【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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今回より数話、以前より示唆していた”新型ワンオフ・パーソナル機”の登場ラッシュになります。
まず第1弾は当然……




第110話 ”紅の自由” ~やがて、戦場音楽の奏者となる君へ~

 

 

 

 それは少し前のふとした会話……

 

「ラクス、私が専用機を作っているのは知ってるな?」

 

「ええ。あの”金色の機体”、ですよね?」

 

 カガリは徐に頷き、

 

「正直、金ぴかは趣味じゃないが……だが、同時に将来や未来に繋げるために必要な物だとも理解している。あれはあれで意味があるから。しかし、」

 

 カガリは苦笑しながら、とあるモビルスーツのデザイン画を立体投影スクリーンに写し、

 

「本来ならこういう色の機体に乗りたかったんだよ。だから……お前に託そうと思う。受け取ってくれるか?」

 

「喜んで♡」

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

「”クォンタム・MIDI(Melodious Interactive Direction Interface)フレーム”、起動。システム・チェック、オールシステム・コンディション・グリーン」

 

(カガリの(おもい)、確かにこの身に受け継ぎましたわ♡)

 

「お目覚めなさい”フリーダム・ルージュ”

 

 ”それ”は端的に言って”怪物”であった。

 よく似た名前の機体が、”ガンダムビルドメタバース”というWebアニメに登場するが、それとは全く別の機体、ZGMF-X10A”フリーダム”をベースに、ラクス・クラインの為だけに建造されたワンオフのモビルスーツだ。

 パッと見は、『原作ストライク・ルージュ・カラーのフリーダム・ガンダム』だ。

 だが、細部を見ると割と違いがある。

 腕に装備されるのは物理シールドではなく、モノフェーズ光波防御帯をシールド状に平面的に発生させる”アルミューレ・リュミエール・バックラー”。これを両腕に装備するのでダブルバックラー仕様となっていた。このあたりの意匠は、少し原作後年のZGMF-X20Aに近いかもしれない。

 また、両腕に持つ射撃武器は標準仕様のビームライフルではなく、GAT-X103”バスター”の装備から派生・再設計したと思われる

 

 ”連結/分離式94㎜高エネルギー収束火線ライフルN式改&350㎜ガンランチャーN式改”

 

 N式は核動力機対応を示し、改の意味はフリーダム・ルージュの膨大なパワー故にGAT-X103のサポートアームが不要となり、それに応じた手持ち武器として取り回しがよくなるような改造がされているという意味だろう。

 実際、分離状態では振り回しやすい片手射撃武装、連結時(高出力モード)では両手保持の長射程/高威力武装として交戦距離や相手に応じて柔軟に使えるようになっている。

 また、未使用時には分離状態で銃口を下に向けるような形で腰の後ろにマウントできるように設計され、フリーダムの特徴と言える空力弾性翼に干渉しないような配慮がされている。

 加えて詳細を後述するクォンタム・MIDIフレームとフリーダムに最初から搭載されていたマルチロックオン・システムはシームレスに統合され、「不協和音の効率的な除去」に大きな役割を果たすことだろう。

 そして、その場合は強化されて合計6門となったビーム/物理の火砲は正しく真価を発揮しそうだ。

 

 細かく見ていけば頭部の機銃はオーブでは一般的な30㎜液体装薬式機関砲に変更されている。

 腰のレールガン&ビームサーベルは、見たところ変更点はなさそうだ。

 

 見た目の変更は、精々これくらいだ。色がカガリ好みになり(ただし、PS装甲の性質上、赤系になっているということは強度が引き上がっていると予想される)、上記のように手持ち武装とシールドが変更された程度。

 

 だが、中身はまさに別物だろう。

 時間の関係で表面装甲の変更は行われていないが、一部の関節や可動部には過負荷がかかった場合にフェイズシフトして強度を引き上げるTP材が使われ、またコックピットシステムの入れ替えに乗じて、コックピット周辺の内部装甲にもTP素材が取り入れられているようだ。

 動力は、キラが開発した複合核動力の”NBSC(ニュークリア&バッテリー・スーパーコンダクティブ)ハイブリッド・パワーパック”に換装。

 色々調整したせいで、機関出力は何やら原作のZGMF-X20Aに迫る勢い、ないしもはや匹敵してるのかもしれない。

 その流れの中で、空力弾性翼には指向性マイクロウェーブやレーザー送電の受電機能が追加され、パワーエクステンダー系の高温超電導バッテリーユニットが組み込まれた。

 

 

 

 そして、それらを制御するコントロール・システム、特にインターフェース周りは一新されていた。

 改めて……

 

 ”クォンタム・MIDI(Melodious Interactive Direction Interface)フレーム”

 

 ラクス・クラインは生来、強く優れた脳量子波の使い手だ。

 加えて、覚醒(SEED)因子の持ち主でもある。

 だが、その説明だけでは片手落ちだろう。

 ラクスは脳量子波の使い手としても極めて異質、稀有な存在と言えた。

 彼女は量子波、あるいは量子情報を”音”として認知する。

 彼女はこう囁く。

 

『わたくし、知りませんでしたわ。世界とは、数多の音が重なり合いで形作られているのですわね?』

 

 ラクスは、彼女にとって心地良い存在を協和音(consonant chord)、不快な者、敵意・悪意を不協和音(dissonant chord)として知覚するのだ。

 ”クォンタム・MIDIフレーム”とは、ただの機体制御双方向(インタラクティブ)インターフェースではない。

 彼女が認知する世界をイメージとして可視化する唯一無二のシステムだ。

 

 戦場では様々な意思がまみえ、複雑に重なり合う。

 彼女は量子情報として文字通りの”戦場音楽”を聴き、MIDIフレームによりそれを目でも認識できるようになる。

 

 では、その先にあるのはなんだろうか?

 そう、彼女は音楽を好む。音は楽しむものだ。

 

『であるならば、不必要な音、要らない音は消すべきですわよね?』

 

 そう、”クォンタムMIDIフレーム”は、ラクス・クラインに「戦場音楽の”奏者”」たる資格を与えるシステムだ。

 悪意や敵意などの不協和音を消し去り、美しい戦場音楽を鳴り響かせる為に……

 

 いや、これでは抽象的過ぎるか?

 では、もっと俗っぽい言い方をしよう。

 ラクスとMIDIフレームの組み合わせは、「戦場をただの音ゲーに変えてしまう」。

 ただ、それだけの事だ。

 

「キラ、こちらのシステムは起動しましたわ。シミュレーション、いつでもいけますわよ♪」

 

『了解。じゃあ、始めようか?』

 

 ラクスはソレスタルビーイングの施設、キラはモルゲンレーテ。

 情報漏洩を防ぐため有線接続された専用回線を通じて、()()()ラクスとキラは対峙する。

 

「今日こそ勝たせてもらいます……!」

 

 すると、回線の向こう側のキラは好戦的に嗤ったような気がした。

 

『できもしない事、軽々しく言わない方がいいよ? 弱く見えるから』

 

「言いましたわね? その口、全力全開で塞いで差し上げますわっ!!」

 

 

 

 ああ、そうだ。

 これは言い忘れてはならない。

 見た目には表れない細かく地味な改造だが……”フリーダム・ルージュ”の10枚の翼は、クォンタム・MIDIフレームと同調する”広域量子通信用アンテナ”としての機能を付与されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




”戦場音楽の奏者となる”という文言が不穏な、割とヤバ目の改造をされていた”フリーダム・ルージュ”でしたw

カラーリング変更と機関強化、バスター要素を入れた武装強化、モノフェーズ光波防御シールドを両腕に仕込んだ防御力強化……とここまでは、割とセオリー通りというか常識の範囲内なんですが……

”クォンタムMIDIフレーム”

モビルスーツ以上にワンオフ、まさにユニーク装備のこいつが予想以上にw

・マルチロックオン・システムと連動する
・広域量子通信システムと連動する

何やら少しオカルト臭がするようなことさえ起こせそうな気配が……
実際の効果は、戦場での描写待ちでしょうかね~。

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