曇り空の夜のプリキュア   作:popoponpon

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第73話 解放

 

「な……なんで……」

 

ミクモはぽつりと呟き、後ずさる。彼女の目の前に立つキュアクラウドは、自分のアンダーグエナジーによって意識を変えられ、アンダーグ帝国の戦士として自分の味方になっていたはずだ。しかし、それでもソラに対してだけはその思いは一切変わらず、ソラや仲間たちの言葉を受け、遂には復活を成し遂げた。それが、ミクモにとっては全くありえなかった。

 

「ありえない……ありえない!ありえない!!」

 

ミクモが両手をクラウドへ向ける。その手からアンダーグエナジーの糸が放たれ、クラウドへと襲い掛かる。しかしクラウドの体に糸が触れた瞬間、触れた箇所から光が広がっていき、糸をすぐに溶かしてしまう。

 

「な……なんで……」

「す、凄い……」

 

その様子を見ていたウィングはクラウドが何をしていてこのようなことが起こっているのかに気付く。クラウドは触れたアンダーグエナジーに対して浄化と吸収を同時に行っているのだ。これまではアンダーグエナジーの吸収だけを行っており、それによって自分の体力を回復、同時に相手の力を削るという能力を持ち合わせていたが、今回はその特性によってミクモのアンダーグエナジーをそのまま一旦は取り込んだことで洗脳されてしまっていたが、今のクラウドはアンダーグエナジーの吸収はもちろん、一旦浄化を介してエナジーを取り込むことも可能となったようだった。

 

「……」

 

クラウドの足が拘束されているスカイへと向けられる。クラウドが一歩踏み出したのを見て、ミクモが慌ててランボーグに指示を飛ばす。

 

「ランボーグ!何をやってるの!抑えて!」

 

このままスカイを助けようとしているクラウドの行動に気付いたのかミクモがランボーグ達に指示を出す。ランボーグ達が慌ててクラウドへと迫る。だがクラウドはランボーグ達に振り向くと、走ってくるランボーグ達に合わせて巨大な雲の壁を作り出す。

 

「「ランボーグ!?」」

 

その壁に激突したランボーグ達。僅かに接した面から光が漏れ、浄化が行われるも先程糸を引き千切った時のようなダメージはない。あくまでランボーグに関しては力やエナジーを削ぐ効力は上がっているようだが、これ自体に攻撃性能があるというわけではないらしい。それでも、ランボーグ達にとっては触れただけでエナジーを吸い取られていくこの力は未知の能力なのだろう、動揺した言葉を漏らして戸惑っている間にランボーグ達の懐まで潜り込むと、2体に足払いをかけて倒してしまう。

 

「ラン!?」

「ボーグ!?」

 

そのまま2体に引っ付いている糸を握り潰す。糸が光を放って消滅していき、ミクモからのアンダーグエナジーの供給がストップされてしまう。そしてランボーグを一瞥すると、

 

「ひろがるクラウドプロテクト!」

 

2体を光の粒子を纏った巨大な積乱雲が閉じ込めていく。内側で暴れ始めればそれだけ浄化が加速していく。より強力な拘束技となったクラウドプロテクトに2体を閉じ込めると、クラウドは改めてスカイの元へと向かう。

 

「う、嘘……」

 

ランボーグを一瞬で無力化され、慌てた様子で再び糸をクラウドに放つも、既に効かないと言わんばかりに糸を握りつぶされて浄化されてしまう。そしてスカイの元に辿り着いたクラウドは手刀のように薙ぎ払い、糸を先ほどのように消滅させると、糸によって引き離され、空に持ち上げられていたスカイが落ちてくる。

 

「きゃっ!?」

 

その体を受け止めてあげるクラウド。お姫様抱っこの体制で彼女を受け止め、スカイと顔を見合わせる。

 

「ヤクモさん……よかった。帰ってきてくれたんですね」

「ごめんね……俺、間違ってた」

「いいえ、気にしてませんから……皆も」

 

短く話し合い、お互いに微笑む。交わした言葉は少なかったが、この手に抱えてるスカイの感触とぬくもりが、自分を支えているクラウドの腕の感触と姿が、今はとても嬉しかった。

 

「うん、まずは皆を解放しよう」

 

スカイを無意識のうちに名残惜しそうに降ろしながらクラウドは地面に残っていた糸の切れ端を踏みつける。それと共に糸が光を放ち、その光が地中へと潜り込んでいく。地中へ潜り込んで光は、根が繋がっている他の3人を拘束している糸へと伝わっていったのか、糸が千切れる感触と共に3人は自由を取り戻す。

 

「やった!」

「よし、まずはランボーグから!」

「はい、いきましょうバタフライ!」

 

早速自由を取り戻したバタフライがウィングと顔を見合わせる。そして先ほどは失敗したミックスパレットを使い、全ての色を混ぜ込んでいく。

 

「プリキュア・タイタニック・レインボーアタック!!」

「「スミキッター……」」

 

虹色の巨大プニバードとなったウィングに押しつぶされ、2体のランボーグが浄化されていく。手駒のランボーグを失い、自身の力もクラウドに無力化されてしまう。もうミクモには何もできることはない。そう告げるかのようにクラウドがミクモを見る。

 

「もう終わりだ、ミクモ。投降してくれ」

「……」

「大丈夫だ。投降しても、酷いことはしない。君のことを助けたいんだ。皆もきっと、そのために協力してくれる」

 

無言のまま俯くミクモに優しく語り掛けるクラウド。スカイ達も、言葉にはしなかったがクラウドがそうしたいなら自分達も協力は惜しまないと思っているだろう。それに、そこまで無理してアンダーグ帝国に戻る必要があるとはクラウドには洗脳前から思えなかった。こうして戻ってからはなおのことだ。

 

「もうやめよう」

「……嫌だ」

「!?」

 

ミクモの口から零れたのは、低い声だった。悔しそうに、怒りを、そして悲しみを込めた声で、顔を上げたミクモは、怒りの形相であるものを取り出す。それは、

 

「……人形?」

「まさか!」

 

ミクモが大事にしていた人形、それを使ってランボーグを呼び出そうというのか。だが、現実は違った。ミクモの全身からアンダーグエナジーの糸が出現し、それが人形へと絡みついていき、巨大化していく。人形だけではなくミクモ本人も取り込み、巨大なランボーグとなっていく。

 

「な……」

「で、でかい……!?」

 

そのランボーグは今まで見た中でも特に巨大なランボーグだった。顔こそランボーグのものとなっているが、ミクモ本人も取り込んでいるのと人形をベースとしている影響からか髪は他のランボーグのようなモヒカンヘアーではなく紫の長髪に縦ロールの髪が一部混ざっているような姿となっている。服装も人形のものと同じだが、カラーリングが黒と紫の二色を基調としたドレスに変わっている。

 

「ラン……ボーグ!!」

 

ミクモを取り込み、ミクモのアンダーグエナジーの全てを取り込まれたであろうランボーグが咆哮を上げる。その咆哮だけで強風が起こるほどの叫びを前に、5人は険しい表情を浮かべる。

 

「まだランボーグを出して戦おうと!?」

 

バタフライは険しい表情を浮かべながら、ランボーグを見る。大きさもそうだが、その力強さもこうして見ているだけでよくわかる。これまで彼女が召喚してきたどのランボーグよりも高い実力を持っているであろうことは容易に想像できる。ランボーグはプリキュア達を見ると、地を蹴って走り込んでくる。

 

「ランボーグ!!」

 

上から叩きつけられる拳を散開して回避する5人。だが、拳が地面に叩きつけられると共に地面がひび割れて砕けていく。そのあまりの威力を目の当たりにウィングも冷や汗を流す。もしこれをまともに喰らったらどうなるかわからないだろう。

 

「やあああ!」

 

プリズムが光弾を連続で放ち、ランボーグを攻撃する。しかしランボーグは光弾など効いておらず、平然と食らいながらプリズムへと殴りかかってくる。

 

「!」

「危ない!」

 

バタフライがプリズムの前に割り込み、シールドで拳を受け止める。しかしあまりの衝撃に受け止めるシールドの方にひびが入ってしまい、徐々に押されてしまう。

 

「う、くぅ……!」

「バタフライ!」

 

プリズムもバタフライと一緒にシールドを抑える。それでも後ずさる勢いは止まらない。このままではシールドが破られるのは時間の問題だ。シールドを抑えているバタフライの表情にも冷や汗が流れ始める。

 

「2人とも!」

 

そこにクラウドも入り、3人でシールドを支える。それと同時に、クラウドの手から雲が出現し、それがシールドのひびに入り込む形で補強されていく。それと共にシールドが一段階巨大化し、さらにシールドに触れるランボーグが、シールドに触れるエナジーが僅かに削れていくのを感じ取ったのか、押し込もうとした拳を一旦離すと再度勢いよく殴りつけてシールドを吹き飛ばしてくる。

 

「っ!」

「きゃあ!?」

 

しかし、シールドを破壊されて押し込まれるよりはずっとダメージは軽微だ。威力もシールドで相殺されたため、ただ吹き飛んだだけに過ぎない。3人ともほぼノーダメージで着地すると、攻撃によって生まれた隙を逃さないとスカイとウィングが左右から仕掛けてくる。

 

「やあ!」

「はあ!!」

 

2人の回し蹴りがランボーグの両肩に命中する。しかしランボーグの体は一瞬揺れるもののその場でから動かず、むしろ2人を掴もうとしてくる。

 

「「!」」

 

それを回避するため、2人は掴まれる直前にその場を離れる。

 

「ヒーローガールプリズムショット!!」

 

ちょっとやそっとの攻撃では通じない。そう判断したプリズムがプリズムショットを放つ。だが、それを一瞥したランボーグが右手を剣の形のように伸ばすと、そこに黒いアンダーグエナジーの刃が生成される。

 

「ランボーグ!!」

 

アンダーグエナジーの刃を纏った右手がプリズムショットを簡単に両断する。ランボーグの背後に飛ばされた真っ二つのプリズムショットはそのまま霧散してしまう。

 

「プリズムショットが!?」

「なんて切れ味……!?」

 

プリズムショットが通じないとなれば、他の3人も迂闊にキメ技での攻撃ができない。返り討ちにされてしまえばどんな惨状が待っているかもわからないからだ。

 

「ランボーグ!」

「まずっ……!」

 

アンダーグエナジーの刃を生み出した手刀で迫るランボーグを食い止めようと少し離れた位置にシールドを作り出しランボーグを受け止めようとする。しかしバタフライが作り出したシールドを紙切れのように切り裂くと、そのままプリキュア達を切り裂こうと迫ってくる。

 

「く……!」

 

これを受け止めるわけにはいかない。防御は諦めて全員が攻撃を回避する。そして顔を見合わせ合うと、5人はランボーグの周囲を走り回る。

 

「アンブレランス!」

 

隙を見つけ、ランボーグの懐に潜り込んだクラウドが雲を纏わせたアンブレランスをランボーグの脚に叩きつける。ランボーグがクラウドを攻撃しようとするもその前に離脱し、その隙を利用してスカイが背中を攻撃する。さらにランボーグが振り向くのと同時に既にスカイはいなくなっており、また死角からウィングが攻撃してくる。そちらに対応しようとすれば顔面にプリズムの光弾が命中して怯ませられ、その場から動こうとすればバタフライがシールドでの壁を作って足止めしてくる。

 

「ラ……ラ……!」

 

5人の動きにランボーグの方も段々うっとおしくなってきたのか、手刀を構えるとその場で高速回転し始める。その素振りを見た5人がその前に離れようとするのだが、ランボーグの回転速度があまりにも早すぎるのか、その場で発生した巨大な竜巻に巻き上げられてしまう。

 

「「「きゃああああ!!」」」

「うわああああ!?」

「くぅっ……!」

 

大空へと巻き上げられたプリキュア達に向かってランボーグが飛び上がる。まずはとシールドが使えるバタフライに狙いを定め、刃を振り抜くランボーグ。咄嗟にバタフライがシールドを三重に重ねて展開するも、その全てをいとも簡単に切り裂いてしまい、バタフライへと刃が迫る。

 

「……!!」

 

目に映る刃に、最悪の未来を予想してしまうバタフライ。と、その足首に何かが巻きつけられ、その体勢を強引に変えられたことで刃には命中せずに済む。バタフライが足首を見ると、そこには雲のロープが巻き付けられており、クラウドが引っ張ることでどうにか回避させたのだ。

 

「ランボーグ!!」

「きゃあああ!!」

 

刃での攻撃は空中にいて振り抜いた以上できないが、バタフライをこのまま逃がす気はない。ランボーグは空いている左手でバタフライを地面へと叩きつける。

 

「「「「バタフライ!!」」

「ランボーグ!!」

 

さらにバタフライを殴りつけたその反動でプリズムへと迫る。再び振り抜こうとする刃を、プリズムは寸前のところで光で生み出した足場を使って回避するも、こちらも左手で地面に叩き落とされてしまう。

 

「きゃあああ!」

「このっ!」

 

これ以上はやらせるかと、ランボーグが物理的に攻撃できない死角からウィングが迫る。だがランボーグは右手の刃を消すと、まだその場に残っているプリズムの足場を掴み、そのまま器用に体を一回転させてウィングを正面に捉える。

 

「うわああああ!?」

 

この対応はウィングも予想外だったのか、反応しきれず同じく地面に叩きつけられてしまう。そしてランボーグは次の得物として落下し始めるスカイを見る。そのランボーグの顔を見た瞬間、まるで睨みつけられているかのような錯覚をスカイは感じ取る。

 

「!?」

「ランボーグ!!」

 

この位置ならスカイを真っ二つにできる。そう思ったのか、再び手刀を生み出すとスカイへと切りかかる。自由に動けない空中では回避することもできず、せめてもの抵抗として両腕を交差させるも、その程度で防げるとはスカイ自身思っていなかった。このままやられてしまう、最悪の結末を予感し目を瞑ってしまうスカイ。だが、

 

「スカイはやらせない!!」

 

雲の足場を作り、それを乗り継いでスカイの前まで移動してきたクラウドがアンブレランスで手刀を受け止める。甲高い金属音が鳴り響くが、ランボーグの攻撃にもしっかりと耐えており、アンブレランスが傷つく様子は見えない。

 

「クラウド……!」

 

スカイも気付けば、クラウドが生み出していた足場の上に落ちていたようだった。刃を叩きつけたランボーグの体は徐々に降下していき、鍔迫り合いが落下と共に終わる。だがそれと同時に刃は真下へと振り抜かれ、雲を破壊し衝撃がスカイとクラウドを吹き飛ばしてしまい、体勢を崩した状態で地面に2人も落下してしまう。

 

「ぐっ!」

「きゃっ!」

 

しかし、2人は落下しただけだ。多少は地面に激突した痛みがあるが、ランボーグの攻撃によって叩きつけられた3人よりは軽傷だった。

 

「スカイ、大丈夫?」

「は、はい……皆は……」

 

スカイが皆に視線を回す。3人とも、今の攻防で大きなダメージを受けたようで、体をふらつかせながらどうにか起き上ががっていた。そして5人の前にランボーグが降り立つ。

 

「あのランボーグ……こんなに強いなんて……!」

「あの剣が厄介だよ……!」

 

ミクモの奥の手の厄介さに息を呑む4人。だがクラウドはアンブレランスを一目見ると、

 

「アンブレランスなら打ち合える……だから俺が隙を作る。皆はサポートをお願い」

「わかりました!」

 

クラウドの作戦を承諾すると、バタフライがミックスパレットを取り出し、クラウドのパワーを強化する。桃色の光を浴び、パワーを強化されたクラウドがランボーグへ向かってアンブレランスを構える。

 

「ランボーグ!!」

 

ランボーグとクラウドが刃とアンブレランスを叩きつけ合う。ランボーグの攻撃を的確に受け止めながら、アンブレランスにまとわせた雲が手刀のエナジーを削り取っていく。衝撃や余波が飛び交う中、ミックスパレットのパワーアップを受けたことでしっかりとその場にしっかりと踏ん張りながら攻撃を受け止めていく中、クラウドの耳にピシッ、と何かにひびが入る音が聞こえてくる。

 

「そこだ!!」

 

最大の力でアンブレランスを振り抜く。刃へと命中したアンブレランスは、ランボーグの手刀をへし折ってしまう。

 

「ランボーグ!?」

「今だ!」

「ヒーローガールスカイパンチ!!」

 

自らの必殺技をへし折られ、動揺するランボーグ。その隙を逃さず、スカイの拳がランボーグへと放たれる。動揺していてまともに防御できずにいるランボーグの体にクリーンヒットしたのか、吹き飛ばされたまま地面に倒れてしまう。スカイとプリズムが互いに頷き合うと、手を繋ぐ。

 

「「プリキュア!アップ・ドラフト・シャイニング!!」」

 

大空に出現した円盤へと吸い込まれていくランボーグ。その中でアンダーグエナジーが浄化されていき、ランボーグが地面へと叩きつけられていく。

 

「スミキッター……」

 

ランボーグが消えていき、その場に人形と眠った状態のミクモが残る。ミクモと人形の元に近寄ると、バタフライの視線が人形へと向けられる。

 

「この人形は……」

「ミクモのお母さんが作ったものらしいんだ」

「……そうなんだ」

 

複雑そうな表情を浮かべるバタフライ。と、人形について思いを馳せていたのもつかの間。突然ミクモが苦しみだす。

 

「う……」

「!?一体どうしたの……!?」

「もしかして、浄化のせいでアンダーグエナジーが……」

 

元々、ランボーグを2体召喚していた状態での再びのランボーグ召喚だ。さらに自分自身すら取り込み、アンダーグエナジーのほとんどを費やしたのだろう。そのせいで浄化されたミクモの体にはほとんどアンダーグエナジーが残っていないはずだ。

 

「ど、どうやって助ければ……そうだ、ミックスパレットなら!」

 

ウィングの提案を受け、バタフライがミクモに癒しの力を施していく。しかし、それだけではミクモの顔色はよくならない。

 

「ど、どうして……」

「……そうか、アンダーグエナジーが抜けているから……それなら」

「!クラウド、それをしたらあなたが……」

「大丈夫。無理はしないよ」

 

クラウドがミクモに手を当てる。その手からアンダーグエナジーがミクモの中へと流れ込んでいく。その光景を見て、スカイはムラクモが王様達に生命力を与えていたという話を思い出す。クラウドは同じことをやろうとしているのだ。

 

「……」

 

ミクモの苦しい声が徐々に消えていく。そして安らかに寝息を立てるようになったのを見て、クラウドはほっとした様子で立ち上がる。しかし、そこそこのアンダーグエナジーを放出したからか少しふらついてしまう。

 

「!大丈夫ですか?」

 

慌ててクラウドに抱き着き、体を支えるスカイ。そんな彼女の顔を、クラウドは少しだけ疲れた様子で見る。

 

「これぐらいなら問題ないよ」

「ならよかったです……お疲れさまでした」

「うん……ありがとう」

 

そう言い、笑いかけるクラウド。その姿を見て、クラウドが、ヤクモがちゃんと戻ってきてくれたことを皆嬉しそうに笑うのだった。

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