曇り空の夜のプリキュア   作:popoponpon

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第7話 皆で買い物

 

ソラが学校に転入することが決まった週末。3人は再びショッピングモールを訪れていた。今日の予定はソラの使用する文房具などの調達が主な内容。ちょうど新学期が始まった翌日が休みだったこともあり、それを利用してこうして買い物に来ていたのだ。

 

「ショッピングモールは何回来ても新鮮な感じがします!」

「まだまだ見てないところもいっぱいあるからね。そこも見ていこうっか?」

「はい!楽しみです!」

 

今日はどこを見て回るのかと楽しみでしょうがないソラの様子を見つつ、ましろは2人を連れて文房具を買いに行くことにする。

 

「こ、これは……!」

 

そして文房具店に入ると、ソラの目の前に広がったのは多種多様なペンやノートなどの数々。あまりに多くの種類があり、その中には可愛いものからかっこいいもの、絵が描いてあるものまで多種多様な種類が広がっており、どれも魅力的なものばかりだ。

 

「こ、この中から選ばなければいけないなんて……!」

 

悔しそうに呟くソラ。使う文房具なんてある程度経つと固定されてしまうからか品揃えや種類についてほとんど気にしなくなっていたヤクモだったが、ソラの言葉を聞いて改めてみると確かにやたら種類が多いようにも見える。

 

「あはは、確かにすっごく多いよね。だけど大丈夫、気に入ったものを使えばいいんだよ」

「はい!2人はどんなものを使うか教えてください!」

 

ましろに言われ、ソラは2人ならどういうものを選ぶか知ろうとする。確かに使い心地などもわからない以上、既に使用者がいるものを使う方が外れもないのだろう。単純に一緒のものを使いたいという思いもあるのだが。

 

「と言われても……俺が使ってる奴って見た目とかあんまり重視してないから……ましろさんのおすすめの方がソラさんには似合ってていいんじゃないかな」

「うーん……確かにソラちゃんに一緒の文房具を使ってもらいたいし、可愛いのを選んでほしいって気持ちはあるけど……ヤクモ君の場合使いやすいのを選んでるってことだよね?私はそっちの方がソラちゃんにとってはいいと思うんだけど……」

 

ヤクモとましろの意見としてはお互いに相手の使ってるものがいいんじゃないかというものだった。見た目などを取った方がいいのではないかというヤクモに対し、初めてこの世界の文房具に触れるわけだからまずは利便性や使い勝手を優先してあげた方がいいんじゃないかというましろ。どちらの意見も間違っているわけではないが、これでは話が平行線のため、実際に見て触ってソラに決めてもらうのがいいということで話が落ち着く。

 

「えっと、ど、どうですか……?」

「とにかく、見ていこうよ!」

 

そう言い、まずはシャーペンを購入しようと棚に移動する。ソラが普段使用しているヒーロー手帳にはミラージュペンで書きこまれているが、学校ではミラージュペンを筆記道具としては使わず、普通にシャーペンを用意した方がいいだろうとの判断からだ。

 

「ペンがいっぱいありますね……」

「うーん、どういうのがいいのかな……」

 

2人がいろんなペンを見ている光景を見て、選んでる最中に邪魔するのも悪いだろうとヤクモは適当に見て回ることにする。

 

(折角だし予備でも買っておこうか……)

「あれ?ヤクモさん何を選んでるんですか?」

 

今使っているペンに入っている赤と黒のボールペンの芯の予備でも選んでおく。と、そこを見ていたソラがヤクモが何を買ったのか気になったようで聞いてくる。ソラの手には青いカラーリングに白い雲が柄として入り、青空のような柄になっている可愛いシャーペンが握られていた。ましろと一緒に選んだ結果、これをお気に召したようである。

 

「いや、ボールペンの芯の予備を買おうかと」

「ボールペン?」

「あーそうか、ボールペンも買わなきゃだよね……じゃあこっちはヤクモ君のおすすめを買ってみたら?」

「はい!ヤクモさんのおすすめを教えていただけませんか?」

 

シャーペンはましろのおすすめを選んだ、それなら次はヤクモのおすすめを選ぼう。いつの間にか、ソラの使う筆記用具は2人のおすすめをそれぞれ選んで使うことになっていたようだ。そういうことならと、ヤクモはボールペンの棚を物色していき、普段使っているボールペンに似ているものを取り出す。

 

「うーん、さすがにもう売ってないか……大体こんな感じだったんだけど……」

「これは……中にいろんな棒が入ってますね?」

 

先端の方の半透明な部分から何本かボールペンの芯が入っていることに気付く。赤や黒、青の芯に加えてシャーペンも入っているという多機能なボールペンを見て、はぇーと感心したような声をソラは漏らす。

 

「これ1本で色々できるから便利なんだけど……シャーペンはもう選んでいるんだよね……」

「でもボールペンとして使ってシャーペンの方は使わなければいいだけだから問題ないと思うよ?単純に予備にもなるし」

「そうですね!ヤクモさんが勧めてくれたもの、使ってみます!」

「そ、そっか……ありがとう」

 

喜んでそのペンを手に取り、買い物かごへと入れていく。他にもノートや筆箱などを3人で選んでいき、一通りの筆記用具を購入し、買い物もひと段落したところで3人はフードコートに訪れて休んでいた。

 

「……数日前にあんなことがあったんだけどな」

「うん、もう皆元に戻ってるね」

 

先日、ヤクモが初めてプリキュアになった場所もここだった。それがショッピングモールのフードコートという思い入れも何もない場所というのはムードもへったくれもないなぁと思いつつも、まぁそんなもんかと同時に納得する。そんな劇的なシチュエーションで、というのは自分には荷が重いし、日常の延長で変身することになったというのもそれはそれで確かに変わったのだという実感がしてくる。

 

「人間ってたくましいな……」

「「あはは……」」

 

ヤクモの言葉に苦笑する2人。ちらほらといる、食事しながら家族や友人達で談笑している客たちを見ていると、数日前にランボーグとの戦いが行われていた場所と同じところだとはとても思えない。店も、テーブルも、何もかもが元通りのまま。

 

「……なんでものが元に直るんだ……?」

「「さぁ……?」」

 

ぽつりと呟かれたヤクモの疑問に2人揃って首を傾げる。プリキュアの力はランボーグを浄化できるが、ランボーグを浄化したらどうして壊れたものも元に戻るのか、そもそもなんで浄化できるのかは全くわかっていない。ただわかっているのはこの力をスカイトーンという形で託してくれたのがエルということだけだ。

 

「……うーん、そう言われるとなんででしょう?」

「まったく疑問に思っていなかったけど……」

 

2人が語るところによれば、昔、スカイランドが襲撃を受けた時に当時の姫の願いによってプリキュアが現れ、戦いを鎮めたのだという。しかし現代に伝わってるのはそれだけであり、3人の疑問に対する正解には繋がらないだろう。

 

「「「……」」」

 

と、そんなことを考えていると、お腹の減った音がどこからか鳴る。

 

「……あ……」

「ごめんお腹減ってきちゃった」

 

ヤクモがあっけらかんという。そもそもフードコートに来たのは休憩もだがお昼を食べにきていたのだということを思い出す。

 

「私もお腹減ってきちゃったかも」

「とりあえず何か頼もうか……荷物あるとはいえ全員で離れるとちょっとまずいかもしれないし……俺が最初に残ろうか?」

「ううん、私が最初頼んでくるから後で2人で選んでよ」

 

まず女性陣に注文を促すも、ましろはソラを残して行ってしまう。どうせ遅かれ早かれ全員頼みに行くのだから順番はあまり重視していないのもあり、そういう気分かと先に席を立ったましろを待つことにする。

 

「「……」」

 

またしても無言になってしまう2人。だが、無言といってもソラの無言はちょっとヤクモのそれとは違っており、恥ずかしそうに俯いていた。

 

「その……ヤクモさん、ありがとうございます……さっきの、その……お腹の……音……」

 

顔から湯気が出る程にどんどん赤くなり、最後の方に至ってはごにょごにょとまともに聞くこともできないぐらいの声量だった。それでもソラが言おうとしていることはヤクモにも伝わっており、気まずそうに頬を搔く。

 

「あー……その、気にしないで……俺もお腹減ってたし……その、俺は全然気にしないから……」

「あ、ありがとうございます……」

 

先程、お腹の音が鳴っていたのは実はヤクモではなくソラだった。フードコートの美味しそうな食べ物の匂いに空腹感を刺激されたのだろう。しかし人前でお腹が鳴るというのは誰だって恥ずかしい。実のところ誰のお腹が鳴ったかまではこの瞬間までわかっていなかったのだが、とりあえず自分ということにしておこうとその時はヤクモが思っただけだったりする。

 

「え、えっと……ソラさんは何か、食べたいものとか……」

「そ、そうですね……全部、とっても美味しそうで……ど、どれがいいのか全然選べないって感じで!」

「あ、ああ……そっか、そうだよね……」

 

初めて行く場所のフードコートなど確かに何を食べればいいか迷うものだろう。単純に好みで決めてもいいし、見慣れた店があったからそれの商品で安定をとってもいい。あるいは全く見ないけどフードコートにあるんだからと普段頼まないようなものを冒険してみるのも悪くない。その気持ちはヤクモもよくわかる。

 

「……ましろさん、まだかな」

「そ、そうですね……まだでしょうか……」

「「……」」

 

改めて考えると、なんでこんなに緊張しているのだろう。ふとそんな考えが過る。いや、自分の方は分かっている。単純に女の子相手に免疫が全くないだけである。プリキュアという共通点があるからこそこうして一緒にいれているというだけで、元来そういうのには疎い立場の人間なのだ。

 

「ごめん、こういう時話題とかあったらいいんだけど、そういうの全然なくて……」

「あ、いえ!私は一緒にいれるだけで楽しいので大丈夫です!」

 

無言のままではソラが居た堪れないだろうと謝るヤクモを慌ててフォローする。実際、話し合ったりすることはなくても、こうして近くにいるだけで満たされている感覚はある。むしろ、普段はあまり口数が多くないヤクモだからこそ、ヤクモとは喋ることが少なくてもそこはソラにとって然程考慮するところではないのかもしれない。

 

「でも……やっぱりましろさんといるときみたいに喋ったりはしたいと思ってたり……」

「それは……ちょっと思いますけど」

 

そこはやっぱり思うところがあるようだ。初めてできた男の子の友達なのだから、もっといろんなこと話して仲良くなりたい、そう思うのだろう。一緒に居れるだけで、とは言っていたがこの不満を口にしているときにはおそらく本人も無意識なのだろうが不満げに両手の人差し指をこすり合わせるようなもじもじとした仕草を見せており、そんな姿を見てヤクモもどうしたものかと考える。

 

(……できる限り一緒にいるとは言ったけど)

 

思えば凄い発言をしたものだと後から思ったのだが、まぁ一度言った以上は実行するしかない。嫌かどうかでいえば全くそんなことはないのだから。とはいえ、一緒にいればその先を求めたい、もっと友情を深めたいと思うのも当然のこと。となれば、

 

(よし……頑張ろう)

 

どうにかソラを満足させてあげよう。そのために何か話題を探そうと考えてちらほらと視線を泳がせていると、店の看板が目に入る。

 

「……新商品なんでてたのか」

「新商品?」

「え?ああ……たこ焼き屋さんで新しいメニューが出てたのが気になって」

「たこ焼き、ですか?」

 

以前来た時にはなかったので本当につい最近出てきたのだろう、新商品を宣伝する看板を指差すヤクモ。大量のネギなどを乗せた今まで見たことのないトッピングだ、シンプルに美味しそうで興味が惹かれる。

 

「ああ、あれなんだけど……」

「凄く美味しそうです!」

「うん、美味しいよ」

「ヤクモさんはあれを食べるんですか?」

「え?あー……そうだな……」

 

実際食べるかどうかまではまだ決めていなかった。しかし、この手のはちゃんとメニューに残るのかどうかはまだわからないし、そのうち消えてしまうかもしれない。それなら折角だしこの場で食べれるときに食べてみてもいいのかもしれないと頷くことにする。

 

「折角だし食べようかな……」

「じゃあ私も同じのが食べたいです!」

「えっ」

 

ソラの言葉に思わずドキっとしてしまうも、すぐに思い直す。別にそういう意図があるというわけではなく、この世界の住人であるヤクモが食べようとしているものなら自分が食べても美味しいだろう、そんな感覚で言っているだけなのだろうと。

 

「あはは……そ、そっか。じゃあましろさんが戻ってきたら一緒に買いに行こうっか」

「はい!」

「ごめーん!ちょっと混んでて時間かかっちゃった!」

 

そんなことを話しているとましろが戻ってきていた。何を頼んだのかと2人がましろの持っているトレイを見ると、そこにはラーメンが乗っていた。ヤクモがちらとラーメン屋の方を見ると、確かに行列ができており、確かにこれは時間がかかったのだろう。尤も、行列ができているのはそこだけではないようだが。

 

「ましろさん、お帰りなさい!」

「確かに結構混んでるみたいだね……」

「あはは……2人とも待たせちゃってごめんね、お腹すいてるだろうしすぐ行った方がいいと思うよ」

「はい!行きましょうヤクモさん!」

 

待ってましたとばかりにソラが立ち上がる。ソラの言葉に急かされるようにヤクモも席を立つと、ソラに背中を押されながら店の方へと向かっていく。

 

「あ、俺達の事は気にしないで先に食べていていいよ……麺伸びちゃうし」

「ごめんね、そうさせてもらうよ」

 

手を振りながら、店へと向かう2人を見送ると、ましろは自分が頼んだ料理に手を付けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「たこ焼き……凄く美味しかったです!」

「うんうん、確かに美味しそうだったね。今度来たら私も頼んでみようかな?」

「はい!ぜひ一緒に食べましょう!」

 

食事が終わり、食後の休憩を取っていた2人。ヤクモは一旦席を外しており、詳しくは言っていなかったがそれならトイレなのだろうとましろは理解していた。ソラはというと初めて食べるたこ焼きをお気に召したようだった。

 

「でも、2人で同じもの頼んでいたんだね」

「はい!ヤクモさんが食べようとしていたものが美味しそうだったので!」

「そっかそっか……やっぱりいいなぁ」

「ましろさん?」

 

うんうんと一人納得したように頷くましろ。その様子が気になったのか、ソラが首を傾げていると、ましろは面白そうに聞いてくる。

 

「ソラちゃん、ヤクモ君のことどう思ってる?」

「え?どうって……大切な友達です!」

「うんうん、友達でどんな感じ?」

「はぇ?どんな感じって……」

 

友達は友達じゃないのか。しかしましろがこう聞くということは何かしらの意図があるのだろう。そう解釈し、ソラはヤクモの事について深く考え始める。自分がヤクモに対しどう思っているのか、ヤクモにどう思われたいのか。初めてヤクモと会った時の事、ヤクモがプリキュアになった時の事、この前学校で会った時のことなどを次々と思い出していく。

 

「えっと……私にとっては初めてできた男の子の友達でとっても大切な人ですけど……でも、なんか違うんです」

「違う?」

 

その結果、出てきたのは奇妙な気持ちのずれだった。自分がましろに対して抱いている感情と、間違いなく似ているし、同じはずなのだがどこか違うと感じてしまっていた。

 

「はい……ましろさんのことは凄く大切な友達です。ずっと一緒に居たいって思ってますし、楽しいことももっとしたいって思ってます」

「うん」

「でもヤクモさんの場合は、なんかしっくりこないんです……いや、同じことを思ってますし、決して間違ってないとは自信を持って言えます。ただ、それだけじゃないっていう感じがしちゃって……こう、ドキドキしてくるんです」

「そっかそっかぁ……」

 

ふむふむ、と納得したように頷くましろ。先日あげはに会い、その後の2人との話で寂しさというもやもやは晴れたはずなのだが、こうして考え始めるとまた新たなもやもやが出てきてしまった。ただ、そのもやもや1つとっても先日のそれとは違い、決して不愉快という風な感情ではない。言葉にできないというだけで何となくわかってる、そんな感じがしてくる。

 

「……うん、やっぱり」

「わかるんですか?ましろさん」

「予想だけどね……でも」

 

ここで一旦言葉を区切るましろ。そのままソラの手を握って顔を近づけるように詰め寄ると、真剣な表情、といっても目をキラキラさせながらどこか嬉しそうな笑みを浮かべながらではあるがソラにしっかりと告げる。

 

「これはね、この前みたいにあげはちゃんや……私みたいに他の人から聞いちゃ駄目だと思うんだ」

「は、はぁ……?そういうものなのでしょうか?」

「そういうものだよ」

 

ましろにそうは言われるも、唸り始めてしまうソラ。

 

「だから、ソラちゃんが自分で気付かないと!」

「私が自分で……」

 

2人への感情にどんな差があるというのか。考えてみるが答えらしい答えは出てこない。難しく考え始めるソラを見ながら、ましろはただニコニコとしているだけ。と、そこにヤクモが戻ってくる。

 

「ごめん、待たせちゃって……何してるの?」

「あ、おかえりヤクモ君。ちょっと色々あってね」

「色々?」

 

難しい表情をしているソラを見て何があったのかと思案する。ヤクモが席を立った短い時間で何が起こったかは分からないが、困ってるなら聞いたほうがいいのかとソラに話しかけることにする。

 

「ソラさん?困ってることがあるの?」

「いえ、大丈夫です!これは私が何とかします!」

「はぁ……?まあそういうことなら」

 

しかしソラに突っぱねられてしまう。何を悩んでいるかはわからないが、本人が手出しは無用と言っているのだから自分が無理して関わることもないだろう。少なくとも本人はそれを望んでいるわけだから。一旦悩むソラから視線を外してましろの方を見る。

 

「この後はどうする予定?」

「必要はものは一通り揃ったし……後は折角だしまだ行ったことのないお店とか見て回ろうかなって」

「成程」

 

午後の予定を聞き、ヤクモも納得したように頷く。ましろはスマホを開いて時間を確認すると、席を立つ。

 

「それじゃあそろそろ行こうっかソラちゃん」

「あ、はい!」

 

ましろに言われて考え込んでいたソラも慌てて立ち上がる。そして荷物を手に取ろうとすると、それをヤクモが手に取る。

 

「ヤクモさん?」

「ああ、いいよいいよ、荷物持ちぐらいは俺がやるから」

「え、でも……」

「大体そんなものだからさ」

「そ、そうなんですか?」

 

大した荷物ではないが、それでも女子の手を塞ぐのはあまりよくないと思ったヤクモがソラの買った袋を持つ。ソラがましろの方を見ると、ましろもソラの視線が訴えていることに気付いたのか、あーと声を漏らす。

 

「まあそんなものといえばそんなものかなぁ……親と買い物してた時、お父さんが荷物持ってたし」

「そう言われてみると確かに……お父さんも重い荷物とか持ってました」

 

スカイランドでの生活を思いだした様子のソラ。男が荷物持ちをやるのはどうやら異世界でも共通だったようだ。

 

「でも安心してよ、さすがにそんないっぱい買ったりはしないから!何箱も積んだりとかやんないし!」

「それやられたら物理的にきつそうだな……」

 

とはいえそこは女性陣の匙加減によるのだろう。今のところ必要最低限のものしか買っていないが午後はどうなるのか。そんなことを考えながらヤクモは先行していく2人の後を追いかけるのだった。

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