう。一瞬、背中を向けようと考えたツバサの脳裏に、エルの姿が映る。カバトンに連れていかれようとしている彼女の怯えた表情を思い出したツバサは、
「……!」
再び闘志を漲らせ、ランボーグを睨みつける。
「……いや、僕も頑張るんだ。そのために来たんだ……!今、ランボーグに乗り込めるのは僕だけだから……!」
やりたいことをやればいい。そう小さく呟くと、ツバサはゆりかごを操ってランボーグへと接近していく。乗員が1人に戻ったゆりかごは先ほどと異なり軽快な動きを見せている。ランボーグに近づき、その全容を捉えながら、ツバサは考える。どうすれば今のランボーグに侵入できるのかと。
(さっき使った入り口はもう閉じられている)
ランボーグの下腹部に存在するハッチは閉められている。あそこを使って入るのはカバトンが開くのを待つか、あの緑の光線で吸い込まれるかのどちらかしかない。つまり、実質使用不能ということだ。
(でもこれは、飛行機みたいな乗り物……ということは)
下から上へと上がり、ランボーグの上半身を見る。円盤型のランボーグとはいえ、カバトンが乗り込んでるのを見るにこれは乗り物のような形状をしていることは先ほど、吸い込まれて部屋に閉じ込められたこと、その奥にしっかりと通路があることからも明らかだ。そして、これが乗り物であるということは、
「……あった!」
窓がある。ツバサはランボーグに降り立つと、人の姿になって窓に手をかける。しかし、
「ぐ……や、やっぱり閉められてる……!何か、硬いもの……」
いかに不用心と言えど、さすがに馬鹿正直に窓を開けっぱなしにはしていなかったようだ。だが、人の姿に戻ったツバサはポケットの中に手を突っ込むと、この世界で以前まで外出していた時にヨヨに持たされていた財布があった。あまり使用する機会もなく、端数で調整するといったこともしていなかった弊害でやたら硬貨が溜まりパンパンに膨れ上がった財布。だがその重量は今この場所においては下手なものよりもずっと頼りがいがあった。
「せぇ……の!」
勢いよく財布を窓に叩きつける。窓ガラスの強度はどうやら普通のガラスと同じ程度だったようで隅の部分に小柄なツバサなら十分通れる程度の穴が開かれる。その後、エルを取り戻して再び通過する際に怪我をしないように突き出てる特に危険そうなガラスの棘部分を軽く砕いて多少穴をマシなものにすると、中に入る。
「エルちゃんは……」
窓の外から見えていたが、ツバサが入り込んだのはランボーグの通路部分だった。どうやらこのランボーグの内部は外と接するところに一本の通路があるようであり、そこからツバサ達が吸い込まれた部屋やコンソールのある操縦室などに繋がっているようだ。カバトンにまだ悟られないようにと祈りながら、できるだけ音を立てないように気を付けながら通路を走るツバサ。と、
「プリンセスエルを、ついに捕まえました!」
カバトンの声が扉越しに聞こえてくる。ツバサが恐る恐るといった様子でドアに近づくと、自動ドアが勝手に開き、全身をびくつかせる。
「!!」
今のでばれたのか。そう思いながら部屋の中を見ると、そこにはカバトンが禍々しい力で生み出されたトンネルのようなものの向こう側へと話をしている姿があった。どうやらこちらには気付いていないようだ。
(ばれてないみたいだな……よかった)
カバトンの話してる内容を聞くに、どうやらエルを連れ去れと命じた上司への報告を行っているようだ。今回の功績に対する褒美などを夢中になってウキウキでねだってるところを見るに、これなら思ったよりは気付かれなさそうだと安心する。とはいえいつ気付かれるかわからない。エルを探すため部屋を見渡すと、球体のようなバリアに閉じ込められたエルを発見する。
「!」
ゆっくりとエルに近づく。ツバサに気付き、泣いていたエルの表情が笑顔になる。思わず声を出そうとするも、静かにするようにというツバサのジェスチャーに気付き、慌てて声を出さないように静かにする。ツバサはそーっとエルに近づいてバリアに触れる。と、バリアが突然割れてしまい、エルがツバサの手に収まる。
「ん!?」
「やばっ」
バリアの割れる音はさすがにカバトンにも聞こえていたようだ。カバトンが振り向くのと同時にツバサは部屋から飛び出す。
「この野郎!?」
「うわああああ!?」
一歩遅れてカバトンもツバサを追って部屋を飛び出す。カバトンに追いつかれないように全力疾走しながら、先ほど出入りした窓へと向かう。そこにはエルのゆりかごが残っているのだ。それを使えば脱出が可能なはず。そう考え、とにかく全力で走る。
「待ちやがれ赤ちゃん泥棒!」
「お前には言われたくない!!」
窓の穴にまでたどり着くとツバサはゆりかごを抱えて急いでそこを潜り抜ける。遅れてカバトンが穴に潜ろうとするも、ツバサであれば多少の余裕をもって通り抜けられる程度の隙間でもカバトンではつっかえてしまうようで、窓の穴にカバトンの大きな腹が引っかかってしまっていた。
「うお!?はまってしまったのねん!」
「よし、今だ……!エルちゃん、早く行って!」
「える!?」
カバトンが引っかかり、動きが停止したことで時間が生まれた。エルをゆりかごに乗せたツバサは、1人で脱出するように急かす。しかしツバサを見捨てて逃げたくないエルがはたと首を横に振り、この場から離れようとしない。どうにか説得したいが、カバトンだっていつまでも窓に収まってるわけではない。すぐにでも窓を割り、追ってくるかもしれないのだ。
「早く急いで!」
「えるえるぅ!!」
語気を強めてエルに離れるように言うも、エルも頑なにそれを拒否する。と、ツバサの耳に窓が割れ始める音が聞こえてくる。カバトンが窓から出ようとしているのだ。もう説得する時間もない。そう判断したツバサは意を決してエルのゆりかごに手を伸ばす。そしてゆりかごの縁をツバサが掴むのと同時にゆりかごが空へと飛び出していく。しかしその速度は定員オーバーのせいで1人の時よりも明らかに速度が出ていない。
「逃がすもんか!」
空中に出ていかれてはカバトン自身では手を出せない。カバトンは操縦室へと向かい、ランボーグの力でもう一度エルを捕獲しようとする。
「……あ、あれ!?」
そしてエルとツバサが脱出した姿は他の皆にも見えていた。自分たちが打合せをしている間にもツバサは1人奮闘しており、見事にエルを救出してみせたようだった。
「ツバサ君!」
「エルちゃんも一緒です!」
「ツバサが助け出してくれたみたいだ」
エルのゆりかごに捕まり、脱出するツバサを見て、ひとまずは安心するスカイ達。しかし、その移動速度の遅さは目に見えており、ランボーグだってすぐに行動を起こすだろう。そうなると、自分たちも行動を急ぐ必要が出てくるようだ。
「よし、俺達も仕掛けよう。最悪ランボーグはここで倒せなくても、まずは2人を」
「はい!」
「うん!」
3人は頷き合うと、あげはの作戦を実行しようとする。と、その時だった。
「待って、ランボーグが動いてる!」
「「「!」」」
あげはの声に3人がランボーグの方を注視すると、ランボーグが2人に近づいていた。このままでは追いつかれてしまう。それを悟ったのか、
「えるぅ……!」
「……」
エルが焦りの声を漏らす。近づいてくるランボーグを前に、ツバサは恐怖を押し殺して覚悟を決める。
「エルちゃん……逃げて」
そう言うと、ツバサはなんと、ゆりかごから手を離してしまった。
「える!?」
「「「「あ!?」」」」
当然、支えるものがないツバサの体が空に投げ出されれば落下するしかない。この高さから落ちてしまえば、まず命もないだろう。だが、自然と死期を悟ると冷静になれるもので、最期の風を感じながら、ツバサは考えていた。
(結局、飛べなかったな……)
プニバード族は飛べない。この世界に偶然落ちて、やっと光明が見えたと思ったが、それが形になる前に自分は死んでしまうのだ。死ぬとはどんな感覚なのだろうか。いや、感覚すら消えてしまうのではないだろうか。
「えるぅー!!」
エルの叫びが聞こえてくる。この聴覚もすぐに消える。この落下してる感覚も、今の自分が感じているように消えていくのだろう。
「……ん?」
と、ツバサは自分が何故か落下してないことに気付く。驚いて目を開くと、自分の体を薄紫色の光が包み込んでおり、そのまま空中に静止していたのだ。
「これは……!?あ……」
ツバサがエルを見ると、エルが自分の力を使い、ツバサを空中で静止させていた。
「エルちゃんの力……!?」
必死にツバサに手を向け、助けようとするエル。しかし、そのためにエルもまた身動きが取れなくなってしまっており、ランボーグはその頭上に陣取ってしまう。
「エルちゃん!僕の事はいいから!!」
「えるぅ!」
自分を見捨てて逃げるように言うツバサ。しかしエルも退かない。エルは自分の身を顧みず、助けようとしてくれている。敵はすぐ傍に迫ってきているというのに。その懸命な姿を見て、ツバサの瞳に涙が滲む。
「……える!?」
と、ここでランボーグから再び緑色の光線が照射される。エルはゆりかごから浮き上がり、再びランボーグへと吸い込まれてしまう。
「えるるぅ!」
「エルちゃん!」
「ばーか!そんな脇役見捨てて1人でさっさと逃げればよかったのによぉ……ぎゃーはははは!!」
スピーカーを使い、エルとツバサに聞こえるように笑うカバトン。カバトンからすれば、ここでプリキュア達のところに逃げれば安全になるものを、わざわざツバサを救うことの意味がわからないのだろう。
「……あ」
ツバサの顔に落ちる涙。それは、ランボーグへと吸い込まれていくエルが流したものだった。今、彼女はどんな気持ちなのだろう。悲しいのか。怖いのか。それとも辛いのか。その全てを理解することはできない。だが、
「……やめろ」
ツバサの口から怒りが漏れる。彼女がどんな思いで自分を助けようとしているのか。それを踏み躙るカバトンの行動。さらには決死のエルの行動すら嘲笑するカバトンに、ツバサも限界だった。
「エルちゃんを笑うな!!」
それはまるで、魂の叫び。瞬間、それに呼応するかのように光がツバサの胸から溢れる。
「!?」
「あの光って、まさか!」
「プリキュアの……光」
今回の作戦で起点となるクラウドが、両腕を構え、もう一度技を発動しようとしていたタイミングでの出来事。3人の身に起こったのと同じ、プリキュアの誕生を告げる光を目の当たりにし、驚いたのは3人だけではない。それはカバトンも同様。
「う、嘘だろ……あんな脇役が……プリキュアになるってのか!?」
「もし、僕に最期が訪れたとして……」
エルは、泣くのをやめてツバサを見ていた。ツバサもまた、胸に宿る暖かい光を手に取りながら、エルを見上げる。
「その時に思い出すのは……今まで、僕の夢を笑った人たちの顔じゃない。プリンセス、僕を守ろうとしてくれた貴女の顔です!!」
光が弾け、ミラージュペンへと変わる。暖かい光を宿すミラージュペンを手に、ツバサは宣言する。
「でもそれは、今じゃない。だってこれからは、僕が貴女を守るんだから!」
「えるぅ……!」
ツバサの言葉に感動したのか、その表情を見つめるエル。このままではまずい。そう悟ったのか、カバトンは急いでエルを回収しようとする。
「させねぇ!」
「プリンセス!」
カバトンの言葉と共にエルを吸い込む速度が上がっていく。このままではエルが再びカバトンの手に。だが、そうはさせないと強く思うのはツバサだけではない。
「エルちゃんが!」
「ああ、始めよう!ひろがるクラウドプロテクト!」
クラウドの両手から生み出されたクラウドプロテクト。その形状を圧縮していき、スカイとプリズムに目で合図を送る。
「「やあああ!!」」
そしてスカイとプリズムがクラウドプロテクトを踏み、それをジャンプ台として使用し、反動によって押し出される勢いと共に上空へと舞い上がる。さらに空中でスカイとプリズムが足を合わせ、2段ジャンプ。
「スカイ!」
そのうえでプリズムが光弾の足場をさらに上へと投げる。これでは着地のための体勢には入れないが、クラウドが圧縮していたクラウドプロテクトを元の大きさへと戻してプリズムを受け止める。
「うわっぷ!」
「大丈夫?」
「うん、結構ふわふわしてて助かった……」
体勢が悪く、背中から勢いよく叩きつけられる形になるが、クラウドプロテクトのクッション性のおかげもあってかプリズムにダメージはないようだ。そしてプリズムが作り出した光の足場を駆け上がりながら、スカイは右手に力を込める。
「はあああああ!!」
強烈な一撃がランボーグの下腹部に突き刺さり、その全身が大きく揺れる。
「おおおおおお!?」
内部でカバトンが強烈な揺れに襲われる。
「よし!」
「やった!」
攻撃が届き、緑の光線が消滅したのを見て、あげはとプリズムがガッツポーズを見せる。スカイは、拳を突き刺したままの状態でぶら下がったまま、エルに声をかける。
「エルちゃん!今です!」
「ぷいきゅあー!!」
そしてエルの下から放たれた光が、ツバサに届く。ツバサが変身するためのスカイトーン。それを受け取ったツバサもまた、戦士になる。
「プリンセスエル……貴女のナイトが参ります!」
その声と共にミラージュペンが変化し、ツバサはスカイトーンを装着していく。
「スカイミラージュ、トーンコネクト!ひろがるチェンジ……ウィング!」
ツバサの全身がオレンジ色の光に包まれていき、夕暮れのような暖色の衣装に身を包んだツバサが現れる。足元まで伸ばした細いアンダーポニーテールとショートヘアに変わっていく。下半身の衣装はクラウドと同様ズボンではあるがクラウドとは異なり半ズボンとなっている。
「天高くひろがる勇気!キュアウィング!!」
キュアウィングへと変身を完了したツバサ。その体は空中に浮いており、それは彼自身が空を飛ぶことができるという能力を持っている証明である。
「キュア……ウィング」
「凄い……空を飛んでいる」
キュアウィングが素早い動きでエルを回収する。空を自由に飛び回るその姿に、4人はくぎ付けになっていた。
「空を飛ぶ……プリキュア……ツバサ君、空を飛べたんだね……!」
空を飛ぶことが夢だったツバサが、プリキュアとなって夢を叶えたことを嬉しく思うスカイ。と、突き刺さったままの拳が段々重力によって抜けていくことに気付かず、拳がランボーグから抜けてしまう。
「あ?ああああああ!!」
「スカイ!」
「!クラウド!」
いつか抜けて落ちることを読んでいたクラウドがスカイの真下に入り、クラウドプロテクトを上へと向ける。後はこれで受け止めればいいだけ。そう思っていたが、
「……あ!?」
「わ、技が消えちゃった!?」
クラウドの手からクラウドプロテクトが霧散してしまう。そのまま落下してくるスカイを全身で受け止めることとなり、クラウドは勢いよく背中を地面に打ち付けてしまう。
「あぐっ!?」
「クラウド!?」
「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか!?」
それでもスカイにできるだけダメージが入らないように気を付けたおかげもあって、スカイの方は問題なさそうだが、背中を打ち付けたクラウドは痛みに呻き、慌ててプリズムとあげはも近づいてくる。
「もしかして、もう限界だったんじゃ……!」
そう、クラウドプロテクトの維持ができないほどのダメージと疲労が既にクラウドにあったのだ。加えて今のダメージで戦闘に関してはほぼほぼトドメを刺されたのに近い。だがそれを知られては間違いなく気にしてしまうため、そこは悟られないように立ち上がる。
「結構まずいけど……終わらせよう。そうすれば……問題ない」
「……はい!」
不敵に笑うクラウド。エルは取り戻し、空を飛べるキュアウィングが出現した。絶対的に不利だった先ほどまでと異なり、今ならば十分勝ちの目がある。それをスカイも理解し、頷く。
「……」
皆の立つ屋上に、エルを伴ったツバサが下りてくる。だがその顔は呆然とした様子だ。自分が本当に空を飛んでいる、しかもプリキュアになって。そのことにまだ頭が追いついていないのだろう。そこに3人が駆け寄ってくる。
「ウィング!エルちゃん!」
「やるじゃん、少年!」
笑顔で駆け寄ってくるプリズムとあげはに声をかけられる。その声を聞き、自分が空を飛んだという事実をはっきりと認識するツバサ。と、
「認めねぇ!!空が飛べたからなんだってんだ!TUEEEのは、この俺だぁあああ!!」
カバトンが怒りの叫びと共にレーザー砲の発射態勢に入る。
「やばいよ!?またあの攻撃が……」
「だったら撃たせなければいい!だって……キュアウィングがいるんですから!」
歩いて近づいてきたクラウドが、ウィングの手からエルを受け取る。それは言外に、もうクラウドは戦えないと言っているも同然だ。だがクラウドはウィングに言う。
「あの円盤のバランスを大きく崩して墜としてほしいんだ」
「わかりました!」
「えるぅ!」
「……はい、行ってきます、プリンセス!」
クラウドの言葉とエルの激励を受け、キュアウィングが大空へと飛び上がる。
「一度やると決めたことは絶対に諦めない……それがヒーロー。そう……僕は決めた!これが僕のやりたいこと……プリンセスを守るのは……キュアウィングだ!!」
その速度がどんどん上昇していく。高速で飛行するウィングは、ランボーグの発射準備を終えていないエネルギー源へと向かい突進していく。
「ひろがるウィングアタック!!」
エネルギーが溜まりきる前にウィングの攻撃を受け、エネルギーがランボーグの中へと押し込まれる。それによって内部で爆発が引き起こされ、ランボーグ自身も大きく態勢を崩す。さらに異変はカバトンのいる操縦室でも起こっていた。
「もうどうしてこうなるのねん!カバトントン!」
ランボーグの内部では火災が発生しており、カバトンもたまらず転移する。ランボーグは大ダメージを受けた影響かそのまま墜落し始めており、射程圏内に収めたスカイとプリズムが浄化を行う。
「「プリキュア!アップ・ドラフト・シャイニング!!」」
ランボーグが2人のキメ技によって浄化され、素体となっていたであろうドローンへと戻る。そしてウィングが皆の元に戻ってくる。
「ウィング!やりましたね!」
「えるぅ!」
「……はい!」
戻ってきたウィングに喜ぶ皆。その姿を見ながら、クラウドは疲れたように大きくため息を漏らす。
「お疲れ様。大活躍だったじゃんか!」
「それほどでもないよ……それに、今日一番頑張ってくれたのはウィングだ」
クラウドの身を案じるあげはにそう返すクラウド。そんなことはないんだけどなぁと思いつつも、ウィングを嬉しそうに見るヤクモの表情と、ウィングを歓迎する2人の姿を見て、
(……ま、今日はそういうことにしておこうっか)
そう思うのだった。