呪術師のひとりごと 作:貿易商人
「園遊会?」
「そっ、先日に私が君にどちらで出るのか聞いただろ?」
茘国後宮 壬氏の執務室。此処は基本的に壬氏の許可を貰った人物しか入らず、無断で入るとすれば暇をもてあました渚が遊びに来ることだろう。
壬氏に呼ばれた渚はそこで、壬氏から園遊会の事を聞いた。園遊会とは年に2回、皇帝陛下主催で行われる催し物であり、後宮の庭園に国のお偉いさんが集い演目や食事が振る舞われたりするのだ。
そして先日、渚は壬氏と酒を呑んでいた時に「女装して玉葉妃の侍女として出るか、自分付きの呪術師として出るのか」を聞かれていた。園遊会は上級妃は勿論、壬氏も参加である。そして、壬氏の後ろで壬氏と渚のやりとりを見守る大男の高順(ガオシュン)も本来の立場である武官として参加するのだ。
「女装は俺が十種影法を宿してるって感づいた、禪院家の追ってから逃げるため馴れてるから別に良いけどよ。なんで玉葉妃?彼女は猫猫が居るから、毒殺の心配はないだろ?武官も沢山来るなら物理での暗殺も難しい」
「あっ、そういんじゃなくて……玉葉妃の侍女が少なくてな、体裁を保つためにも出てほしかったんだ」
玉葉妃は上級妃で一番侍女が少ない。毒のエキスパート猫猫を含め、他にも少数精鋭の6名で回してるのだ。と言うか、渚が後宮に来るまで玉葉妃は毒を2回盛られ2回とも回避したが……その2回のお陰で2人の侍女が円鹿の癒しパワーで復帰するまで4人で回していた少数精鋭の侍女達。
しかし、少数精鋭とは言え、猫猫を含めて7人。他の上級妃は侍女が10人以上、玉葉妃の侍女は少なすぎる。なので臨時で女装した渚に入って貰う予定だったのだ。
「んじゃ無理。呪術師として出るわ」
「そうか、なら改めて服を用意しないとな」
皇帝陛下主催の園遊会、普通の服で出たらダメだろう。壬氏だって普段の宦官の服装ではなく、本来の立場としての服装を着て参加するのだ。
「そして俺から、壬氏様。アンタ……本当は宦官じゃないだろ?呪力の流れからしてタマタマ着いてるし」
「タマタマって言い方はよしてくれ。確かに、私は本来は宦官ではない。お前にもいつか話すよ」
「じゃあ、予想するぞ。壬氏様……アンタ、阿多妃と皇帝陛下の息子だろ?」
ニヤリと笑みを浮かべた渚の爆弾発言。その言葉を受けて、壬氏は視線を下げるが高順は「お前、なにいってんの!?てか、どこで知ったぁぁあ!?」と言いたげに物凄く驚いた顔をしている。例えるなら、鳩がアトミックバズーカーを受けたような顔をしてるのだ。
「惜しいな。確かに皇族であるが……阿多妃と皇帝の第一子は私と同時期に産まれたが、亡くなっている」
「いや、当時の医官の追放+肉刑なのが怪しくてな。ロリコン皇帝の第二子との取り違え、発覚が亡くなった後だと分かれば色々と辻褄が合うと思ったんだよな……と言うわけであなた様のおかーちゃん連れてきました!!」
次の瞬間、渚の影から阿多妃……壬氏と超そっくりの長身美女が現れた。
「やっと出番かい?玉犬をもふるにも飽きるところだったよ」
「「阿多妃!?なんでここに!?」」
「いや、渚が私達と羅門医者が行った真相に気付いてな……あと渚に子が生きてるならもう一度親子として接しろと言われた。恩人にこうも言われると仕方ないだろ?」
実は渚。阿多妃と皇帝陛下の第一子が壬氏じゃね?と国家機密に気付いてしまったあと、阿多妃と皇帝に直接聞いてしまったのだ。その結果、あっさりと阿多妃と皇帝は真実を教えてくれた。だが、真相を教えてくれても壬氏には真相を言わないつもりだった2人、しかし渚は2人を説得したのだ。
「俺は母親が居ない。当時の禪院に十種影法の担い手が居て円鹿を従えてる、或いは反転術式のアウトプットが出来たら別だったかも知れないけど。
俺の呪力に耐えられず、俺のおかーちゃんは俺を産んで直ぐに死んだ」
渚は産まれた瞬間に母親を喪った、いや天与呪縛で持ってしまった規格外の呪力。それに耐えられず、渚の母親は死んでしまったのだ。
渚は母親という物を知らずに生きてきた。だが、壬氏は母親が生きている。人生は長いから、母親と父親と共に改めて家族をやり直す事が出来るのだから。
「阿多妃……宜しいのですか!?」
「もう、隠すのは辞めた。高順、渚と共に外に出てくれ」
「御意。渚、私と共に外に出ましょう」
「おう、後は親子同士で決めてくれ」
園遊会当日。
「渚、お前に任務を言おうか」
壬氏、日本で言えば皇太子様と成ってしまう!!
「本来なら私は元立場の病弱な皇弟として、出席せずに裏から良からぬ事を起こす輩を探す予定だった。しかし、お前が真相に気付き、母上と父上に話した。
次期皇帝には成りたくないから……父上に弟達が大きくなるまで頑張って貰わないといけない」
「いや、皇帝陛下を暗殺するバカ居ないでしょ?それも武官が勢揃いしてるこの中で?俺も居るのに」
皇太子……東宮として本来の立場(マジ)で強制出席させられる事に成った壬氏、その壬氏の側では黒い胡服(高いやつ)を着させられた渚が立っている。
「お前の思ってる想像の100倍、この後宮はどろどろしてる。権力争いの為に妊婦に毒を盛り、赤子さえも殺す国だ」
「マジで?赤ちゃんの件は高級白粉があれだっただけだろ?」
「残念だが、私達が赤子のころ、医官だった羅門の手で禁止されている。羅門が追放された後に使われた事から、高級白粉を使えば妃と赤子を殺せると悪意ある人は気付いたんだよ」
兎に角、後宮はどろどろしている。侍女同士で憎み合いがあったり、妃同士で冷戦なんて当たり前。中級妃だって高官の娘が父親のゴリ押しで入ってきている場合もあり、上級妃が居なくなり自分達が上級妃に成ることを望む者も居るのだ。
「壬氏様。最悪、全ぶっぱOK?」
「許可する」
因みに全ぶっぱとは、閉じない領域展開→魔虚羅×100+玉犬渾×200+他の式神軍団の総攻撃からの影から無数の呪具や武器を弾丸のように放つ→三節渾の游雲(後の特級呪具)のフルスイングである。
アニメ勢の皆様ゴメンよ(笑)いや、もう勘づいてるから良いか。
次回簪配り。
壬氏「やる!!」
猫猫「もらったんですけど」
渚(なるほど出会った女の子皆に、この簪渡すのか)
李白「俺、李白って言うんだ」
渚「ツッコミ適性高いヤツが来た!!本格的にボケれる!」
書いて欲しいネタ。はい、全部ギャグです
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皇帝かよぉぉ!(将軍)
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突撃!!お隣の琉球王国
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羅漢=マダオポジ
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伝説の葬式回パロ
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突撃!!明治の五条家!
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ケンジャクかよぉぉ!(将軍)