【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた   作:種再燃祭

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もう物語の終盤だっていうのに新キャラ、それも原作キャラの登場です。
いや、ホントにこのタイミングでだとかw









第142話 再起する者と”ある機体”の片鱗、ヤキン・ドゥーエの情景に「巻き込まれ事故案件だよねぇ」 【挿絵入り】

 

 

 

 さて、L1宙域でアークエンジェルとエターナルが合流した頃、補給を終えて”アメノミハシラ”軌道ステーションの軍港区画よりひっそりと出港準備をしていた宇宙艦があった。

 アマギ級航宙戦闘母艦(宇宙戦艦)2番艦”アカギ”だ。

 搭載機はGN-X(ジンクス)の追加8機に加え、

 

「いよいよか……」

 

 その格納庫区画には、アスラン・ザラとその愛機”Nイージス・アサルト”の姿があった。

 カガリや軍の上層部から事情説明と通達でもあったのか、余計な詮索や突っかかっているような者はなく、アスランにとってこの船の居心地はそう悪い物ではないようだ。

 まあ、ちょっと腫物を扱うような気配を感じるが、「ついにプラントに居られなくなった父親のやらかし」を考えれば、まだ温情的な扱いだなと本人は納得していた。

 ”アカギ”の出動目的は、ヤキン・ドゥーエ攻略戦における別働隊、アークエンジェルとエターナルへの合流、つまり原作の”クサナギ”に代わる”三隻同盟”の一翼を担うことにあった……

 というのは、実は”表向きの理由”だ。

 

 本当の目的は、”ある船”……ソレスタルビーイングの手により徹底的に改造された1隻の輸送艦の護衛をアークエンジェル、いやカガリとの合流まで務める事にあった。

 その船の名は、”コバヤシ丸”。とある西暦時代の大作SFドラマにちなんでつけられた「コーネリアス級輸送艦を改造した特装艦」だ。

 そして、その船を少し離れた所から見つめる二人の人影があった。

 

「な、何とか間に合ったな」

 

 と安堵の表情を浮かべるイアン。

 

「でもでも、シェリリン的にはとっても不満なのですよ。期日が限られたとはいえ、”この子”はカガリ代表の要求にはとても届かない未完成の試作品、妥協の産物になってしまったのです!」

 

 どうやら2人が語るのは、カガリに関係ある”積荷”の事のようだ。

 

「仕方ないさ。今の我々の技術的限界が”コイツ”だったってことだ。それは素直に認めんとな」

 

 イアンはニヤリと笑い、

 

「だが、課題が残るのは悪いことじゃないぞ? 解決すべき問題があるってことは、まだまだ挑戦できるってことだからな」

 

 とシェリリンの長い金髪を優しく撫でるイアンに、シェリリンはにぱぁ~♪と笑い、

 

 

【挿絵表示】

「シェリリンは、もっと師匠のなでなでを要求するのです♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オーブが着々と準備を進めているのと同じ頃、ザフト……ヤキン・ドゥーエでも激しく動きがあった。

 そう、パトリック・ザラが招集命令を発し、可能な限りのザフト将兵をヤキン・ドゥーエに集めたのだ。

 

 無論、招集に応じなかったザフト兵も大勢いる。

 アイリーン・カナーバを正当なプラント評議長と認め、それに付き従う者達だ。

 曰く、彼らは彼女らは”プラント防衛主任務隊”。つまり、「()()()()()()プラント防衛を担う部隊」という事になるらしい。

 意外と言うか当然というか、その名簿にはイザーク・ジュールとディアッカ・エルスマンの名があった。

 父親が中立派の重鎮であるディアッカはともかく、母親がザラ派No2であると目されるイザークは周囲の目には意外に映ったようだが……実は彼がヤキン・ドゥーエに行かずプラントにとどまったのは、秘密裏に渡されたその母エザリアからの「ヤキン・ドゥーエへ行ってはいけない」という趣旨の言伝があったからだ。

 イザークは、「母親がカナーバ一派に身柄を拘束されている」ことを理由に、プラントへとどまっていた。

 イザークとディアッカは相変わらずの強運っぷりで何よりだ。

 

 

 

 対して、否応なくヤキン・ドゥーエに集まった、あるいは集められてしまった者もいる。

 例えば、アスランのアカデミー時代の恩師であり、二度目のヘリオポリスを巡る戦いで生還した”レイ・ユウキ”。

 かつて特務部隊”FAITH”の総隊長という要職にあり、オペレーション・スピットブレイクのヘリオポリス攻略において司令官を務めたが、早期撤退の判断が「戦意に問題あり」とパトリック・ザラの不評を買い、”幸運にも”現在は隊長職から解任され、ナスカ級1、ローラシア級2からなるヤキン・ドゥーエ防衛1個艦隊の部隊長に降格されていた。

 ただ、FAITHであること自体からは解放されず、ヤキン・ドゥーエに留め置かれていたのだが。

 そして……

 

「これが私の機体ですか……」

 

 少し感慨深げにヤキン・ドゥーエに着任したクルーゼが呟くと、

 

「うむ。お前なら使いこなせるだろう」

 

 そうパトリック・ザラが示すモビルスーツは、ZGMF-X13A”プロヴィデンス”

 機体その物は原作と同じだが、

 

「増強ユニット”ミーティア”も取り付けておいた。力を引き出してみせよ」

 

 どうやら機体その物は大差なくとも、原作ミーティアが装着されているらしい。

 ドラグーンの搭載位置てきに本来は連結が難しそうだが、ミーティア本体の改修と、プロヴィデンスの背部ユニットのドラグーンの接続部をフレキシブルマウント化させることで対応したらしい。

 副次効果として、フレキシブルマウント化したことにより、ドラグーンとしての通常の分離攻撃だけでなく原作”レジェンド”と同じ様に接続したまま旋回ビーム砲塔としても使えるようになっているようだ。

 このミーティアとの連結状態を便宜上、”プロヴィデンス・ミーティア”と呼称する。

 まあ、原作よりも健康状態良好で、年上の彼女もできたことで精神状態まで良好なクルーゼには相性所良い装備と言えるだろう。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 しかし、ここでもう一つ明らかに原作とは異なる仕様の機体がヤキン・ドゥーエにあった。

 皆様は、「YFX-600R”火器運用試験型ゲイツ改”」というモビルスーツをご存知だろうか?

 ガンダムSEED-MSVの一つで、簡単に言えばゲイツの本来のバックパックや本来の武装を外し、フリーダムの腰部レールガンと、分離こそできないがジャスティスのファトゥム-00の試作型を装着した機体だ。

 ジャスティスやフリーダムの武装テストベッドとして作成され、ビーライフルもジャスティスやフリーダムと同じものでフェイズシフト装甲まで採用dされている。

 ただし、あくまで実戦仕様機ではなく装備実験機、そのためバッテリー駆動であり、改良が施されたタイプでも稼働時間は10分程度だったとされる。

 そして、原作では電源ケーブルが接続されてヤキン・ドゥーエ戦に参加したとする資料がある。

 

 だが、この世界線では、少々様相が異なる。

 この”ゲイツ改”を(度重なる敗北により)戦力化しようという話が持ち上がった時、どこぞの技術バカ(ハインライン)がこんな事を言いだしたのだ。

 

『ふむ。同じゲイツ系なら”ドレッドノート”の予備部品、ガンダムヘッドの初期型ニュートロンジャマー・キャンセラーが使えるのではないか?』

 

 そう、オーブに流れた”ドレッドノート”は、元々はゲイツをベースとしたニュートロンジャマー・キャンセラー、フェイズシフト装甲、ドラグーン・システムの実験機。

 当然、「こんな危なっかしい機体に乗る奴は勇気がある(ドレッドノート)」がペットネームの由来になったという逸話があるハイリスクな実験機だっただけに、事故を想定して予備部品くらいあったし、部品単位では技術資料として保管されていたので集めることが可能であった。

 そして、ハインライン設計局が主導して、驚くほど短時間で産まれたのがこのモビルスーツだ。

 イメージとしてはゲイツ改とドレッドノートの悪魔合体モビルスーツ、「ガンダムヘッドのゲイツ改」あるいは「リフターと腰部レールガンを装備したドレッドノート」。でっち上げの急造品としては中々の出来栄えであるモビルスーツ……

 核動力/フェイズシフト装甲の高火力機、”ドレッドノート・アーティラリー”が!

 

 ”勇敢な砲兵”とは珍妙な名だが、おそらくは殆どが”火器運用試験型ゲイツ改”由来の射撃武装の多さからつけられたのだろう。

 何しろ

 ・ピクウス76㎜近接防御機関砲×4(頭部)

 ・フォルティス・ビーム砲×2(リフター部)

 ・クスィフィアス・レール砲×2(腰部)

 ・ルプス・ビームライフル

 と原作ジャスティスやフリーダムに比較しても遜色ない武装だ。

 加えて近接武器でラケルタ・ビームサーベル×2をフリーダム同様にレールガンにマウントし、それ以外にもゲイツ改には本来装備されないシールドも大型ビームサーベルを内蔵し耐ビーム処理を施したドレッドノート由来の”MA-MV04複合兵装防盾システム”が左腕に装着されていた。

 これだけの武装を装備するため、ZGMF-Xナンバーと同じマルチロックオン・システムまで搭載された”ドレッドノート・アーティラリー”だが、それこそZGMF-Xナンバーに匹敵する高性能機(バケモノ)になってしまった故に、モブのザフト兵では操縦不可能なじゃじゃ馬となった。

 だからこそ、パイロットも厳選されたのだ。

 

「”ミーア”、アンタまたラクス様の曲、聴いてたの? 憲兵隊に見つかるとうるさいよ~」

 

 

【挿絵表示】

「そんなの知らないよ。だって私、ザラ派って訳でもないし、そもそも”ドレッドノート・アーティラリー”のテストパイロットとしてヤキン・ドゥーエに赴任してただけだもん。巻き込まれ事故よ、事故。それこそラクス様の曲でも聴いてなきゃやってられないわ」

 

 ”ミーア・キャンベル”……彼女もまた、数奇な道筋を辿る”運命(DESTINY)の娘”だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、という訳で華麗にクランクイン(スバル風)のは、”ミーア・キャンベル”ちゃんと、火器運用試験型ゲイツ改とドレッドノートのニコイチ的魔改造で生まれた愛機”ドレッドノート・アーティラリー”でした。

機体の方は悪くはないんですよ? 確かにでっち上げの急造品と言われれば否定はできませんが、”あの”ハインライン設計局の製造だし。
ただ、おそらくは「あの人」が関わってるのでかなり癖の強い機体になってしまい、そこでヤキン・ドゥーエに招聘されたのが赤服のミーア・キャンベルって訳です。

名前は一緒なんですが、この世界線のミーアちゃん、イラストから分かるように何というか声以外にも「変にラクスの面影」がありまして……まあ、それってそれだけ出自絡みの厄ネタが多いってことなんですけど、そのあたりは次回にて。

そして地味にアスラン再登場だったり、カガリの”愛機”の片鱗が見えたり、イザークとディアッカが相変わらずの強運っぷりだったり、クルーゼさんのプロヴィデンスがレジェンドの一部技術を先取りしてミーティア装着で強化されていたりと我ながら割と盛り沢山な回でしたw
レイ・ユウキ隊長は不憫だなぁ……


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