曇り空の夜のプリキュア   作:popoponpon

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第82話 傍に

 

「……ん……」

 

何か、違和感のようなものを感じて目を開くと、ヤクモの視線の先に見慣れた天井があった。背中には絨毯越しの床の感触があった。お腹の方にも何かが乗っていることに気付き、ヤクモが目を向けると、そこにはヤクモと同じようにうたた寝をしてしまっていたソラの姿があった。どうやらヤクモに寄りかかっていた状態でいつしか2人揃って眠気に襲われてしまっていたようだ。

 

「……もう、こんな時間か……」

 

ズボンから取り出したスマホを見ると、既に昼時だった。数時間はこのまま寝ていたようだが、改めて思い返すと昨日はあまり眠れていないような気がする。

 

「……んん……あれ、私寝ちゃってた……?」

 

ヤクモが意識を取り戻し、スマホとかを取り出す動きなどで体を微妙に動かしてたのもあってソラも目を覚ましてしまったようだ。ぼーっとした様子で天井を見ていたが、次第に自分もどういう経緯で眠ってしまっていたのかに気付いたのか、少し恥ずかしそうに顔を上げてヤクモの顔を見る。

 

「あ……ヤクモさん……」

「おはよう……?いや、そんな時間じゃないけど……」

「ふふ、そうみたいですね……少し、お腹が空いてきちゃいました」

 

自分のお腹の具合から大体の時間を予想したソラ。2人とも体を起こして座り込むと、ヤクモは少しだけ首を傾げる。

 

「ヤクモさん?」

「いや……なんか違和感が……」

 

元々目を覚ましたのもその違和感だった。しかし、ソラと一緒にいるからか先程からドキドキしているのもあって多分そのせいなのだろうとぼんやり考えていると。

 

「「……ん?」」

 

ヤクモの部屋の窓を叩く音が聞こえてくる。2階の部屋を叩いてくるのはいったい誰なのか。どことなく甘い感じの雰囲気になってきた感覚になっていた2人が少し不満そうに窓の方を覗いてみると、そこには数匹の鳥が窓を叩いている光景があった。

 

「「……あ」」

 

鳥たちが窓を叩いている様子を見て、ヤクモはあることに気付いてしまう。ドキドキしていた胸の鼓動は収まっており、それに伴い何に違和感を感じていたのかをヤクモは理解してしまう。鳥たちの行動を見て、ソラも彼らが何かを訴えていることに気付き、これまでの甘い雰囲気もどこへやら、2人の表情は一転して真剣な表情になる。

 

「この感じ……アンダーグエナジーだ!」

「!」

 

2人はすぐに立ち上がる。それと同時にヤクモのスマホに着信が入る。ヤクモがスマホを手に取って通話を始めると、ましろの声が聞こえてくる。

 

『ごめんヤクモ君!邪魔しちゃって悪いんだけど、もし気付いてなかったらって思って!』

「うん、もしかしたらミノトンが……!」

『さっき、あげはちゃんからメッセージが来て、それからすぐに鳥さんたちが来て!今向かってる!』

「わ、わかった!俺達も行く!」

 

そう言い、電話を切ると、ソラと顔を見合わせる。ミノトンがランボーグを召喚した。そしてましろも向かっているという発言からして、今戦闘しているのはどうやらツバサとあげはの2人。すぐに助けに向かわなければとソラとヤクモは立ち上がると、すぐに家を飛び出すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ランボーグ!!」

「っ!」

 

ショッピングモールの外の駐車場に現れたランボーグがウィングとバタフライに向かって何個もの木の実のような弾丸を投げ飛ばす。それをシールドで受け止めるバタフライだったが、シールドの向こう側から太く長い木の幹が鞭のようにしなり、シールドを思い切り薙ぎ払う。

 

「きゃああ!」

「バタフライ!」

 

シールドごと吹き飛ばされしまうバタフライ。そのまま空中に投げ出されたバタフライをウィングが受け止め、そのまま地面への激突を防ぐ。

 

「ありがとう、ウィング!」

「よかった……でも、あのランボーグ……厄介です」

「確かにね……」

 

ウィングに抱えられ、空中からバタフライはウィングと共にランボーグを見る。そこには無数の太い根っこで立つ巨大なヤシの木のランボーグがいた。その頭部はあまりに高すぎるのかショッピングモールの最上階に届くかどうかという程の高さがあり、その両腕もヤシの木となっており、その先端にはヤシの実が何個も実っているのが見える。先ほど、バタフライへの攻撃で何個もヤシの実を放ったはずだが既に元通りに戻っていた。

 

「プリキュアは5人揃わねば真の力を発揮できんということか」

 

バタフライとウィングがランボーグとの戦いに大苦戦し、押されている様子を見ながら、ミノトンはどこか納得したように口を開く。

 

「だが、戦いとはいつ起こるかわからぬもの。常に心身を鍛え、戦に備えること。それこそが武人の心構え……備えを怠った我が身を呪え」

 

このショッピングモールでミノトンとツバサ達は偶然遭遇してしまったのだ。2人しかいない相手と戦うのはミノトンとしても思うところがないわけではない。しかし、一度会敵してしまった以上、戦いから退くことは彼にはできなかった。そして一度戦うとなれば全力で戦うという信条を胸に、ランボーグを呼び出しプリキュアとの戦いを始めたミノトン。ランボーグは空中にいるウィングとバタフライへと次々ヤシの実を投げ放ち攻撃していく。

 

「わっ!?」

 

それをどうにか避けていくウィング。しかし、偏差射撃をしてくるランボーグの攻撃を回避するのは至難の業だ。どうにか相手が自分の移動先を読んで攻撃していることに気付き、それを読んで回避しようとするも、何度も成功するわけではない。そして遂に、

 

「危ない!」

 

バタフライがシールドを出して自分達へ命中しようとしていたヤシの実を防ぐ。しかし空中ではバタフライがそれを踏ん張ることはできず、バタフライを抱いているウィングも普段より動きが鈍く、すぐに2人揃って吹き飛ばされてしまう。

 

「うわっ!?」

「きゃあ!!」

 

そのまま地面へと落下していく2人。勢いよく激突してしまい、落下のダメージが2人の全身に走る。

 

「うぐ……!」

「ちょっと、まずいかもね……!」

「ランボーグ!」

 

痛みを堪えながらもなんとか体を起こすウィングとバタフライに向かって、ランボーグが次々とヤシの実を放つ。バタフライが咄嗟にシールドを展開し、回避できない自分とウィングを守る。しかし、シールドを破壊してやろうと徹底的に攻撃を仕掛けてくるランボーグの連続攻撃を前に、どんどんシールドにひびが入っていく。

 

「こ、のぉ……!」

「えるぅ……!」

 

腕にかかる衝撃に顔を顰めながらもバタフライが必死に攻撃を受け止めていく。だが見るからに分が悪くなり追い詰められていく光景を前に、エルも不安の声を漏らす。

 

「……終わりだな」

「ランボーグ!!」

 

ランボーグがトドメを刺そうと、首を大きく振り回す。それと共に首周りに巨大なヤシの実が現れ、それが2人へ向かって放たれる。

 

「まずい!……うぐっ……!」

 

あれだけは迎撃しなければ。そう直感するも、全身に走る痛みに顔を顰めてしまい、一瞬動きが止まってしまう。しまったと思い、ウィングが顔を上げると、シールドよりも巨大なヤシの実が2人の前に迫っていた光景が飛び込んでくる。

 

「しまっ……」

「ヒーローガールプリズムショット!!」

 

だが、そのヤシの実は2人に命中することはなく、駆け付けたプリズムの技によって相殺される。

 

「む……」

「「プリズム!」」

 

その場にいた全員がプリズムの姿を見る。来て早々、ウィングとバタフライが危険なのを知り、咄嗟に仕掛けたのだがおかげでどうにかなったようだ。2人を助けることができてほっとした様子で2人の元に近づく。

 

「2人とも待たせてごめん!!」

「ううん、ナイスタイミング!今のうちに……!」

 

プリズムの攻撃によって生まれた隙を利用し、ミックスパレットを取り出して自分とウィングに癒しの力を施していく。ランボーグから受けたダメージもこれでだいぶ回復し、2人とも再び動けるようになる。

 

「3人になったか……」

 

プリズムも加わり、ウィングとバタフライは共にランボーグを見据える。ランボーグはというと先ほどからヤシの実をどんどん増やしていく。

 

「ランボーグ!!」

 

ヤシの実を再び投げ始めるランボーグ。その弾幕をプリズムが光弾を次々と放ち、ヤシの実を相殺していく。しかし、それでも取りこぼすヤシの実が出てくる。だがそれはバタフライがシールドを複数にわたって空中に展開して防ぎ、それでも残るものはウィングが蹴り飛ばして対処する。だが、ランボーグの攻撃が激しく、3人は攻撃を受け止めるので精いっぱいだ。2人で対応していた時よりは被弾などもなくなり、安定して防ぐことはできるようになった。しかし、反撃には中々転じれない。

 

「たあああ!!」

 

それでも隙を縫ってウィングが攻撃を仕掛けようとする。ヤシの実を掻い潜って肉薄しようとするのだが、根っこの一本がしなる鞭のようにウィングへと迫る。死角から迫った鞭の一撃を前にウィングも寸前に気付き、咄嗟に防御を取る。その腕に根っこが激突し、鈍い音が響くと、ウィングが吹き飛んでショッピングモールの壁へと叩きつけられてしまう。

 

「がっ!?」

「「ウィング!?」」

「ランボーグ!!」

「「しまっ……!!」」

 

ウィングへと意識が割かれてしまった2人に、ランボーグは絶えず攻撃を続ける。ウィングを迎撃するのは自由は根っこ。つまり元々プリキュア達への攻撃に使っていた腕や胴体はそのまま。ウィングが捌いてた分の攻撃もバタフライとプリズムへ迫り、2人でも迎撃しきれなくなり、押し切られ始めてしまう。

 

「まず……」

「押し切られる……!」

「これで終わりか!プリキュア!」

「っ……まだ……」

「終わりじゃありません!!」

 

ミノトンが不満そうに声を上げる。やはり3人では、5人の時よりも実力は発揮できないのだろう。このままでは2人が到着する前に倒されてしまう。そんな考えが頭を過るも、絶対に持たせてみせると思い、その意思を口にした瞬間。ランボーグの頭上にいつの間にあったのか、巨大な雲があった。そこから聞こえてきたスカイの声に、ランボーグが驚いたように顔を上げる。

 

「む!?」

「ランボーグ!?」

 

雲の中からスカイとクラウドが同時に現れ、スカイがランボーグの頭部を殴り飛ばす。それによって倒れるランボーグに向かい、クラウドが雲を細長く束ねたネットを作り出すとそれでランボーグの全身を囲み、縛り付けて拘束する。

 

「スカイ!」

「クラウド!」

「皆さん、大丈夫ですか!?」

 

ランボーグの動きを封じてる間に慌てた様子でプリズムとバタフライに駆け寄るスカイ。クラウドも壁に叩きつけられたウィングの元に急ぎ、肩を貸す。

 

「ウィング、体は?」

「まだ大丈夫ですよ……でも、遅すぎますよ」

「……ごめん、気付くのに遅れた」

「……あなたにしては珍しいですね」

 

どことなく不満そうな声を漏らすウィング。確かに遅れたのは事実なので申し訳なさそうに謝るクラウド。ウィングは溜息を漏らすと、

 

「まぁ……僕が知らなかっただけですから別にいいですよ。ま……今更2人のことをどうこういう気なんてありませんから」

 

そう言い、笑うウィング。その様子を見て察したのかと気付くクラウドだが、それについては不満というよりどこか嬉しそうに祝福するような呟きを耳にして、ああもしかしてツバサも気付いたのかと何となく察する。自分の気持ちについてはましろとあげはには何となくばれてるんだろうなとは察していたのもあってあまり驚きはなかったし、そもそも戦闘中だとすぐに切り替える。

 

「スカイ、いい顔してる!」

「え?そ、そうですか?」

「うん、そっちはうまくいったようで良かったよ」

 

クラウドとウィングが皆の所に戻ろうとしている中、女性陣も上機嫌で話をしていた。スカイとクラウドも来た喜びもあるのだろうが、スカイの雰囲気の変化に気付いたのだろう。

 

「後は……ランボーグを倒すだけだね!」

「はい!」

 

クラウド達もスカイ達の近くまで移動し、5人はランボーグの方を見る。ランボーグの方は雲の拘束を引き千切ったようだが、少しだけ力が入らないと言った様子でだるそうに体を起こす。雲によってアンダーグエナジーを吸収、浄化された影響による弱体化が出ているのだろう。

 

「うむ、これで5人揃全員揃ったか。ではプリキュアよ、ここからが本当の勝負だ!根性を見せろ、ランボーグ!」

「ら、ランボーグ!!」

 

ミノトンも、2人が現れたのを見て5人が体制を整えるのを待っていたようだった。ミノトンに喝を入れられ、怠そうな体に鞭を打ってランボーグが攻撃を仕掛けてくる。再びヤシの実を放つも、

 

「これ以上好きにはさせない!ひろがるクラウドプロテクト!!」

 

クラウドが巨大な雲を出現させ、ヤシの実をその雲で受け止めていく。雲はクッションのようにヤシの実を包んでいき、その勢いを失っていってしまう。

 

「ランボーグ!?」

 

その光景を見て驚くランボーグ。これまで効果があった攻撃がクラウドの参戦によって全く通用しなかったことを驚いているのだろう。さらに、

 

「今なら!」

 

クラウドが攻撃を受け止めていることで手の空いたプリズムがランボーグへの攻撃に打って出る。光弾が体にどんどん命中していき、ランボーグがその威力で怯み、のけ反ってしまう。

 

「ヒーローガールスカイパンチ!!」

「ランボーグ!?」

 

ランボーグの攻撃が中断された瞬間にスカイがランボーグに仕掛ける。スカイパンチが放たれ、長い巨大なランボーグの胴体が空中へと吹き飛ばされる。ヤシの実による反撃もままならず、空中に吹き飛ばされたまま勢いよく落下して地面へと激突する。

 

「ら、ラ……」

「それで終わりか!ランボーグ!!」

「ら、ランボーグ!!」

 

痛みに呻きながらどうにかランボーグが立ち上がると、首を勢いよく振り回していく。それと共にその首には先程を遥かに超える巨大なヤシの実が生まれる。ヤシの実の弾幕ではバタフライのシールドやプリズムの光弾に効果があり、突破も視野に入るが、相性が悪いのかクラウドの雲のクッション性を突破できない。であれば、どうするか。それをどう突破するのか思案した結果、巨大なヤシの実を作り出すことで雲のクッション性もぶち抜く算段なのだろう。

 

「あれ、やばそうだよ!?」

「あれは防ぎきれないかも……!」

「いや……プリズム、プリズムショットを!」

「!わかった!」

 

しかし、クラウドには何か策があるようだった。そのため、プリズムにプリズムショットの使用を促すと、プリズムが光を集めていく。

 

「ヒーローガールプリズムショット!!」

「ランボーグ!!」

 

ランボーグがヤシの実を放つのと、プリズムがプリズムショットを放つのは同時だった。プリズムショットとヤシの実が激突すると、ヤシの実の方がプリズムショットを打ち破ってくる。

 

「やっぱり無理!?」

「受け止めるしか……!」

「いや、これで少しはひびが入ってる!」

 

この結果は薄々と察していたのか、プリズムが冷や汗を流しながら叫ぶ。だが、クラウドの指摘通り、飛んでくるヤシの実にはひびが入っている。それを見たクラウドは、アンブレランスを取り出すと、そこにアンダーグエナジーを込めていく。

 

「あれは……!」

 

その光景を見たミノトンが興味深そうにクラウドを見る。アンブレランスに宿ったアンダーグエナジーは腕を覆っていくパイルバンカーを装填したランボーグへと変わっていく。目の前のランボーグと比べるとあまりにも大きさに差が生まれている。ぱっと見ただけではあまりにも貧弱そうに見える。しかし、ミノトンは真剣な表情でそのランボーグを見ていた。

 

(あの大きさ……そして姿……アンダーグエナジーを使うというプリキュアの存在こそ把握していたが、何故、アンブレランスがこの地にあったのか疑問であった。しかし、あのランボーグは……!)

 

クラウドが呼び出したランボーグ。クラウドが右腕をヤシの実へと打ち付けるとともに、杭がヤシの実へと叩きつけられる。それによって、ヤシの実が粉々に砕け散っていく。

 

「やった、やりました!」

「ウィング、バタフライ!後はお願い!」

「はい!」

「オッケー!!」

 

ランボーグの最大の攻撃を捌き、すぐに控えていたウィングとバタフライに攻撃を促す。ウィングはその言葉に頷くと、バタフライもミックスパレットを取り出す。

 

「プリキュア・タイタニック・レインボーアタック!!」

「スミキッター……」

 

ウィングによってランボーグが押し潰されていき、浄化されていく。ランボーグが元に戻っていくが、それよりもミノトンの視線は元のアンブレランスへと戻ったクラウドの右腕に向けられる。

 

「キュアクラウド。一つ問おう」

「?」

 

普段ならランボーグを倒されたのを合図に、アンダーグエナジーの消耗もあるのだろう、アンダーグ帝国の刺客は撤退する。それはミノトンも例外ではない。しかし、今日のミノトンはすぐに撤退することはせず、キュアクラウドを見る。

 

「そのアンブレランスをどこで手に入れた?」

「……いつの間にか手に入れていた。何の関係がある?こいつはそんな大層なものなのか?」

 

元々父からもらったキーホルダーが元となって変化したものなのだが、そのことは隠してミノトンに返す。どうやらミノトンはクラウドの言葉を吟味しているようであり、それが事実なのか、それとも入手した経緯を隠しているのか図りかねているようだ。しかし、後半のアンブレランスがそんな凄い物なのかという質問はクラウドの本心だったのもあってか。ひとまずはクラウドの言っていることすべてが真実、と受け取ったようだ。

 

「アンブレランスは、かつてアンダーグ帝国の国宝とすら言われていた業物だ。ある御方が姿を消すのと同時に失われてしまったがな」

「国宝……?こいつが……」

(業物……そういえば)

 

バタフライが思い出す。バッタモンダーがシャララをランボーグとし、クラウドを取り込ませた時に、ランボーグの武器としてアンブレランスを用いたもう1体のランボーグを付けていた。あの時、アンブレランスの事を業物だと言っていたが、自分達を煽るための言葉というわけではなくどうやら事実だったようだ。

 

「それを持つお前は或いはあの御方の……いや、今の我らはプリキュアとアンダーグ帝国。敵として対峙する関係……いらぬ問答だったな。さらばだキュアクラウド、そしてプリキュアよ。次に相見える時を楽しみにしていよう。ミノトントン」

 

ミノトンが呪文を唱え、消えていく。その様子を見ながら変身を解くクラウド達。しかしミノトンの言葉に思うところがあったのか、ソラが心配そうな表情でヤクモの隣に立つ。

 

「ヤクモさん……ミノトンが言っていたことは……」

「大丈夫だよ」

「え……」

「ミノトンの言う通り、俺とアンダーグ帝国の間に何かがあっても、関係ないよ。今、ここにいる俺はソラシド市で生まれ育って、皆と出会ってプリキュアになって一緒に戦って、そして……ソラさんの傍にいる」

「……そうですね」

 

ヤクモの言葉に、ソラも安心したように笑う。その表情を見て、ヤクモも笑い返す。そんな2人の関係が、前よりも進んでいる様子を見て、ましろ達も微笑むのだった。

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