呪術師のひとりごと   作:貿易商人

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アームストロング砲。ウィリアム・アームストロングが開発した移動式大砲。


ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃねーか、完成度たけーなおい

「しかし、かなり忠実に再現したな。ライバルは多いが、がんばれ」

「「感謝の極み」」

「だからネオアームストロング砲ってなに!?間違いなく、アヘン戦争や薩摩で使用されたアームストロング砲はこんな卑猥なおチンチンな見た目じゃないだろ!!」

 

ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲を再現した雪像を作った渚と猫猫。当然、目指すのは優勝であり、日本国で言えば平成換算8000円のアイスクリームを食べるためだ。平成では技術の進歩で楽々とアイスクリームを作ることが出来るが、この明治時代では近代化が進んでいない茘では勿論のこと、日本国でも高級品でなかなか食べることは出来ない。出来ても外国からの要人が来た時や、金持ちしか食べることは出来ないのだ。

 

「私は他の参加者の所も見ていこう。しかし、アームストロング砲だけではなく、魔虚羅と貫牛の像も作ったのか。これも凄いな」

 

阿多様はそう告げ、アームストロング砲の後ろに聳える等身大の魔虚羅の雪像と貫牛の像を見上げ、他の参加者の所に向かっていった。そう、渚は他の作品も作っており、それは魔虚羅と貫牛の雪像だった。大きさも質感もリアルに再現された雪像であり、魔虚羅は迫力満点だ。しかし、その雪像はさっきまでは無かった筈だ。

 

「おい、魔虚羅と牛の像……さっきあったか?」

 

少なくとも壬氏様がネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲の片方のタマタマを蹴り壊した時は無かった筈だ。そして、魔虚羅の像がやけにプルプルと動いている。

 

「まさか……」

 

その瞬間、魔虚羅の雪像をかたちどっていた雪がボロボロと崩れてしまい、中から魔虚羅が出てきたのだ。そう、魔虚羅の雪像は魔虚羅に雪をベタベタにくっつけて、出来た代物だったのだ。

 

「マコー!!おっ!!壬氏殿!!拙者も雪まつりを楽しんでますぞ!!」

「雪像じゃなくて、本人が中に入っとるぅぅぅ!!」

 

まさかと思い、壬氏様は貫牛の雪像に手を掛ける。壬氏様の予想が正しければ、この雪像の中身も……

 

「壬氏様ストップステイステイ!!」

「壬氏様。早まっては勝てる勝負も勝てなくなります」

 

渚と猫猫が壬氏様を止めようとするが、そんな事は関係ない。壬氏様は猫猫に身体スペックは全て上回っており、そこら辺の武官ならボコボコに出来る強さを誇る。だが、天与呪縛(実質ノーリスク)で人外じみた存在である渚に勝てる点は身長差と腕の長さしかない。壬氏様は猫猫と渚2人に止められるが、高い背丈と長い手を伸ばして、貫牛の像の雪を払う……すると中から貫牛が出てきた。

 

「モー」

「やっぱりかぁぁぁあー!!なに式神を雪まみれにしてんの!?」

「やだな、貫牛は自分の意思で立候補してくれたんだよ」

 

貫牛は自分から雪像に立候補したのだ。ただでさえ貫牛は式神の中でも出番がない!!能力も使って貰えない、トンネル工事や資材採掘位しか出番がない!!可愛くない、カッコ良くもない!!人気もない!!人気投票唯一のゼロ票!!そんな貫牛は少しでも人気を得るために、雪像に立候補したのだ!!

 

「モー(少なくとも、蝦蟇に勝ちたい!!今度の人気投票こそは!!)」

「えっ?蝦蟇に勝ちたいの?」

「式神の中でも人気ヒエラルキーがあったの!?」

 

頑張れ貫牛!!負けるな貫牛!!干支の2番目だから、干支に入れなかった蝦蟇と虎葬よりは少し、優遇されてるさ……多分。えっ?玉犬シリーズ、魔虚羅、脱兎、そして救国の円鹿?はい、彼らを越えることは難しいかな?

 

「もう、動いたらダメじゃないか。ほら、雪つけるよ」

「モー」

「主!!拙者は自分でつけますぞ!!」

 

そして再び魔虚羅と貫牛は雪を纏った。

 

「猫猫ぉぉおお!!パパだよぉぉおお!!」

 

その時だった、猫猫を呼ぶ声が聞こえると共に1人の男が物凄い速さで全速力で向かってきた。彼は漢羅漢、猫猫の実父であり茘の最高軍事部門責任者であり、皇帝と共に女帝とロリコン先帝を牽制して今の政治を作ったと言っても、過言ではない人物だ。

 

「出たなマダオ……」

 

両手を広げ、猫猫をバグしようと突き進む羅漢。だが、渚の影から玉犬渾が飛び出した。玉犬渾は右腕を横に出して、迫り来る羅漢に合わせて、羅漢に強烈なラリアットを喰らわしたのだった。

 

「ひでぶ!!」

 

全速力で走ってきたためか、自分自身の力も合わさって強烈な一撃を受けた羅漢はそのまま後ろに倒れてしまう。柔らかい雪が積もっていたお陰で、後頭部へのダメージはないに等しいが……それでも首には結構なダメージを受けた。

 

「よしよし、玉犬。誉めてつかわす」

 

猫猫は玉犬渾を誉めながら、もふもふとなで回す。なお、玉犬渾も満更ではない。

 

「いてて、パパよりワンちゃんの方が良いの!?」

「当たり前だろマダオ」

 

羅漢、娘からの塩対応であった。

 

「おや、ふむふむ……ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲ではないか。完成度たけーなおい」

「知ってるの!?大尉殿も知ってるの!?」

 

しかし、羅漢もネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲の事はご存じであり、渚と猫猫が作ったアームストロング砲の完成度の高さに、感心する。

 

「イギリスのウィリアム・アームストロング技師が開発した移動式大砲だ。後装式ライフル方式を採用した物でな、かなりの威力が高い」

 

↑マジのアームストロング砲です。

 

「アームストロングさんが開発したからアームストロング砲なの!?」

 

だが、羅漢が此処に居ると言うことは羅漢も雪まつりに参加しているのだろう。

 

「ねえ、メガネのおっちゃんも参加したの?」

「おや、犬のお面を被ったような呪術師よ。私も参加したのだよ」

「俺、お面被ってないよ」

「渚、マダオは私と母さん以外の人の顔が認識できないんだよ」

 

羅漢は生まれつきの疾患、1種の天与呪縛に近いもので他人の顔が認識できない。人として認識できるのは娘の猫猫、妻の鳳仙だけだ。他の人物の顔は認識できず、有象無象の人達は碁石として認識され……女性は白で男は黒だ。

一応、羅門のアドバイスで有象無象ではない人は将棋の駒として認識できるとか。

渚は余りのイレギュラーであり、お面を被った人として見られるようだ。

 

「あれが、私の作品さ。タイトルは飛翔」

 

羅漢の作品は近くにあり、それは巨大な羅漢の雪像の背中から翼が生えた代物だ。雪像としては全裸であり、まあ、欧州に昔からある像はダヴィデ像とか全裸が多いし問題はないだろう。

 

「大尉殿、凄いですね」

「東宮様にそう言われると誇らしいですな」

 

「きゃぁぁあ!!なんかついてるわ!!」

 

その時だった。町や花町や後宮から遊びに来ていたor祭りに参加しに来た女性の悲鳴が響く。その女性は羅漢の飛翔の股間を指差しており、渚と猫猫に壬氏様も股間を見てみると、そこには氷で出来た大きなイチモツが有ったのだ……形まで再現されており、そのイチモツは皇帝のイチモツと違って徳利セーターは着ていない。

 

「どこまで再現してんだよマダオ!!」

「皇帝より立派だね……てか、盛ってない?」

「渚に薬屋!!イチモツばっかみてんじゃないよ!!」

 

しかし、猫猫はあろうことか……そのイチモツに向けて雪だまを渾身の力でぶん投げる!!その結果、飛翔のイチモツは文字通り……飛翔の名前に相応しく飛んでいき、少し離れた場所で女性の像の額に当たってしまう。

 

「ノォォォオオ!!俺達が作ってた像に卑猥なイチモツがぁぁあ!!」

 

その像を作っていたのは、花町の妓楼に務める屈強なケツモチの男性達であり、男性達はイチモツが飛んできた方向を見る。当然、渚と猫猫と目が合う。

 

「「このマダオが犯人です」」

 

猫猫と渚、秒で羅漢を売る。

 

「「チェストぉぉお!!」」

「うんぎゃぁぁあ!!」

 

羅漢はボコボコにされ、飛翔の像も破壊されてしまった。

 

 

 

「あら、猫猫に渚、壬氏様。貴方達も雪まつりに?」

 

すると今度は玉葉妃がやって来た。玉葉妃は自分の侍女(猫猫を除く)と下女の有志達と合同で雪まつりに参加しており、言わば今回の優勝候補だ。

 

「これはネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃねーか、完成度たけーなおい」

「なんで玉葉妃までしってんだよ……なんで!?」

「かつてザンスカール帝国が使用し、ケンジャク率いる地球連邦に大打撃を与えた決戦兵器よ。アグニカ・カイエルが破壊したとして有名だけど、それを再現したのね」

「ザンスカール帝国って何処だよ!?てか、アグニカ・カイエルって誰だよぉおお!!初めて聞いたわ、そんな国名と人名!!」

 

しかし、玉葉妃が此処に来たと言う事は作品はどうなのだろうか?

 

「玉葉妃様。作品はどうなってますか?」

「無事に完成したわ。猫猫と渚も見に来る?勿論、壬氏様もよ」

「本当に!?見に行く、見に行く!!」

 

 

だが、玉葉妃とその侍女、そして下女の立候補者で作った作品は

 

「これが私達の作品よ!!」

 

巨大な竜宮城のような作品であり、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲を5としたら10000程の価値がある素晴らしい作品であった。

 

「女の子って凝り性だから、頑張りすぎちゃったのよ」

「負けたわ」

「グランプリ無理だ」

「いや、お前達が作ったネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲でグランプリが取れるわけ無いだろ!!」

 

だが、その時だった。玉葉妃達が作った竜宮城に次々と、何処から氷で出来たイチモツが飛んできて突き刺さっていく。

 

「フハハハ、何が雪まつりだ!!どうせ全部溶けて無くなるんだよ!!ハハハハ!!」

 

そのイチモツを投げまくるのは自慢の作品を見事に粉砕された羅漢であり、羅漢は様々な作品に氷のイチモツを投げまくっていく。

 

「貴様!!良くもやってくれたな!!」

「俺達の自慢の作品を良くも!」

 

だが、今日は様々な人達がこの雪まつりに参加しており、マダオ……羅漢に作品を台無しにされた人々が羅漢に向けて雪だまを投げていく。

雪だまに対抗するように、マダオもイチモツを投げていき、イチモツと雪だまの応戦が始まった。

 

「やめんか!!」

「警護で駆り出されたと思えば、こうなるか……て!?羅漢大尉殿!?なにやってんだ!?」

 

すると、警護の仕事で駆り出されていた李白と……高順に何処か似ていて若い青年……馬閃が現れた。しかし、馬閃と李白の顔面に雪だまが直撃する。

 

「玉葉様……これじゃグランプリが」

 

何処から現れた玉葉妃の侍女頭であるホンニャンがオロオロとしながら玉葉妃に告げる。

 

「フフフ、やってくれるわね」

「玉葉様!?」

 

玉葉妃は静かに怒りを燃やし、竜宮城に置いていた玄武の氷像を持ち上げる。

 

「ふざけんじゃないわよ!!こちとら、アイスクリームの為に参加したのよ!!グランプリは譲らないわよ!!」

 

武官真っ青の腕力で、玄武の氷像を持ち上げた玉葉様はそれを渾身の力でぶん投げた!!

 

「待てよ?これ、全員雪だまでぶったおせばグランプリゲットじゃね?」

「それだ!!」

 

そして渚と猫猫も雪だまバトルロワイヤルに参戦したのだった。

 

「くたばれぇぇぇマダオ!!」

 

猫猫はネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲のタマタマを羅漢にぶん投げる!!

 

「お前達!!猫猫の嬢ちゃんに続け!!マダオ大尉を合法的にボコボコに出来るぞ!!」

「「「ラジャー!!」」」

 

李白とその部下は猫猫に便乗し、羅漢に雪だまで飽和攻撃を仕掛ける。

 

「フハハハ!!甘いよ、甘いんだよ!!猫猫!!李白くん!!

これが人の夢、人の業!!人の運命!!」

 

しかし、羅漢はイチモツの氷像を投げながら猫猫+李白達に対抗する。

 

「あいすくりんは俺のものだぁぁあ!!」

 

渚は超巨大雪だまをぶん投げる!!

 

 

 

 

「まあ、結果はどうあれ……皆、楽しんでるな」

 

その大乱闘を見ながら阿多様は笑みを浮かべた。これにて、第一回!茘国雪まつり閉幕!!




次回より、日本視察編スタート。

皇帝「壬氏。日本への特使としてお主を派遣する。付き人は好きな人員を連れていけ」

渚、生まれ故郷である日本国に再びお向く。呪いが蔓延する近代化を成し遂げたばかりの日本へ

「ロシア帝国の侵略を防ぐため、茘を侵略して朝鮮半島を手に入れるべきです。朝鮮を独立させ、我が国の属国にして緩衝剤にすべきかと」←実際にあった。

「禪院渚が帰ってくるだと?ふん、出来損ないの天与呪縛が」

「俺、虎杖兵馬って言うんだ!宜しくな」

「釘崎イバラ。覚えなくて良い」

「私は加茂憲倫だ。そうか……君は宿儺と同じか……元々は双子だったんだね」



「渚!!全ぶっぱを許可する!!」

「領域展開!!嵌合無限銀河!!」

禪院渚、100%の全力が明かされる!!

見てみたい話 はい、今回も全部ギャグです。場合によっては複数採用

  • 虎杖悠仁くん、明治にタイムスリップ!
  • 渚くんちゃん、平成にタイムスリップ!
  • 進撃のGの呪霊(銀魂仕様)
  • お鍋のお肉争奪戦
  • 皇帝INプール!!
  • カブト狩りじゃぁぁあ!!
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