「さっきのレストラン、美味しかったね」
「レストランでいいのかな……なんか食堂っぽかったけど……」
「ま、まぁどっちでもいいんじゃないかな?」
お昼を終え、店から出てきたヤクモとましろ。当たりの店を引くことができたようで2人の表情は明るい。初めて行く旅行先やら海外やらで店を探すというのはこういう感じなのかもしれない。そう思うととても新鮮な経験だ。
「あ、あれ見て!」
「ん?」
何かを見つけたのか、ましろがある一点を指差す。そこをヤクモも見ると、大通りを男性を乗せた鳥が荷物を引いて歩いていた。
「……本当に鳥が馬なのか……」
「な、なんか違くないかな?言いたいことはわかるけど……」
思わず漏れたヤクモの言葉にツッコミを入れるましろ。確かにソラからこのような話は聞いていたが、目の前で見てみると本当にこんな感じなのかと驚きが出てくる。しかも、
「ふぅ、ここまで長かったもんだ」
「ああ、今夜はゆっくり休むとしようぜ」
「飯もたらふく食べてえなぁ」
「いい宿探そうぜ」
鳥が普通に喋っている。男性を乗せて荷物を引きながらさも当然のように。ツバサという前例を知っていたし、町中を歩いてる中で鳥が喋っているところは見てはいたが、その時は全く意識しておらず、改めて意識してまじまじと見ると、言葉で表現できないような複雑な感情が出てくる。
「……あれが一般的なんだね……ツバサがいるのに」
「そうだね、これがスカイランドなんだね……ツバサ君もいたんだけど」
喋る鳥といっても、いつの間にやら人になるんだから喋りもするだろう、みたいな変な概念も根付いていたようである。ツバサは悪くはなく、人になれるのは単にプニバード族の特性なだけで喋ることとは無関係なのだが。
「……今の事はツバサには内緒にした方がいいね」
「そうだね……」
ツバサの拗ねた顔が浮かんでしまい、苦笑し合う2人。だが、こうしてましろの言ったように距離を詰めてみると、やはり同じ世界の出身というだけあって近い感性もあってか意外と会話は弾んでいた。ソラ達との交流でヤクモも多少は女の子と話せるようになっていたことも大きいのだろう。ただ2人で話す機会がなかっただけだったようでましろの心配も杞憂だったと言えるだろう。
「……あ、そうだ。折角だしなんか作らない?」
「作るって……料理?でもスカイランドの料理なんてヤーキターイしか知らないけど」
「あはは、違うよ。私たちの世界の料理だよ。……って言っても材料はスカイランドのものだけど」
つまりは以前作った、ヤクモ達の世界の材料でヤーキターイを再現したものの逆をやろうということらしい。確かにそれは面白そうである。しかし、
「何を作るの?」
「それは……見てから決めようよ、一応切り札も用意はしてるし」
「切り札……あぁそういうこと」
ましろの言う切り札とは何なのか詳細まではわからない。しかしどういうものを持ってきているかは何故かヤクモにも理解できた。そのヤクモの反応を見て、ましろも察したようだ。
「……もしかしてヤクモ君も?」
「……もし体に合わなかったらって思って……」
ばつが悪そうに顔を逸らすヤクモにまぁまぁと返すましろ。万が一のための備えは使わなければそれに越したことはないのだ。
「そういえば、ここの調理器具って使ったことないんじゃ」
「……そうだった……ガスと電気ないから全然別物なんだよね……昨日や一昨日って結局外で食べてたし」
「キャンプの時が一番近いな……」
その前の問題としてスカイランドでの料理のやり方を覚える必要がありそうだ。ひとまずそれを覚えるまでは本格的な調理はお預けになるだろう。何となくこういうやり方なのだろうというのは予想がつくが、実際に使わなければそこまではわからない。使用感を覚えるためにもまずは簡単なものから試すのがいいだろう。
「じゃあ今日のところはおいておこうか、どこかで皆で集まってゆっくり食事とかもしたいね」
「そうだね。そのときは俺も協力するよ」
「うん、助かるよ」
今後の予定をふんわりと立てながら歩いていると。ふと2人に声がかけられる。
「そこのお似合いのお二人さん!どうだい、寄っていかないかい!」
「ん?」
突然かけられた声に2人が振り返ると、アクセサリーのようなものを売っている屋台が目に入る。その店の店主から声をかけられたようであり、一緒に歩いているヤクモとましろの姿を見て、客になってくれそうだと思って声をかけたようだ。
「これは……アクセサリー屋さん、かな?」
「うわぁ、これ結構可愛いかも!もしかしてスカイジュエルのアクセサリー?」
市場などでもよく見るスカイジュエルを用いたアクセサリーのようだ。エネルギーとして使うことはヤクモも知っていたが、見た目も綺麗な青い色合いの鉱石、このようにアクセサリーとして加工されることもあるのだろう。そして加工されたアクセサリーはやはり女子の目線では十分可愛いものなのだろう。ヤクモも綺麗な見た目をしていると感じるぐらいの美的センスはちゃんと持ち合わせていたようだが。
「どうだい?女の子へのプレゼントに!お安くしとくよ?」
「だってさ、どう?」
「どうって……ほしいの?」
「私はいいよ、ヤクモ君がプレゼントしてあげるなら私じゃないでしょ」
欲しいなら自分で買うからね、と付け加えて笑うましろ。そもそも今は買うなら食べ物の気分だったのもあるため、アクセサリーを買いたいという気分ではないのだ。当然興味はあるし、受け取ったらましろも嬉しいのは間違いない。しかし、ヤクモからこういうのを自分が受け取るのはちょっと違うんじゃないかとも思ってしまう。そんな2人の反応を見て、店主も勘違いに気付いたようだ。
「あれ、お二人ってもしかしてご友人で?」
「そんなところです」
「はい、友達ですよ!」
店主の言葉に躊躇いなくそう言い切る2人。これはこれでちゃんとした友情は確かにあるのだと一発でわかるのだが、店主が考えていた売れる相手ではなかったようだ。と、そんな店主も先程のましろの発言を思い出したのだろう、ヤクモの方ならチャンスがあるんじゃないかと売り込みを開始する。
「っと、勘違いして悪かったな。ま、改めてどうだい?プレゼントしたい相手とかいないのかい?」
「と言われても……」
脳裏にソラの姿が浮かぶがそこまで親密な仲かと言われるとヤクモとしても自信をもって頷けない。プレゼントしたらきっと喜んではくれるだろうし、もっと仲良くなりたいと思う自分も当然いるわけだが。
「…………ちょっと、遠慮しておきます」
「遠慮しなくていいのに……」
「いやいや……」
申し訳なさそうに店主に頭を下げて屋台から離れていくヤクモ。その姿をどこか不満げに見ながら、ましろが呟く。
「ソラちゃんもソラちゃんだけどさ……ヤクモ君ももっと自覚していいんじゃないのかな」
「何を?」
(そういうところなんだけどなあ……どっちも割と奥手なところあるんだけど……)
こういうのをじれったいというのだろう。ソラの場合は友達に対する接し方のそれが良い意味で不慣れなところがあるせいか時折積極的になったりならなかったりするしヤクモもヤクモでたまにタガが外れた感じに急接近したりするのだが、基本的にこの2人は奥手な節がある。そのうえであくまでお互いのことを優先度の高い仲の良い友人と捉えているのだ。
(時間がいずれ解決はしてくれるんだろうけどなぁ……こうして話してみるとそれが必要だってわかればヤクモ君の方からも積極的に話してくれるし、そういう性分だからソラちゃんがいるときはヤクモ君からも話をしてくれたりするんだけど)
どこかでそういう機会も作りたいなぁ、なんてましろがヤクモに聞こえないように呟きながらぼんやりと人ごみを見ていると。その視線が路地裏の中にいる一人の男を捉える。
「……あ!?」
「ましろさん?ってうおっ」
「あそこ!」
何かを発見したのかと呑気な反応を返していると、そんな暇はないと言わんばかりにヤクモの腕を引っ張り、路地裏を指差す。ヤクモが路地裏に目を向けてみると、そこには何もなかった。
「あそこって……この路地裏のこと?何もおかしいところはないけど……」
「でも、確かに今……もしかして見間違いだったのかな……」
ましろは何を見つけたのだろうかと首を傾げるヤクモ。ましろも、何も見つけられなかったのを見て見間違いだったのかと考える。
「ごめんね、急に騒いじゃって、驚いちゃったでしょ」
「まぁちょっとは……でも、何を見つけたの?」
「うん……バッタモンダーがここに……」
「いたんじゃないか、って?」
「「!」」
声は上から聞こえてきた。2人が顔を上げると、そこには屋根の上に立つバッタモンダーの姿が。
「「バッタモンダー!!」」
「ご名答、よく見つけたね」
2人を見下ろしながら余裕そうに語るバッタモンダー。やはりましろが見たのは見間違いではなかったのだ。バッタモンダーは一旦2人から視線を外すと、何かを探すかのように辺りを見渡す。その仕草がランボーグの素材を探そうとしているのだとすぐに気付き、2人ともミラージュペンを取り出す。
「カモン!アンダーグエナジー!!」
だが、2人が変身するよりもバッタモンダーがランボーグを生み出す方が早かったようだ。バッタモンダーの放ったアンダーグエナジーは表通りに置かれていた木箱に入り込むと、それがランボーグとなる。
「ランボーグ!!」
ランボーグが町中に出現し、人々が慌てて逃げ出す。ランボーグが逃げる人を見て手を自分の中に入れると、そこからハンマーが取り出される。それを振りかぶるランボーグ。その標的となったのは、逃げ損ねて転んでしまった男の子だった。
「やめろ!」
勢いよく放たれたハンマー攻撃。それが命中する直前にクラウドが割って入り、攻撃を受け止める。重いハンマーの一撃に腕がみしりと鳴るが、クラウドの耐久力の前ではこの程度はまだまだ余裕だ。
「さぁ、早く逃げて」
「う、うんありがとう!」
守った男の子に気付き、引き返して駆け付けてくれた大人に背負われる。そのままこの場から逃げ出す足音を聞きながら、クラウドがランボーグと互いに動きを探るようににらみ合う。
「やぁ!」
その均衡を崩したのはプリズムだった。光弾を連続でぶつけられたランボーグが僅かに怯むも、こちらが遠距離攻撃を可能としていることを悟ったのかすぐに手を箱の体の中へと突っ込むと、そこから大量の釘を取り出す。
「そんなの投げちゃ駄目だよ!」
プリズムが声を上げながら光弾を両手に生成する。当然それを聞き入れるわけもなく、釘を投げては手を入れ釘を握って投げるを繰り返す。それをプリズムが光弾を無数に分裂させて攻撃するも、当然それだけでは相殺しきれない。
「駄目、全部は……」
「俺に任せて」
このままでは串刺しになってしまう。嫌な予感がプリズムの頭をよぎるも、横に立つクラウドが両手を前に出すと、その手に巨大な雲が生み出される。その中に次々と釘が入っていくと勢いが弱くなり、中に引っかかったように溜まっていく。
「今だ、攻撃を!」
「うん!」
クラウドが受け止めているのを利用し、プリズムが雲の脇からランボーグを直接攻撃する。光弾が手に命中し、釘がバラバラと零れ落ちる。そこに追撃とばかりにクラウドも大量の釘を呑み込んで重量を増した雲をランボーグへと投げつける。
「ランボーグ!?」
「ヒーローガールプリズムショット!!」
二連続の攻撃を受け、ランボーグの口から悲鳴が漏れ、倒れる。その隙を狙い、プリズムショットが炸裂する。プリズムショットによる爆発にランボーグが吞まれるも、プリズムとクラウドの警戒は解かれることがない。これまでのランボーグからして、この程度で倒せるわけがないとわかっているからだ。
「スカイとウィングが来てくれるまでどうにか持たせればいいんだけど……」
「ランボーグを浄化する方法があるとしたら……今の俺達だと……」
スカイとプリズムが使用するアップ・ドラフト・シャイニング。それが使えなかったとしても、以前クラウドとウィングがやった、ウィングアタックを強化しての一撃。この2つのどちらかが必要だ。後者は知らない情報だろうが、前者は以前見た技だ。それを待っているということは見抜かれたのだろう、バッタモンダーが2人を小馬鹿にするように笑う。
「無駄無駄、君たちのお仲間なら来ないよ」
「「!」」
バッタモンダーの言葉の意味を理解するより先に遠くから戦闘の音が聞こえてくる。それも一ヶ所ではない。数ヶ所で発生している。その音が意味するものを理解したクラウドが歯噛みする。
「こいつ……ランボーグを!」
「ま、君たちが相手にしてる奴には数段劣るけどね。でもこれで、他のプリキュアはここにはたどり着けない。さぁやれ、ランボーグ!」
「ランボーグ!」
煙の中から起き上がったランボーグが箱の中から2振りのハンマーを取り出すとクラウド達へと殴りかかってくる。2人はそれを回避し、距離を取りつつプリズムが光弾で攻めるが牽制にしかならない。ランボーグはお構いなくこちらを殴り飛ばそうとハンマーを振るい続ける。このままではじり貧だ。まずはどうにか態勢を立て直すための時間を作らなければならない。と、同じことを考えていたプリズムはここで新たに生み出した光弾をランボーグの正面からぶつける。
「ランボーグ!?」
と、その光弾がぶつかる瞬間に大きな閃光となり、ランボーグの目を眩ませる。突然視界を奪われて立ち止まるランボーグ。その姿を見て、さらに時間を稼ぐ策としてクラウドが新たな一手を思いつく。
「こいつでどうだ!」
クラウドが両手に生み出した雲を足を上げたランボーグの足元へと放つ。雲を踏みつけたランボーグが滑り、地面に倒れてしまう。
「ランボーグ!?」
何の心構えもできずに倒れたランボーグは見た目以上に痛みを感じているのか痛そうにゴロゴロと体を動かしている。だが、視界もいずれ元に戻ることだろう。その前に打開策を講じなければならない。
「2人が来るまで時間を稼ごうとしても、このまま地道に攻撃を与え続けてもジリ貧になりそうだね……」
「……なら、私たちの力を合わせてランボーグを倒そう!」
「え?」
プリズムがクラウドを見てそう提案する。プリズムの提案に、彼女が言っているのは以前ウィングとやった合体技のことなのだろうと理解する。しかし、あれはウィングの飛行能力という特性を活かしたからこそできた荒業だ。プリズムとクラウドでは同じことは当然できない。だがプリズムには、それができる、そんな気がしていた。
「……うん、そうだね」
そしてそれは、クラウドも同じ気持ちだった。2人だけでやらなければならないという状況も確かにある。しかし、以前よりも友達として仲が深まった今なら、ウィングの時のように、自分たちに適した形で何かができるはずだ。そんな、根拠のない予感が確かに生まれていた。
「やってみよう、俺達で!無理なら無理で、2人が来るまで絶対に持たせる!」
「うん!」
生まれたのなら後はそれを形にするため。万に一つでもそれが無理だったのであれば、その時は潔くスカイとウィングを待てばいい。自分達には他にも頼れる仲間がいるのだから。
「ラン、ボーグゥ!」
ランボーグも体を起こし、視界を取り戻し始めたのか顔を振って我を取り戻そうとする。しかし、ランボーグが動き出す前にクラウドは次の行動を移す。
「ひろがるクラウドプロテクト!!」
クラウドの技がランボーグを閉じ込める。クラウドプロテクトの全容も以前と異なり、雲が厚く、そしてより綺麗な白雲になっている。その内部では以前よりも無数のフィルターが折り重なっており、単純に攻撃の威力を軽減させるという使い方だけでなく、エネルギーシールドとしてのキメ技としても使用可能なレベルのパワーアップを成し遂げていた。当然、その内部に閉じ込められたランボーグが解放されようと暴れるも、
「ラ、ランボーグ!?」
高速回転するフィルターにアンダーグエナジーをガリガリと削られながら弾かれてしまう。この間に次の一手を考えようとしていたクラウドは、その手応えからある奇策を思いつく。
「!そうか!!」
「クラウド、何かわかったの?」
「プリズム!プリズムショットを!」
「!」
クラウドの提案を受けたプリズムは、クラウドが何かを考えていることにすぐに気付く。
「無駄さ、そんなもので……」
クラウドプロテクトに閉じ込めている今を狙ってプリズムショットを撃ち込め。そうクラウドは言っているのだろう。戦いを観戦しながら、無駄だとバッタモンダーが嘲笑する。プリズムショットの威力がプリズムの使用する攻撃の中で一番火力を持っていることだけは確かに認める。しかしそれが直撃したところで自分のランボーグが倒されるわけがないのだ。
「わかった!私はクラウドを信じる!」
両手に巨大な光が生成される。それを、躊躇いなくクラウドプロテクトの中へと投げ込むプリズム。次の瞬間、クラウドプロテクトの内部から激しい閃光が溢れ出す。
「ランボォオオグ!?」
「!?」
次の瞬間、ランボーグの悲鳴が上がる。さらにクラウドプロテクトの内部から小さな光が漏れだし、小さな光線となって空へと飛んでいく。クラウドが街に被害は出さないように、漏れ出る光が空中へ飛んでいくようにとギリギリのところでコントロールしているようだが、その両手は震えており、傍から見てもコントロールに苦労しているのがわかる。
「く……」
「クラウド!」
それを見たプリズムがクラウドの両手に自分の手を当てる。すると、クラウドの手を通して、クラウドプロテクトの内部がどうなってるのかがプリズムにも伝わってくる。この現象に自分の技が関わってきているからだろうか。
「2人で!」
「……ああ!」
両手に力を込めて、ランボーグを浄化しようとする2人。そのクラウドプロテクトの内部ではプリズムショットが無数の光線となり、細かな雲に乱反射して暴れまわっていたのだ。ランボーグの全身を焼くプリズムショットの威力は、クラウドプロテクトのエネルギーを受けて強化されており、絶え間ない連続攻撃によってランボーグ自体の反撃を許さない。技の方も、2人の力で抑えていることで安定し始めている。そして、
「「いっけえええええ!」」
「スミキッター……」
ランボーグが浄化され、クラウドプロテクトの内部に元となった木箱が置かれる。それを確認し、クラウドプロテクトとプリズムショットが消えていく。
「……は?」
絶対に倒されないはず。そう高を括っていたのだろう、まさかクラウドとプリズムに自分のランボーグが浄化されるとは思わず、呆然としていたバッタモンダー。と、我を取り戻すにつれて怒りが湧いてきたのだろう。
「くそ、ふざけんな!なんでこんな奴らにランボーグが……くそ!バッタモンモン!」
地団駄を踏みながら呪文を唱え、消えていくバッタモンダー。こうして消えてしまえば後を追うことはできない。しかし、スカイランドでは今後立派な指名手配犯となるだろう彼の足取りも、段々追えるようになるはずだ。そんな事を考えながらクラウドとプリズムが変身を解くと。
「大丈夫ですか!?」
「ランボーグは!?」
そこにスカイとウィングが現れる。痕跡から既に戦闘が終わってることを知った2人も変身を解くと、ヤクモとましろに駆け寄ってくる。
「ソラちゃん!ツバサ君!こっちは大丈夫だったよ!」
「ランボーグがここ以外にも出たって聞いたけど……」
「はい……幸い、1人でもなんとかなるぐらいだったんですが……」
「城の近くにも出てきたせいで、他の所に駆け付けるのが遅くなってしまったんです」
2人の方もやはり戦闘があったようだ。しかし、バッタモンダーも言っていたようにランボーグの強さとしては1人でも十分対応できる程度の強さしかなかったようだ。アンダーグエナジーの配分上仕方がなかったと考えるのが自然だろう。
「そっか……でも、なんとかなってよかったよ」
「そうです……ね?」
「?どうしたの?ソラちゃん」
「いえ……なんかお二人とも……なんか変わったというか……」
と、ソラがヤクモとましろの距離感に違和感を感じたようだ。その言葉を聞いたましろは、どこか嬉しそうに、
「あはは、もっと仲良しの友達になっただけだよ、ね?ヤクモ君」
「あ、あぁそうだね」
「そうですか?ならよかったです」
2人の言葉を聞いてほっとするソラ。自分の感じた違和感が悪い方向だったらと考えてしまったのだろう。そんなことはないのだとましろは笑うのだった。