【完結】 種(CE)世界に00(西暦)要素をぶち込んで、死亡フラグを圧し折りながらイージーモードにしてみた 作:種再燃祭
「さあ、ミーアさん目を開けていいですよ♪」
目を瞑らせたまま姿見の鏡の前までラクスに手を引かれ誘導されたミーア。
そして、言われるままに目を開けると……
「こ、これが私……!?」
強いて言うなら、「鏡の中に、(胸以外は)ラクスそっくりな見知らぬ美少女」が立っていた。
無論、小道具もばっちりだ。
衣装提供はラクスご用達のパステルピンクと白と少女趣味全開のブランド”ピンクコレクション(第168話後書き参照)”。
ふわふわのピンクの髪はハーフツイン。
メイクだってばっちりだ。
ミーアの素材の良さはもちろんだが、流石報道やメディア対応にも力を入れているソレスタルビーイングお抱えのスタイリストやメイクアップアーティスト。仕事にそつがない。
「良いですわね♪ 差し詰め【鏡の中のアクトレス】……いえ、せっかくのハーフツインですからここは【可愛くてごめん】かしら? 雰囲気的にもそっちですわね」
どっちも年代は違うが、西暦時代では有名な曲だ。
最近のラクスの西暦楽曲の造詣、特にオーブの直接的なルーツである旧日本のそれはそれなりに凄いことになっている。
「さて、ミーアさんの変身が終わったところで……ちょっと席を外しますわね」
ラクスが出ていってしばし…………そして、再び部屋に入ってきたのは、
「うふふふっ♪ ミーアさん、”初めまして”。わたくしが貴女のプロデュースを担当します”ラクスP”ですわ!」
なんかめっちゃ胡散臭いラクスが立っていた。
「ら、ラクス様ぁっ!? そ、その格好は一体……?」
すると”ラクスP”とやらはチッチッチっと指を横に振り、
「ノンノン! わたくしのことは”ラクスP”、もしくは”プロデューサー”と……」
「……ラクス、お前さては最近”アイマス”プレイしたな?」
と即座にツッコミを入れたのは、腕組みしながら半眼のスポンサー、カガリである。
ちなみに”アイマス”、”アイドルマスター”シリーズはC.E.の世にフルダイブVRゲーとして見事に復活していた。
というか”U-149”が独立してゲーム化されているあたり、ゲーム会社の何らかの意図を感じるが……
「な、何のことでしょう?」
思い切りそっぽを向くラクスP。
そしてカガリは呆れたように溜息を突いて、
「まあいいか」
「いいんですかっ!? 本当にアレを流してっ!? 」
プラントにいた頃では考えられない弾けっぷりに驚くミーアをなだめるように、
「なに、いつものラクスの悪ノリだ。ああなると私でも制御が利かん」
そう苦笑しながら、
「そのうち慣れる。私も慣れた。それが身のためだぞ?」
と断言。そして、
「それにラクスが仕事に手を抜かん事はよく知っている。任せていいんだな?」
「もっちろんですわ☆」
⌚⌚⌚
「いいですか、ミーアさん。まず自分を指す一人称が私では没個性です。ここは”ミーア”で統一しましょう!」
「はえっ!? あ、あの、それはちょっと子供っぽくて恥ずかしいと言いますか……古傷をえぐられると言いますか」
どうやらミーア、子供の頃は本当に自分の事をミーアと読んでいたようだ。
「何を言うのですっ!!」
「ぴぃっ!?」
ラクスはサングラス越しにでもわかるぐらいクワッと目力を込めて、
「貴女はわたくしと異なり、胸部に大型バルジを備えています! それも一つではなく二つも!」
いや、一つだったらそれはそれで大変なような……?
「ご自分のオプション、いえ持って生まれた戦略級内蔵兵装を活かさないでどうするのですっ!! 良いですか? 世の中には”ギャップ萌え”というのがあります。大人なお胸に可愛いお顔、そして子供っぽい言動のアンバランスさに世の殿方は萌えるのです! それをわたくし、
いや、そら確かにマリューの”アレ”は戦略級、キラの理性を圧倒的なボリューム感で圧壊させて瞬時に
おまけに童顔で背も高い訳じゃないし、性格可愛いし、専門分野は
「ひゃ、ひゃいっ!」
なんか勢いと迫力に押されてコクコクと壊れた人形のように頷くミーア……もしかして、いやもしかしなくてもこれって悪質な”刷り込み(インプリンティング)”なんじゃないだろうか?
「そしてステージ衣装はアイドル衣装の正統派を抑えながら、短いフレアスカートを追求します♪」
「短いスカート!? あの、それじゃあ、ちょっと跳ねたり踊ったりしたらパンツ見えちゃうんじゃ……」
そういえば、ザフトの頃のミーアってパイスーかパンツスタイルの露出度激低だったような?
「それこそが狙いなのです!」
「ひゃう!?」
「良いですか? オーブと言えば、”見せパン文化”の本場!(※第159話あとがき参照) 若い女の子が健康的な太ももやおパンツを見せる・見えるのが当たり前のお国柄なのです! ですから、世の殿方を魅了するには、郷に入っては郷に従え! ”
「そ、それはお色気路線という事でしょうか……?」
おそるおそるという様子のミーアに、
「お色気ぇ~? そんな浅い理解と認識では、足元掬われますわよ?」
いや、一体誰が掬うんだろうか? 同業者か?
「丸出しやモロ出しのような分かりやすいアイコンでは、”そういうのが目的”の殿方しか釣れませんわよ? それにオーブでは『若い女の子のパンツなど街中で見えることが当たり前』。それじゃあ誰も靡きませんわ」
ラクス、オーブに慣れすぎだろ……
多分、この娘、もうプラントじゃ生活できないんじゃないだろうか?
「健康的で歌って踊って、時折チラリと見える色香にこそ、目を引く希少価値は生まれるんですわっ!!」
いや、それ絶対にラクスの趣味だろ?
「でも、それじゃあ殿方しか……」
何とか反論しようとするミーアに、ラクスはレンズ越しにスッと目を細め、
「異性すら魅了できない者が、同性を魅了できるとでも?」
その姉妹のような相似形の姉妹のような二人ピンクを見ながら、カガリはふと思う。
(……ラクスのアイドル像、かなり偏ってないか?)
すっごく今更だった。
(いや、違うな……)
「ラクスの奴、自分じゃできない路線をやらせようとしてるのかな?」
(ラクス、自分じゃ正統派アイドルをやれないって自覚してるっぽいしな)
”プラントの歌姫”なんて看板は、とっくに精神的フルバースト砲撃で本人は砕いてはいるが、かと言って他人の認識がそう簡単に変わらない事も理解していた。
それを逆手に取ったのが、オーブの本土防衛戦やボアズ、ヤキン・ドゥーエでの戦いだ。
自分はどこまで行っても、誰かしらに政治的に認識されることは間違いない。
ラクス本人としてはそれを否定しないし、むしろそのバックグラウンドがあったからこそ、
自分が歌の上手いだけの、立場も地位も何もない少女だったら、カガリと出会う機会はなかったと。
だからラクスは戦場でも積極的に歌うし、全力で歌う。
鉄火場こそが故郷とするカガリに相応しい妻は自分だと、そう胸を張り続ける為に。
だが、ミーアは違う。
慰問配信という政治的な大義名分が必要だとはいえ、その本質においては「アイドルを夢見た少女にその夢をもう一度見させたい」のだ。
政治的都合など、二の次三の次だ。
だからこそ、ラクスは「自分がイメージするアイドル」をミーアに仕込む。
独善? 傲慢?
ラクスに言わせれば上等だろう。
そもそも誰かをプロデュースするってのは、その本人も自覚していない「自分ではない誰かを惹きつける」魅力と強みを引き出すことだとラクスは考えている。
故に、
「わたくしがプロデュースするのです! ネットアイドル界の頂点を目指しますわよっ!!」
「は、はいっ!」
という訳で、ミーア(ピンクver)と、ラクスP華麗に爆誕です♪
因みにラクス様のアイドル感のアイデア元は、実は某イリヤお嬢様が魔法少女やってる物語に出てくる相棒の
恐ろしいことにミーア、実は髪の色と服装以外は弄ってないという。
いや、マジで髪色変えただけで別人w
そして、まんまとオーブ式萌え文化のアイコンあるいはテンプレート路線を疾走させられそうという。
ちょっとこれってプラントに対する文化汚染とか文化侵略と思わなくもないけど、まあラクスがかなりアレなので今更かなっとw
さて、次回はちょっとした”お手紙”が届く予定です。
最近、徐々に評価が下がり始めたので、高評価入れてくださると嬉しいです。
応援どうかよろしくお願いいたします。