異世界帰りのアカデミア生、5D's世界を謳歌する 作:テトラポッド
2話のデュエルでかなりミスがあったと指摘してくださった方がいらっしゃたので修正して再投稿しました。
ご指摘ありがとうございます。
バックを全て開封した後、俺は端末を起動させる。
まさか、100パックもあったのに1枚もシンクロモンスターが出なかったとは。
その一方で“メメント”モンスターは大量に出た。
あの攻撃力5000のカードは結局1枚しか出なかった。
そんな事を思い返しながら掲示板にアクセスした。
スレのトップ画像に認識阻害の魔法陣を組み込んだから安心だな。
138:名無しのデュエリスト
それにしてもイッチが言っていた異世界の話が気になるな
どんなところだったんだろう?
139:名無しのデュエリスト
それな
噂の精霊界かなぁ?
140:名無しのデュエリスト
都市伝説だろ
昔の精霊持ちが話していたとか何とか
141:1
ただいま
少し相談事がある
142:名無しのデュエリスト
どうしたイッチ
143:名無しのデュエリスト
異世界な話が聞きたくて全裸待機していたんだが
144:1
服着ろ
相談事はデッキ構築だ
今の時代のデッキがどんなのかよくわからん
145:名無しのプロ
ほぅ
我々が最も得意とするところじゃないか
146:名無しのデュエリスト
というか何で急にデッキ構築しているんだ?
147:1
あぁ 話してなかったか
デュエルアカデミアに通う事になって編入試験を受けるためだな
デッキパワーとかその辺が気になる
後、目立ちたくないしな
とにかく、まずはコイツを見てくれ。
(画像:《冥骸合竜-メメントラル・テクトリカ》)
148:名無しのデュエリスト
スゴく、大きいです・・・
149:名無しのデュエリスト
レベル11!攻撃力5000!
何だ、そのカード!?
150:名無しのデュエリスト
しかも、全体攻撃できるし、展開効果もあるぞ!
壊れだろ!
151:名無しのデュエリスト
それよりか俺、「メメント」ってカテゴリ、初めて聞いたぞ
イッチはどのパックを開けたんだ?
152:名無しのプロ
>>150
耐性は持ってないし、除去もできないからそこまでではないんじゃないか
でもまぁ、学生がこんなのを持っているとビビるw
153:1
>>151
マスターパックって奴
無名カテゴリなのかな?
全員、昔のカードのリメイクって感じ
俺のデッキに入っていたダークソードとかトライホーン・ドラゴンが新たな姿になっていて嬉しい
>>152
だよねぇ
現物はかなり禍々しいから使いたくないんだよなぁ
154:名無しのデュエリスト
そっか、異世界帰り(って設定)だったっけ
離ればなれになったカード達とまた再会できるなんて泣けてくるな
155:名無しのデュエリスト
それな
あの闇鍋のマスターパックから引き当てるなんて、昔のデッキが縁を繋いでくれたんだろうな
シリーズカードってそういう縁があるって聞くし
156:1
感動してくれているところ申し訳ないんだけど、昔のデッキも今持っているよ
(画像:昔のデッキと今の部屋)
157:名無しのデュエリスト
おまっ!感動を返せ!
158:名無しのデュエリスト
そうだそうだ!
キリキリ、メメントの全カードを貼り付けろ!
159:1
スマン、今の時代に合うようにパワーアップしてくれたみたいで嬉しいって感じのつもりで送ったんだ
とりあえず、メメント一覧、送るわ
(画像)
160:名無しのプロ
破壊してメメントモンスターを墓地に並べて、《冥骸合竜-メメントラル・テクトリカ》で締める感じか
脳筋だなw
161:名無しのデュエリスト
全てがメメントラル・テクトリカの召喚一点に集約している感じだな
で、イッチはコイツに頼りたくないと・・・
無理じゃねw
162:1
そうなんだよ
それが相談したい事なんだ
どうすれば攻撃力5000に頼らなくても、勝てるデッキになると思う?
163:名無しの探偵
難題だな
164:名無しのデュエリスト
メメントの特徴を整理する
①墓地にモンスターがたまりやすい
②効果破壊をトリガーにできる
位か
165:名無しのデュエリスト
あんまり旨味ねぇなぁ
166:名無しの活動家
とにかくイッチは効果破壊をトリガーにできるカードを画像で上げろ
後、魔法・罠もな
167:名無しのデュエリスト
昔のデッキがあるって言ったけど、使えるカードはないの?
168:名無しのデュエリスト
これは面白そう
169:1
>>166
とりあえず、上げてみた。
(画像)
>>167
大半が通常モンスターだから使えるカードは汎用以外はあまりないかも
ちなみにエースはコイツ。
(画像《始祖竜ワイアーム》)
170:名無しのデュエリスト
何コイツ 強っ!
171:名無しのデュエリスト
こんなカードあったんだ
172:1
ワイアーム、今そんなに強いんだ
いつも、はいはい地砕きされてたからなぁ(遠い目)
173:名無しのデュエリスト
今、大半はモンスター効果で除去しているからな
追い風だな
174:名無しの探偵
トークンを絡めれば、無理なくワイアームを出せるのか・・・?
・
・
・
195:名無しのデュエリスト
結構、案が出てきたな
良いのあったか?
196:1
なんとかなりそうな気がしてきた
みんな、ありがとう
197:名無しのデュエリスト
乙、イッチならきっと大丈夫
ところで、>>153でテクトリカを使わないって言っていたけど、デッキに入れはするんだね
198:1
アレ、多分呪いのカードの一種な気がする
デッキから抜いてもいつの間にか混入すると思う
闇のデュエルとかあったら容赦なく出すけど
アカデミア本校時代はそういうのあったからなぁ
1年生の時は遊城が何とかしてくれたから良かったけど、今はそうはいかないしな
199:名無しのデュエリスト
遊城って遊城十代!?アカデミアの紅き英雄の!?
というか闇デュエルってマジであったの!?
200:名無しのデュエリスト
重要な情報をさらっと言うな!
もうこのスレ埋まっちゃったよ!
アドバイスを受けて、デッキを組んでいく。
メメントにトークン、融合、他の属性も組み合わせてテストプレイして・・・。
テクトリカ、お前何で毎回初手で来るんだよ・・・。
そんな感じでデッキを組んで気づいたら、試験日は明日になっていた。
▽
編入試験当日―――、
会場はもちろん、デュエルアカデミア ネオドミノ校。
規模は一般的な大学位の大きさか。
小学校や中学校も併設されているのでそれ位の大きさになるワケか。
外観は未来っぽい感じはあまりないな。
筆記はサクサクと、基本は昔のデュエルアカデミアと変わらないからセーフ。
シンクロ関連がややこしいがテキストのおかげで何とかなりそう。
とりあえず、手応えはある。
後は実技試験か・・・。
「実技試験会場の体育館まで案内します、」
筆記試験の監督をしていた人がそのまま案内するようだ。
彼に連れられて学園を進んでいく。
会場に着いた時には、試験官のデュエリストが既に待っていた。スーツが似合う銀髪の長身女性だ。
すると、ここまで案内した監督が彼女に声をかける。
「では、実技試験デュエルをよろしくお願いします」
「ええ。正確に合否を見極めさせて頂きます」
この人、ここの先生じゃないのか?
「ええと、あなたは外部の人なんですか?」
彼女は上品に微笑む。
「はい。早速ですが、試験デュエルを行せて頂きます」
「よろしくお願いします!」
「私のターン、ドロー。*1《グリーン・ガジェット》(レベル4 ATK1400)を召喚。その効果で《レッド・ガジェット》を手札に加えます」
現れたのは、手足が生えた緑の歯車のモンスター。
「カードを3枚セットし、フィールド魔法《機械街》を発動します」
ゴゴゴと錆びた機械の街が地面から生えてきた。
「ターンを終了します」
外部試験官 LP4000
フィールド:《グリーン・ガジェット》、《機械街》、伏せカード3枚
手札2枚(内1枚は《イエロー・ガジェット》)
「俺のターン、ドロー!」
ドローカード:《冥骸合竜-メメントラル・テクトリカ》
本番では来ないと期待していたけど、ここでくるかぁ・・・。
実質、ドロースキップとは痛い。
「まずは、永続魔法《補給部隊》を発動。手札から《メメント・シーホース》(レベル5 ATK1350)を特殊召喚!」
怪しげに輝く骸骨の馬が嘶く。
試験官のお姉さんが目を凝らす。
「初めて見るカードですね」
「珍しいんですね。では《メメント・シーホース》の効果を発動。このカードを破壊し、デッキから墓地に《メメント・ゴブリン》と《メメント・ウラモン》、《メメント・メイス》を墓地に送ります。更にモンスターが破壊された事で《補給部隊》の効果が発動。その効果で1枚ドロー。更に墓地に送られた《メメント・ウラモン》の効果でこのカードは特殊召喚される!」
変な装飾が付いたクリボーみたいなヤツが出る。目の所がなんか怖いな。
「《メメント・ウラモン》(レベル1 DEF400)が特殊召喚されたことで墓地から《メメント・ゴブリン》を回収し、そのまま《メメント・ゴブリン》(レベル1 ATK400)を召喚」
今度は白い体の小鬼を出す。華麗に着地を決め、すかさず正座する。
「《メメント・ゴブリン》の効果を発動!このカードを破壊し、《メメント・ダークソード》・《メメント・ホーン・ドラゴン》を墓地に送る」
何とかデッキを回したぞ。このコンボを教えてくれた掲示板の人に感謝だ。
試験官のお姉さんはこのコンボの意図がわかるか・・・?
「墓地を肥やしただけ?いえ、墓地には闇属性モンスターが3体…」
スゲェ、正解だ。最初、俺はこのコンボの意味をよく分からなかった。
「墓地に闇属性モンスターが3体いるため、手札から現れろ!レベル7《ダーク・アームド・ドラゴン》(ATK2800)!」
昔のレアカードの1枚だが、度々再版されて今は手が届く程度の値段に収まっているらしい。
スレの人が提案してくれたカードだ。
「良い手ですね。ではリバースカード発動です。《奈落の落とし穴》。《ダーク・アームド・ドラゴン》を破壊して除外します」
意気揚々と登場したドラゴンだったが、召喚シーンの間にスポンと暗闇に落ちていった。
何か既視感あるなー。あ、万丈目サンダーか。
あいつ黒かったし、《アームド・ドラゴン》をよく使っていたもんな。
「手札の《幻獣機オライオン》を捨て、《ツインツイスター》を発動!伏せカード2枚を破壊します!」
「残念。リバースカード発動、《魍魎跋扈》!このカードにより、私は更にモンスターを召喚できます。《グリーン・ガジェット》をリリースし、アドバンス召喚!レベル8《古代の機械巨竜》(ATK3000)!」
現れたるは錆びだらけのドラゴンを模した機械。
懐かしいカードの1枚。
「フィールド魔法《機械街》はリリースを1体減らす効果を持ちます。更に《グリーン・ガジェット》が素材になった事で貫通効果も持ちます」
似た戦術は知っている。
何しろ、クロノス教頭が何度も見せてくれたんだ。
「知ってます。俺は《幻獣機オライオン》が墓地に送られた事でその効果を発動します。来い!『幻獣機トークン』(レベル3 DEF 0)」
「貫通効果を持つモンスターがいるのに守備表示ですか?」
「何となくです。表示形式なんて今は意味がないでしょう?」
こちらを見下ろす彼女にそう答える。
何故なら———、
「マジックカード《融合》発動!『幻獣機トークン』と手札のノーマルチューナー《エンジェル・トランペッター》を融合させる!無と無を交え、原初の時より現れよ!レベル9《始祖竜ワイアーム》(ATK2700)!」
混沌の渦から大きな翼を広げた蛇竜が天へと舞い上がった。
「融合モンスター・・・!そう来ましたか!」
「はい、《始祖竜ワイアーム》こそ、俺のエースカードです!」
決して手札の右端にいる攻守5000のヤツではない。
「《始祖竜ワイアーム》で《古代の機械巨竜》を攻撃!」
「来ますか」
古代の機械特有の魔法・罠発動制限は攻撃された時には発動しない。
だからこそこのカードを使える。
「ダメージステップ時に墓地の《エンジェル・トランペッター》を除外し、手札から速攻魔法《イージーチューニング》を発動!ワイアームの攻撃力は1900アップ!」
《始祖竜ワイアーム》ATK2700→4600
ワイアームが翼を煌めかせると幾重もの光線がガジェルドラゴンへと殺到する。
外部試験官LP4000→2400
「融合素材の《エンジェル・トランペッター》は素材としてだけでなく、強化のための布石だったのですね」
そう、俺は最初からこの展開を狙っていた。《ダーク・アームド・ドラゴン》は露払い。
本命は攻撃力4600の《始祖竜ワイアーム》での攻撃。それを守るために使ったのだ。
これもファンタジー世界で生き抜いた知恵。
ただスキルを使うのではなく、フェイントを混ぜて本命を隠すかはデュエルに置いても役立つ。
しかし、もう使える手札はもう残っていない。
「ターンエンドです」
戸森繋 LP4000
フィールド:《始祖竜ワイアーム》、《補給部隊》
手札1枚(《冥骸合竜-メメントラル・テクトリカ》)
「私のターン、ドロー。デッキトップ10枚を除外し、《強欲で貪欲な壺》を発動。2枚ドローします」
彼女は手札を一瞥した後、筆記試験の時から案内してくれた人を見やり、1枚のカードを取り出した。
「マジックカード、《サンダー・ボルト》!」
「待ちなさい!それは学生相手に使うべきでは・・・」
傍らに控えていた筆記試験の監督が制止する。
「相手フィールドのモンスターを全て破壊します!」
古今変わらない、プロご用達のレアカード・・・!
「手札の《イエロー・ガジェット》と《マシンナーズ・フォートレス》を墓地に送り、レベル8《マシンナーズ・フォートレス》(ATK2500)を特殊召喚します!」
丁寧な口調は変わらないが、プレイングは苛烈。
「全滅・・・!ですが、《補給部隊》の効果で1枚ドロー!」
「《マシンナーズ・フォートレス》でダイレクトアタック!」
先ほどとは打って変わった近代的な戦車がレーザー砲を放つ。
「ぐっううう!」
戸森繋 LP4000→1500
「ターンを終了します」
外部試験官 LP4000
フィールド:《マシンナーズ・フォートレス》、《機械街》
手札0枚
この状況、手札はリードしているとはいえ、かなりまずい。
突破できるカードの1枚は手札にある。それをドローできるか・・・。
「俺のターン!ドロー!」
よし来た!
「《幻獣機テザーウルフ》(レベル4 ATK1700)を召喚!」
狼型のヘリコプターが空中に浮かぶ。
「《幻獣機デザーウルフ》の召喚に成功した時。『幻獣機トークン』(レベル3 DEF 0)を特殊召喚」
「壁を並べた?」
次のカードが逆転の一手。
「『幻獣機トークン』をリリースし、《エネミー・コントローラー》を発動!《マシンナーズ・フォートレス》のコントロールを得ます!」
「ここで《エネミー・コントローラー》!?」
《マシンナーズ・フォートレス》はモンスターで対象を取ればハンデス、破壊すればカード破壊とかなりの妨害効果を持つ。
だが、魔法やトラップには耐性がない。
「《マシンナーズ・フォートレス》でダイレクトアタック!」
「・・・!」
外部試験官LP2400→0
・
・
・
こうして、俺は試験デュエルに勝利した。
皆のアドバイスがあっての事だ。
合否は追って通知するとのことだ。
まぁ、受かっているだろう。
これで受かってなかったら泣くけど・・・。
▽
先程までデュエルしていた外部試験官の
「いくらあなた方、カードプロフェッサーとはいえ、あそこまで本気でやる必要はないでしょう。彼を潰すおつもりですか」
「あの子、あの程度ではつぶれないでしょ。一応、アナタにも気を使ってアイコンタクトをしたわけだし」
ミコットは軽い口調でそんな事を宣う。彼女に悪気という2文字はない。
「そう言って、若手を潰しかけましたよね。メンタルケア大変だったんですよ」
「気を付けているわよ。未来のカードプロフェッサーなんだから」
「勝手に引き抜こうとしないでください」
はぁ、と溜息を吐く監督役から目を背けるように彼女は明後日の方向を見ながら話を続ける。
「ところで、あなた知っていた?あの子、最初にドローした右端のカード全く使わなかったわよ」
「話を変えないでください」
「久々に面白いデュエリストが入ってきたわね。あの子に唾をつけておこうかしら」
カードプロフェッサーの1人に目を付けられることになった繋だったが、この時は彼は知る由もなかった。