孫悟空(GT)とゼロから始める異世界生活   作:ちゃまはや

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第2話 盗品蔵での超激戦

悟空「よっし!それじゃ早速フェルトってやつを探すとすっか!」

スバル「そうだな。でもどうする?」

悟空「おめぇも知ってる通り、オラは気を読めるかんな。おめぇの記憶からそいつがどんな気か分かったしちょっくら探ってみっぞ。」

スバル「あ、そっか。その手があったな。」(何と言うか、頼りになるな…。さすが悟空だ。ていうか、俺が悟空のことを全部知ってることに疑問を抱かないのか?まぁいいんだけど。)

悟空は両目を閉じ集中する。

悟空(人が多いな…。こりゃちょっと時間がかかっちまいそうだ…。早くしねぇとまずいってのに…!)

それから20分ほど気を探っていると悟空はついにフェルトの居場所を特定した。

悟空「見つけたぞ!」

スバル「本当か!」

悟空「ああ!どこかに向かってるみてぇだ。そこに先回りして会いに行くぞ!」

スバル「おう!」

 

王国から少し歩き、悟空たちは貧民街へと到着した。

スバル「それで、フェルトのやつはどこに向かってるんだ?」

悟空「ここを奥に行ったところに向かって歩いていってんな。」

スバル「了解!それじゃ早速行くか!」

悟空「ちょっと待ってくれ。」

すると突然悟空がスバルを引き留める。

スバル「どうかしたか?」

悟空「ここを少し行ったとこにおめぇを2回殺したヤツがいる…。」

スバル「…!!本当か…?」

悟空「ああ…。気ぃつけろよ…!ここで騒ぎを起こしちゃここの人達も危険に晒すことになる。」

スバル「…分かった。」

そして2人がフェルトが向かっている場所へと走っているとその道の途中、本当にスバルの事を2回殺した女、エルザがいた。

スバル「…!ほ、本当にいる…!」

それを見たスバルの体からは大量の汗と荒い息が漏れ出す。

悟空「落ち着け…。今はあいつに構ってる場合じゃない。さすがに何もしなけりゃ襲っては来ねぇだろう…。」

スバル(落ち着け俺…!落ち着け俺…!大丈夫…。今はただ横を通り過ぎるだけでいいんだ…!)

エルザの横を落ち着いている悟空と恐怖が少し体から漏れ出ているスバルが通り過ぎる。

エルザ「ねぇ。そこの黒い服の子。」

その瞬間、エルザがスバルのことを呼び止める。

スバル「!!な、なんでしょうか…。」

突然のことに驚きと恐怖と怒りを隠しきれないスバルは必死こいて笑顔を作りエルザの声に答える。

エルザ「あなたとは初対面のはずだけど…何でそんなに私を怖がってるの?それに…何で私にそんな怒りを抱いてるのかしら…?」

スバル「な、何言ってんすか?怖がってなんかないっすよ…。それに、怒ってなんかないっす。何を根拠に言ってるんすか全く…。」

エルザ「……臭い。」

スバル「臭い?」

エルザ「あなたからは、私を怖がっている臭いがする。それと私に対して怒っている臭いもするわ。」

その言葉を聞いたスバルは黙り込む。確かにスバルは目の前の女を怖がっている。目の前の女に怒りを抱いている。

そして少しの沈黙があったが、

悟空「なぁ。オラ達急いでんだ。そろそろ行っていいか?」

その沈黙を悟空が破る。

エルザ「あら、そうだったの?それはごめんなさいね。時間を取ってしまって。」

悟空「いーや。問題ねぇ。それじゃ、行こうぜスバル。」

スバル「お、おう!」

エルザ「それじゃあね。あなた達とはまたどこかで会えそうだわ。」

悟空「おう!じゃあな!」

 

スバル「さっきはありがとな…。俺、アイツが怖すぎて話せなくなっちまった。」

悟空「仕方ねえさ。あいつに2回も痛い目に合わされてるんだ。」

そう話しながら歩いていると1つのボロ小屋に着いた。

悟空「着いたぞ!」

スバル「よし!けど、ここは一体どんな場所何だ?」

悟空「ちょっと覗いてみっか。どれどれ…。多分、寝床だな。布団っぽいのがあるし。」

スバル「なるほどね。」

悟空「そうだ。そのフェルトって奴とはおめぇが話をしてくんねぇか?オラ、難しい話は苦手でよぉ。」

スバル「ああ。うん。分かってる。それにしても、こんなとこで小さい体をよりちっちゃくして生きてるんだ…。そりゃあ性根がねじ曲がっても仕方がないよなぁ…。ああ、仕方ない。可哀想に。ああ、可哀想。」

そんなことを言っていると

???「言い過ぎだろ。胸糞わりーな。人の寝床見て、どんだけだよ、兄ちゃん。それにガキ。」

後ろから突然後ろから少女の声が聞こえてくる。その声を聞いた悟空とスバルは後ろを振り向く。そこには、銀髪の少女からの逃走で汚くなった服を着ているフェルトがいた。

フェルト「何でますます気の毒そーな顔すんだよ。薄汚い小娘だって舐めてんのか?」

スバル「それとは別の感傷なんだけど…。とりま、会えて何より。」

悟空「ガキって誰のことだ?ここには子供なんて居ねぇぞ。」

フェルト「あ?お前のことに決まってるだろ。どう見たってガキじゃねぇか。」

悟空「なんだとー!こう見えてもオラは52歳なんだぞ!」

フェルト「嘘つけ!」

悟空「本当だ!」

2人の間に電流が走り、その様子を見かねたスバルが声を上げる。

スバル「あの…無視しないでくださる?俺客なんだから。」

フェルト「ん?ああ、なんだ客だったのか。」

スバル「そうそう。俺の話を聞いてくれよ。」

フェルト「何だ?盗みの依頼か?それなら前金出せよ。相手によっちゃ追加の金を貰うけどな。」

スバル「盗みの委託て…。あこぎな商売してんな。手癖の悪さが自慢か。」

フェルト「生きる手段の問題さ。これがなきゃ、体を売るしかねえ。で、どうすんだ?それとも他の用事か?場合によっちゃ…。」

フェルトは不意に小さなナイフを手に持ち2人に向ける。

スバル「俺の要件は1つ。お前が盗んだ徽章を、こちらで買い取りたい。」

 

その後、スバルとフェルトが色々なことを喋っていたが悟空は何一つ聞いておらず、いつの間にか寝落ちしていた。

それから数分が経ち、悟空は数人の話し声と気温が下がったことにより目を覚ます。

悟空「うーん…。よく寝たなぁ…。あれ?ここどこだ?」

スバル「悟空!やっと目を覚ましたか。おい!あれをみてくれ!」

悟空「ん?ああ!あいつは!」

悟空の視線の先にはスバルの記憶にでてきた銀髪の少女がフェルトたちと揉めていた。

悟空「なんでここにいるんだ?」

スバル「どうやら、1人でこの場所を突き止めて来たらしい。」

悟空「なるほど。そういうことだったんか。」

そんなことを話している時だった。銀髪の少女の後ろに何者かがたっていることに悟空は気がついた。そして、そいつの手に握られた変わった形のナイフを見た瞬間、悟空は思わず

悟空「危ねぇぞ!!」

そう叫んだ。その瞬間、そのナイフが少女の首をとらえそうになったがそれを青い魔法陣が防いだことで、ギリギリ当たることは無かった。

スバル「な、何だ!って、パック!」

パック「間一髪だったね、まさに。」

銀髪の少女はその場から前に飛び後ろを振り返る。その動きに合わせ猫のような小動物も動いていく。悟空はその動物はスバルは記憶からパックだということを理解した。

パック「なかなか、紙一重のタイミングだったね。助かったよ。」

悟空「ああ。気にすんな。」

悟空は椅子から立ち上がり奇襲をしかけてきた襲撃者の姿を見る。それは、ククリナイフを持った美しい殺人鬼エルザだった。

エルザ「精霊、精霊ね。ふふふ、素敵。精霊はまだ、殺したことがなかったから。」

悟空「やっぱおめぇだったか!」

エルザ「ん?あら。そこにいるのはさっきの可愛らしい子じゃない。」

悟空は自分より10cm以上身長の大きなエルザをしたから睨みつける。

エルザ「うふふ…。そんな小さな体で睨みつけられても全く怖くないわ…。」

するとフェルトが声を上げる。

フェルト「おい!どういうことだよ!徽章を買い取るのがあんたの仕事だったはずだ!ここを血の海にしようってんなら、話が違うじゃねえか!」

エルザ「盗んだ徽章を買い取るのがお仕事。持ち主まで持ってこられては商談なんてとてもとても。だから予定を変更することにしたのよ。この場にいる関係者は皆殺し。徽章はその上で回収する事にするわ。あなたは仕事を全うできなかった。切り捨てられても仕方がない。」

その言葉を聞いたフェルトの表情は苦痛に歪んだような表情へと変わる。

そして同じくその言葉を聞いたスバルの頭の中で何かがプツリと音を立てて切れる。

スバル「てめぇ、ふざけんなよぉぉぉ!!」

その言葉を聞いたエルザ、フェルト、ロム爺、銀髪の少女は驚いたような顔をしてスバルを見る。そして、その感情のままスバルは全てを吐き出す。

スバル「こんな小さいガキ、いじめて楽しんでんじゃねぇよ! 腸大好きのサディスティック女が!! そもそも出現が唐突すぎんだよ、外でタイミング待ってたのか!? うまくいくかもと(以下略」

エルザ「何言ってるの?あなた。」

スバル「テンションと怒りゲージMAXでなにが言いてぇのか自分でもわかんなくなってきてんだよ! そんなお日柄ですが皆様いかがお過ごしでしょうかチャンネルはそのままでどうぞ!」

悟空「ちゃんねる?なんだそれ?」

怒りのあまり出た言葉は完全に意味不明なもので敵であるエルザはもちろん呆れており、悟空は頭を傾げ不思議そうな顔をスバルに向けていた。

スバル「時間稼ぎ終了…。やっちまえ!パック!」

その言葉を聞いたエルザは顔を上げ周りを見る。すると彼女の周りには先端の尖った氷が浮遊していた。

パック「見事な無様さだったね。ご期待に応えるよ。

まだ自己紹介もしてなかったね。僕の名前はパック。名前だけでも覚えて逝ってね。」

その言葉とともに氷がエルザへと発射され、エルザの全身を直撃し白い煙を上げた。

悟空「おー!!すっげぇな!!」

ロム爺「やりおったか!?」

スバル「はい!ここでダメなフラグが一丁入りましたー!!」

ここで1番言ってはいけない呪いの呪文を詠唱したロム爺。その言葉にスバルは思わず悲鳴のような大きさで声を上げる。

エルザ「備えはしておくものね。重くて嫌だったけれど着てきて正解。」

そしてその煙の中からコートを脱いだエルザが出てきた。

スバル「まさか、コート自体が重くて脱ぐことで身軽になる感じの展開!?」

エルザ「それも面白いのだけれど事実はもっと単純なこと。私の外套は魔を払う術式で編まれていたの。命拾いをしてしまったわね。」

悟空「なぁスバル。あいつ何言ってんだ?オラ全く理解できねぇぞ。」

スバル「えぇ…。まじかよ…。」

悟空「どういうことを言ってたのか簡単に教えてくんねぇかな?」

悟空は笑いながらそう言う。その発言にはフェルトもロム爺も銀髪の少女もパックも、ましてやエルザまでアホの子を見るような目で悟空を見た。

スバル「簡単に言うぞ悟空。あいつは魔法を1回だけ無効化できるんだ。で、パックの攻撃をノーダメで乗り切っちまったんだよ。」

悟空「そういう事か!エルザ!おめぇほんとすげぇんだな!オラワクワクしてきちまったぞ!」

エルザ「そ、そう…。」

フェルト「何でワクワクしてんだよお前…。」

悟空は楽しそうな顔をしながらその場でジャンプし準備運動を始める。

悟空「あ、オラのことを気にせず続けてくれていいぞ。オラ、まだまだパックとエルザの力を見てみてぇかんな。」

エルザ「あらそう。それじゃ続けましょうか。」

パック「そうしたいところだけど、そろそろ眠たくなってきちゃったからね。もう終わりにしようか。」

パックはエルザが悟空の方に気を取られてるうちに彼女の右足を凍らせており、エルザはその場に拘束されていた。

エルザ「足が…。」

そしてそんなエルザに向かってパックは最大級の魔力を集中させ、それを発射した。

そこに居た者たちは皆パックの勝利を確信しただろう。悟空を除いて。

悟空「…!!まだだ!!まだ終わってねぇぞ!」

スバル「は?何を言って…。…!!嘘、だろ…。」

エルザ「嘘じゃないわよ。ああ、素敵。死んじゃうかと思ったわ。」

しかし、その一撃はエルザには当たっておらずエルザは生きていた。

パック「女の子なんだから、そういうのは僕、感心しないなぁ…。」

エルザはどのようにしてパックの攻撃を避けたのか。答えは単純である。右足のそこを削ぎ落とし氷の拘束から逃れていた。しかしそれにより右足からはおびただしい量の出血をしており周りを赤く染めていた。

エルザ「早まって切り落とすところだったけど危ういところだったわ。」

パック「それだけでも相当痛いだろうに。」

エルザ「ええ、そうね。痛いわ。素敵。生きてるって感じがするもの。それに…。」

そう言うとエルザは出血している右足を上げ氷に押し付ける。そしてククリナイフを使い氷の表面を撫で切る。こうして強引に止血をした。

エルザ「ちょっと動きづらいけど、十分よ。」

少女「パック、いける?」

パック「ごめん。すごい眠い。ちょっと舐めてかかってた。マナ切れで消えちゃう。」

少女「あとはこっちで何とかするから、今は休んで。ありがとうね。」

パック「君に何かあれば僕は盟約に従う。いざとなったらオドを絞り出してでも僕を呼び出すんだよ。」

その言葉とともにパックの体は霧のように消えてしまった。

悟空「え!?なんだ!?消えちまったぞ!」

スバル「時間が来ちまったのか!くっそぉ…!」

エルザ「ああ、いなくなってしまうの…。それは酷く残念な事だわ…。」

そう言った直後、エルザはククリナイフを構え、銀髪の少女へと向かっていく。銀髪の少女もエルザに向かって氷を放ち攻撃しているが、パックのいた時に比べ手数が明らかに減っており負傷しているエルザと互角の戦いを繰り広げることになっていた。

ロム爺「そろそろただ見ているって訳にはいかんな。」

そう言いロム爺は棍棒を持ち腰を上げ、エルザに立ち向かう準備をする。しかし、

悟空「待て。おめぇじゃ多分だけどあのエルザってやつには勝てねぇ。死んじまうぞ。」

スバル「そうだぞ!あんたが行ったって右腕と首切られてやられちまうのがオチだ!やめとけ!」

ロム爺「具体的な負け予想をするでないわ!本当に切られた気がしてくるんじゃ!」

悟空「とりあえず、ここはオラに行かせてくれ。」

フェルト「はぁ?お前みたいなガキがいったところで勝てる相手じゃねぇ!それこそ殺されるぞ。」

ロム爺「そうじゃぞ。ここはワシに…。」

悟空「オラ、さっきからあんなすげぇ戦い見てワクワクしてんだ。もう我慢できねぇ!ここはオラが行く!」

スバル「そうだ!ここはこいつに任せてみてくれ!」(そうだ…。ここにいるのは正真正銘、本物の孫悟空だ!きっとエルザをやっつけてくれる!)

ロム爺「だー!そこまで言うなら行ってこい!死んでも知らんからな!」

悟空「安心しろ。オラは死なねぇ。」

そう言い悟空は3人の元から離れエルザ達に近寄っていく。

悟空「おい!エルザ!」

そう声をかけると2人が悟空の方を見たため、戦いが中断される。

エルザ「何かしら。ダンスの邪魔をしないで欲しいのだけれど。」

エルザは明らかに不機嫌そうだが悟空は言葉を続ける。

悟空「そろそろオラとやろうぜ!」

そう言い悟空は構えをとる。

少女「え?」

エルザ「…。僕は、何を言ってるのかしら…?恐怖でおかしくなっちゃったの?」

悟空「オラおかしくなんかなってねえよ。さっきまでの戦いを見てワクワクが止まんねぇんだ!」

少女「な、何を言ってるの!?あなたはまだ子供なんだから、ここは私に任せて!早く逃げて!」

悟空「逃げねぇよ。せっかくこんな強えやつと戦えんだ!逃げるなんてもったいねぇ!」

エルザ「そんなに死にたいのかしら。それじゃお望み通り、お腹を割いてあげるわ。」

そう言いエルザはククリナイフを構え悟空に向かってくる。

少女「危ない!」

しかし、そのナイフが悟空に刺さることはなく、左手1本で受け止めていた。

少女「え…?」

悟空「うおりゃあああ!!」

そして、ナイフを自分の方へと引きエルザの体が近寄った所を思いっきりキックしてエルザを吹き飛ばした。そしてエルザは盗品蔵の外に吹き飛び悟空もそれを追って外に出る。

ロム爺「何と…。」

フェルト「すっげぇ…。なんだアイツ…。」

スバル「さすが悟空だ…。この調子でいけ!!」

しかし、その一撃はほとんど効いておらずエルザはすぐに立ち上がった。

エルザ「やるじゃない。子供だと思って油断したわ。強いのね。」

悟空「さあこいよ。おめぇがまだまだ本気じゃねぇのは分かってっぞ!」

エルザは両手のナイフをしっかりと握りしめ、悟空へと飛びかかる。そして両手のナイフを使って悟空を切り刻もうとしてくるが、悟空もそのスピードに何とかついていく。

悟空「すげぇスピードだ。さっきとは段違いだな。」

エルザ「さっきはただ油断してただけよ。さあ、あなたの腸を見せて。」

少女「す、すごい。あんな子供が。」

ロム爺「何てやつじゃ…。」

フェルト「私より小さいくせに…。あんなすごいスピードで動けるなんて…。」

だが、悟空はエルザの攻撃を防御し続けているだけで、全く攻撃ができていない。

エルザ「あら?なんで攻撃してこないのかしら。さっきまで、ウキウキだったくせに余裕がなくなってきてるんじゃないの?」

悟空「ああ。そうかもな。確かに、オラは全く攻撃ができてねぇ。おめぇの攻撃を防御するだけで手一杯だ。」

エルザ「そうなの。それじゃ、あなたに勝ち目はないわ。私はまだ、本気を出していないんだもの。」

悟空「何!?」

するとエルザはナイフの攻撃を捌いていることで丸裸になっている悟空の右脇腹に左足を突き刺す。

悟空「ぐっ…!」

悟空はその痛みに思わず後ろへと飛びエルザから距離をとる。

ロム爺「おい!大丈夫か!」

フェルト「やっぱりあいつじゃ勝てないのか?」

悟空「おめぇまだまだ本気じゃなかったんか…。すげぇよ。オラもっとワクワクしてきたぞ!」

すると悟空は両手を前へと突き出し鳥の喙のような形にする。

悟空「か!」

そしてその手を腰の辺りまで持っていき

悟空「め!」

その両手に大量のエネルギーが収束していく。

悟空「は!」

その手には水色の球体のようなものが出来上がってきている。

悟空「め!」

そしてそのまま、エルザの方へと走っていきジャンプする。

スバル「出るぞ!日本国民なら誰もが知っているであろうあの技が!!」

ロム爺「す、すごいエネルギーじゃ!大地が揺れておる!」

エルザ「何をする気…。」

悟空「波!!!」

そしてその両手を前方に突き出すと同時にそこからエネルギー波が放出されエルザの体を飲み込んだ。

エルザ「きゃっ!!」

少女「凄い…。一体どうやって…。」

スバル「やったあ!さすが孫悟空!!」

かめはめ波によりエルザのいたところには大量の砂煙が舞っておりエルザの生死は確認できない。だが、悟空はわかっていた。エルザがまだ生きていることを。

悟空「ダメだったか…!」

砂煙が晴れるとそこには服がボロボロになりただでさえ露出の多い服だったのにさらに肌色の面積が多くなった。

スバル「まじかよ…!かめはめ波でもダメだなんて…。」

エルザ「今のは感じたわぁ。それに服もボロボロ…。ふふふ…。さらにあなたの腸が見たくなっちゃった。」

そう言い先程の攻撃で出た口周りの血をペロリと舐める。

悟空「おめぇちょっと気持ちわりぃぞ…。」

エルザ「あらこないの?それじゃ、こっちからいかせてもらうわよ。」

エルザは一瞬のうちに悟空に近づき、いつの間にか悟空の目の前まで迫っていた。

悟空「早い…!」

そして、ククリナイフを突き上げ縦に切り裂こうとする。

しかし、そのナイフを悟空は上から抑えナイフで切られることはない。

悟空「やっぱ、おめぇはすげぇ。オラもそろそろ、あれを使うとすっか!!」

悟空は両足で地面を思いっきり蹴り後ろに飛ぶ。そして両手を握り拳を腰あたりに置き姿勢を低くし体に力を込める。

悟空「はぁぁぁぁぁ…!!」

悟空の周りでは風が吹き荒れ悟空の踏んでいる地面はめくれ上がり尋常ではない程のパワーを悟空は体に貯めている。

少女「な、何…?何が起こっているの…?」

フェルト「すごい風だ…。気を抜けばこっちが吹き飛ばされる…!」

そして悟空の髪が逆立ち始め、金色のオーラのようなものが体をつつみ始める。

ロム爺「な、何なんじゃ一体…!」

スバル「出るか…!出るのか…!あれが…!!」

だがしかし、突然金色のオーラは消え漆黒のオーラが悟空の体を包んだ。

悟空「な…!ぐっ!うわぁぁぁぁぁ…!!」

スバル「え…?」

悟空「な、何だ…!何が起こって…!!ぐああぁぁぁぁ!!」

突然悟空は苦しみだし、逆立っていた髪も元に戻ってしまい両膝をついて倒れてしまう。

悟空「はぁ…はぁ…。な、何でだ…超サイヤ人になれねぇ……!!」

スバル「う、嘘だろ…!」

ロム爺「何なんじゃ…。突然変わったと思ったら、突然苦しみ出して…。」

フェルト「お、おい大丈夫か…あれ…。明らかに体力が減ってるぞ…。」

そこに居る人間は皆驚いたような様子で悟空を見つめる。

エルザ「何かしようとしていたみたいだけど…失敗しちゃったみたいね…。残念だわ…。せっかく楽しくなりそうだったのに…。」

悟空「クソッタレめぇ…!」

エルザ「もういいわ。死んで。」

エルザは絶対零度の視線を悟空に向けた直後悟空に向かってナイフを投げる。

悟空「ぐっ!」

先程の謎の失敗により体力を失った悟空はそこから動けずナイフが刺さる。しかし、筋肉で止められそこまで深くは無い。それを分かっていたエルザは悟空に近づきそのナイフを思いっきり蹴った。

悟空「うわぁぁぁぁぁ!!」

それはとんでもない勢いで、悟空は後ろにある盗品蔵に突っ込んでいき盗品蔵が崩れた。

 

スバル「嘘だろ…。悟空が…。」

ロム爺「だから…やめとけと言ったじゃろ…!」

フェルト「くっそ…!」

少女「…。」

エルザ「悲しむ必要は無いわ。次はあなた達の番だから。すぐ会えるわよ。あの世でね。」

そう言いエルザは少女の方を見る。次はお前の番だと言わんばかりの殺気を見せるエルザ。そして先程の戦いを見ていたロム爺は少女に1つ提案をする。

ロム爺「生き残るために、ここは1つ手を組まんか?」

少女「そうね…。今回だけは手を組みましょう。」

ロム爺と少女が横に並ぶ。

フェルト「私も行く…。ここは全員で行かねぇと勝ち目が無さそうだ…。」

覚悟を決めたフェルトもロム爺の隣に立つ。そしてスバルの方を見て

フェルト「さっきは何だ…。ちょっと救われた。」

スバル「あ?」

フェルト「ちょっとだけだけどな。」

こういったあとエルザの方を見る。

ロム爺「行くぞぉぉぉぉ!!」

まず最初に銀髪の少女が仕掛ける。エルザに向かって大量の氷の弾幕を打ち続ける。しかしエルザはそれを簡単に躱す。

ロム爺「そらそらそら!!」

躱した先にロム爺がおり棍棒を3回エルザに向かって振るうがそれも華麗な身のこなしで躱される。

少女「こっちの事も忘れないでよ!」

その躱した先にまた少女が攻撃を仕掛けるがこれはナイフで弾かれ当たらない。

ロム爺「そら美味しいトゲだぞ!じっくり味わえ!」

ロム爺は棍棒のトゲをエルザに刺そうと振る攻撃から突く攻撃に変更する。

ロム爺「なん、じゃそりゃあ!!」

しかしそれが刺さることはなくエルザは棍棒の先端につま先を乗せて立っていた。

エルザ「あなたが力持ちだから、こんなこともできたのよ。」

そしてエルザはロム爺の首に向かってククリナイフを振るう。

フェルト「させっかぁっ!!」

しかし、フェルトがナイフを投げエルザのナイフの動きを乱れさせナイフの腹が当たりロム爺の首が吹き飛ぶことは無かった。ただロム爺は横転してしまう。

エルザ「悪い子。」

エルザは華麗に着地するとフェルトの方を見る。

フェルト「ぁぅ。」

エルザ「覚悟も戦う力もない。ならばせめて、部屋の隅で小さくなっておくべきだったのに。」

エルザは一呼吸するうちにフェルトの目の前へと迫る。少女は距離が遠く、ロム爺は気絶したためフェルトを助けることが出来ない。そしてフェルト自身も恐怖から動くことが出来ない。

スバル「はいだらぁぁぁぁぁ!!」

しかし、そんなフェルトを助けたのは他でもない唯一動くことが出来なかったスバルだった。ギリギリのところで飛び込みゴロゴロと転がってエルザから距離をとる。

そしてエルザに引きつった笑みを向ける。エルザはその笑みを見てスバルに向かおうとしたが、少女が攻撃を仕掛けその防御に徹させた。

スバル「大丈夫か!?必死だったんだから、変なとこ触っても大目に見ろよ!?」

フェルト「それ言わなきゃ素直に感謝したってのに…。っつか、どうして?」

スバル「知らねぇよ!体が勝手に動いたんだよ!マジ奇跡!メイクミラクル!しいて言うならお前は知らねぇだろうけど、これで貸し借りはなしだかんな!かんな!」

そして少し離れたところでスバルはフェルトを下ろす。

スバル「よし、どうにか動く。いっぺん死にかけて逆に覚悟決まったか。空元気でも元気、蛮勇も勇気。やる、やる時、やらねば、やるべし、やったらんかい!」

フェルト「お、おい。兄ちゃん…。」

スバル「よく聞け、リッスンミー。いいか、フェルト。俺は今から討ち死にしたロム爺と同じ感じで時間を稼ぐ。その間にお前はバレないように逃げろ。エスケープだ。いいな?」

フェルト「良くねえよ!なんだそりゃ!?アタシにケツまくって逃げろってのか!?」

スバル「そうだ。ケツまくって、尻尾巻いて逃げちまえ。本当なら俺がそれやりてぇんだぜ。こんな暴力空間、1秒だって長居したくねぇよ。でも、お前は15で俺は18。多分、お前が1番年下ってことになる。したら、お前が生きる確率が一番高いとこを選ぶのが当たり前だ。当たり前なんだよ。」

フェルト「な…んだよそれ…。ふざけんな。さっきまでブルってた癖に…。」

スバル「さっきはさっき!今は今!今ブルってねぇからそれでよし!っつか、思い出して動けなくなる前にやるんだよ。つーわけで、とっとと逃げろや。」

フェルトはまだなにか言いたそうにするが、額を押して黙らせ、スバルは立ち上がる。そして足元に転がっていたロム爺の棍棒を持ち上げる。

スバル「1発、牽制でぶち込んでやれるな…。無駄にでかい素振り用の竹刀、毎日振ってて正解だったぜ…。まさかこの時のためだったのか。やるなぁ俺。」

棍棒を両手で持ちスバルは奇襲のタイミングを待つ。そして、すぐにその時が訪れる。少女の放った大きな氷をエルザが切り落とし、スバルの方を完全に向いていない瞬間にスバルは棍棒をエルザに向かって振り下ろした。

スバル「ふし!」

しかしエルザはこちらを振り向き

エルザ「狙いは上々。でも、殺気が出過ぎてて見え見えなのが残念。」

スバル「殺気か!それの制御方法は知らねぇや!というかお前強すぎだろ!」

何と指一本で棍棒を止め逆にスバルをキックで吹き飛ばし棍棒を真っ二つにへし折った。

スバル「ぐはっ!」(何なんだよこいつは…!強すぎじゃねぇか?え?2回目死んだ時こんな強かったっけ…?今のキックで骨何本か折れた気がするんだけど。)

スバルは背中から倒れ、後に来た痛みに思わず棍棒を離す。

スバル「痛え…!痛え…!くっそ…!!でも動け…!!」(フェルトを逃がすためだ…!!動け俺の体!!)

スバル「うおおお!!こんな程度で俺は折れねえぞ!!棍棒と骨は折れたけどな!!」

スバルは真っ二つに折れた棍棒の先端の方を両手で持ち上げエルザに投げつける。投げる体勢を作った時に肋がミシミシと悲鳴をあげ泣きたくなるような痛みが走るが力を緩めることはなく全力を出した。

エルザ「そんな攻撃食らうわけないでしょ。」

エルザは少女の攻撃を捌きながらも後ろに足の裏を向けたキックをしてそれを弾き飛ばす。

スバル「やっぱダメか…!!だったら!!」

スバルはその辺に落ちていた形が鋭い石を持ち

スバル「オラァ!!」

エルザに投げる。小さいので弾きにくいとスバルは思い石を投げたのだが、エルザには普通に避けられた。

スバル「避けられた…。」

エルザ「そんな攻撃意味無いわよ。もういいわ、先にあなたから殺してあげる。」

エルザは少女から目線を外しスバルの懐へと潜り込む。

スバル「しまっ…!!」

エルザ「さようなら。」

そしてそのままエルザによって腹を裂かれてしまった。

スバル「…!!」

腹に焼けるような痛みが走り、スバルの体に力が入らなくなる。そしてそのまま血を吐いてしまった。

スバル「がはっ…!!」

腹は相当深く切られておりどんどん血がせり上がり、傷口からも大量に出血する。

スバル(くそっ…。まただ…。またこうなるのか…。また俺は…。こいつに殺されるのか…。なんでこうなるんだ…。)

スバルの視界がどんどん掠れていく。掠れていく視界の中、スバルはあるものを見た。それは、戦いを続けるエルザと少女そして

瓦礫の中から飛び出してきた孫悟空である。

 

スバル「え……?」

少女「う、嘘…?あなたはさっき…。」

エルザ「なぜ僕が生きてるのかしら…?さっき…間違いなく腹を刺してさらにキックまでして刃を深く押し込んだはず…。」

悟空「…。」

悟空の腹には確かにククリナイフが深く刺さっており間違いなく大ダメージを受けているはずなのだが、悟空の目は全く死んでおらず少女の方を見てこう言う。

悟空「おい…おめぇスバルを頼めるか?」

少女「え?」

悟空「このままじゃ死んじまうぞ…。スバルを治せるか?」

少女「出来る…。けど、そんな暇は…。」

悟空「ここはオラに任せろ。こいつは、エルザはオラが、ぶっ倒す!」

少女はまずそんなこと出来るわけないと思ったが、悟空の真っ直ぐな目を見て

少女「出来るんだね。」

悟空「ああ。」

少女「分かった。」

悟空のことを信じることにしスバルの近くへ駆け寄る。そして回復魔法をかける。

エルザ「そんなことさせるわけないでしょ。」

エルザはそれを阻止しようと2人の元へ走っていこうとするがその進路に悟空が割り込みそれを阻止する。

悟空「邪魔はさせねぇぞ!」

そしてエルザの腹を殴りエルザは吹き飛ぶ。

エルザ「よくもまあ元気が有り余ってるようね。死に損ないの癖に。」

今の行動を腹立たしく思ったエルザは声色が少し低くなる。そしてそんなこんなでスバルは少女の魔法で完全に回復しすぐに起き上がる。

スバル「悟空!頑張れ!そんなサディスティック・オブ・ジ・イヤー倒しちまえ!!」

悟空「悪ぃがオラも結構やばそうな感じがするんでな。さっさとかたつけさせてもらうぞ!!」(超サイヤ人がダメなら、こいつだ!!)

悟空「界王拳!!!」

突然悟空の体が真っ赤なオーラで包まれる。それを見た銀髪の少女とエルザは驚きを隠せない。何故なら、今までの悟空とは別次元の強さになったということを肌で感じとったからである。

少女「な、何あれ…!!一体、何が起こってるの!?」

エルザ「何が起きてるの…。先程までとはあまりにもパワーが違いすぎる…!」

悟空「うおりゃああああああ!!!」

エルザ「一体どれだけ強さが上がっていくの…?」

悟空「界王拳…50倍だ!!!」

すると突然全員の視界から悟空の姿が消える。

少女「な…!」

エルザ「消え…きゃっ!!」

そして気付かぬうちにエルザは攻撃を食らいエルザの体は宙に浮く。さらにその浮いた体を何度も何度も目に追えない程のスピードで攻撃しさらに高度を上げる。

エルザ(速すぎる…。何も見えない…。抵抗なんか出来るわけが無い!)

悟空はエルザの体を蹴りあげる。そして、

悟空「か…め…は…め…波!!」

全力のかめはめ波をエルザにぶつけエルザは遥か彼方へと吹き飛んで行った。

悟空「や、やった…。」

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