呪術師のひとりごと   作:貿易商人

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作者が明治時代のご飯で一番食べたいのは?
勿論、牛鍋


牛鍋をつつけば文明開化の音がする

後宮。

 

「うひょー!!なんじゃこりゃ!?俺、今の日本のご飯知らないからマジで旨そう!!」

「江戸時代から牛鍋はあんぞ。確かに当時の牛鍋って高級だったからな……放浪してたんじゃ食えないか」

 

渚以外の呪術師が珍しい、という事もあり、日本の交易船の護衛+手伝いとして蒸気船で茘にやって来た次期五条家当主である五条学(五条先生瓜二つ)は壬氏様からのお誘いで後宮へと遊びにやって来た。本来なら縛りを結んだ渚、皇族である壬氏様や皇帝に壬氏様の弟たち、護衛である高順や李白、医官、そしてタマタマとアームストロング砲(隠語)を去勢した宦官以外は入ることを許されないが……壬氏様の許可が出たから良いだろう。

 

「てか、船団の護衛は良いのか?」

 

此処は壬氏様の執務室。そこで渚、猫猫、壬氏様、李白、五条学の手で日本の超絶美味しい食べ物……牛鍋の試食会が行われていた。

牛鍋とは令和でも食べられる料理であるが、すき焼きの起源とも言われている日本食。幕末、日本が開国してイギリス等の列強から肉食文化が広まったことで誕生した料理だ。四角に食べやすい大きさにカットした牛肉を味噌垂れ(味噌+甘酒+酒粕だったり、色々ある)で焼いて食べる料理である。野菜はネギや春菊等々。焼いた牛肉を一緒に焼いた味噌垂れにつけて、それを生卵に絡ませて食べるのだ。

 

「俺以外に呪術師は居るし、俺ワープ出来るからよ」

「「「ワープ!?」」」

 

菜箸でグツグツと味噌垂れに煮込まれれ牛肉の様子を見る、学はそう告げた。そう、日本からの船団の護衛は学だけでなく、他にも呪術師が居るのだ。

船団の護衛長をしている傀儡呪術を用いて、ジュガイを操る夜蛾というチョンマゲ男(夜蛾先生の御先祖)、お寿司のネタで会話する呪言師の狗巻くん(狗巻先輩の御先祖)等々の愉快な呪術師が多く居るのだ。それに、学はいざとなればワープ出来るので問題はない。

 

「よし、そろそろだな」

 

グツグツと煮込まれ、お肉と味噌に良い感じに火が入った。

 

そして学は全員に均等に行き渡るように、お肉を配る。

 

「「「いただきます!!」」」

 

渚は生卵に味噌垂れがついたお肉をダイブさせ、口に運ぶ。すると、牛鍋文化がない茘では味わえない旨味が口の中に広がった。

 

「うんめぇぇぇ!!」

「そんなに?…………おいしぃぃ!!」

 

渚に続いて猫猫も牛鍋を食べてみるが、久しく肉らしいTHE牛肉と言える料理を食べてなかった為なのか、余りの美味しさにほっぺたが堕ちそうになる。

 

「これは確かに旨いな」

「酒が欲しくなる。焼酎にも合うだろうな」

 

大人である李白と壬氏様も渚や猫猫と比べると、リアクションがオーバーではないが牛肉の美味しさを実感する。

 

「うめぇだろ?寿司や蕎麦のファーストフードも良いけど、やっぱり肉は旨いからな!!」

 

実はと言うと、江戸時代までは人々は肉を食べてなかった。魚は食べていたが、お肉は宗教上や様々な理由で日本人は食べておらず……猪をボタン肉等と偽って食べるしかなかったのだ。牛肉や豚肉が食べられるようになった為か、そこは開国に感謝だろう。余談だが、薩摩ホグワーツこと薩摩藩では普通に豚肉が食べられていたとか。

 

「そういや、五条家はどうなんだ?禪院家は渚から聞いたが……」

 

壬氏様としては日本の事を知るため、学に色々と聞いていた。禪院家がドブカスなのは渚から聞いていて知っているが、他の名門はどうなのだろうか?

 

「加茂家は政府と仲良しだな。ノリトシって聖人の人が居たが、急に人が変わったように研究ばかりしてるらしい。

五条家はみんな仲良しだよ。名門で唯一差別がないな、六眼がないと全員落ちこぼれのような家だから、差別意識なんてない。そう言う意味では俺は幸せ者だ」

 

加茂家は政府(というか呪術上層部)と仲良しであり、ノリトシという凄い優しい人が居たが、突如として人が変わったように研究ばかりしていると言う。

五条家はごく稀に、六眼という魔眼を宿して産まれる子が爆誕するが、それ以外は普通の名門。その為か、五条家は差別がなくみんな仲良しなのだという。

 

「じゃあ、渚が産まれた禪院家は?」

「俺個人の偏見だけど才能主義の術式大好き一族。禪院家は古来から渚の持つ十種影法術を相伝としてたけど、才能豊かな人を婚姻で取り込んできた為か、相伝が沢山あるな……その代わり、本家からは十種影法術の使い手は誰も出てないそうだけど」

 

学から語られる禪院家のお話。禪院家は昔から才能=術式大好き一家であり、有能な術式を持つ呪術師を家に迎え入れていた。その為か、所属する呪術師は様々な術式を持つ呪術師が多いのが特徴。ただ、本来の相伝であり、日本最強の術式 十種影法術を持つ呪術師は江戸中期を最後に本家からは産まれておらず、渚の爆誕まで誰も現れていない。一応の相伝だけでも幾つもある家系である。

 

「だが、俺は一族のしがらみ関係無しに禪院家は嫌いだな。

女は冷遇する、呪術が使えない人間も冷遇する、今の呪術規定に合わない人も冷遇する、家からイレギュラーが出れば追放する。やな所だね……お前はあんな所、出ていって正解だよ」

 

しかし、禪院家は才能大好きゆえに否定する所でもある。

呪術師でなければ人ではないとして決め付ける、ドブカスな所。女は冷遇し、もはや子供を産む役目と雑用しか与えない、男尊女卑の塊の所である。きっと渚も禪院家に戻っていれば……十種を将来に遺すための種馬に使われたであろう。

 

「よし!!半殺しにしよう!!」

「良いぜ、その時は言えよ?合法的に半殺しに出来る舞台を用意してやる。これなら、外交問題に成らないだろ?」

「「「半殺し!?」」」

 

禪院家、半殺し確定。しかも五条家全面協力で、外交問題に成らない模様。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「五条!!早く帰ってこい!!なにがちょっと遊びに行くだ!!もう3日経つぞ!!」

 

一方の上海の港。夜蛾隊長は蒸気船の上で、まだ帰らない学に向かって軽く怒っていた。

 

 




次回!!オリジナル合成獣!?

阿多后「中華には瑞獣って霊獣や四神って神獣が居てだな」
玉葉妃「実家が取り寄せた、欧州の神獣の資料よ」
梨花妃「実家が交易で得たエジプトの書物だ」

渚くんちゃん「フハハハ!!さあ!!行くのだ鳳凰!玄武!バハムート!!そしてラーの翼神龍!!」
壬氏様「アウトォォォオ!!最後のはアウトォォォオ!!」

拡張術式は術師のイメージと術式の理解で変わるのだ!!

見てみたい話 はい、今回も全部ギャグです。場合によっては複数採用

  • 虎杖悠仁くん、明治にタイムスリップ!
  • 渚くんちゃん、平成にタイムスリップ!
  • 進撃のGの呪霊(銀魂仕様)
  • お鍋のお肉争奪戦
  • 皇帝INプール!!
  • カブト狩りじゃぁぁあ!!
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