【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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とりあえず日常パート(?)的な感じで。


第10話 姉と弟、そして時々尋問くん1号

 

 

 

 ヘリオポリスで起きたオーブ軍とザフトの軍事衝突は、ヴェサリウスの撤退を持って一端は終わりをつげた。

 ザフトは、「大西洋連邦が極秘裏にオーブと共同開発していた新型モビルスーツ3機の確保」により、作戦の成功と()()()()()を高らかに喧伝してゆくことになる。

 

 だが、その内容は燦燦たる物だった。

 参加した戦闘艦の内、3隻中2隻を喪失。

 搭載モビルスーツ18機中17機までが被撃墜もしくは未帰還。

 確認された戦死者、MIAを含む行方不明者は2000人を超えた。

 帰還率10%以下……”第一次ヘリオポリス防衛戦”はおそらく、いや間違いなく損耗率から言えばビクトリア攻防戦を超えるザフト建軍以来の一方的な大敗北だった。

 

 だが、ザフト……いや、プラントが受けることになる「()()()()()」は、実はこの時点ではまだ始まっても居なかったのだ。

 

 

 

「はぁ? 捕虜の中に、ザラ国防委員長の息子が居るだって?」

 

「えっ? それってもしかしなくてもアスラン……?」

 

 互いにまだ10代中盤なのに社会人で多忙、故にわりと久しぶりに顔を合わせた姉弟は、その報告を受けた時にそれぞれ別の意味で同時に驚きの声をあげた。

 

 ちなみにカガリ・ユラ・アスハ、キラ・ヤマトの二人は別の世界線と違い、別々の生まれ方をした広義な意味での双子で、お互いの存在どころか出生のの秘密など諸々の諸事情もこの時点で知っていた。

 

 故にキラは、自分が生まれ持ったとされる才能を生かすためにオーブに移住してから(カガリという姉が居ることを知ってから)一念発起、飛び級で早々と工科大学を卒業してモルゲンレーテ社のスカウトを受けて社会人としての一歩を踏み出した。

 実際、幼少期をプラントで過ごしていたキラにとり、自分の年齢は既に独り立ちできるものと考えていた。

 

 そして、カガリなのだが……彼女の場合、現在のオーブ代表首長であるウズミ・ナラ・アスハの養子となったことよりも、むしろ”育ての親”ともいえる超越者(・・・)に見出され、教育を受けた事がもっとも影響が大きい。

 

 彼女の瞳が時折、金色に輝く理由……特殊なナノマシン処理を受けたのも、「もっとも尊敬するあの人」に少しでも近づきたかったからだ。

 お陰で大分、腹黒に育ってしまった気がするが……

 まあ、現実主義者なのは彼女にとってもオーブ国民にとっても幸いだろう。

 おかげで、オーブの大規模国営公社、稼ぎ頭の一つである”ソレスタルビーイング”の「表の顔役(だいひょう)」を任されるまで成長できたのだから。

 

 そんな前提もあり、キラは原作よりも自分がコーディネーターだということを気にもかけていなければ、大きくは考えていない。ついでにカガリが姉ということにも特に異論はない。というより、弟という立場をむしろ納得し、享受してている。

 双子の姉……カガリという色んな意味で規格外を見てると、コーディネーターだのナチュラルだのという区分が酷くバカバカしく感じしてしまう。

 だから、今のキラは「生まれはどうあれ、気負う必要はない」という意識が強い。

 その時にできることを精一杯やれば、大抵は何とかなると。

 

 

 

「んっ? そのリアクションって、キラ、息子の方のザラを知ってるのか?」

 

「う、うん。コペルニクス(月の中立都市)に住んでいた頃の幼馴染だよ。言ったことなかったっけ?」

 

 するとカガリは何かを思い出したように、

 

「ああ。お前が何度か言っていた”友達のアスラン”って、パトリック・ザラの息子だったのか? 正直、全く結びついてなかったぞ」

 

 まあ、ブラコンの()がないカガリにとり、弟の過去の交友関係など大して気にはならなかったのだろう。

 

「パトリックおじさんが政治家なのは知ってたけど、まさかアスランがザフトに入ってたなんて……」

 

 何やらショックを受けてる(キラ)に、

 

「んー……なら、直接会って理由聞いてみるか?」

 

「えっ?」

 

「いや、大西洋連邦との政治取引で、ザフトの捕縛できた生存者は基本、オーブ預かりの捕虜となることが上の方で内々に決定したんだよ。大西洋連邦も色々と面倒な時期だから、これ以上厄介ごとを抱え込みたくないみたいでな」

 

「えっと……大西洋連邦って、なんかこう”ザフト死すべし、慈悲は無し”みたいな感じなんじゃ……?」

 

 なにやら不思議そうな顔をするキラに、

 

「あそこも中身は色々と複雑なんだよ。勢力や権力の綱引きとか。家ごとの対立とか利益の分捕り合いとか、どこの国もそうかもしれないが暗闘や内ゲバなんて日常茶飯事だぞ? それが極めて少ないオーブが私に言わせれば異常、世界の例外なんだ」

 

 とはオーブだけでなく立場上、大西洋連邦や他の勢力の内情をかなり正確に把握しているカガリの弁。

 

「そ、そうなんだ……」

 

「うむ。言っておくが国の中身なんて、覗いて楽しいことの方が稀だぞ? 少なくとも、私はその手の情報を見るたびにドブさらいしてる気分になる。ぶっちゃけ女子更衣室の中の会話の方がまだマシだ」

 

「ご、ごめん。僕、女子更衣室の会話、聞いた事はないし」

 

 そういうドロドロしたヘドロみたいな方面とは無縁なキラは引いてしまうが、

 

「それは幸いだな。まだ女という生き物に幻想が持てる」

 

「ま、マリューさんならきっとそう言うのとは無縁だし……多分」

 

「そう信じたいのなら、信じるといい。きっと、それがお前にとっての真実なのだろうから。だがな……」

 

 カガリはふと真顔になり、

 

「世界はきっと、誰にも優しくはない。お前にも、無論、私にも。故に私はつらい現実より優しい噓を耽溺する人間を責めはしない」

 

「それ、フォローになってないよねっ!?」

 

 

 

「それはともかく、相手が相手だから私は会おうと思ってるが……同席したいなら、していいぞ? 私にだって、それくらいの権限はある」

 

「えっ? いいの?」

 

「まあ、普段は会えない分、家族サービスみたいなものだ。それに……」

 

 カガリはにんまりと笑い、

 

「お前が同席した方が、簡単に口を割るかもしれないしな」

 

「……カガリ、その一言が無ければ僕は君の善意を信じてきっと心から感謝したよ」

 

 だが、その程度の苦言がカガリに通用するわけもなく、

 

「私は、性善説より性悪説の方が人間の本質に近いと思ってるぞ? 今の世界の在り方が、それをよく物語っているな」

 

 カガリはポンとキラの肩に手を置くと……

 

「まあ、そういうわけで期待してるぞ? 対アスラン・ザラ用人型特効機材”尋問くん1号”」

 

「その扱い酷くないっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この世界線のキラ、言ってしまえば「ハイスペックなポンコツ」ですw
いや、スペック的には原作に勝るとも劣らないんですよ?

ただ、性格が……カガリというしっかり者の姉が居ることに安心したのか、依存心は元々高め。お陰で情緒の安定性は高いんですけどね。
甘え上手なのは弟キャラの特権か?
まあ、お相手がマリューという時点でお察しくださいw

カガリは、思い切りcvアムロな性別の無い人(?)の影響受けてるよな~と。

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追記(または言い訳)
実は当初、ザフト側の被害は5000人という設定。
論拠は……

「大型戦闘艦3隻と艦載機動兵器18機、そして揚陸強襲部隊で隠匿された軍事拠点への襲撃と機体の強奪なら、部隊全部ひっくるめで最大規模の連隊編成くらいっは軍隊なら用意するじゃろ」

という作戦目的から逆算しての数字でした。
ですがご感想で「多すぎじゃね?」という趣旨の指摘を受け……

「あっ、ザフトってまともな軍事組織じゃねーや」

と思い直し、2/5へ下方修正。
実は1000人案もあったんですが……そうすると、ヘリオポリス突入部隊の難易度がルナティックになり過ぎてしまう気がしてw

大西洋連邦はともかく、オーブは堂々とヘリオポリスに軍事施設を持っていて、ヘリオポリスはこのシリーズだと研究学園都市以外に”軍港の街”という側面もあり(なんせ普通に兵器開発とかやってるし)、強力な駐留部隊いそうですしね~。
勿論、オーブだけに対テロ訓練受けたコーディネーター特殊部隊とか普通に駐留してそうですし。
おまけにせっちゃんが侵入してきたジン3機を瞬殺、増援のジンもないから、軽装歩兵みたいな装備のザフト突入部隊相手にコロニー内部に出動したティエレンだけでなく、対人榴弾を装填したリニアタンクなどの戦闘車両が追い掛け回してくる地獄絵図w













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