【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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このシリーズのカガリは、根はやさしいのでしょうが、しぶとく強かで割とエグい&えげつない発想とかもできる娘だと考えています。

まあ、原作よりも政治家向きでしょうね~w








第14話 ターンエンド。これは正義でなく、単なる正しい情報による事実確認である。事実に善悪も正邪も存在しない

 

 

 

「確かユニウスセブンの犠牲者は24万3721人だったか?」

 

 カガリは数字を反芻しながら、

 

「なあ、アスラン・ザラ。パトリック・ザラの息子よ。分かってるのか? エイプリルフール・クライシスで全人口の5%が死に、計算上はその5%がコーディネーターだ。正確な数字かはともかくとして、プラントとザフトはエイプリルフール・クライシスだけで2500万人、血のバレンタインの実に”100倍”に達する地球在住のコーディネーターを殺した計算になる。言い方を変えれば、ほぼオーブの総人口に匹敵するコーディネーターが地球上で死んだことになる」

 

 その数字はあまりに重く、

 

「死んだ2500万人の家族が、お前と同じく報復を叫んだらどうなると思う? これは一例だが……オーブには現在、エイプリルフール・クライシスで故郷を後にせざるえなくなったコーディネーターの大量移住が起きている。そして、オーブ国防軍には、移住してきたコーディネーターが凄まじい勢いで連日入隊志願に押しかけてるそうだ。それこそ、”このままだ人事部で()()()が出る”なんてことが冗談ではなく言われてるくらいにな」

 

 そして、真っ直ぐにアスランを見て、

 

「その憎悪を、復讐心をプラントは受け止めきれるのか?」

 

 息を詰まらせるアスランだが、

 

「だが、それでも先にプラントに手を出したのはナチュラルだっ!」

 

 苦し紛れであることは、アスラン自身も自覚していた。

 だが、それでも言わずにはいられなかった。

 

「ナチュラル、ね」

 

 カガリはフンと鼻で笑い、

 

「なら、お前の好きなコーディネーター・ナチュラル論争を軸に言ってやるよ。お前のいう”血のバレンタイン”を引き起こしたのは、ナチュラルなんて大きなくくりではなく大西洋連邦の将校、ウィリアム・サザーランド大佐の独断ってのが真相だ。地球連合も大西洋連邦もそんな命令は出しちゃいないぜ? ついでに彼は既に”核兵器の無許可の不正使用”の罪状で軍法会議にかけられ銃殺刑になっている。知らなかったろ?」

 

 実はここでさえも小さな原作乖離を起こしていた。

 この世界線の大西洋連邦はコーディネーターやザフトがどうあれ、核兵器を独断で使うような危険人物を放置する気はなかったし、ブルーコスモス自体も庇いだてする意義を見出していなかった。正確には、アズラエル家を含め有力スポンサー(特にプラントの出資者)が激おこだったので、庇うそぶりすら見せられなかった。

 そして、カガリは路傍の石でも見る様な表情で、

 

「そして、アスラン・ザラ。お前の言い分を聞いてはっきりわかったよ。お前たちザフトの言うコーディネーターとは、6000万人の”プラント在住のコーディネーター”だけだとな。地球に住む、おそらく今でも4億5千万人を超えるだろうコーディネーターは同胞ではないとな」

 

「そ、そんなことはっ!」

 

 なんとかアスランは反論しようと試みるも、

 

「お前は、お前たちザフトはその行動でそう喧伝してるよ。知ってるか? ヘリオポリスにも、お前たちが引き起こしたエイプリルフール・クライシスで国を追われたコーディネーターが避難先の一つとして移住していたんだ。そうでなくても、ヘリオポリスに居住していた民間人は100万人、その1/3はコーディネーターだ。そこを攻撃したって意味がわからないのか?」

 

「それはオーブが大西洋連邦と……」

 

 同じセリフを繰り返そうとしたアスランに、

 

「誰もそんな話はしてないだろ? ザフトは、宣戦布告無き攻撃でオーブの領土を攻撃し、被害者・犠牲者の中には当然、民間人も含まれる。そしてな……」

 

 カガリはそれをピシャリと断ち切る。瞳を金色に輝かせながら。

 

「さっきも言ったが宇宙、地上を含めてオーブの総人口は最新のデータで約3000万人(※原作より建国よりの歴史的背景の違いから人口が3倍ほど多い)。そのうち少なくとも900万人以上はコーディネーターだ。おそらくは今でも避難してきたコーディネーターは数を毎日増やしているだろうさ。地球上全てのコーディネーターとは言わん。だが、オーブに住むコーディネーターはな……」

 

 それは断罪の口調で、

 

「きっとザフトを、やっと得た平穏な生活の破壊するお前たちを許さないだろうさ」

 

 

 

「言いたいことはそれだけだ。国としてどう判断するかは、後はプロの政治家の仕事だ。それと安心しろ。お前たちザフトの身柄は大西洋連邦ではなく、政治取引でオーブ預かりになったそうだ。まあ、間違っても裁判なくいきなり公開処刑とかせんよ」

 

 さっきまでの剣吞な雰囲気を霧散させながらカガリはフフンと笑い、

 

「まあ、お前さんの生まれと立場なら、政治取引の交渉材料程度には使われるかもしれないが、それは諦めろ」

 

「俺に、そんな価値なんて……」

 

 カガリの圧と言葉に意気消沈、いや憔悴したような空気を纏い始めたアスランに、

 

「あるさ。いいか? 政治家ってのは基本、リアリストのマキャベリストだ。国益につながるなら何でもする。そうでなきゃ政治家なんて職業に意味はない。軍人としての価値は知らんが、お前さんは出自だけでも政治的価値はあるよ。少なくとも私は、そう自覚しながら日々過ごしているからな」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 面会は終わりの時間を告げ、

 

「じゃあ、そろそろ行こうか? キラ」

 

「あっ、うん。じゃあね、アスラン。色々あるけど君の顔を見れて嬉しかった」

 

 そう立ち上がる二人に、

 

「待ってくれ……」

 

「なんだ?」

 

 アスランは口の中で言葉を確かめるようにして、

 

「カガリ・ユラ・アスハ……その、君はいったい何者なんだ……?」

 

「言ったろ? オーブの頭目の娘で、ソレスタルビーイングの代表だって」

 

 そしてニヤリと、だが嫌味なく笑い、

 

「それ以上を知りたいなら、もう少し私の好感度を稼げ。それ以上の情報をくれてやるにはには、まだお前には好感度が足りない。まあ、お前にそれができればの話だがな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カガリ、アスランは”変われる”と思う?」

 

 部屋を出るなり聞いてくるキラに、

 

「さあな。それこそ私の感知するところじゃないんだが……まあ、人間というのはそう簡単に本質は変えられんし、だが同時に何かのきっかけで価値観とか簡単に変わる生き物でもあるからな。おそらく、それも”人間の可能性”って奴なんだろうな」

 

「ねえカガリ、妙に実感籠ってたけど、カガリもそんなきっかけあったの? あっ、僕はマリューさんとの出会いがそうだと思う」

 

「いや、お前の場合は私の見立てだとぶっ壊れたのは価値観というより性癖って気もするが……」

 

「へっ?」

 

「ああ、いや。私にもそんな出会いはあったぞ? 価値観を根底から覆すような、な。お陰でナチュラルだのコーディネーターだのなんてのは、面倒臭い連中が声高に喧伝してるだけで、言うほどの大差はないと思えるようになったぞ。おかげでソレスタルビーイングの表看板(だいひょう)なんて役回りを押し付けられたがな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




そしてオチは、

カガリ:「弟の壊れたのって、価値観以上に性癖だよな?」

ちなみに出会いが出会いだけに、このシリーズのアスランが、カガリの好感度稼ぐのは難しそう。
実はカガリがあんまり興味を持っていない、厳密には「パトリック・ザラの息子としての利用価値」しか現時点では見てない模様w

そもそも本質的に、この人間としてある程度完成しちゃってるカガリに男とかいるだろうか? 欲しがるだろうか?という根本的な疑問ガガガ……


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