【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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サブタイ、ネタに走ってみました。
ただし、今回の要約でもあったりしてw







第13話 カガリ「私のターン! トラップカード”エイプリルフール・クライシスとソレスタルビーイング”を発動! その特殊効果により”春のガンダム祭り”を開催!!」

 

 

 

「さて、アスラン・ザラ。君の話をまとめると、母君がユニウスセブンへの核攻撃で死んだから、その報復の為にザフトに入隊し、今回のヘリオポリス襲撃任務に加わった……という見解で良いか?」

 

「大筋では間違っていないが……」

 

 どうやらカガリの自己紹介インパクトから完全復旧してないらしく、曖昧な表情でアスランは頷いた。

 

「ふむ。そうか……」

 

 カガリは、顎に手をあてて少し考え、

 

「その理屈で言うなら、お前たちザフトどころかプラント全体のコーディネーターが皆殺しになっても文句は言えんぞ? 地球在住のコーディネーターの手で」

 

「なっ!?」

 

 いきなりの可笑しな物言いに、絶句するアスラン。

 だが、カガリは平然と、

 

「何を驚いてる? お前たちがユニウスセブンへの核攻撃、いわゆる”血のバレンタイン”の報復、”オペレーション・ウロボロス”の一環でで地球全域にばら撒いた”中性子阻害装置(ニュートロンジャマ―)”のせいで地球上全ての核分裂式発電炉が停止して、送電網が壊滅。寒冷地では凍死が続発。食料生産と物流インフラの崩壊で餓死、医療機関や製薬企業の停止で疫病が蔓延。いわゆる”エイプリルフール・クライシス”が発生した訳なんだが……」

 

 そして、淡々と記憶の中の数字を反芻する。

 

「私の記憶が正しければ、関連死まで含めると、”エイプリルフール・クライシス”の犠牲者は、約5()()()。当時の地球総人口の5%にあたるな」

 

 

 

 さて、ちょっとエイプリルフール・クライシスの犠牲者数が原作と比べておかしなことに気づいただろうか?

 具体的には犠牲者10億とされた原作に比べて、数が半減してるのだ。

 実はこれ、オーブ……もっと言えば、ソレスタルビーイングの”表事業”、太陽光事業者でとしての活躍(暗躍込み)が最大の要因だった。

 アウトラインを簡単に示すと、オーブは原作と違って地熱や風力、潮汐だけでなくソレスタルビーイングの管路・管轄である00の三大勢力ばりの軌道エレベーター”アメノミハシラ”を建造終了させており、その頂点部にある太陽光発電設備の発電量は膨大で、他の再生可能エネルギーと合計すればオーブの総発電量は、数字的にはギリギリ地球全域を賄える計算になるようだ。

 

 そこで、緊急避難的処置としてスカンジナビア王国などの中立国の中でも友好国、そして史実以上にズブズブな関係の疑いがある大西洋連邦の上空に最優先で中継衛星を飛ばし、まずは大気分散がない分、宇宙空間では効率の良いレーザー送電で中継衛星に電力を送り、そして緊急輸出で地上に設置するタイプのマイクロウェーブ受電器(レシーバー)を設置、各国の送電設備と接続。

 中継衛星から今度は、指向性マイクロウェーブに変換して地上に照射して、当面の電力を確保して事なきを得たという経緯がある。

 

 実はこの作業の表立って実働部隊として動いたのも、公社である”ソレスタルビーイング”だ。

 そして、この時に世界中に展開し、機材の運搬と現場の設置作業を率先して行い、名前を売ったのが”ガンダム”である。

 

 いや、本当にこの時の”ガンダム・ラッシュ”はすごかったらしい。

 既に作中に登場した”エクシア”をはじめ、まだ作中未登場の原作1stシーズン(00第三世代ガンダム)主役機”デュナメス”、”キュリオス”、”ヴァーチェ”の4機が揃い踏み。

 加えて、まだ当時は試作状態だった疑似太陽炉実証実験機(公表された資料には新型動力炉実験機と記載)”スローネ”のアイン/ツヴァイ/ドライのトリニティな3機。

 そして、この世界線における”真祖のガンダム”たる0ガンダムまで作業機として投入され、当時ソレスタルビーイングが公式に保有しているとされていた8機のガンダム・タイプが全て動員された、某劇場版もびっくりな”C.E.70年、春のガンダム祭り”の様相を呈したようだ。

 

 余談ながらファンの皆様には残念なことに、00第二世代ガンダムは、製造はされ試験運用もされた様子はあるが、稼働可能な実機は現存していないことになっている。

 だが……安心してほしい。”プルトーネの悲劇”は原作とは異なる顛末を迎えている。

 おかげでとある女性は銀髪にならず、また一人の少女は両親を失わないですんだようだ。

 

 

 

 それはともかく……

 中継衛星と地上レシーバーを設置する関係各国には、事前連絡が綿密に行われており、また特に地上レシーバー設置予定地には各国の軍隊が警備のために展開していたが、同時にソレスタルビーイング保有のガンダム・タイプが全て特殊警備部門の所属であることや、”エイプリルフール・クライシス”がザフトの軍事作戦”オペレーション・ウロボロス”の一部であり、設置作業にザフトの武力介入による妨害工作が想定されていたため、武装の携行と自衛と機材防衛を理由とした自由戦闘が認められる事になった。

 

 まあ、幸いにしてオーブの行動はザフトとしても予想外だったのか、表立った妨害は(主にザフトが想定外の状況に対応できなかったため)、大規模な戦闘などは起きず、ガンダム・タイプの戦力が明らかになることはなかった。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 結果、オーブ、何よりもソレスタルビーイングはあらゆる意味で世界最大の太陽光発電事業者(何しろ”アメノミハシラ”はソレスタルビーイングの管轄だ)の名に恥じない活躍を見せ、関係各国から感謝と賞賛を得て”本当の総帥”である某アルマーク氏は大いなる自尊心の満足を得た。

 多分、称賛を浴びる快感がクセになってる気がする……なんせ、今回もパイロット非公開であることをいいことに0ガンダム動かしてたの本人だし。

 

 もう少し詳細を書いておくと、オーブ国内では一公社であるソレスタルビーイングではなく、その任務の危険性を考えて国防軍を緊急災害出動させるべきという意見もあった。

 だが、それは「現実的ではない」と丁寧に検証され否定されてしまったのだ。

 オーブ国防軍は弱小ではないが、再構築戦争以前の日本国自衛隊の流れを受けた組織であり、基本的には専守防衛特化だった。

 オーブの理念である「他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない」を反映した組織とも言える。

 その為、オーブ国防軍は国外展開能力が明らかに不足しており、また海外派兵に関する法整備も制度整備も不十分であった事が浮き彫りになったのだ。

 だが、ソレスタルビーイングの活躍により友好国は事なきを得た、あるいは急場しのぎができたとはいえ、世界を見れば推定5億人の死者が出たとされたエイプリルフール・クライシス。

 また、もしソレスタルビーイングの緊急出動がなければ、関連死を含め地球総人口の10%にあたる10億人の死者が発生した可能性が示唆された。

 この結論に、さすがのオーブも動かないわけには行かなかった。

 国外展開を可能とする兵力の再編と、それに必要な法的あるいは制度整備が可能な限り急ピッチで進められるようになった。

 どうやら、この世界線のオーブ……原作よりも融通が利くというか、現実主義的な側面があるような気がする。

 

 まあ、これは建国時点から”あったはずの歴史”から異なる経緯があったからとも言えるが……

 

 

 

 また、オーブがやや原作より現実的である事を示す事例が、このエイプリルフール・クライシスの後始末でも見え隠れする。

 このレーザー送電中継衛星や地上レシーバーの設置は、「ソレスタルビーイングの物理的・能力的限界」を理由に友好関係のある国を最優先した。

 いや、正確には救済プラン自体がここで一端打ち止めになったのだ。

 

 つまり、プラント理事国であっても(主にかつて存在していた日本という国家に起因する)歴史的軋轢がある東アジア共和国やユーラシア連邦は、その対象から外されていた。

 また、友好国でもなく経済的なつながりの薄い国、あるいは大洋州連合のような領土対立がある国も同じく緊急支援リストから除外されていたのだ。

 

 無論、オーブは何もしなかった訳ではない。

 ”アメノミハシラ”からの送電はいっぱいいっぱいであり無理としながらも、これらの国に対しては大規模太陽光発電衛星と地上へのマイクロウェーブ送電装置、地上レシーバーのセット販売を”適正価格”で提示したのだ。

 本当に足元を見たボッタくりではなく、普段からカタログに載せている通常価格だ。

 

 だが、これに憤慨したのは東アジア共和国やユーラシア連邦だ。

 プライドの高い彼らは、大西洋連邦と同じ扱いをされないことが大いに不満だった。

 だから、オーブを恫喝したのだ。

 

『エイプリルフール・クライシスで困窮している我らの足元を見るとは何事だ。大西洋連邦と同じ扱い(実質的に無償)にしろ』

 

 と言い出した。

 これに対するオーブからの返答は、

 

『それを提示できるほどの貴国らとの利害関係も信頼関係もないので悪しからず。今回の大西洋連邦への対応は、普段からの友好関係のたまものです』

 

 と鼻で笑うようにバッサリと切り捨てた。

 正直、オーブは再構築戦争前からもそうであったように、性懲りもなく情報的敵対工作(シャープパワー)を仕掛けてくるこの二国にうんざりしていた。

 それが無くとも、歴史的背景から「旧日本を我が物顔で分割支配」しているこの二国に対しては、面白からぬ国民感情があるというのに。

 故の当然の、あるいはまだ穏健な反応だった。

 

『あっ、購入いただく場合は前金一括払いしか受け付けていませんので。これは対象国全て同じ支払条件・同じ価格設定です。分割払いにすると、払っていただける確証がないので』

 

 という一言は忘れなかったようだが。

 誤解の無いように言っておくが、オーブは”地球連合”という組織を理解していないわけでも無視してるわけでもない。

 ただ、友好関係にあるのがその中でも大西洋連邦だということを忘れていないだけだ。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 まあ、こんなやり取りがあったとはいえ、それでも宇宙発電所を買わない訳にもいかず、結果として最悪の事態から考えれば、死者は半減できたのだった。(逆に言えば、購入できない・購入しない国が出たからこそ、5億人の死者が出たとも言える)

 ちなみにオーブはこの時に得た資金を元手に、軍事技術を含めてさっらなる技術的な躍進を遂げたのは、実に歴史的皮肉だ。

 

 こうして、オーブ、ソレスタルビーイング、ガンダムは世界中でその知名度を飛躍的に上昇させた。

 これが今の背景ではあるのだが……

 

「同じ5%という数字ならアスラン・ザラ、お前まさか当時の地球の人口比率、全人口の5%がコーディネーターだったこと、知らないとは言わないよな?」

 

 カガリの視線は鋭さを増し、反比例するように温度を減らしていった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳で、暗躍どころか表立って、それも太陽光発電事業者として世界中である意味、あるいは原作00とは全く別の意味でガンダム無双をしたソレスタルビーイングでした。
某アムロ声氏、自尊心大満足案件。
ノリノリで0ガンダム乗り回してたそうな……

ちなみに原作SEEDとは異なる歴史の変遷や、建国の成り立ち、裏側にいる”真のオーブの盟主”の暗躍などで、オーブは大分腹黒くなっておりますw

地球連合を認識していながら、プラント理事国の中で利害が被りそうなとこをハブにして大西洋連邦とだけ友好関係結んでつるむあたり、強かだな~と。
そして、大西洋連邦から政策の関係上、追い出されたコーディネーターの受け皿に積極的になってたのがオーブだったりと、政治の暗黒面(?)が見え隠れする両国でした。

さて、カガリのターンはまだ続きそうですが……


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