呪術師のひとりごと 作:貿易商人
先日の迷探偵(誤字ではない)禪院渚の手で皇太子(日本で言えば。正しくは東宮)と成ってしまった壬氏。そんな壬氏と共に用意された胡服を纏った渚は園遊会が行われる後宮の庭園を壬氏と共に歩いていた。
東宮と成ってしまった壬氏だが、これからも壬氏として働くように成ったが、本来の身分がバレた事で命が狙われる危険が高い。渚が居る時は流石に狙うおバカは居ないと思われるが、渚の戦力を知らない野心の高い人物は以外と多い。日本で言えば明治時代の今、五条悟が生きている平成や令和と違ってそれほど情報網は当然ながら発達しておらず茘は近代化を迎えていない。文明力ならば、アメリカやイギリス等の欧州国家と比べると劣ると言えるだろう。
「なあ、壬氏様。なんで腰に簪が何本も刺さってるんだ?」
因みに今更だが、渚の身長は平成を生きる虎杖悠仁達と比べると低い。明治時代の平均身長の150cm前後より大きいが、平成や令和の人で言えば小柄と言える160cm程だ……栄養の良い物を食べ続けたら伸びるかも知れないが。
それに対して壬氏は180cmという長身。令和より栄養価の低い時代でこの身長なので、壬氏の身長スペックは凄まじいだろう。そのお陰か、壬氏と並んで歩く渚は顔立ちの事もあるが、大学生と中学生ほどの差がある。女顔が2人、そのお陰なのか年の離れた兄弟とも見れる……服装が服装だったら姉妹にも見えてしまう。
そんな壬氏の腰には数本の簪が刺さっていた。あと、渚の腰にも簪が数本刺さっており、自分の分ならば1つで充分である。なにに使うのだろうか?
「ああ、これか?お前もお気に入りの子が出来たら渡せば良いさ」
「?」
「いや……お前に色沙汰や早すぎたかも知れないな……」
壬氏は自分でザックリと簡単に?腰に提げたプレゼント用の簪の意味を渚に説明したが、渚が日本~茘までの逃亡生活で送ったハードモード人生を嘆いて頭を抱えた。
産まれた瞬間に母親を亡くし、父親に捨てられて禪院本家に預けられ、そこで天与呪縛が発覚して幼く勘当、日本中をプラプラしてる内に大政奉還からの江戸幕府終了からの術式が禪院本家にバレて壮大な鬼ごっこが始まり、茘に国外逃亡!からの人攫いに捕まる(わざと)という普通の人が聞けば卒倒しそうなハードモードであった。こんな人生を送って、よく善よりのハジケリストだけで済んだな、闇落ちせずに生きてこれたなと壬氏は思う……濃すぎて色沙汰なんて知る暇が無かったのかも知れない。
「まあ、可愛い子が居たら渡せば良いのね」
(宦官として偽っていた私でさえ、中級妃や下級妃なぜか武官の野郎からもアプローチがあった。頼むから、手当たり次第にばら蒔くなよ?)
簪を渡すのは一種のプロポーズでも有るので、人によっては求婚された!!告白された!!と本気でとらえてしまう人も出てくるのだ。
後は「この子は私の部下だから」「私のお気に入り」というマーキングでもある。
「それでは……妃達や阿多后と成った母上達に挨拶をしに行こうか」
「おけ、序でに怪しいヤツが居たらふるべる(魔虚羅降臨)したら良いのね!」
「魔虚羅はやめろ」
皇太子と成った壬氏はあいさつ回りも大変だ。その道中、後宮だけではなく高官達も野心や野望がある人々が多い。ゆえに、壬氏や渚は目を輝かせなければならない。
「おーけおーけ、そんじゃ玉犬にするよ」
人間の目と鼻では索敵にも限界がある。そこで渚は、左手の片手印で省略した印を結び、影から玉犬白と玉犬黒が現れる。玉犬ならば護衛としての戦闘力は勿論のこと、匂いで毒物等も感じ取れる。
「「ワン!!」」
「「「きゃぁぁあ!!玉犬だ!!」」」
だが、玉犬は後宮の女性達から人気を争う大人気式神!!しかも、渚の天与呪縛は呪力や術式が呪いを見えない人でも見えてしまう、という縛りであり……呪いが見えない後宮の人々でも見れてしまう。
「でも、玉犬だけじゃ心配だな。よし、玉犬……渾!!」
渚は両手で犬の影絵を作りだし、渚の影から新たな式神が降臨する。
「ワォォォオーーン!!」
玉犬渾……それは2種の玉犬が融合した特級呪霊の肉体すら破壊する式神。十種影法の式神のポテンシャルは術師のスペックで変動し、天与呪縛(実質ノーリスク)の渚の手にかかれば……圧倒的な戦闘力を発揮する。
黒と白の2色を併せ持ち、犬と言うより身長2メートル半ほどの体躯を持つ狼人間のような怪物であった。なお、渚がその気なら玉犬渾の背丈は8メートル程になるとか。
「ワン」
「ワン!」
「グルルォォォオン!!」
「オーバーキルにも程があるだろぉぉ!!」
玉犬白と黒だけで余裕であるが、某怪物ハンティングのルナガロンのような玉犬渾まで出したなら野心家に同情するしかない。庭園に壬氏のツッコミが響いた。
「やあ、里樹妃。調子はどうかな?」
「壬氏様!」
犯人捜しも兼ねて、渚は壬氏に連れられて庭園を歩いては挨拶回りと怪しい人物を探していた。先ず、壬氏と渚が接触したのは渚があんまり接点が無かった幼い妃 里樹妃であった。
里樹妃は数え年で14歳で未成年、渚や猫猫よりも年下の少女だ。しかし、里樹妃はこう見えて壬氏の元祖母でもある。と言うのも先帝ことロリコンは当時9歳の里樹妃を妃にしたのだが、当時は壬氏は既に産まれてたし、阿多妃改めて阿多后は皇帝と結婚していた。その後、ロリコンが崩御して、出家されて奉公していた矢先……別のロリコンに妾にされそうになり、哀れに思った皇帝と阿多后が保護して上級妃としたのだ。
なお、皇帝と阿多后は娘のように思っており、上級妃としての立場は仮初とも言えるだろう。事実、皇帝からのお手付きはなし。
「じっ……壬氏様が阿多様の息子様だったなんて!」
当然、策略とは言え我が子を手放した阿多后と、幼くして母親を知らなかった当時の里樹妃は疑似親子関係を構築しており、里樹妃は阿多后を母親のように慕っている。その為か、壬氏がある意味お兄ちゃんに成ったためか、顔を赤くしていた。
「ああ、そうだね。里樹妃、君はまだ彼を知らなかったな?私の護衛で、お抱えの呪術師の禪院渚だ」
「禪院渚だ。宜しくな里樹妃」
「「ワン!!」」
(なに、この大きなワンちゃん!!)
里樹妃、玉犬白にメロメロとなる。だが、渚は感じてしまう……
(ありゃ?)
里樹妃はピンクの衣装を着てるが、侍女達は白色の衣装を着ている。阿多后から聞いた話では、園遊会では侍女達は主人を立てるため、主人に準じた衣装を着てるはずだ。しかし、里樹妃は侍女と違って淡いピンク、これでは赤色の玉葉妃とタブってしまう。まるで、裸の王様のように恥さらしに成ってしまう。その証拠に、里樹妃の侍女達は主人に対して良くない感情を抱いているのだ……日本なら呪霊が産まれても良い程に。
「これは壬氏様。それに渚、お元気そうで」
「梨花妃もお久しぶりです」
続いて渚のお陰で死する運命だった我が子……壬氏の弟を救われ、猫猫の手で毒の根本的な原因を排除してもらった上級妃の梨花妃。相変わらず、ご立派なメロン(隠語)を胸に盛っている。
「我が子と命の恩人にはこれを、壬氏様のだけじゃ寂しいでしょう」
梨花妃は渚の髪の毛に簪を差した。
「俺からもお返した方が良いの?」
「此処は大丈夫だ」
壬氏、ファインプレー!!上級妃に簪なんてプレゼントしたら大変だ!!
続いて玉葉妃の所に顔を出した壬氏と渚。玉葉妃は我が子の御披露目も有るためか、所用で居なかったが……そこには猫猫が居た。
「これは壬氏様に渚。東宮に成っても暇でしたか?」
「「人間って化粧したらこんなに変わるの!?」」
だが、そこにはいつものソバカスが消え、超絶美少女と成った猫猫が居たのだ。
「渚、これはまさか新手の術式か!?」
「有り得るよ!?日本には肉体を変える術式を持った呪術師居たしな!!」
「いえ、化粧を消しただけですよ」
「「そんなバナナ!?」」
「いや、マジだから」
猫猫は語る。猫猫は花街出身なのだが、花街は治安が良いとは言えなかった。路地裏では強姦が起きるわ、兎に角治安が悪い。その為に、猫猫は襲われないために醜女を演じるため、ソバカスの化粧をしていたのだ。
「そうか……わかったやる」
壬氏は簪を1つ、猫猫の髪の毛に差した。
(成る程、上級妃はダメだけど、侍女はOKなのね)
簪の意味を理解できてない渚、勘違いしたまま簪を猫猫に手渡した。
「それじゃ、俺も猫ちゃんに。俺の呪力を込めたから呪霊は寄ってこないよ」
「どうも(魔除けに使えるな。壬氏様のは売れば金になるかな?)」
猫猫も簪の意味を理解してなかった!!
ところで皆様。茘は近代化が進みだした日本と比べて、識字率の低さは勿論のこと、資材としての紙も普及しておらず木簡が普通に使われている所だ。なので、壬氏様が皇太子だと知られても顔が広まってなかったり、渚の顔を知らない人も多い。その為なのか……
「俺、李白って言うんだ。嬢ちゃん達、簪貰ってくれるかい?」
若い出世頭だと思われる武官 李白が猫猫と渚に簪を手渡した。
(俺のツッコミスカウターが反応してやがる!!この男、ツッコミ適性は壬氏様の数倍だ!!)
だが、李白はこの瞬間……渚の手でロックオンされた。そのお陰なのか、壬氏様と猫猫そして渚の珍道中に巻き込まれたりして、ツッコミ職人+護衛として活躍するのは知らない。
「やっだーうれぴー!!あっ、これ俺から」
「えっ!?君、男だったのか!?てか……この簪……皇族の側近!?」
「えっ、俺、いつのまにそんなお偉いさんに?」
「自分の立場も理解してなかったの!?てか、今気付いたけど後ろの狼なに!?てか立ってない!?二足歩行してない!?てか、でかない!?」
「ブラボーブラボー!壬氏様、ツッコミ職人が居るぜ!」
「それは良かったな渚(壬氏という名前は後宮での名前だし、名前だけなら私が東宮だとは知られないだろう)」
あと、李白は壬氏様の立場を知っても普通に接してくれる為に、壬氏様の御一行としての条件を満たしてしまったのは内緒である。
所で園遊会って毒入り事件起きるの?
起きません。
壬氏「渚。外宮で武官の親睦会が行われる。お前も有事の際は戦うわけだ、参加してくるんだ。あの時出会った李白も初参戦らしいよ」
次回は武官の皆様との親睦会……
武官の皆様(全裸)「「VAMOS!!」」
コウネン「さあ、新人達よ!!今日は無礼講じゃぁあ!」
注がれるウィスキー+ウオッカの烏龍茶(笑)!!果たして、渚と李白の運命は!?
渚「反転術式を多用すれば酔わない!?」
李白「俺にもかけてくれぇぇ!!」
書いて欲しいネタ。はい、全部ギャグです
-
皇帝かよぉぉ!(将軍)
-
突撃!!お隣の琉球王国
-
羅漢=マダオポジ
-
伝説の葬式回パロ
-
突撃!!明治の五条家!
-
ケンジャクかよぉぉ!(将軍)