【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた 作:種再燃祭
巨大ガンマ線レーザー”ジェネシス”は破壊され、カガリとオーブ、大西洋連邦の艦隊が合流。ヤキン・ドゥーエを巡る戦いが最終局面に突入しようとしていた頃、もう一つの戦いも終わろうとしていた。
「クルーゼ、もうやめろっ! お前たちが頼みの綱にしていた不格好な巨大レーザーは破壊された! 何をやってもザフトにもう勝ち目はないっ!!」
モビルスーツ2機が発したとは思えない量と密度のビームが飛び交う中、ムウは叫ぶ。
『何を言ってる? ムウ・ラ・フラガ。私は最初から何も頼みの綱などしてないし、誰も頼りになどしておらんさ』
「では、お前はなぜまだ戦うっ!?」
無線式と有線式のドラグーンが交錯する二人だけの戦場で、兄弟ともいえる存在にムウは呼びかける。
本音を言えば、ムウはクルーゼに降伏して欲しかったのだと思う。
『何故? その問いに意味などあるのか?』
クルーゼは下面の下で小さく笑い、
『まあいい、答えてやろう。ただ、私は見届けたいのさ。この狂った時代の行き着く先を、な』
「なら、もう十分だろうがっ! ザフトの敗北で決着はつく! さっさと投降しやがれっ!!」
しかし、ムウの呼びかけに対しクルーゼは鼻で笑い、
『冗談だろう? せっかくの特等席でこの目を見張るほど壮大なくせに世にもバカバカしい”茶番劇”を見物してるんだ。どうして今更やめられる?』
「この分からず屋がぁーーーーーっ!!」
クルーゼが大小合計11基のドラグーンをエネルギー・チャージの為に機体に戻した瞬間、そのタイミングを待っていたムウは”切り札”を切る!
ドレッドノートΧの4基の有線式ドラグーンは、厳密には有線エネルギー供給式ドラグーンでありプロヴィデンスの無線式のようにチャージの為に機体に戻す必要がない。
故にその特性を活かせる隙をずっと伺っていたのだ。
エースはやはり伊達ではない。
『なっ!?』
ドレッドノートΧの有線式ドラグーン側面ビーム砲は可動式で先端の集束式ビーム砲も偏向機能付。
だからこそ、こんな芸当もできる!
「”ビームシールド・バリアライン”……いくらお前とその機体でも、そのエネルギー場からは脱出も攻撃も不可能だぜ?」
その”切り札”とは、「有線式ドラグーン4基で三角錐状にプロヴィデンスを囲み、ビームの粒子線を利用した疑似的なビームシールドで囲ってしまう」という荒業だ。そう、ムウはついにプロヴィデンスを封じ込め、捕獲することに成功したのだ。
原作TVシリーズ2作目終盤で”アカツキ”がシラヌイ・ユニットで使っていたそれとイメージ的には同じ物。ただ、対象を守るのではなく封じ込めるために展開しているという差はあるが。
実は漫画「機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY」でもプレア・レヴェリーが駆るXアストレイが、カナードのハイペリオン相手に同様の技を使っている。
「もう終わりだ、クルーゼ。降伏しろ」
『……実につまらん幕引きだな』
しかし、クルーゼはニヤリと笑い、
『だが、私好みではないのでね。だから結末を変えさせてもらおうか!』
そして、空間容積的に大型ドラグーンの切り離しは難しいからか小型ドラグーンのみ飛ばし、
「無駄だっ! ドラグーンのビームガン程度の出力じゃ、
この防御を破れるドラグーンが出てくるのは約2年後の陽電子リフレクターすら相殺し貫通できる集束ビームスパイク機能を有する大型ドラグーンが出てきてからだ。
『だろうな。だから私好みに結末をこうするのさ』
そう言うと同時に小型ドラグーンの方向を変え、
「!? このバカ! やめろっ!!」
切り離されたドラグーンは砲口を一斉に「
『お前との……因縁もようやく終わる……これで清々……する……な……』
全身を隈なく自らのビームで射貫かれたプロヴィデンスから、聞き覚えのある声の筈なのに、聞いたことのない瀕死の声が流れてくる……
「この馬鹿野郎!!」
『バカは……お前だ……早くい……け……』
そして程なく、全身をビームで貫かれたプロヴィデンスは大爆発を起こすのだった。
「クルーゼの馬鹿野郎が……」
最後にそう呟きムウは、電源が落ちて残骸さながらに漂うプロヴィデンスをチラリとだけ見て、ドレッドノートΧの進路をヤキン・ドゥーエへと向ける。
その胸に微かな後悔を残しながら……
⌚⌚⌚
とまあ、公式的にはムウ・ラ・フラガによるラウ・ル・クルーゼの撃墜。大西洋連邦とザフトのエース同士の一騎打ちは、ムウが制したとして記録される事になるが……
「ふう……ようやく行ったか。最後の最後まで面倒な奴め」
プロヴィデンスの原子炉をアイドリング状態……スタンバイ・モードにしていた電源を入れ直し、システムを再起動するケロッとした顔でピンピンしてるラウ・ル・クルーゼがそこに居た。
まあ、皆様の中にも勘づいていた方はいるだろう。
からくりは実際にはシンプルだ。
貫いたビームはコックピットや原子炉、各種制御装置などの重要区画は悉く外していたし、実はあの大爆発はわざと推進剤タンクを射貫いて派手に爆発するようにクルーゼ自身が演出したのだ。
無論、この時点でフェイズシフト装甲は生きているので、機体の根幹部分にはこれといったダメージはない。
というかプロヴィデンスは元々は格闘戦仕様モビルスーツとして設計されていたので重装甲だし、ダメージコントロールもザフトの機体にしては珍しく気を使われていた。
そして爆発の直後に主電源を自分で落として、必殺”死んだふり”でムウをやり過ごしたという訳である。
つまり、
「自作自演というのも、これはこれで貴重な経験だな」
と、あっさりマスクを外して苦笑するクルーゼ。
心情的には、ようやく舞台から降りて一息ついた役者だろうか?
その笑みは、どこか晴れやかだったという。
☆☆☆
そして、機体を消費電力を抑える生命維持モードにして漂流する事しばし……
「来たか……」
主戦場から十分離れた宙域で、パッシブモードにしていたセンサーに船舶らしき熱源反応が現れる。
どうやら展開していたミラージュコロイド・ステルスを解除したらしく、虚空から唐突に船が現れたようにも見えた。
そして、その識別マークは……
「”ジャンク屋組合”? ほう、考えたものだな。あのハイエナどもならどこにいてもおかしくはない」
そして、どうやら軍用輸送艦を改造したらしいその船は、残骸(?)に成り果てたプロヴィデンスを回収し、
『”エージェント・クルーゼ”で間違いないか?』
外部から音声のみの通信。
「ああ。間違いない」
『了解した。ハッチを開放してくれ』
「ああ」
そしてクルーゼがハッチを開けると、無表情の赤毛の男がいた。
「”ブリング・スタビリティ”だ。表向きは、しがないジャンク屋をやっている」
うん。まあ、正体は言うまでもないだろう。いつもの「イノベイドはどこにでもいる」だ。
ただ、ジャンク屋で稼業で人間慣れしたせいか、原作よりも人当たりがやわらかい気がする。
「”ラウ・ル・クルーゼ”
「承知しているさ」
ブリングはかすかに笑い、
「とりあえず、”トレーズ号”へようこそ」
「トレーズ? たしか旧フランス語の”13”だったか? 変わった名前の船だな」
「なに、ジャンク屋組合に登録した13番目の船だというだけだ。深い意味はない」
こうして、ラウ・ル・クルーゼという名の男の波乱に満ちた生涯は幕を閉じた。
そしてきっと、新しく別の名をもつ男の生涯が始まるだろう。
「一先ず身を偽り隠すには、オーブ籍とジャンク屋組合の組み合わせは悪くない選択だぞ?」
「ほほう。詳しく話を聞かせてもらおうか」
何はともあれ、”彼”の戦争は、こうして一足早く終わりを告げたのだった。
という訳で、クルーゼさんが、”元クルーゼだった男”にジョブチェンジしました。
いや~、因縁深い(ただし原作よりは因縁浅い)ムウさんに討たれてMIAになったから仕方ないw
いや、それでも原作プレアの”あの技”を、別に特に手加減してるわけでもない(ただし、全ドラグーンをいっぺんに機体に戻すとかわざと隙を作った可能性はある)クルーゼ&プロヴィデンスに決めるんだから、ムウさんやっぱ強いわ。
Xアストレイの再現でもあり、原作種運命のオマージュでもあったり。
そして、クルーゼは”戦死扱い”になり、後日、プロヴィデンスはジャンク屋組合が回収した事が報告され、そして元クルーゼだった何者かは、新しい身分と名前を得てオーブでジャンク屋として再出発かな?
そして停戦が成れば、きっと遠くない将来、傍らには銀髪美人が居ることでしょう。
さて、クルーゼも決着を付けたことだし、次回は最終戦の”折り返し”になるエピソードかなと。
応援、どうかよろしくお願いします。
⌚⌚⌚
オマケ劇場 オーブってこんな国・リローデッド
いや、元クルーゼさんが暮らすことになりそうな国なので……
【挿絵表示】
マユ:「はぁ~い♪ 全国のお兄ちゃん&お姉ちゃん、今日は”ぱんちら☆しょっと”でサービスサービスなオーブの文化・風習の紹介役、マユだよぉ~♡」
のっけからテンション高ぇなっ!?
それと紹介役が開幕パンチラってどうなんだ?
マユ;「えっ? だって、見せパン、へそ出し、ミニスカは一桁&10代のオーブっ娘のデフォだよ? ぶちゃけ某ぼっちちゃんの『無価値なものを見せてすみません』ってほどじゃないけど、希少価値とかないよ? ちなみに20代までなら全然ミニスカでいけます」
は? み、見せパン文化圏……?
マユ:「年間平均気温25度以上の国を
ああ、そういえばモロ赤道だもんな、オーブ……
マユ:「日焼け対策とか虫刺され対策とか、”医療用ナノプラント”とかでバッチリだし♪」
ああ、あのイノベイド由来のクソチート技術ね。
マユ:「いのべいど?」
こっちの話。
マユ:「だから逆にお洒落な下着とか可愛い下着とかは、むしろ冷房が適度に利いた室内用で楽しむって感じかな? 例えば、こんな感じ↓で」
【挿絵表示】
おま……いいのか? これ?
マユ:「何が? 戦争前に家族みんなでラバウルのホテルにお泊りしたときのだね♪ 豪華なお部屋だったなぁ~」
いや、そうでなくて……
マユ:「このくらいならスナップ感覚で、SNSでありふれてるけど? むしろ見えそうで見えない写真とかの方が、想像力かきたてられるって理由でバズったりするし。例えば……」
【挿絵表示】
マユ:「マユのアップした写真で、1番”いいね!”が付いたのコレ↑だよ? コメントに”あざとい!”が溢れたけど」
……おっかねぇな、オーブ。いや、治安はむしろ日本よりずっと上なんだけどさ……
色んな意味で元クルーゼさん、大丈夫か?
マユ:「ちなみに撮影は全部、お兄ちゃん♡」
シンェ……
シン:「だ、だってしょうがないだろ! マユに上目遣いで『お願い、お兄ちゃん♡』とか言われたら断れるわけないじゃんか!?」
お後がよろしいようで