【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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久しぶりにラクス、頭ピンクモードみたいですよ?






第104話 かがらく分補充と姉弟、そして準備状況の確認?など

 

 

 

「カガリは随分とお優しいですのね?」

 

 カガリ・アスラン会合の後日、立場的な必然と趣味と実益を兼ねて、そのミーティングをモニタリングしていたピンクの歌姫はそうティータイムで切り出した。

 

 

「なんの話だ?」

 

「アスランの、ですわよ」

 

 するとカガリはきょとんとしてから、

 

「ああ、その話か。別に優しくはないだろ? 無駄飯喰らい(飼い殺し)にしておいても別に予算以外は困ったことはなかったが、向こう(アスラン)から協力を言いだしたんだ。精々、政治的な神輿、対外的なプロパガンダとして役に立ってもらうだけさ」

 

(政治的なカードになればと漠然と思っていたが、これはこれでアリだろう)

 

「……でも、おかげでアスランは”()()()()()()()()()()()”として怨嗟の声を浴びる未来は回避できるのでしょう?」

 

 カガリは”ヤレヤレ”と言いたげな表情で、

 

「可愛い弟に『親友(とついでにプラントを)を何とかして欲しい』と泣きつかれたんだ。姉として一肌脱がない訳にはいかんだろ?」

 

 ……今更だが、キラはどうにも甘え上手な傾向ががあるようだ。

 特にカガリには特効が発動するような、か?

 

「……やはりラスボスはキラ、貴方でしたのね?」

 

「弟に嫉妬してどうするよ」

 

 そう軽く苦笑した後、

 

「それに、色々と未熟で下半身が緩いところもあるが……アスラン・ザラってのは、鼻持ちならない事がデフォのプラントのエリート・コーディネーターにしちゃあ話が通じる方だからな。流石に路地裏で腹いせにリンチされて吊るされるような末路は後味が悪い」

 

「……カガリは、本当にプラントもザフトも嫌いですのね?」

 

「ああ、気に食わんさ」

 

 カガリにしては珍しいほどストレートな言い回しで、

 

「たかが30万人の死と5億人の死を天秤にかけて、自分達が被害者だと言い張る。その根底にあるのは、”コーディネーターは選ばれた優良種であり、ナチュラルとは比べ物にならない”って選民思想(レイシズム)だ。下賤なナチュラルが、命の価値が比べ物にならぬほど高い高貴なコーディネーターを殺すとは何事かってな」

 

 そう顔をしかめながら、

 

「それを当然と容認し是としてるプラントって社会自体が気味悪い。加害者がいつまでも自覚しないまま被害者面しているの相容れん。それを理由に個人を嫌うってことはしないが、自浄作用が欠片もないコミュニティなんざ反吐が出る」

 

 そしてラクスの顔を見つめ、

 

「ラクス、お前には悪いが私はプラントを国家として認められんし、認識もできん。お前の父親が治めていた過去も含めて国家として最低限必要な物が備わっていない。現状に至っちゃ、狂信的選民思想テロ組織に牛耳られた閉鎖的地域コミュニティって評価が精々だ」

 

「別に気にしなくてよろしいですわよ? 確かに生まれ育った場所ではありますけれども、今となってはわたくしも無事に国籍が認められて晴れてオーブ人ですし、何より郷愁の念とかもございませんわ♪」

 

 そうラクスはクスリと笑い、

 

「仮にそのような気持ちがあったとしても、カガリへの愛の前には霞んで消える程度の物でしかありません♡」

 

「……私は果報者だな」

 

「その幸せ、もっと享受してよろしいですのよ? 具体的には、もっとわたくしを貪るように愛してくださるとか♡」

 

 願望(本音)がダダ洩れの髪の毛だけでなく頭ピンク姫であった。

 

「それに、カガリは気にくわないと理由だけでプラントを滅ぼすようなことはしないのでしょう?」

 

「例えば、パトリック・ザラのようにか? 生憎と、そこまで子供じゃないさ」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「ねえ、”姉さん”。アスランのこと、ありがとうね」

 

 ここはカガリの執務室のソファ。

 ラクスが生配信で席を外しているのを見計らってやってきたのは、我らが主人公(?)のキラ・ヤマトだ。

 本日のキラ、仕事が多忙でストレスが溜まっているのか”甘えたいオーラ”全開放でやってきたため、カガリは無言でソファに座るとポンポンと自分の膝を叩き、膝枕を促した。

 最近、抱えてる仕事が大詰めに入り思うようにマリューの待つわが家へ帰宅できなくなっていた(つまり、泊まり込み案件が増えてきた)キラは、無垢な笑みと共にすっぽりとカガリの膝に頭を乗せた。

 

「んー、あの程度の采配で良ければ、礼はいらんぞ?」

 

 左手で弟の髪を優しく撫でながら、右手に持つ端末で各種作業の進捗を確認するカガリ。

 

「僕がお礼を言いたいだけだから」

 

「それなら私もだな。お前の頑張りで”NBSCハイブリッド・パワーパック(コンパクト複合核動力。第78話参照)”搭載機、大分形になってきたみたいじゃないか?」

 

 おさらいになってしまうが、”NBSC(ニュークリア&バッテリー・スーパーコンダクティブ)ハイブリッド・パワーパック”とは、アマルフィ夫妻が亡命の際に齎せたNJC内蔵のマイクロNリアクター(高速マイクロモジュール核分裂炉)とパワーエクステンダーなどのオーブの常温超電導テクノロジーやレーザーや指向性マイクロウェーブの外部受電を組合せ、相互補完を行う小型複合核動力機関だ。

 簡単に言えば、時代を先取りした『デュートリオン・ビームの代わりにレーザーやマイクロウェーブを使うハイパーデュートリオン・エンジン』と考えてほぼ間違いはない。

 実際、現在のベンチマークテストだと、”NBSCハイブリッド・パワーパック”の定期出力は原作後年のハイパーデュートリオンに並ぶ数値になってきていた。

 そして、その新型複合核動力機関の主導的役割を果たしているのがキラで、それに開発資金を援助していたのがカガリ(厳密にはソレスタルビーイング)だ。

 その成果は、新型機関対応機機に組み込まれ試運転が開始されるという形で着実な成果を残しつつある。

 

 特にキラは”舎弟トリオ”こと、アズラエルの私兵たるナノマシナリー・チルドレン三人組の第二期GAT-Xシリーズやニコルの”ブリッツ”の核動力改修で主任の立ち位置を兼任している。

 幸いにして自らの愛機である”ジャスティス”の改修は、機関改修と要求仕様書を作成した後はザフトの技術解析もかねてモルゲンレーテ社の選抜チームが作業を引き継ぎ、ラクスの乗機となることが決定している”フリーダム”に至っては搭載するスペシャルオーダーのインターフェース、”クォンタム・MIDI(Melodious Interactive Direction Interface)フレーム”の兼ね合いで機関改修以外の改修作業をカガリが率いる”ソレスタルビーイング”が担当している。

 

 故に現状ではキラレベルでならば「死なない程度のブラック作業量(つまり常人なら……)」であり、同時にキラが担当する作業は既にそのほとんどが佳境へと入り終わりが見えてきた。

 後年においてパイロットとしてよりも技官として有名なってしまうキラの片鱗が既に見え隠れしているが……

 

「その様子だと、最近はあまり家に戻れてないんだろ? すまんな」

 

 マリューは既に懐妊しており、産休ではなく現在は在宅ワークに切り替えている。(つまり、第63話で登場した社畜部屋が高確率で稼働状態にある)

 正直、モルゲンレーテ社の福利厚生の観点から産休を取らせたいところだが、戦時下ということもあり、次なる作戦を控えている昨今、マリュー自身の意思もあり強く言えないでいた。

 マリューに言わせれば、『戦争が終わったときに、遠慮なく取らせていただきますので』とのことだが……ある種のフラグに聞こえなくもないのがなんとも。

 

「しょうがないよ。もうすぐまた”宇宙(ソラ)”へ戻らないとならないんだよね?」

 

 

 

 既に地球上でのザフトの活動は小康状態にある。

 パナマは勝敗ひっくり返され、バルトフェルドが消息を絶ったアフリカからは撤退は余儀なくされ、カーペンタリア基地は物理的に消滅した。

 ザフトの残る地球上の大規模拠点は、マスドライバーを含め全島制圧している台湾島と、カーペンタリア基地とジブラルタル基地の中間点の海底にあるとされる”ラガシュ基地”くらいだろう。

 実際、ザフトは地上残存兵力をこの2か所に集約し、積極的攻勢を諦めて台湾島に亀のように閉じこもって守勢に専念していた。

 後者は通商破壊作戦などの攻勢作戦を無期限休止しているために未だに存在を把握されていないようだ。

 そして前者は、東アジア共和国が時折、台湾島奪還作戦を行っているようだが目ぼしい成果は上がっておらず、また通称”高雄急行(カオシュン・エキスプレス)”と呼称されるプラント本国から台湾島へのザフト輸送任務は、なぜか周辺の制宙権を掌握してるはずのオーブから通商破壊作戦などの妨害を受けていなかった。

 これに対して東アジア共和国はオーブ首長国に対し厳重抗議をしたが、

 

『我が国への領宙侵犯していない宇宙船を、テロ組織保有船舶の疑いがあったとしても無差別撃沈する積極的理由はない。また、オーブは地球連合に加盟しておらず、同時に東アジア共和国に対するいかなる軍事条約も締結していなく、その予定もない。オーブは国際法の遵守を重んじる国だ』

 

 と公式見解を返すのみだった。最後の文言は皮肉だろうか? ザフト、東アジア共和国どちらに対してなのかは定かではないが。

 まあ、”アメノミハシラ”の軌道ステーションを一時的に間借りして臨時母港としている(地球連合加盟国であるはずの)大西洋連邦所属のハルバートン提督率いる第8艦隊も一切動きを見せていないことを考えるに、『東アジア共和国の領土を主張するなら自分達でなんとかしろ。今は余計な戦力を割いてる余裕はない』ということなのだろう。

 

 蛇足ながら当事国である東アジア共和国は、「来るべき宇宙での反攻作戦」に備えてユーラシア連邦管轄のビクトリア湖マスドライバー施設”ハビリス”から兵力を宇宙へ打ち上げている最中であり、またパナマ直上宙域の敗北をはじめ戦力を目減りさせている現状ではカオシュン・エキスプレスを妨害する余力は無いようだった。

 故にその対処をオーブに押し付けようとしていたという背景があるようだ。要するにいつもの東アジア共和国である。

 

 そう、キラの言う通り安全保障条約を締結している(事実上の軍事同盟国である)大西洋連邦や他の地球連合加盟国のみならず、オーブ国軍もまた、主戦場を地上から宇宙へと移す準備を本格化させていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




そしてキラもまた家に中々帰れない=嫁さん(マリュー)に会えない状況で、ストレス過多→カガリ限定の甘えん坊モード発動だったりw

実は、この状態のキラって、原作の「フレイ関連で見せた一連の脆さと危うさ」のオマージュだったり。
姉が無条件で受け止めてくれるのわかりきってるゆえの確信犯的行動とも、本当にストレスでヤバくなる前の自衛反応とも取れそうです。
まあ、そのおかげでどれほど忙しくてもメンタルが原作ほど悪化することはないというw

とりあえず、次回はアスランに回される機体にでも触れてみようかと。

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