【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた 作:種再燃祭
何故か腹黒会談の方が生き生きしている外見は金の中身は黒獅子様w
「むっ……なんだかキラからカガリの匂いがしますわね?」
「うん。姉さん、カガリに膝枕してもらってたからね」
「……キラ、ちょっと最近、カガリに甘え過ぎでありませんこと? マリューさんが泣きますわよ?」
「そのマリューさんに会えないくらい忙しくて、ストレスたまってるから姉さんに慰めてもらってるんだけど?」
……割とカガリの執務室付近の廊下で見られるエンカウント風景ではあった。
まあ、そんな微笑ましい(?)光景はさておき……
☆☆☆
『”ボアズ”をオーブ軍で単独攻略する? 本気ですか? 確かにそれはオプショナルプランとして考えてはいましたが……』
オーブと大西洋連邦の連携確認も兼ねて割と密に連絡を取ってるカガリとアズラエルだが、本日は話題は流石に驚いたようだ。
「ああ。そっちの方が結果として私達の”
『というと? 政治的理由ですか?』
「ある意味、正解。建前的には非同盟中立(安保条約はオーブ的にはグレーゾーン、アウト寄りのセーフ)やオーブの理念云々とかは使うが、本音は内政的スタンスの話じゃないさ」
『詳しく』
カガリはスッと狙うような眼をして、
「オーブがボアズをソロで墜とせば、ユーラシア連邦と東アジア共和国、特に東アジア共和国を焦らせ、暴発させられる可能性がかなり高い」
現在、ザフトが占拠し宇宙拠点(宇宙要塞)として用いてる”ボアズ”は、元々はL4(ラグランジュ4)宙域にあった東アジア共和国保有の資源衛星”新星”であった。
しかし、C.E.70年6月14日に勃発した”新星攻防戦”によりザフトに奪取され、プラント本国の守りの要の一つとしてL5宙域に移動され現在に至るという物だ。
ちなみにプラントの最終防衛ラインとされる”ヤキン・ドゥーエ”もプラント本国もL5宙域に存在している。
地球から近い順に言えば、ボアズ→ヤキン・ドゥーエ→プラント本国という事になる。
ちなみに”ヘリオポリス”があるのは月とは地球を挟んで丁度正反対になるL3宙域だ。
「戦時法の常識的見解から考えて、奪取された側が東アジア共和国だとしても、オーブが再奪取すれば優先的占有権はオーブにある。そして、ザフトの直接攻撃を受けたオーブには、”警察行動の一環として
『ああ、なるほど。当然、東アジア共和国は臆面もなく返還を要求するでしょうが……』
これが本来のボアズ攻略計画、オーブと大西洋連邦(地球連合全体とではない)の共同作戦である”エルビス・プラン”なら話は変わっていた。
大西洋連邦は紛いなりにも地球連合の加盟国、一翼を担う存在であり、同じ地球連合加盟国の東アジア共和国から返還要求があれば、対価を要求して最終的には返還となったかもしれない。
だが、オーブは……
「当然、それを飲んでやる理由は、地球連合非加盟国のオーブにはない。見捨てた石ころをオーブが奪い返したから返せなんて虫が良すぎる」
そもそも地球連合とではなく、大西洋連邦単独との共同戦線でボアズを陥落させようとしたのも、大西洋連邦のみが友好国であると同時に安保締結相手国であるためだ。
”地球連合との”共同作戦となってなれば、オーブは国民感情的に許容できないだろう。
しかも本来の”エルビス・プラン”であれば、主戦力は大西洋連邦でどちらかと言えばオーブは主戦力ではなく側面支援を担う予定だった。
そして、アズラエルの口調は徐々に答え合わせをするように……
『されど、自分達が何度も奪還に失敗した要塞を単独奪取するような勢力と正面切って事を構えるのは、リスクとデメリットが大きすぎる。それが例え潜在的敵国であっても、いやだからこそ今は状況と時節が悪すぎる』
事実、新星が陥落させられて当初、東アジア共和国所属宇宙艦隊を中核とした地球連合はL4からL5に移送中の”新星”を奪還すべく何度も作戦を行ったが、そのことごとくが失敗していた。
そして現状、その時よりも状況が好転しているとは言い難い。
「故に東アジア共和国は別の戦果を宇宙で出さざる得なくなる。彼らは面子を重視する故に。美味しいことに置かれた状況は、ユーラシア連邦もそう変わらない。最近のパナマをはじめ、ザフトに手酷くやられっぱなしだ」
つまり、『オーブが単独でボアズを攻略することは、東アジア共和国に対するこの上ない煽りになる』とカガリは言っていた。
『そうなれば彼らが狙うはヤキン・ドゥーエか、はたまたプラント本国か。”巨大原子レンジ”の存在を知らないまま進軍するのは確定でしょうね。その状況でボアズが陥落していれば、”
そう、アズラエルはジェネシスの存在を「地球連合には」明かしていない。
その情報を知るのは彼の側近に限られ、また「
カガリの口は三日月のような形を描き、
「いずれにせよザフト、いやパトリック・ザラは”ジェネシス”を使わざるえない、なぜなら、パトリック・ザラはニュートロンジャマー・キャンセラーの技術が既に地球連合に渡っていることを知っているのだから」
つまり、核が自分たち同様に敵も再び使用可能になることを。その意味を理解しているはずだった。
『これはまた随分と愉快なキャンペーン・シナリオになりそうですね?』
カガリは頷き、
「ユーラシア連邦と東アジア共和国が想定以上に腑抜けていなければ、こっちのシナリオに乗ってくるだろうさ。ボアズ以上の獲物なんて、宇宙にはそうそうないからな」
『失地挽回は彼らの習性みたいなものですからねぇ。遥か昔から』
「人の本質ってのはそう簡単に変わらないものさ。それに撃たせておきたいだろ? 言い訳できないように、我々に損のない形で」
『万全を期す為に、オーブによるボアズ陥落の知らせが入った後、”親愛なる
「助かる。
それは、政治家同士特有の白々しいやり取りであり、
『まあ、確かにオーブが独力でボアズを墜とせるなら”大西洋連邦の宇宙兵力”の損耗も抑えられますし、ヤキン・ドゥーエ攻略に戦力を温存できるメリットは大きい』
そして言葉を選び、
『ところで最後の質問を』
「なんなりと」
『オーブだけで本当に勝てますかね?』
カガリは筋肉質の胸を張り、
「むしろ過剰戦力なくらいだ」
『いいでしょう。こちらは”ボアズ陥落”を見越して、動いておくとしましょう。具体的な時期は?』
「大西洋連邦との共同戦線を行った場合と変わらず、予定通り9月後半でかまわないさ」
そして、かすかな笑みと共に
「細工は流々仕上げを御覧じろって奴だ」
戦争はいよいよもって最終局面へ入ろうとしていた。
サブタイの割には、結構えげつない内容というw
多分、原作と異なりこの世界線のオーブなら、確かにボアズ単独攻略くらい、核兵器ナシナシの正規軍だけでも全然できるんですよね。
そして、ソレスタルビーイング、モルゲンレーテ、カタロンの保有戦力まで総動員したら明らかにカガリの言う通り過剰戦力という。
カガリ:「本気で全力投入したらやり過ぎる。下手をすればボアズが宇宙要塞からスペースデブリにクラスチェンジだ。多少は加減しつつ、策を練らねばならんだろうな」
しかも単独攻略の目的は内政配慮ではなく前話の……
「そしていきなり地球に向けて発砲するのでなければ、正直、オーブに実害のない方向に一度はジェネシスを撃たせ、パトリック・ザラとその取り巻きを言い訳できない状況に追い込んでおきたいところだ」
(まあ、そう都合よくいくかはさておき……)
「いや、存外にそういう状況へ誘導するようにはできなくもない、か?」
の回答というw
カガリ、いくら敵国認定とはいえユーラシア連邦や東アジア共和国に対する躊躇いが欠片もない。
これ、戦後は”地球連合”瓦解すんじゃね?
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