【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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さて、そろそろ昇るとしましょう。









第122話 軍艦、出港 【挿絵入り】

 

 

 

 9月、オーブのマスドライバーのあるカグヤ島、軌道エレベーターのあるクニノミハシラ島には続々と宇宙へ向かう”()西()()()()”の船舶や航空機が軍港や飛行場に到着していた。

 

 オーブ・大西洋連邦間の安全保障条約の厳正なる履行であることは、国の内外には大々的に報じられ、オーブ国民も「大西洋連邦による宇宙作戦の開始」がいつになるのか、とりわけ”ボアズ”攻略戦がいつになるのかで盛り上がっていた。

 

 さて、前にも書いたがオーブ軍の”ボアズ攻略部隊”は、既にアメノミハシラの軌道ステーションのオーブ軍港区画と宇宙要塞化されたヘリオポリスに集結を終えている。

 地上に残る作戦参加兵力は、”アークエンジェル”とその搭載機、搭乗員くらいだ。

 そして、現在オーブに集結している大西洋連邦の部隊は、実はボアズに続く『ヤキン・ドゥーエ攻略』の為にかき集められた物で、この行動を派手に報道すること自体が、欺瞞工作となっていた。

 

 そして、オーブではそれを完璧にするために盛大に歓待式典を行っていた。

 港では、オーブ海軍が誇る軍楽隊が”錨を上げて”と”オークの心”を奏でている。

 

 C.E年間の諸事情により、どの国でも公の場で”旧国歌”の演奏は禁止されている。

 まあ、旧世界への回帰運動を増長させるなど、現行の国家にとっては誰の得にもならない。

 オーブにしたところで、現状で日本本土奪還など冗談ではない。

 

 しかし、軍歌は軍歌、行進曲(マーチ)はマーチだ。

 オーブ軍が古典音楽の”リパブリック讃歌”を演奏したところで問題はない。

 そして、その多くの文化圏で失われてしまった「古き良き時代の風習」に、ほろりと涙した将官を含む年かさの軍人たちがいたという。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 さて、そんなどこか「友好国軍の迎え入れ」に沸き立つオーブで、目玉イベントが始まる。

 そう各種改装を終え、最新のモビルスーツを多数積んだ”アークエンジェル”の打ち上げが、カグヤ島マスドライバーより行われるのだ。

 原作では、アークエンジェルは大きすぎてマスドライバーから打ち上げられなかったが、この世界線では行っていたマスドライバーの打ち上げ質量(ランチアップ・ペイロード)増大改装が無事に終わり、本日打ち上げがマスドライバーの新装お披露目を兼て執り行われる事になった。

 

 その出撃の名目は、『大西洋連邦の露払い』。

 要するに大西洋連邦軍の進撃路を確保するための長距離哨戒任務……という事になっていた。

有体に言えば「政治色の強い出港」だ。

 

 ザフトは、その発表を疑うことはなかった。

 事前に予想したオーブの行動パターンその物だったからだ。

 古来より、相手を上手くだますコツは「相手が望む行動を、意図的に行う」事だ。

 人間は、自分が信じたいものを信じる生き物であればこそ。

 

 

 

【挿絵表示】

「いってらっしゃい。キラ君」

 

「はい」

 

 あえて生きて帰ってきてとはいわない。

 だって、当たり前の事だから。

 

 敬礼と笑み。

 軍楽隊が送り出すのは、これまた古式ゆかしい”軍艦行進曲”。

 国は歴史用語になっても、音楽は遺る。

 今回は軍楽隊の演奏のみだが……きっとこの曲の歌詞を知る人物が居たら、この出航に居合わせたら苦笑するだろうか? いや、「よくやった」と満面の笑みを浮かべるかもしれない。

 

 

 

守るも攻むるも鋼鐵の

浮べる城ぞたのみなる

浮かべるその城日の本の

皇國の四方を守るべし

まがねのその艦日の本に

仇なす國を攻めよかし

 

いはきの煙りはわたつみの

龍かとばかり靡くなり

聲かとばかりどよむなり

萬里の波濤をのりこえて

皇國のひかり輝かせ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マスドライバーから弾きだされ蒼空を駆け上がるアークエンジェルは、安全高度に到達すると準備していた陽電子砲(ローエングリン)を発砲し、”ポジトロニック・インターファライアンス”を発生させ一気に加速。

 

 目指すは、ヘリオポリスのあるL3(ラグランジュ3)とプラント本国のあるL5の間に広がる、複雑な天体同士の相互重力干渉によりデブリが貯まりやすくなってしまう宙域、いわゆる数ある(この戦争で数多くできてしまった)”暗礁宙域”の一つだ。

 

 恐るべきは、オーブは公式にアークエンジェルが「単艦で」、この宙域の哨戒活動を行うという事まで発表していた。

 無論、情報学的欺瞞工作……なのだが、”ボアズ”が最も近いザフトの軍事拠点である以上、ここに陣取られるというのは、常にボアズを監視しているといいうオーブからの意思表示。

 一種の『ハラスメント・アタック』だとザフトでは考えられていた。

 

 まあ、無理もないところだ。

 わざわざ潜伏しやすい暗礁宙域にコッソリと侵入するのではなく、ザフトにまで声が届くように大々的に喧伝してるのだ。

 そして、逆にザフトはオーブがアークエンジェルを放置するわけにも行かないので、哨戒活動を強化するしかない。

 さて、現状のザフトの偵察リソースはどれほどだろうか?

 

 偵察隊のローテーションを組んで、アークエンジェルに常時張りつけるようなフォーメーションを果たしてどこまで維持できるだろうか?

 それはさておき……

 

(マリューさん、清楚系も綺麗だったよなぁ……)

 

 アークエンジェルの士官食堂、見送りにきた愛妻(マリュー)の”清楚”モードを思い出しながら、熱っぽい溜息を突く。

 いや、両親が一緒とはいえ、自分が居ないと不安だからと見送りの服を選んで着せたのはキラ自身だが。

 先日の制服デートで、改めてマリューの理性融解能力の高さを思い知ったキラは、そのあたりが敏感になっていた。

 ちなみにこの世界のマリューさん、残念ながらほぼ頭脳労働特化型で、戦闘力には期待できない。

 ぶっちゃけ拳銃射撃も上手くは無いが……その理由は究極的にはキラのせい、原作を凌ぐ大きさの乳ゆえに、それが銃を構えるのに邪魔になってるような気がしてならない。

 無論、ここまで育った(育てた)のはキラの功罪。ほぼ毎日のように吸ったり揉んだり嚙んだり摘まんだり挟ませたり遊んだりしてたから。おかげでサイズだけでなくどことは言わないが、感度も急上昇したらしい。もっとも、それは乳に限った話ではないが。

 

(まあ、”姉さん”の事だから、手は打ってるとは思うけど……)

 

 キラ、正解。

 若くしてフェイズシフト素材の世界的権威、その業界の第一人者である”ラミアス()()()()”は、本人たちの自覚はないが普通に国家要人だ。

 当然、気づかれぬように”その道のプロ”を配してある。

 ところでこの男、マリューの体臭とおっぱい枕が無くて、ちゃんと寝られるだろうか?

 

 

【挿絵表示】

「おや? キラ、物憂げな溜息なんてついて、どういたしましたの?」

 

「ラクスか……あれ? もうパイロットスーツ、着てるの?」

 

 ラクスはクスリと笑い、

 

「今の内から着慣れておこうかと思いまして。案外快適ですのね? それに思ったより重さも気になりませんわ♪」

 

「一応、オーブの誇るハイテクの塊だからね。それに多分、ラクスのソレ(パイスー)ってカガリの特注品だよ? ソレスタルビーイング技術部謹製で、家買える値段の」

 

 キラ、多分それ正解。

 普通にクォンタム・サイコフレームに使われている脳量子波感応金属繊維や高G環境でパイロットを倍力サポートする特殊Eカーボンを使った強化人工筋とかコッソリしこんでそう……それ、なんて”スプリ○ン”?

 

「うふふ♪ わたくし、愛されてますわね♡」

 

「自分で言うかなぁ」

 

 少し呆れるキラに、

 

「あら? 愛されるのは、愛される努力を怠っていないのであれば、誇ってよいことですのよ? 自分を磨かない者が誇っても滑稽なだけですが」

 

 なるほどなと納得するキラ。

 実はこの2人、カガリを巡って小競り合いすることはあっても、存外に相性は悪くはない。

 流石、原作公式CPである。

 

 ただ、この世界線ではラクスにとってキラは性別的に範疇外であり、キラにとってラクスは圧倒的に胸部装甲の厚みが足りない。

 おまけにこの世界線においてラクスは育つ予定も育てる予定もない。

 彼女曰く、

 

『カガリは薄い皮下脂肪の下に、見せ筋ではない実戦仕様の引き締められた筋肉がカチッとついてるタイプの腹筋割れて6パック系ヒロインですのよ? その愛人(オンナ)であるわたくしが、両胸に駄肉を盛るというのはいかがなものかと……それに操縦やCQBに邪魔になりそうですわね』

 

 あれ? ラクスしゃま、発想が微妙に薩摩化というか……頭オーブ(坂東武者)になってね? いや、むしろアマゾネス的か?

 

「そうだ、ラクスに聞いてみたいことあったんだ」

 

「なんですの?」

 

「……あのさ、今更だけど」

 

 キラは言葉を選ぶように、

 

「ラクスは、かつての同朋……ザフトと戦うことに、本当に躊躇いはない? その、戦場って迷いがあると簡単に死んじゃうし」

 

「あら? そんな事ですの? キラには言ってませんでしたかしら?」

 

 ラクスはふぁさっとポニーテールを解き、リラックスモードで……

 

 

【挿絵表示】

「わたくし、元々ザフトが虫唾が走るほど嫌いですのよ♪」

 

 それはとても良い笑顔だったという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ラクス様、辛辣ゥ(挨拶

でも、前にそんなことを言っていたような?

入港してくる大西洋連邦(ゆうこうこく)の船を”錨を上げて”と”オークの心”で歓迎を示し、若い夫を見送る清楚で麗しい妻に、軍楽隊奏でる軍艦マーチをバックに改修を終えたカグヤ島のマスドライバーで宇宙(ソラ)へと駆け上がるアークエンジェル……

原作のオマージュ、あるいは「自爆出港」に対する皮肉として書いたシーンでしたが……昭和の様式美かな?w
まあ、原作では軍楽隊のシーンなんて(確か)ないし、こういう伝統的様式美は、オーブは好きだろうな~と。
ちなみに作中に出てくる軍艦行進曲の歌詞、既に著作権切れでパブリックドメインになってるようです。

お気に入り登録、ご感想、高評価などしていただけたら本当にありがたいです。










☆☆☆



久しぶりのオマケ(書いてみたくなっただけです)
長めですがご容赦を。
ハナヨから感想欄で心配してくださった皆様に、伝えたいことがある(はっちゃける)ようですよ?


ハナヨ:「”性根の腐った似非完璧主義者(ビサイド・ペイン)”から結果的に分捕った厄ネタスキル×2を継承したハナヨを心配してくださり、ありがとうございました」

リボンズ:「厄ネタスキルって」

ハナヨ:「他にどう言えと? 勿論、悪用などしておりません。たまにソレスタルビーイング並びにイノベイドの監査役の真似事をする際に使用するだけです」

リボンズ:「ハナヨは何気にイノベイドの中でも最上位の一人なんだよ。結構、綱紀粛正(ひきしめ)とかで重宝してるんだ」

ハナヨ:「はて、何のことやら。ハナヨはただの”刹那専用ネコ耳へそ出しエロメイド型合成クールロリ系激重少女”です。それ以上でもそれ以下でもありません」

リボンズ:「君、何気にそのクソ長いの気に入ってるね?」

ハナヨ:「(華麗にスルー)さて、心配してくださった皆様に、ハナヨからの心ばかりのお礼を」


【挿絵表示】
※ハナヨ、ドヤ顔中

ハナヨ:「パレオ付水着と大差ない”魅せパン見せ(さぁーびすしょっと)”ですが、ご堪能下されば幸いです」

リボンズ:「君、時々アホになるよね?」

ハナヨ:「……謀反しますよ?」

リボンズ:「僕が失脚すると、困るのは刹那君だと思うんだけど?」

ハナヨ:「くっ……謀りましたね? リボンズ・アルマーク」

リボンズ:「むしろ何もしてないんだけど?」

通りすがりのリジェネさん:「またやってるよ。あの(バカ)二人……」


リジェネさんはいつでも、いつだって引きこもりたい(願望
ただし、それが叶うことは……ねえw








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