召喚士である高校生の日常   作:木山 浩一郎

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すみません。ストックが切れたので急いで書いてました。次からは3日に一回で短い文字数になります。


集会?、なんかやばい雰囲気だよね

丸い円の中に12人の老若男女が各々好きな姿勢で座っている。和服を着ているのが辛うじて共通しているが、見た目や座り方も全員自由である。

 

彼等の議論の内容は深郷田の今後についてである。霊力を得た以上、野放しにするわけにはいかず、仲間に引き入れたとしてもふとした拍子に()()()()()()()()()反旗を翻され大きな被害を被る可能性がある。しかし、ただ単に殺すだけではどうにも利益が見込めない。ではどうするのかということを話していた。

 

「殺すべきでしょう、奴は危険です」

 

ヒゲを蓄えた初老の男性が軽々しく言う。

 

「もう二度と反乱できないように記憶消去だけでなく、洗脳して飼いならしたほうが良いのではないか?」

 

それに反応した50代頃と思われる白髪混じりの男性は意を呈す。

 

「それにしても恩知らずにしても程がありますな。霊媒師として格の高い我々が、奴の使っていた式神を有効活用してやっているというのに……」

 

「全くだ……これほどにない褒美だと言うのに」

 

狸の様な見た目をした男が後ろにいる白狐を眺めながら嘆くように呟く。その声にいろんな声はなく、賛同するような声が多かった。

 

「あのガキは本当に目障りじゃった……だが……たかが女子供を生贄にした如きで謀反を起こすとは………本当に頭が足りないやつじゃ……ヒヒヒッ!」

 

君の悪い笑みを浮かべるに完全に折れ曲がった背中をしたシワシワの老人が重々しく嗄れた声で言う。

 

それに準じるように30代ほどのメガネを掛けた男が口を開く。

 

「海外に行ってたときの奴だがわからないが……それほどのやつか?……我々としては不意打ちをした三下のような奴だというのに……」

 

「クククッ違いねぇ!!」

 

同じく戻ってきた片割れの、チンピラ風の男が血でべっとりのナイフを片手に賛同する。

 

「その深郷田って……イケメンなのかしらねぇ?」

 

派手な見た目をした妖艶な女が首を傾げる。見た所、和服が新しく、和服に慣れていないのだろうと推測できる。

 

「ボクは何でも良いよ!!ボクのお友達になってくれたらね!!」

 

「お嬢様ッ……声のボリュームを下げて」

 

9歳くらいの幼い女の子が元気いっぱいに声を張り上げる。それに付いている20歳に近い付き人が注意する。

 

「拙者も同じく勝手にすれば良い……」

 

全身黒一色に統一された死んだ目をした男が言う。見た目は陰陽師と言うより忍者に近い。現に術は影を扱ったものを多用している。深郷田が謀反を起こした後に彗星の如く現れた新人でもある。

 

「俺様よりも大した奴じゃねえんだろ?そんな奴何だからこんな大会議なんか開かなくても良いだろうによ」

 

目付きの鋭い男がついた膝を話し、机にもたれ掛かるとニヤニヤとした笑みを更に深める。

 

その隣で怪訝そうな表情を浮かべた一人の少女がいた。名前は苦座義 加奈(くざき かな)、何よりも深郷田の事を気にかけている女性だ。元々はバディでもあった。一人っ子として育った彼女は陰陽師として、英才教育を施され、今は亡きかつての父を圧倒するほどの力を有しており、現に最高戦力としてこの会議に参加している。

 

(そこまでマヌケなのか………勝てるわけがないだろうに)

 

そう内心で呟きつつ、関わらないように目を伏せる。

 

「殺した暁にはよ!!あのいけ好かねェ雑魚から、加奈をオレの女にしてやる!!」

 

「………ハ?っちょ……ちょっとまて!!」

 

「………出来るならね」

 

隣でいきなり名前を呼ばれ、驚き反論をしようとしていると、穏やかな目をした男性が間髪入れずに言う。彼の霊力は周りとは一際大きく、尚且つ纏まっていた。そして、何よりも中核時代の()()深郷田を倒した事がある人物である。

 

「出来るに決まってるだろ?天災だろうが何だろうが俺様がぶち殺してやる」

 

「ま、待て!まだ議論は終わっていないだろう!!」

 

彼女の言葉を聞かずに勢いよく飛び出し、部屋飛び出し去る。

 

「………若気の至りというわけでございますかな?」

 

「これにしても……お人が悪い。彼に勝てる見込みなど等にないというのに」

 

「さあ、何のことかな?私はわからないよ」

 

ヒゲの生えた男と意地が悪そうに笑う口を隠す。その姿はまさに様式美のようであった。

 

「ま、彼が負けてしまったとしても、私滾々柄 朱雀(こんこんがら すざく)が、また完膚なきまでに倒すけどね。ね?だから、加奈は心配しなくても良いよ。怖かったね……けど安心してね」

 

ゆっくりと加奈の方に近づき優しく肩に触れる。

 

「大丈夫、守ってあげるからね」

 

座っている加奈の方に歩み寄り、頬を撫でようとする。その姿は最早神のような美しさを持っていた。しかし彼女はそれを躱す。

 

「………彼はそんな簡単には倒せない。」

 

「いや、勝てるさ。私がいるからね。……さて私はここで失礼する。会議は続けておいてくれ」

 

そう言うと、ニコリと笑い、退出する。結局の願いは叶わず、殺すということになってしまったのだった。

 

 

ーーーーーーーー

 

『君が仕事してるなんて知られたくないんだよね。だから、ね?、察して?』

 

「………分かりました。今までありがとうございました」

 

停学処分を受けたその日に、僕は予定通りのバイトに行こうと自転車をキコキコしていた時に電話がなった。バイトからの電話で、どうしたんだろとでてみると、店長の声がきこえる。こういう時はいっその事、代わりのバイトの話なのだが今回は何処か僕を蔑んだような話し方だった。勿論、いつもの様な口調ではある。しかし、僕を小馬鹿にしているような発言が見つけられており、なんというか、気分が良くない。

 

『じゃ、そういうことだから。お疲れ様』

 

ポロンと電話が切れる音が聴こえる。これでバイトに行かなくても良いという気持ちよさと同時にいざこういうのが来ると嫌な気分になという気持ちが重なっていた。

 

「………これからどうするかねぇ。………やっぱり信頼関係って築くべきだよなぁ……あ?お姉さん?何だ?」

 

更に更に追い打ちをかけるように、殺害命令をくだされることを知り、更に地獄のどん底に落とされる。

 

「あ………これ自殺しなくても僕……死ぬじゃん…え?四面楚歌?」

 

『すまない…すまない……』

 

まるでうわ言かのように言うお姉さんを沈めて、そのまま別れを告げる。

 

「あ、ありがとうございました。また報告があれば気軽にお願いします」

 

『………分かった。ごめんなさい……』

 

しばらくの無音とともに消える。流石に堪えたのか、ベンチの近くで自転車を置き、公園のベンチで誰も聞こえない様に愚痴をこぼす。この公園はとても大きく、色々な遊具だったり、グラウンドがあり、狭い所ではない。その為僕一人が陣取っていても、何の問題もない。

 

「あ、ヤベ。腹がムカムカしてきた。胃薬飲も。………けどしばらくこのままで………」

 

近くのグラウンドの近くで子ども達がサッカーしているのが見える。……サッカーはとても好きだった。僕が見て憧れたのは、超次元。今になって無理だと理解していたのだが、当時は空飛んで、火を出してシュート出来たり、思いを込めれば金色のでかい手が生えてくるもんだと思っていた。当たり前だがそんな事はできない。そんな事を言ったら、馬鹿にされ、削りに削られた思い出がある。

 

そういえば、小学校の時も友達いなかったな。サッカーに行こうとしたときはリンチの如きラフプレーをされ、女子には汚ーいとか言われてた。腹いせに僕の体操服を投げつけたらとんでもない悲鳴がなったのは楽しい思い出だ。それ以外はずっと孤独。お陰でろくなコミュニケーションも取れずに中学校に行った。けど、1年は植え付けられた記憶だから、実際にはリア充だろう。

 

「………家族にどう言うか……。停学処分になりましたテヘペロっていうか?………殺されるな僕…」

 

そんなこんなで家に帰るのに悩んでいると、見知った顔が公園から歩いてきた。

 

「……偶然だね…どうしたんだいそんなに悩んで……」

 

「……天使か……実は……」

  

暗殺以外の今までのことを話し、バイトも無くなったことを伝える。流石に驚くだろうと思っていたのだが、意外にも簡単にそれを受け止めた。

 

「……何だそんなことか。大丈夫だよ、貯金は余裕であるし、ここ10年は遊んで暮らせる」

 

「………え?、それは……」

天使は僕の貯金から買ったであろうスマホを取りだし、ある写真をしせる。それは紛れもなく僕の通帳だ。けれどもなんかおかしい。貯金の桁が3つも違った。勿論大きい方で。

 

「お、億?………なにがおきたんだ?」

 

「ああ、修行してた間に増やしてたらしいんだよね。いわゆるFXってやつさ。始めは一瞬で金は溶けたらしいんだけど慣れてきたらしくてね?そこからはもうこんな感じ。」

 

「……危なかったな。FXなんて一瞬で人生破綻させてしまうだろ?」

 

手に持っていたコンソメ味のを飲み干す。そろそろ季節の変わり目、それに慣れてなく寒い中でてきたんだろう。若干震えている。

 

「でボクはそのお金を引き落とす帰りにあまりにも寒いからコンソメを買おうとしたら、君に会ったってわけなんだよね」

 

「そういうわけか……僕は帰ったらその事を報告しなくちゃいけない。それが怖くて言い訳をかんがえてたんだが……」

 

「駄目だろうね。けど君がやったことじゃない、ボク達は味方だよ?」

 

優しく抱きつき、手を引く。ほんのりと香水の香りがしており、なんとなく女性っぽい。

 

「さて、一緒に帰ろうか……」

 

「………ヤバいめっちゃ怖い……」

 

「大丈夫さ……怖いない」

 

「怖いもん……」

 

「駄目、行くったら行くの!!」

 

「やァだァァァァァ!!」

 

「うるさいな!!」

 

駄々をこねる僕を抱っこして、帰路につかせるのだった。案の定僕の母はワナワナとしだし腹パンをくらい、妹はゲラゲラと笑い転げる鬼畜っぷりを披露された。

 

 

助けて。

 

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